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第二十七話 一角鯨討伐戦前編
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一角鯨は角を船の方に向けて、物凄い勢いで突っ込んでくる。
「シールド展開‼︎」
リュウガの一声でシールドを張れるプレイヤーが一斉に船を守る。ツキナもシールドを張る。全員のシールドが合わさり、多重構造のシールドに進化する。
一角鯨は勢いを落とすことなく多重構造のシールドに突っ込んできた。船にはダメージはなかったものの、沈没するのではないかと思うくらい激しく揺れる。
「うわぁぁぁぁ!」
あまりにも激しい揺れだったので、周囲のプレイヤーから悲鳴が上がる。
「振り落とされないようにしっかりと掴まるんだ!」
リュウガの掛け声でプレイヤーは一斉にいろんな場所に掴まる。
一分くらい経って、やっと揺れがおさまった。シールドを張っていなかったら一撃で沈没していただろう。
「遠距離武器をメインで使っている人は角に集中攻撃してくれ!」
遠距離武器をメインで使っているプレイヤーは角を目掛けて攻撃を開始する。ここで目立つのがツキナとトモの広範囲攻撃だ。
「氷の舞‼︎ アイシクルスピア‼︎」
「黒風白雨‼︎」
何百本もの矢が一角鯨の上から降り注ぎ、数十個の氷の氷柱が一角鯨の角に飛んでいく。この攻撃を受けた一角鯨は悲鳴をあげる。
「ホエェェェェルォォォォ‼︎」
八十万近くあるHPを少しずつ、そして確実に減らしていく。
片手剣使いの男性プレイヤー
「ツ、ツキナさんがいるぞぉ!」
弓使いの男性プレイヤー
「どこどこ?」
片手剣使いの男性プレイヤー
「あそこだよ!」
弓使いの男性プレイヤー
「本当だ! 噂通りに可愛いな!」
一部の男性プレイヤーがツキナの話で盛り上がっている。ツキナはやっぱり有名人みたいだ。
槍使いの男性プレイヤー
「ツキナさんとハイタッチしている男は何者だ?」
斧使いの女性プレイヤー
「新米のプレイヤーじゃない?」
槍使いの男性プレイヤー
「新米であの広範囲攻撃はやばくないか?」
斧使いの女性プレイヤー
「それもそうね」
杖使いの男性プレイヤー
「あの装備、ネットで見たことあるぞ! 狩人シリーズだ」
槍使いの男性プレイヤー
「マジで? 六百メートル離れた位置からモンスターの頭に矢を命中させて、千体倒すと手に入れることができる最難関装備の?」
杖使いの男性プレイヤー
「そうそう!」
斧使いの女性プレイヤー
「そんなプレイヤーがツキナさんとパーティー組んでるの?」
槍使いの男性プレイヤー
「そう、ぽいな! うちのギルドにあとで誘ってみるか~」
斧使いの女性プレイヤー
「賛成!」
弓使いの男性プレイヤー
「同じく」
トモもツキナと同じくらい有名人になってしまったみたいだ。
「ギルドって何だろう……後でツキナに聞いてみよう……」
僕はそんな事を一人で呟き、戦闘に集中した。
一角鯨は船の横を並走して、何度も胴体をぶつけてくる。船はシールドで守られているので無事だ。
「生産職の人が作ってくれた縄を使って一角鯨の上に乗り込み近接攻撃を開始してくれ!」
近接武器をメインにしているプレイヤーたちは紐の先端についた碇みたいなものを一角鯨に引っ掛け上に乗り移る。俺とリュウガも後に続く。
最悪、一角鯨から振り落とされても戻れるように安全紐を腰につけている。
一角鯨の上に乗ったプレイヤーたちは一斉に攻撃を開始する。俺とリュウガはたまたま隣になった。
「アサ! ヨル! 俺に雷攻撃をしてくれ!」
「ラビィィィ!」
「ラビリィィィ!」
アサとヨルは体内から雷を放出して俺を攻撃する。
「何しているんだ?」
「攻撃の準備! ちなみに雷攻撃は僕には効かないからノーダメージ!」
リュウガは自分を攻撃している俺を見て、呆然としてまじまじと見つめできたので、答える。
「そうなんだ! 期待してるぞ!」
「おう!」
俺は窮地を発動させ、STRを二倍にする。さらに悪魔の加護を発動してSTRを三十二倍した。
僕は星斗天雷刃の切先を地面に向け、腰の下で構える。
すると僕の周りだけ雪が降り出した。そして右下から左上に星斗天雷刃を斬り上げる。それと同時に星斗天雷刃が通った場所が凍る。
「雪!」
斬り上げた星斗天雷刃を右下に斬り下げる。斬り下げた瞬間、目が霞むほどの光が三日月の形となって一角鯨を包む。
「月!」
