【R18】神守島の生贄少女は遅すぎた

第4話『逃亡』

家に帰り、シャワーを浴びる。お湯が触れた下半身がズキズキと痛む。
（なんで、私がこんな目に……）
男子生徒に犯された。それは彼女にとって初めての体験であり、その痛みは想像を絶するものであった。
（これで私はもう、処女じゃなくなったんだ）
そう思うと、自分がどんどんと汚れて行く様な気がしていく。

彼女にとって、初めては最愛の男性でしたかった。しかし、その願いは叶う事はなかった。
そして、彼女は自分がこれからどうされるかを想像し、恐怖に怯える。
（また、明日もあるなんて……）
学校に行くことすら恐怖になり、食欲もなくなる。それでも時間は流れる。
痛むけれどもお風呂には入りたい。ズキズキ痛む下腹部に耐えながら、彼女達はぬるま湯に身体を浸ける。
昨日までは、いや、今朝までは当たり前だった日常が突如暗転した。
同年代の女の子は殺されて、突如入って来た見知らぬ男子達には乱暴に犯された。
そんな彼女達が、明日にはまた学校に登校する。しなければならない。それを破れば、扇に殺されてしまうから。
それは命令されたからであり、彼女達に拒否権はない。そんな理不尽さに涙を流しながら、彼女達は湯船に浸かり続けるのだった……。

同時刻、一人の女子生徒が男子生徒からようやく解放されると、家にも帰らずに山の中を走っていた。
彼女は神守東校の女子生徒であり、男子生徒に犯され処女を失った。
「私、まだ処女だったのに……！！」
そう、彼女は今日初めて男性との性行為を行い、そして同時に処女を失ったのである。
そんな彼女にとって初めての性行為は想像を絶する痛みであった。
しかしそれは彼女だけではない。この学校に居る女子達は皆等しく同じ目に遭っている。
「こんな島、おかしいよ……！！」
女子生徒はこの島から逃れる為に船着き場へと向かう。
神守島から逃げ出すには船が必要。しかし、船は毎日朝と夕方に船が行き来して一日に2便しか来ない。
だが、それでも女子生徒はこの島から逃げ出そうとしていた。
とはいえこの島から出るには港まで行かなければならないのだが、その道は険しいものとなっている。
だがそれでも彼女は走るのを止めない。そしてようやく港へと辿り着く。
「はぁ、はぁ……やっと着いた……」
既に日は落ち、港には誰も居ない。
それでも彼女は船着き場へと向かい、そして船を出そうとして……。

「流石扇様だぜ、バカな女も居たもんだ」