えみりちゃんのいぬ

ぬえもと

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そのに

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 呆然と立ちすくむ咲里を尻目に、男は黙って葬儀場を出てすぐの場所に停めてあった車のドアを開ける。男の瞳と同じ、真っ黒なクーペだった。
 どうするべきかとしばし視線を彷徨わせるが、葬儀場にいた親族たちは誰も咲里を引き止めなかった。
 誰だか知らないが、厄介者を引き取ってくれるのなら別にあの女がどうなろうが知ったことではない。
 そんな意思があけすけと感じられ、咲里はきつく傘の柄を握りしめた。
 分かっている。自分が疎まれて、誰にも必要とされていないことなど。
 
「咲里」

 だが、何故か車の戸を開く男の声は酷く優しい。
 親しみの込められた慰めるようなそれに、咲里はますます混乱する。

「風邪をひく。早く乗って欲しい」

 この男は、咲里をどうしたいのだろうか。
 何も持たない小娘に優しくしたところでいいことなんてひとつもない。
 もしや、体でも要求するつもりなのか。こんな貧相で、傷だらけのやせっぽちを?
 まさかと、咲里は首を横に振る。こんなにも端正な顔立ちの男なのだ。女には不自由していないだろう。

(だったら、大丈夫……なのかな)

 どのみち、他に面倒を見てくれる人はいないのだ。
 今までも一人で生きてきたも同然だが、金銭的な援助はほしい。
 最悪、体を要求されたり内臓を売れと言われても文句は言うまいと、咲里は渋々促されるままに助手席に乗り込んだ。
 雨の中を、真っ黒な車が走り抜けていく。どこへ向かうとも知れず、ただ薄暗い空の下を。

「あの」

 呼びかけても、反応はない。
 
「……どこに、行くんでしょうか」 

 びくりと、微かに男の眉が動いた。
 鋭い眼光をこちらに向け、男は何を言っているんだと、咲里がおかしなことを口走っているかのような顔をする。

「あんたの家」

 黒い腕が、ハンドルを切る。
 それは、咲里の家に今から帰るという解釈でいいのだろうか。
 てっきり男の家に連れて行かれると思っていた咲里は、正直拍子抜けした。
 
「あなたの、家じゃないんですか」

「なぜ」

 抑揚のない声で尋ねられても、返答に困ってしまう。
 黙って口をつぐみ、咲里は男から顔を逸らした。黙って車のフロントガラスを見れば、ワイパーがせわしなく動いては降り注ぐ雨水をふき取っていく。
 車内は、ひたすらに静かだった。せめてラジオでもつけてくれればいいものを、男は無音で車を運転し続けている。

「あの、……ラジオとか、つけないんですか?」

 率直にそう問えば、男はまたしても咲里に力強い眼光を送ってきた。
 なんとも静かな男だ。物音をあまり立てず、感情の起伏も極端に少なく、そのくせ咲里を見る目にだけは妙な鋭さがある。

(……変な人)

 押し付けられたのかもしれないが、咲里を引き取ったような人物なのだ。
 そりゃあ、変な人に決まっているかと、咲里は膝の上できつく腕を握りしめた。

「ほら、その……。私、話すのあんまり、得意じゃ、ないし。つまらないかな、と、思って」

「別に」

 頑張って咲里が長々と話してみたところで、男の返事は一言だけ。
 そも咲里は表情の乏しい方ではあるが、男はそれに輪をかけて変化がない。
 横に座る男が何を考えているのか、咲里にはさっぱり分からなかった。

「……そう、ですか」

 小さく溜息をつき、咲里は現実から目を背けるようにして静かに目を閉じた。
 瞳を閉ざせば、思い出すのは頬に触れた男の手の感触。硬く、筋張った腕だった。咲里の細い骨ばった腕とは違う、鍛えられた男のもの。
 思い返せば急に恥ずかしくなってしまい、咲里は一層瞼に力を込める。
 なんだか、酷く疲れてしまった。

「咲里」

 妙にはっきりと脳内に響き渡った低い声に、咲里は咄嗟に体を起こす。

「着いた」

 男の言葉に咄嗟に周囲を見渡せば、いつの間にか咲里の家の駐車スペースに車が止められていた。どうも、知らない間に眠ってしまっていたらしい。外はすっかり暗くなっている。
 先に降りていたらしい男が傘を持ち、扉を開け、咲里が降りてくるのを今か今かと待っていた。そのまま自分も傘をさそうとして、男は腕で咲里の動きを制止した。
 尋ねる間もなく、男の腕が咲里の肩を抱く。
 傘を持つ腕を胸の前に掲げたまま、咲里はあまりの事態に固まってしまった。
 自然な動作で咲里を自身の傘の中に入れ、車の鍵を閉める男に動揺は一切見られない。
 きっと、男にすれば女の肩を抱くなど些細な所作でしかないのだろう。
 しかし、咲里は慣れていない。離してください、と言おうとして、喋り方を忘れてしまったかのように、喉から声が出なくなってしまった。
 ばくばくと、心臓がうるさいまでに鼓動を早めている。
 近い。近すぎる。濡れないようにという気遣いなのだろうが、男は咲里とぴったり体を密着させようとする。これならまだ濡れたほうがマシだ。
 そう思う程度には、咲里は羞恥を覚えていた。
 肩を抱く腕から伝わる熱に、心底動揺してしまう。
 咲里の反応を知ってか知らずか、男は我が物顔で咲里の家の庭を闊歩していく。
 軒先にたどり着き、解放されてなお、咲里は顔の赤らみを抑えることができなかった。

