28 / 50
第二部 恐竜母胎カツヤマ
二八、友
しおりを挟む
「アタシはここで待ってる。気が済んだら戻ってきな」
ケツを蹴られたハシモトは、真夜中の屋上にまろび出た。
「ちょっと、ハツさん!」
抗議の声を上げると、鉄扉がそれを遮った。
ハシモトは唇を尖らせ、鉄扉に手を伸ばしたが、すぐに思い直して深いため息をこぼした。
そして、夜空を振り仰いだ。
「あ」
とたんに痛みも、苛立ちも忘れた。
一目見た瞬間から、もう夜空の虜だった。
丸くふかい紺桔梗が、雲を孕んで風と揺れていた。まるで、寝静まる街を覆う天蓋のように。
空の中心を縫うのは白銀の月で。
静けさに眠る地上の景色を、波打つシーツにも似て白っぽく浮かび上がらせていた。
「……すごい」
そこに、ハシモトは感嘆の色を差した。
草花や蔦に触れれば、それらの先に実をつけた星々がリンと音をたてたような気がした。
「まあ、すげぇよな」
「ああ」
重機関銃の傍らに、アサクラとマスナガが待っていた。
ハシモトはふたりに向かって微笑むと、やおら菜園のまえに屈みこんだ。
草花の中に手を入れ、ひと房掬い上げてみる。重く湿った油揚げの実は、一面だけがきつね色に揚がっていた。
「フクイでは、油揚げをたくさん食べるんですよね」
いつの間にか、マスナガが隣に屈みこんでいる。
「食べる。さっきの食事も油揚げだったろう」
「それは、ここで実を育ててるからじゃないんですか?」
「それもあるだろうが、普段からよく食べる」
「そうだぞ」
と、アサクラが実を一つもいで齧った。
しょっぺぇなと言いつつ、うまそうに呑みこんでしまうあたりが、いかにもという感じだ。
「味噌汁にはほぼほぼ油揚げが入ってるし、おでんに油揚げが入ってなけりゃ県民はキレる」
「キレるんですか!」
ハシモトは声をあげて笑った。油揚げの入っていないおでんを前にして、目くじら立てるアサクラを容易に想像できたからだ。
「マスナガさんも怒りますか?」
「不満には思う。味噌汁はまだ許せるが、おでんに油揚げを入れない奴は、はっきり言って料理のセンスがない」
「そこまで言いますか」
「断言する」
「ぼくもそうなっていくんでしょうか」
「〈オオノ〉にも油揚げがありゃあな」
その時、アサクラが一段も二段も声を低くして言った。
ハシモトはすぐには向き合わず、満天の星のなかに、〈オオノ〉の姿をさがした。
月の傍らに、それはあった。
黒い光を放つ星のような影が。
いつか三人が目指してきた場所が。
しかし、今は違うのだと改めて思い知らされた。
意を決し、ハシモトは切り出した。
「やっぱり、アサクラさんはここに残るんですか」
一瞥があった。
これ見よがしに溜息をこぼしてから、アサクラは身をひるがえした。重機関銃にもたれかかって答えた。
「残る。戦う。もう決めた」
〈オオノ〉へは行かない。
はっきりとそう宣言した。
「マスナガ、こいつを頼むぜ」
アサクラの中では、こちらの答えも決まっているようだった。
マスナガは何も答えず瞑目した。
「待ってください。ぼくはまだ何も言ってませんよ」
「うるせぇ。お前らは〈オオノ〉へ行け」
「勝手に、ぼくの行動を決めないでください」
「ずっとオレに付いてきたくせに、エラくなったもんだな」
アサクラは冷笑した。ただでさえ鋭い目を眇めながら。
ハシモトはその気迫に、真っ向からむき合った。
「確かに、ぼくはずっとアサクラさんに付いて来ました。何も知らなくて、どうすればいいのか分からない事ばかりだったから。でも今は、違います」
「なにが違うんだ。油揚げのことだってろくに知らない奴が、もうフクイを解った気になってやがるのか?」
「知らないこともまだまだあります。でも、解ってきたことだってあるんです」
「へぇ、なにが解ってきたんだ。言ってみろ」
「ぼくが、フクイを好きになってきたってことです」
アサクラが片眉をつりあげた。
ややあって嘲るように吹きだした。
「……可笑しいですか?」
ムッとして返すと、アサクラは嘲笑をひっこめ挑むように睨みを利かせた。
「当たり前だろ。食いたいメシ決めるんじゃねぇんだぞ。生きるか死ぬかの話をしてんだよ」
「好きなものや好きな人を守るために戦うのって、そんなに変ですか?」
ハシモトは折れなかった。