そのまま僕は星斗天雷刃を頭の上に持ってきて一回転させ、クロスになるように二回斬る。一角鯨を斬った後に花吹雪が切口から溢れ出てきた。
「花!」
雪月花を使ったことでさらに威力が上がり、三十八倍になる。さらに弱点特攻と達人芸のスキルも発動し、クリティカル率百パーセントでSTRが四十一倍。そして常時STRが二倍なので四十三倍。頭のおかしい倍率になってしまった。
一角鯨はHPを大きく減らし、五十万になった。
「…………」
その光景を見て、一角鯨と戦っているすべてのプレイヤーはみぞおちを打たれたように声も立てられないようだ。
二十秒くらい辺りの音を全て持ち去られたように静かになる。
二十秒後、一人の片手剣使いの男性プレイヤーが静寂を破る。
「お前、すげぇなぁ!」
他のプレイヤーたちも片手剣使い男性プレイヤーに続いていろいろなことを叫び出した。
短剣使いの男性プレイヤー
「俺のギルドに入ってくれぇ!」
片手剣使いの女性プレイヤー
「きゃー! かっこいい!」
杖使いの女性プレイヤー
「私の彼氏になってください!」
両手剣使いの男性プレイヤー
「いやいや、俺のギルドに入ってくれ!」
僕はたった四撃でこんなことになるとは夢にも思っていなかったので、対応に困ってしまう。僕が困っているとリュウガが助けてくれた。
「みんな! 一角鯨の事を忘れていないよな?」
斧使いの男性プレイヤー
「あっ! そうだった!」
槍使いの女性プレイヤー
「スカウトは後ね! 今は集中しなきゃね!」
この船に乗っているほとんどのプレイヤーが目の前で起きたことに驚きすぎて、戦闘中だったことを忘れているようだ。
(さすが、リュウガだ!)僕が感心していると不意にリュウガが声をかけてきた。
「この後、飯奢るから二人で飯でも行かないか?」
「二人は無理ですね……仲間も一緒なら……」
「それでもいいから、とりあえず飯を食べよう」
「分かった」
僕はリュウガと食事の約束をした。(リュウガも絶対にスカウトするために食事誘ったでしょ)と僕は内心でそう思っている。
「ホエェェェェルォォォォォ‼︎」
一角鯨は再び悲鳴をあげ、海に潜っていく。
「一角鯨に乗ってるプレイヤーは直ちに船に戻ってくれ!」
一角鯨になっているプレイヤーたちは一斉に船に戻っていく。このレイドが終了したらどうなるのやら……。僕はそんなことを思いながらHPを全回復させ、再び戦闘に集中する。
「シールド展開‼︎」
リュウガの一声でシールドを張れるプレイヤーが一斉に船を守る。ツキナもシールドを張る。全員のシールドが合わさり、多重構造のシールドに進化する。
一角鯨は勢いを落とすことなく多重構造のシールドに突っ込んできた。船にはダメージはなかったものの、沈没するのではないかと思うくらい激しく揺れる。
「うわぁぁぁぁ!」
あまりにも激しい揺れだったので、周囲のプレイヤーから悲鳴が上がる。
「振り落とされないようにしっかりと掴まるんだ!」
リュウガの掛け声でプレイヤーは一斉にいろんな場所に掴まる。
一分くらい経って、やっと揺れがおさまった。シールドを張っていなかったら一撃で沈没していただろう。
「遠距離武器をメインで使っている人は角に集中攻撃してくれ!」
遠距離武器をメインで使っているプレイヤーは角を目掛けて攻撃を開始する。ここで目立つのがツキナとトモの広範囲攻撃だ。
「氷の舞‼︎ アイシクルスピア‼︎」
「黒風白雨‼︎」
何百本もの矢が一角鯨の上から降り注ぎ、数十個の氷の氷柱が一角鯨の角に飛んでいく。この攻撃を受けた一角鯨は悲鳴をあげる。
「ホエェェェェルォォォォ‼︎」
八十万近くあるHPを少しずつ、そして確実に減らしていく。
片手剣使いの男性プレイヤー
「ツ、ツキナさんがいるぞぉ!」
弓使いの男性プレイヤー
「どこどこ?」
片手剣使いの男性プレイヤー
「あそこだよ!」
弓使いの男性プレイヤー
「本当だ! 噂通りに可愛いな!」
一部の男性プレイヤーがツキナの話で盛り上がっている。ツキナはやっぱり有名人みたいだ。
槍使いの男性プレイヤー
「ツキナさんとハイタッチしている男は何者だ?」
斧使いの女性プレイヤー
「新米のプレイヤーじゃない?」
槍使いの男性プレイヤー
「新米であの広範囲攻撃はやばくないか?」
斧使いの女性プレイヤー
「それもそうね」
杖使いの男性プレイヤー
「あの装備、ネットで見たことあるぞ! 狩人シリーズだ」
槍使いの男性プレイヤー
「マジで? 六百メートル離れた位置からモンスターの頭に矢を命中させて、千体倒すと手に入れることができる最難関装備の?」