「鍵を頼めるか」

 平然と言い切った男は、素知らぬ顔で傘をたたんでいる。
 こくこくと無言で頷き、咲里は玄関の扉を開けた。
 これからこの人と、本当に一緒に暮らしていけるのだろうか。
 男と距離をとるようにして、咲里は一目散にリビングへと向かった。
 そのあとを、男は自然な動作で追ってくる。
 親を亡くした後だろうからと気を遣われているのかもしれないが、正直余計なお世話だ。
 溜息を吐き、咲里はゆっくりと背後を振り返った。
 咲里が立ち止まると同時に、男も律儀に足を止める。

「あの、本当に……、ここで、一緒に暮らすんですか?」

「どうして」

 どうして、そんなことを聞くのか。
 おそらく、そう言いたいのだろう。

「その、お仕事とか、あるんじゃ。家、変わったら大変、かな、……って」

 言いながら、目が泳いでしまう。しかし、男の反応は淡々としたものだった。

「問題ない」

 言い切られてしまえば、他に返す言葉はないわけで。
 咲里が黙り込んでしまえば、男も何も話さなくなってしまう。
 
「……あの」

 男の目が、鋭さを増す。

「私、あなたの名前、知らないんですけど」

「……知ってるはずだ」

 一瞬の沈黙の後、男の顔が珍しく明確に不機嫌な色を示す。
 知ってるはずと言われても、分からないものは分からない。こんなに端正な顔立ちなのだから、一度見たら忘れないような気がするのだが。

「そう、なんですか」

 ぽつりと零された言葉に、男はますます眼光を強めていく。
 曖昧に笑って誤魔化すと、男は満足そうに微かに口角を吊り上げた。
 初対面の時にも思ったのだが、普段が無表情なだけに笑うと破壊力が凄まじい。
 ボッと顔を赤らめた咲里に、男はますます上機嫌に微笑んでいた。

「わ、私、疲れたのでもう寝ます」

 逃げるようにして、咲里は二階にある自分の部屋へと向かう。
 急いで階段を上るのだが、何故だか男も咲里のあとをついてきた。

「あんたが寝るなら、俺も寝る」

 それは別に構わないのだが、どうして咲里のあとをついてくる必要があるのだろうか。
 
「あの、寝るなら、隣の部屋が、空いてるので。そこ、どうぞ」

 幸い、死んだ母が使っていたベッドが残っている。
 そもそも母は滅多に家に帰ってはこないのであまり使ってはいなかったし、あのドギツイ香水の匂いもさほど浸みついていないはずだ。
 そう思い、苦し紛れに自身の部屋の隣室を指差してみるのだが、男はあからさまに機嫌を損ねたようだった。

「匂うから、近付きたくない」
 
「……鼻、いいんですか?」

「……あんたよりは」

 仏頂面が、咲里を睨む。
 
「じゃあ、……私は、一階のソファーで寝るので、あなたは私の部屋のベッドを」

「なぜ」

「だって、隣の部屋のベッド、いやなんですよね。だったら」

「一緒に寝れば問題ない」

 真顔で何を言っているんだ、この人は。咲里の顔に、明確な困惑が滲み出る。

「いや、それは、ちょっと……、勘弁して、ほしい、というか」

「どうして」

「どうしてと、言われても」

「何が悪い」

 眼前の男は、いたって真剣だ。
 だからこそ、余計タチが悪い。
 女慣れしているから、あんたに欲情することはない、安心しろ、の意なのだろうか。いや、それにしてはずれているような。

「あの、ほんと、私、ソファーで寝たいっていうか」

「あんたがそうするなら、俺もそうする」

 違う、そうじゃない。
 この男、意地でも咲里と同じ場所で眠る気らしい。
 一体どう対処すべきか。迷う咲里を尻目に、男は止める間も無く咲里の部屋に入り込んでしまう。殺風景な部屋に、くろと入れ替わるようにして黒ずくめの男が居座っている。それはなんとも奇妙で、不可思議な光景だった。
 男はスーツの上着を乱雑に脱ぎ捨て学習机の椅子の背もたれに掛けると、我が物顔で咲里の部屋の寝台に横たわって見せる。手を伸ばし、誘うようにして咲里を見る男の眼差しは、とろけそうなほどに甘やかなものだった。
 