アサクラのこめかみに青筋が浮かんだ。
「戦うってぇのは、きれいごとじゃねぇんだよ! そんなもんで命は守れねぇんだよ! お前だって、もう何度も危ねぇ目に遭ってんだろうがッ!」
「じゃあ、あんたはどうして戦うんだ!」
「……ッ」
思いがけず張りあげられた声に、アサクラが怯んだ。
ハシモトは怒気を放ったまま詰め寄った。
「誰かに命令された? 強制された? 違う。あんたは、あんたの意志で戦うことを選んだんだ」
相手の目を、真正面から覗きこんだ。
傷つき、怯えた子どものような、その目を。
「ぼくだってそうだ。誰かに命令されたり、強制されたりしたわけじゃない。自分自身の意志で決めた。戦おうって、決めたんだ」
ハシモトはアサクラの両肩に手を置いた。
「フクイを守りたいから。フクイで生きる人たちの明日を守りたいから。それに、死地へ赴こうとする友達を見捨てることなんかできないから。どんなに危険だって解ってても、自分だけ安全なところでぬくぬく生き延びるなんて嫌なんだ。そんなの、そんなの……」
自分で自分を殺すようなものじゃないか、と。
ハシモトは突然泣きだし、アサクラに縋りついて項垂れた。
アサクラは両肩を掴んだ手を払おうとして、けれど触れることのできぬまま、相手の姿を苦しげに見下ろした。
「……オレはもう誰も失いたくねぇんだ」
「それがお前の本音か」
その時、ずっと黙っていたマスナガが、ふいに口を開いた。泣き崩れたハシモトの気持ちを代弁するかのように。
「……そうさ。わりぃかよ」
アサクラは認めた。悪を演じることに疲れたようだった。
すると、今度はマスナガが歩み寄ってきた。
ふたりの肩に、それぞれ手を置くと、おもむろにかぶりを振った。
「悪くない。だが、俺もアサクラの意見には反対だ」
「なんだ、結局お前も味方してくれねぇのか」
「味方だから反対するんだ。友を失いたくない気持ちは、俺たち三人、全員同じだ」
アサクラの瞳が揺れた。
それを隠すように空を仰いで、偽悪的な笑いを吐きだした。
「ハッ、ふたりして友達か。そんなガラかよ、オレたち?」
「そんなガラですよ! 友達ですよ!」
嗚咽を洩らすばかりだったハシモトが叫んだ。
いきおい上げた顔から、びろんと鼻水が伸びた。『れんずなしめがね』のTシャツに、それは短い橋を架けていた。
「うわ、きたねぇ!」
アサクラは、たまらずその頭を押しやった。
「これ、サバエで買った限定品だぞ!」
「知りませんよ! 洗えばいいじゃないですか!」
「ここの水、糠水だろうが!」
「ミネラルウォーターなら、まだ余ってるが」
「そういう問題じゃねぇ!」
「んなこと話すために、ここ来たのかい?」
くだらない口論を、しわがれ声が断ち切った。
三人は同時に、声のほうへふり向いた。
鉄扉の前にハツが立っていた。腰に手をあて、顔をしかめながら。
「気が済むまでとは言ったが、叫んでもいいとは言ってないよ」
そして、開けっ放しの鉄扉を親指でさし示した。
「バカ騒ぎはここまでにしときな。中の連中にどやされたくなきゃあね」
だとよ、とアサクラはふたりに肩をすくめてみせた。
一拍を置いた後、マスナガが頷いた。
ハシモトは頷いたのか、俯いたのか、わずかに顎を引いた。
「とりあえず、一晩考えようぜ」
今度はアサクラがふたりの肩に手を置いた。
「そしたら考えが変わるかもしれねぇ。お前らも……オレも」
ケツを蹴られたハシモトは、真夜中の屋上にまろび出た。
「ちょっと、ハツさん!」
抗議の声を上げると、鉄扉がそれを遮った。
ハシモトは唇を尖らせ、鉄扉に手を伸ばしたが、すぐに思い直して深いため息をこぼした。
そして、夜空を振り仰いだ。
「あ」
とたんに痛みも、苛立ちも忘れた。
一目見た瞬間から、もう夜空の虜だった。
丸くふかい紺桔梗が、雲を孕んで風と揺れていた。まるで、寝静まる街を覆う天蓋のように。
空の中心を縫うのは白銀の月で。
静けさに眠る地上の景色を、波打つシーツにも似て白っぽく浮かび上がらせていた。
「……すごい」
そこに、ハシモトは感嘆の色を差した。
草花や蔦に触れれば、それらの先に実をつけた星々がリンと音をたてたような気がした。
「まあ、すげぇよな」
「ああ」
重機関銃の傍らに、アサクラとマスナガが待っていた。