杖使いの男性プレイヤー
「そうそう!」
斧使いの女性プレイヤー
「そんなプレイヤーがツキナさんとパーティー組んでるの?」
槍使いの男性プレイヤー
「そう、ぽいな! うちのギルドにあとで誘ってみるか~」
斧使いの女性プレイヤー
「賛成!」
弓使いの男性プレイヤー
「同じく」
トモもツキナと同じくらい有名人になってしまったみたいだ。
「ギルドって何だろう……後でツキナに聞いてみよう……」
僕はそんな事を一人で呟き、戦闘に集中した。
一角鯨は船の横を並走して、何度も胴体をぶつけてくる。船はシールドで守られているので無事だ。
「生産職の人が作ってくれた縄を使って一角鯨の上に乗り込み近接攻撃を開始してくれ!」
近接武器をメインにしているプレイヤーたちは紐の先端についた碇みたいなものを一角鯨に引っ掛け上に乗り移る。俺とリュウガも後に続く。
最悪、一角鯨から振り落とされても戻れるように安全紐を腰につけている。
一角鯨の上に乗ったプレイヤーたちは一斉に攻撃を開始する。俺とリュウガはたまたま隣になった。
「アサ! ヨル! 俺に雷攻撃をしてくれ!」
「ラビィィィ!」
「ラビリィィィ!」
アサとヨルは体内から雷を放出して俺を攻撃する。
「何しているんだ?」
「攻撃の準備! ちなみに雷攻撃は僕には効かないからノーダメージ!」
リュウガは自分を攻撃している俺を見て、呆然としてまじまじと見つめできたので、答える。
「そうなんだ! 期待してるぞ!」
「おう!」
俺は窮地を発動させ、STRを二倍にする。さらに悪魔の加護を発動してSTRを三十二倍した。
僕は星斗天雷刃の切先を地面に向け、腰の下で構える。
すると僕の周りだけ雪が降り出した。そして右下から左上に星斗天雷刃を斬り上げる。それと同時に星斗天雷刃が通った場所が凍る。
「雪!」
斬り上げた星斗天雷刃を右下に斬り下げる。斬り下げた瞬間、目が霞むほどの光が三日月の形となって一角鯨を包む。
「月!」
そのまま僕は星斗天雷刃を頭の上に持ってきて一回転させ、クロスになるように二回斬る。一角鯨を斬った後に花吹雪が切口から溢れ出てきた。
「花!」
雪月花を使ったことでさらに威力が上がり、三十八倍になる。さらに弱点特攻と達人芸のスキルも発動し、クリティカル率百パーセントでSTRが四十一倍。そして常時STRが二倍なので四十三倍。頭のおかしい倍率になってしまった。
一角鯨はHPを大きく減らし、五十万になった。
「…………」
その光景を見て、一角鯨と戦っているすべてのプレイヤーはみぞおちを打たれたように声も立てられないようだ。
二十秒くらい辺りの音を全て持ち去られたように静かになる。
二十秒後、一人の片手剣使いの男性プレイヤーが静寂を破る。
「お前、すげぇなぁ!」
他のプレイヤーたちも片手剣使い男性プレイヤーに続いていろいろなことを叫び出した。
短剣使いの男性プレイヤー
「俺のギルドに入ってくれぇ!」
片手剣使いの女性プレイヤー
「きゃー! かっこいい!」
杖使いの女性プレイヤー
「私の彼氏になってください!」
両手剣使いの男性プレイヤー
「いやいや、俺のギルドに入ってくれ!」
僕はたった四撃でこんなことになるとは夢にも思っていなかったので、対応に困ってしまう。僕が困っているとリュウガが助けてくれた。
「みんな! 一角鯨の事を忘れていないよな?」
斧使いの男性プレイヤー
「あっ! そうだった!」
槍使いの女性プレイヤー
「スカウトは後ね! 今は集中しなきゃね!」
この船に乗っているほとんどのプレイヤーが目の前で起きたことに驚きすぎて、戦闘中だったことを忘れているようだ。
(さすが、リュウガだ!)僕が感心していると不意にリュウガが声をかけてきた。
「この後、飯奢るから二人で飯でも行かないか?」
「二人は無理ですね……仲間も一緒なら……」
「それでもいいから、とりあえず飯を食べよう」
「分かった」
僕はリュウガと食事の約束をした。(リュウガも絶対にスカウトするために食事誘ったでしょ)と僕は内心でそう思っている。
「ホエェェェェルォォォォォ‼︎」
一角鯨は再び悲鳴をあげ、海に潜っていく。
「一角鯨に乗ってるプレイヤーは直ちに船に戻ってくれ!」
一角鯨になっているプレイヤーたちは一斉に船に戻っていく。このレイドが終了したらどうなるのやら……。僕はそんなことを思いながらHPを全回復させ、再び戦闘に集中する。
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