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その場所はどうなんだ弟よ
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「犯罪紛いな事はするな」
俺は弟のほっぺたをグニグニとつねる
弟は何やら後ろめたいのか、罰を甘んじて受け入れる。
そして涙目で言い訳をし始めた。
「いひゃい……、犯罪なんてしてないのに……」
「じゃあなんであんなおっさんと言い合いになってるんだよ…しかもそんな格好で」
「おっさんの話を聞いたりご飯を奢ってもらってたんだよ、本当にそれだけ!!この格好は…まぁその一環」
「それであんな風になるか?」
「なんか今まであげたお小遣いで、今日は抱かせろって迫ってきたんだよ」
「お小遣いってなんだコラ」
聞き捨てならない言葉を聞き、もう一回グニグニする
「いひゃい……お布施がなきゃおっさんと食事なんてしないだろ?」
「はぁ…まぁいい、そんな事してたらいつか本当に事件に巻き込まれるぞ?」
「ごめんなさい……」
流石に反省したのか、しおしおと小さくなっていく
こんな日にあんまり説教をするのもどうかと思った俺は、弟の頭を撫でて少し優し言葉をかけてあげた。
「ま、お前が無事で良かったけどさ」
「え、なんか優しいじゃん、この格好のお陰かな?」
先程までの落ち込みはどこへやら、すぐに調子に乗りやがった。
「こんな日に説教なんてしたくねーだけだ!母さんとかに言ってもいいんだぞ?」
「わー!わー!お兄ちゃんだいすきー!」
棒読みで抱きついてくる、いつもなら「うぜぇ」と蹴り返すところだが、こいつが女の子の格好という事もあり、やんわりと退けた。
「やめろ、その格好だと少しドキっとすんだろ」
「え、するなよきめぇ」
コイツ…見た目はこんなだが、やはり弟だった
普通に足蹴にすれば良かったなどと考えていると、弟はニヤニヤしながら聞いてきた。
「で、兄貴は何してたわけ?こんなとこで」
「うっ」
痛いところを突かれた
確かに1人でぶらつくのはおかしい
とはいえ女装してアホな事してるこいつよりはマシか、ということで素直に白状した
「素直に言うとだな、何もする事が無くてぶらついてた」
「え、かわいそう、ぼっちだ」
「お前、自分の事は棚に上げて……」
「オレはこの格好で歩いてればぼっちにはならないもんね」
「はぁ?俺だってナンパすれば女の子の1人や2人…」
「2人はだめでしょ」
クスクスと笑う可愛らしい女の子
中身は弟だというのに、横に歩いていると変な錯覚を起こしてしまう。
その錯覚のせいなのか、だんだん話の調子がおかしくなっていった。
「じゃあさ、オレの事ナンパしてみてよ」
「はぁ?」
「……コホン、なぁ、がっかりはさせないから、俺と今晩過ごさないか?」
「どこで?」
「え?どこって…ら、ラブホとか?」
「あははは!いきなりラブホかー」
腹を抱えて笑ってる
少しイラっとしてまた頬をつねろうとした時、弟は少し真面目な表情に変わった。
「でも、それいいかも、行こうよ、ラブホ!」
「………はぁ!?」
弟は俺の行き場の失った手を握って爆弾発言をした。
俺は弟のほっぺたをグニグニとつねる
弟は何やら後ろめたいのか、罰を甘んじて受け入れる。
そして涙目で言い訳をし始めた。
「いひゃい……、犯罪なんてしてないのに……」
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「それであんな風になるか?」
「なんか今まであげたお小遣いで、今日は抱かせろって迫ってきたんだよ」
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「え、なんか優しいじゃん、この格好のお陰かな?」
先程までの落ち込みはどこへやら、すぐに調子に乗りやがった。
「こんな日に説教なんてしたくねーだけだ!母さんとかに言ってもいいんだぞ?」
「わー!わー!お兄ちゃんだいすきー!」
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「うっ」
痛いところを突かれた
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「え、かわいそう、ぼっちだ」
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「オレはこの格好で歩いてればぼっちにはならないもんね」
「はぁ?俺だってナンパすれば女の子の1人や2人…」
「2人はだめでしょ」
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その錯覚のせいなのか、だんだん話の調子がおかしくなっていった。
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「……コホン、なぁ、がっかりはさせないから、俺と今晩過ごさないか?」
「どこで?」
「え?どこって…ら、ラブホとか?」
「あははは!いきなりラブホかー」
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少しイラっとしてまた頬をつねろうとした時、弟は少し真面目な表情に変わった。
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