ハシモトはふたりに向かって微笑むと、やおら菜園のまえに屈みこんだ。
草花の中に手を入れ、ひと房掬い上げてみる。重く湿った油揚げの実は、一面だけがきつね色に揚がっていた。
「フクイでは、油揚げをたくさん食べるんですよね」
いつの間にか、マスナガが隣に屈みこんでいる。
「食べる。さっきの食事も油揚げだったろう」
「それは、ここで実を育ててるからじゃないんですか?」
「それもあるだろうが、普段からよく食べる」
「そうだぞ」
と、アサクラが実を一つもいで齧った。
しょっぺぇなと言いつつ、うまそうに呑みこんでしまうあたりが、いかにもという感じだ。
「味噌汁にはほぼほぼ油揚げが入ってるし、おでんに油揚げが入ってなけりゃ県民はキレる」
「キレるんですか!」
ハシモトは声をあげて笑った。油揚げの入っていないおでんを前にして、目くじら立てるアサクラを容易に想像できたからだ。
「マスナガさんも怒りますか?」
「不満には思う。味噌汁はまだ許せるが、おでんに油揚げを入れない奴は、はっきり言って料理のセンスがない」
「そこまで言いますか」
「断言する」
「ぼくもそうなっていくんでしょうか」
「〈オオノ〉にも油揚げがありゃあな」
その時、アサクラが一段も二段も声を低くして言った。
ハシモトはすぐには向き合わず、満天の星のなかに、〈オオノ〉の姿をさがした。
月の傍らに、それはあった。
黒い光を放つ星のような影が。
いつか三人が目指してきた場所が。
しかし、今は違うのだと改めて思い知らされた。
意を決し、ハシモトは切り出した。
「やっぱり、アサクラさんはここに残るんですか」
一瞥があった。
これ見よがしに溜息をこぼしてから、アサクラは身をひるがえした。重機関銃にもたれかかって答えた。
「残る。戦う。もう決めた」
〈オオノ〉へは行かない。
はっきりとそう宣言した。
「マスナガ、こいつを頼むぜ」
アサクラの中では、こちらの答えも決まっているようだった。
マスナガは何も答えず瞑目した。
「待ってください。ぼくはまだ何も言ってませんよ」
「うるせぇ。お前らは〈オオノ〉へ行け」
「勝手に、ぼくの行動を決めないでください」
「ずっとオレに付いてきたくせに、エラくなったもんだな」
アサクラは冷笑した。ただでさえ鋭い目を眇めながら。
ハシモトはその気迫に、真っ向からむき合った。
「確かに、ぼくはずっとアサクラさんに付いて来ました。何も知らなくて、どうすればいいのか分からない事ばかりだったから。でも今は、違います」
「なにが違うんだ。油揚げのことだってろくに知らない奴が、もうフクイを解った気になってやがるのか?」
「知らないこともまだまだあります。でも、解ってきたことだってあるんです」
「へぇ、なにが解ってきたんだ。言ってみろ」
「ぼくが、フクイを好きになってきたってことです」
アサクラが片眉をつりあげた。
ややあって嘲るように吹きだした。
「……可笑しいですか?」
ムッとして返すと、アサクラは嘲笑をひっこめ挑むように睨みを利かせた。
「当たり前だろ。食いたいメシ決めるんじゃねぇんだぞ。生きるか死ぬかの話をしてんだよ」
「好きなものや好きな人を守るために戦うのって、そんなに変ですか?」
ハシモトは折れなかった。
アサクラのこめかみに青筋が浮かんだ。
「戦うってぇのは、きれいごとじゃねぇんだよ! そんなもんで命は守れねぇんだよ! お前だって、もう何度も危ねぇ目に遭ってんだろうがッ!」
「じゃあ、あんたはどうして戦うんだ!」
「……ッ」
思いがけず張りあげられた声に、アサクラが怯んだ。
ハシモトは怒気を放ったまま詰め寄った。
「誰かに命令された? 強制された? 違う。あんたは、あんたの意志で戦うことを選んだんだ」
相手の目を、真正面から覗きこんだ。
傷つき、怯えた子どものような、その目を。
「ぼくだってそうだ。誰かに命令されたり、強制されたりしたわけじゃない。自分自身の意志で決めた。戦おうって、決めたんだ」
ハシモトはアサクラの両肩に手を置いた。
「フクイを守りたいから。フクイで生きる人たちの明日を守りたいから。それに、死地へ赴こうとする友達を見捨てることなんかできないから。どんなに危険だって解ってても、自分だけ安全なところでぬくぬく生き延びるなんて嫌なんだ。そんなの、そんなの……」