「咲里」

 重低音が、咲里の耳を突く。
 そんな風に、愛おしげに名前を呼ばれる理由が咲里には分からない。
 恐ろしかった。無償で施される優しさが。そんなもの、今まで知らなかった。

「わ、わた、し」

 ごくりと、息を飲む。
 あの男と、ベッドで一緒に寝る。近付いただけで心臓がはち切れそうになるのに?
 無理だ。絶対に無理。眠れる気がしない。相手にその気がなくても、何も起こらなかったとしても、男の腕に包まれる自分を想像した瞬間、咲里は叫び声を上げ部屋をあとにしていた。

「ご、……っ、ごめんなさい!!」

 咄嗟に扉を閉め深呼吸すれば、咲里はようやく落ち着きを取り戻した。
 本当に、これから一緒に暮らしていって大丈夫なのだろうか。
 
(……むりかも、しれない)

 頭を抱えたまま階段を降りていく。
 男は、咲里を追ってこなかった。
 そのまま力なくソファーに横たわり、咲里は深々と溜息を吐いた。
 あの男が一体何者なのか、どういった目的で咲里を養おうと決めたのか。
 何一つ、男の心理がつかめない。

 そのまま瞳を閉ざしてじっとしていれば、いつの間にやら世界は朝になっていた。
 
(お風呂、入らないと……)

 カーテンの隙間から差し込む陽光に起きようとして、しかし体が動かない。
 そして、何故だか妙に温かい。
 大急ぎで目を開ければ、ワイシャツの隙間から覗く胸板が咲里の視界に飛び込んできた。
 咲里は気配には敏感な方だ。常日頃怯えながら生きているせいだろう、微かな物音だって目を覚ましてしまう。人が近寄ってくれば、それこそ一瞬で飛び起きる自身があった。
 それなのに、この男はどうやって咲里を抱き込んだのだろうか。
 
「……咲里?」

 咲里が動いたのを察知したのか、男の瞼がゆっくりと押し上げられていく。
 どうしようと固まっている咲里に、咲里を抱き込んでいる男は溶けそうなほどの笑みを浮かべていた。
 それどころか、咲里の体に回す腕に力を込め、一層体をくっつけようとしてくる。
 逃げようにもソファーの上は狭く、第一男の腕が咲里を逃してはくれなかった。
 流れるような動作で首筋に顔を埋められれば、喉元から恐怖のあまり悲鳴がこぼれ出る。
 
「ひ……っ」

 ぐりぐりと、まるでマーキングのようにしばらく頬ずりを繰り返すと、ようやく満足したのだろうか。無表情の中に上機嫌を滲ませ、男は呆然とする咲里をようやく解放した。

「トーストでいいか」

 あまりの事態に放心していたが、どうも男は朝食のことを尋ねているらしい。
 言われて見れば、お腹が空いた。そういえば、昨日は何も食べないまま寝てしまったんだっけ。
 無言で首を縦にふると、男は我が物顔でリビングに併設されているキッチンへと足を運ぶ。その背中を呆然と見守りながら、咲里はちょうど食パンを切らしていたことを思い出した。

「あの」

 声を上げれば、冷蔵庫の中を漁っていた男と視線がかち合った。
 食パン切らしてます、そんな言葉を言おうとして、咲里は男の手に真新しい食パンのパックが載せられていることに気が付く。

「どうした」

「い、いえ。……なんでも、ないです」

 気のせいだっただろうかと、ソファーの背もたれ越しに男の姿を見守りながら首をひねる。
 
「あの、何かお手伝い――」

「いい」

 最後まで言い切らないうちに、男は咲里の申し出をきっぱりと断った。
 どうするべきかとそわそわしているうちに、着々と朝食の準備が整えられていく。だが、男は戸棚からマグカップを一つしか取り出さず、食パンも一枚しか取り出さなかった。

「あの。……あなたは、食べないんですか?」

「必要ない」

 トースターの中に視線を向けたまま、男は仏頂面で言い切ってみせる。
 しばし目をしばたかせていると、咲里が困惑しているのが伝わったのだろうか。

「……食べたほうがいいか?」

 首をかしげて見せた男に、咲里は首を縦に振る。
 そうかと、いつもの淡々とした答えを返し、それきり男は口を開かなくなった。

 誰かに給仕をしてもらうなんて、一体いつぶりになるだろうか。
 小学校に上がる頃には、母はもう咲里を疎むようになっていた。
 正直、帰ってくるたび暴力は振るわれてはいたが、それと同時に少ないなりに生活費を残していき、さらには学費まで払っていてくれたのだから、母はマシな部類だったのではないかと咲里は思う。当然、ある程度感謝はしている。
 だがそれと、くろの件に関しては別問題だ。
 腹の奥底から湧き上がってくるどす黒い感情から目を逸らすようにして、咲里は二人分の朝食の準備を進める男の姿を盗み見た。

(……朝、食べない人なのかな)

 だったら、悪いことを言ったかもしれないと、寡黙な男の後ろ姿を見守りながら、咲里はそんなことを思った。
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