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メリークリスマス弟よ
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ゆっくりとしたキスをする
この空間だけスローモーションになってしまったと錯覚するような、ゆっくりと、深いキスを俺は弟とした。
少しずつ弟の舌が動かなくなっていく
唇をゆっくりと離すと。
「えへへー………」
眠たげに微笑んで、頭を少し俺に寄せると、そのままますぅすぅと寝てしまった。
「…………おい」
少し揺するが、気持ちよさそうに寝ている。
思い返すと、弟は今日、ずっとハイテンションではしゃいでいた。
昔、遊園地や海なんか行った時もこんなふうにすぐ疲れて寝ちゃうヤツだったな、と思い出し
懐かしくて自然と笑みが溢れる。
「仕方ないやつだな…」
そっとベッドに寝かせる
「ま、色々頑張ってたもんな」
休憩が終わる時間まで寝かせてあげる事にした。
しかし、このままだと弟は帰りに自分の精をおもらししたまま帰る、そんなとんでもないプレイになってしまう。
それはそれで悪くない、とは思いつつ拭いてあげる事にした。
「んぅ………」
寝息を立てている弟の下を脱がす。
何やらとんでもなく悪い事をしている気分だ。
「うわぁ………えっろ」
下着を外すと、びちょびちょになった局部が現れる。
「…………」
右手のべとべとと、弟の局部を何度か見ていると、俺の中の天使と悪魔が囁く。
「おい、その手、ぬるぬるで気持ちいいだろうなぁ」
「寝ている間ならバレません、どうせ拭くなら弟に出してから拭いてあげましょう」
俺はそんな馬鹿げた会話を思い浮かべながら、淡々と処理をした。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「すぅ……すぅ………」
寝ている弟の頭をぽんぽんと触りながら、今日起きた事を思い返す。
変なおっさんに絡まれている女の子を助け、まさかそれが弟で
「いや、どんな確率だよ」
ラブホに嬉しそうに手を引いていく弟に流されるまま、入ってしまって。
そのままよくわからないスキンシップを繰り返し、お互いの距離を確かめる様な、そんな事をたくさんした。
それは今日がクリスマスイブで、お互いに寂しく、浮ついていたからなのか
それとも、違う何かがあったからなのか。
俺はそれを今すぐ弟に問いかけたいような、答えを知りたくないような、そんなチグハグな想いが心を巡っていた。
「………おーい、そろそろ起きろ」
「…………ん?あれ?」
「服、シャツくらいしか着せてないからちゃっちゃと着替えろよ」
「んー………あい………」
もぞもぞと起き上がる
まだ半分寝ぼけているようだ
「……………あ、あれ?」
セーター等をハンガーから外して渡すと、ここがラブホだという事に気がついた様だ
「うわ…兄貴…まだ夢?これ…」
「残念ながら現実だ、ほら、支度しろ」
頬を軽くつねってやる
「それやめろーーー!」
さっと逃げ、慌てながら服を着ようとするがある事に気がついた様だ。
「兄貴、下着が無いんだけど」
「あー…………一応、軽く洗ってあるけど、穿く?」
「……………」
思い出して、恥ずかしくなったのか無言でブンブンと首を横に振った。
「じゃ、今日はノーパンだな」
「くそー…後でコンビニ寄ってね」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
外に出ると、外はすっかり暗くなっていた。
「こっから性の6時間が始まるんだっけ?」
「あぁ」
「あ、そういえば、クリスマスにした場合、子供の誕生日ってどうなるんだっけ」
「その話はやめろ」
「あれ、兄貴の」
「やめろ」
「あははは、そうなんだ」
逃げようとする弟を引っ捕える。
「こんにゃろ」
「あー、おもしろ」
腕を掴んで引き寄せる。
「急に走ろうとするな、危ないだろ」
「お?兄貴の手あったか」
小さい手でにぎにぎと手を揉んでくる
「ねね、このままイルミネーション観にいこうよ」
「はぁ?恋人しかいないぞそんなとこ」
「オレがいるからだいじょーーーぶ」
手をグイグイと引っ張って人の流れる方へと俺を引っ張っていく。
「ほら、むちゃ綺麗!」
「あ、あぁ……」
イルミネーションも綺麗ではあったが、楽しそうにはしゃいでる弟の顔を俺はずっと目で追っていた。
寒くて頬が少し赤らんでいる、そして笑顔がひたすら眩しい。
写真を撮るなりどっかに行ってしまった恋人達が腰掛けていた、ベンチもどきの様な場所に俺たちは腰掛ける。
「うわ、冷たいねここ」
「人が居座らないようにするには丁度いいんだろうな」
「……なんか、今年はいいクリスマスイブになったよ」
「そうなのか?」
「うん」
「そうか、俺も……まぁ……」
「そらこんな可愛い子と過ごせたらそうでしょ、オレもオレと過ごしたいくらいだもん」
「……ふっ、変わらないな」
「……………」
弟がスッと立ち上がる
「ん、尻が冷えた━━━」
冷たい手が俺の頬に当たる、それとは逆に温かいものがそっと唇に触れる
「………へへ、メリークリスマス」
「……………」
呆気に取られている俺に照れ臭そうにそう言うと、トコトコと離れて行ってしまった。
「帰るぞーーーー!」
「お、おぅ」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
帰り道、無言でお互いの家を目指して歩く
帰る場所が同じだから当然の事ではあるのだが。
「……クリスマスは一応明日な」
沈黙を破るために俺は先程のキスの意味を探るような言葉を語りかける。
「あ、そうか、じゃあクリスマスイブデートはみんななんて言ってるんだろ」
「なんも言わないんじゃないか?」
「ふーん……」
「…………」
「…………」
再び沈黙
そうしていると、我が家が見えてきてしまう。
「あ、家見えてきた」
「………なぁ」
「んー?」
俺は覚悟を決めた、とにかくここで終わりたくない、そんな気持ちが俺の背中を押した。
「明日、暇なんだよな、俺」
………はずだったのに、出てきたのはなんとも情けない言葉。
「なにそれ、もしかして誘ってる?」
「う……まぁ…そんな感じ」
「明日かぁ」
「いや、予定あるなら全然、俺は暇ってだけで…」
「……明日だけ?」
「え?」
「明日だけなの?誘ってくれるのは」
弟の声が若干震えている
「暇な時は……ううん、違うな。これからは弟のために暇を作るからさ、俺とデートをしてください」
「…………」
「ダメ…かな」
「ま、まぁそれなら、断ったら可哀想だし…いいよ」
「やった」
「明日は起こしてね!!早く出ないと混んじゃうから!準備もあるし!えーと、えーっと…おやすみ!!」
そういうと突風のように家の中に入って行ってしまった。
「………メリークリスマス」
どうやら今年のクリスマスは、恋人と過ごせるようだ。
この空間だけスローモーションになってしまったと錯覚するような、ゆっくりと、深いキスを俺は弟とした。
少しずつ弟の舌が動かなくなっていく
唇をゆっくりと離すと。
「えへへー………」
眠たげに微笑んで、頭を少し俺に寄せると、そのままますぅすぅと寝てしまった。
「…………おい」
少し揺するが、気持ちよさそうに寝ている。
思い返すと、弟は今日、ずっとハイテンションではしゃいでいた。
昔、遊園地や海なんか行った時もこんなふうにすぐ疲れて寝ちゃうヤツだったな、と思い出し
懐かしくて自然と笑みが溢れる。
「仕方ないやつだな…」
そっとベッドに寝かせる
「ま、色々頑張ってたもんな」
休憩が終わる時間まで寝かせてあげる事にした。
しかし、このままだと弟は帰りに自分の精をおもらししたまま帰る、そんなとんでもないプレイになってしまう。
それはそれで悪くない、とは思いつつ拭いてあげる事にした。
「んぅ………」
寝息を立てている弟の下を脱がす。
何やらとんでもなく悪い事をしている気分だ。
「うわぁ………えっろ」
下着を外すと、びちょびちょになった局部が現れる。
「…………」
右手のべとべとと、弟の局部を何度か見ていると、俺の中の天使と悪魔が囁く。
「おい、その手、ぬるぬるで気持ちいいだろうなぁ」
「寝ている間ならバレません、どうせ拭くなら弟に出してから拭いてあげましょう」
俺はそんな馬鹿げた会話を思い浮かべながら、淡々と処理をした。
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「すぅ……すぅ………」
寝ている弟の頭をぽんぽんと触りながら、今日起きた事を思い返す。
変なおっさんに絡まれている女の子を助け、まさかそれが弟で
「いや、どんな確率だよ」
ラブホに嬉しそうに手を引いていく弟に流されるまま、入ってしまって。
そのままよくわからないスキンシップを繰り返し、お互いの距離を確かめる様な、そんな事をたくさんした。
それは今日がクリスマスイブで、お互いに寂しく、浮ついていたからなのか
それとも、違う何かがあったからなのか。
俺はそれを今すぐ弟に問いかけたいような、答えを知りたくないような、そんなチグハグな想いが心を巡っていた。
「………おーい、そろそろ起きろ」
「…………ん?あれ?」
「服、シャツくらいしか着せてないからちゃっちゃと着替えろよ」
「んー………あい………」
もぞもぞと起き上がる
まだ半分寝ぼけているようだ
「……………あ、あれ?」
セーター等をハンガーから外して渡すと、ここがラブホだという事に気がついた様だ
「うわ…兄貴…まだ夢?これ…」
「残念ながら現実だ、ほら、支度しろ」
頬を軽くつねってやる
「それやめろーーー!」
さっと逃げ、慌てながら服を着ようとするがある事に気がついた様だ。
「兄貴、下着が無いんだけど」
「あー…………一応、軽く洗ってあるけど、穿く?」
「……………」
思い出して、恥ずかしくなったのか無言でブンブンと首を横に振った。
「じゃ、今日はノーパンだな」
「くそー…後でコンビニ寄ってね」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
外に出ると、外はすっかり暗くなっていた。
「こっから性の6時間が始まるんだっけ?」
「あぁ」
「あ、そういえば、クリスマスにした場合、子供の誕生日ってどうなるんだっけ」
「その話はやめろ」
「あれ、兄貴の」
「やめろ」
「あははは、そうなんだ」
逃げようとする弟を引っ捕える。
「こんにゃろ」
「あー、おもしろ」
腕を掴んで引き寄せる。
「急に走ろうとするな、危ないだろ」
「お?兄貴の手あったか」
小さい手でにぎにぎと手を揉んでくる
「ねね、このままイルミネーション観にいこうよ」
「はぁ?恋人しかいないぞそんなとこ」
「オレがいるからだいじょーーーぶ」
手をグイグイと引っ張って人の流れる方へと俺を引っ張っていく。
「ほら、むちゃ綺麗!」
「あ、あぁ……」
イルミネーションも綺麗ではあったが、楽しそうにはしゃいでる弟の顔を俺はずっと目で追っていた。
寒くて頬が少し赤らんでいる、そして笑顔がひたすら眩しい。
写真を撮るなりどっかに行ってしまった恋人達が腰掛けていた、ベンチもどきの様な場所に俺たちは腰掛ける。
「うわ、冷たいねここ」
「人が居座らないようにするには丁度いいんだろうな」
「……なんか、今年はいいクリスマスイブになったよ」
「そうなのか?」
「うん」
「そうか、俺も……まぁ……」
「そらこんな可愛い子と過ごせたらそうでしょ、オレもオレと過ごしたいくらいだもん」
「……ふっ、変わらないな」
「……………」
弟がスッと立ち上がる
「ん、尻が冷えた━━━」
冷たい手が俺の頬に当たる、それとは逆に温かいものがそっと唇に触れる
「………へへ、メリークリスマス」
「……………」
呆気に取られている俺に照れ臭そうにそう言うと、トコトコと離れて行ってしまった。
「帰るぞーーーー!」
「お、おぅ」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
帰り道、無言でお互いの家を目指して歩く
帰る場所が同じだから当然の事ではあるのだが。
「……クリスマスは一応明日な」
沈黙を破るために俺は先程のキスの意味を探るような言葉を語りかける。
「あ、そうか、じゃあクリスマスイブデートはみんななんて言ってるんだろ」
「なんも言わないんじゃないか?」
「ふーん……」
「…………」
「…………」
再び沈黙
そうしていると、我が家が見えてきてしまう。
「あ、家見えてきた」
「………なぁ」
「んー?」
俺は覚悟を決めた、とにかくここで終わりたくない、そんな気持ちが俺の背中を押した。
「明日、暇なんだよな、俺」
………はずだったのに、出てきたのはなんとも情けない言葉。
「なにそれ、もしかして誘ってる?」
「う……まぁ…そんな感じ」
「明日かぁ」
「いや、予定あるなら全然、俺は暇ってだけで…」
「……明日だけ?」
「え?」
「明日だけなの?誘ってくれるのは」
弟の声が若干震えている
「暇な時は……ううん、違うな。これからは弟のために暇を作るからさ、俺とデートをしてください」
「…………」
「ダメ…かな」
「ま、まぁそれなら、断ったら可哀想だし…いいよ」
「やった」
「明日は起こしてね!!早く出ないと混んじゃうから!準備もあるし!えーと、えーっと…おやすみ!!」
そういうと突風のように家の中に入って行ってしまった。
「………メリークリスマス」
どうやら今年のクリスマスは、恋人と過ごせるようだ。
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言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
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クリスマスは終わりましたが物語はまだまだ終わりません🎂