自分で自分を殺すようなものじゃないか、と。
ハシモトは突然泣きだし、アサクラに縋りついて項垂れた。
アサクラは両肩を掴んだ手を払おうとして、けれど触れることのできぬまま、相手の姿を苦しげに見下ろした。
「……オレはもう誰も失いたくねぇんだ」
「それがお前の本音か」
その時、ずっと黙っていたマスナガが、ふいに口を開いた。泣き崩れたハシモトの気持ちを代弁するかのように。
「……そうさ。わりぃかよ」
アサクラは認めた。悪を演じることに疲れたようだった。
すると、今度はマスナガが歩み寄ってきた。
ふたりの肩に、それぞれ手を置くと、おもむろにかぶりを振った。
「悪くない。だが、俺もアサクラの意見には反対だ」
「なんだ、結局お前も味方してくれねぇのか」
「味方だから反対するんだ。友を失いたくない気持ちは、俺たち三人、全員同じだ」
アサクラの瞳が揺れた。
それを隠すように空を仰いで、偽悪的な笑いを吐きだした。
「ハッ、ふたりして友達か。そんなガラかよ、オレたち?」
「そんなガラですよ! 友達ですよ!」
嗚咽を洩らすばかりだったハシモトが叫んだ。
いきおい上げた顔から、びろんと鼻水が伸びた。『れんずなしめがね』のTシャツに、それは短い橋を架けていた。
「うわ、きたねぇ!」
アサクラは、たまらずその頭を押しやった。
「これ、サバエで買った限定品だぞ!」
「知りませんよ! 洗えばいいじゃないですか!」
「ここの水、糠水だろうが!」
「ミネラルウォーターなら、まだ余ってるが」
「そういう問題じゃねぇ!」
「んなこと話すために、ここ来たのかい?」
くだらない口論を、しわがれ声が断ち切った。
三人は同時に、声のほうへふり向いた。
鉄扉の前にハツが立っていた。腰に手をあて、顔をしかめながら。
「気が済むまでとは言ったが、叫んでもいいとは言ってないよ」
そして、開けっ放しの鉄扉を親指でさし示した。
「バカ騒ぎはここまでにしときな。中の連中にどやされたくなきゃあね」
だとよ、とアサクラはふたりに肩をすくめてみせた。
一拍を置いた後、マスナガが頷いた。
ハシモトは頷いたのか、俯いたのか、わずかに顎を引いた。
「とりあえず、一晩考えようぜ」
今度はアサクラがふたりの肩に手を置いた。
「そしたら考えが変わるかもしれねぇ。お前らも……オレも」
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
抱きたい・・・急に意欲的になる旦那をベッドの上で指導していたのは親友だった!?裏切りには裏切りを
白崎アイド
大衆娯楽
旦那の抱き方がいまいち下手で困っていると、親友に打ち明けた。
「そのうちうまくなるよ」と、親友が親身に悩みを聞いてくれたことで、私の気持ちは軽くなった。
しかし、その後の裏切り行為に怒りがこみ上げてきた私は、裏切りで仕返しをすることに。
池手名 伊三(いけてな いぞう)物語 ~うっとしいおっさんが行く~
わいんだーずさかもと
大衆娯楽
こんなおっさんおったらうっとしいやろなぁっていう、架空のおっさん「池手名伊三」を描いていきます。短めの話を一話完結で書いて行こうと思いますので、ゆるい感じで見ていただければ嬉しいです!
お尻たたき収容所レポート
鞭尻
大衆娯楽
最低でも月に一度はお尻を叩かれないといけない「お尻たたき収容所」。
「お尻たたきのある生活」を望んで収容生となった紗良は、収容生活をレポートする記者としてお尻たたき願望と不安に揺れ動く日々を送る。
ぎりぎりあるかもしれない(?)日常系スパンキング小説です。
ピアノ教室~先輩の家のお尻たたき~
鞭尻
大衆娯楽
「お尻をたたかれたい」と想い続けてきた理沙。
ある日、憧れの先輩の家が家でお尻をたたかれていること、さらに先輩の家で開かれているピアノ教室では「お尻たたきのお仕置き」があることを知る。
早速、ピアノ教室に通い始めた理沙は、先輩の母親から念願のお尻たたきを受けたり同じくお尻をたたかれている先輩とお尻たたきの話をしたりと「お尻たたきのある日常」を満喫するようになって……
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる