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(1) 漂流
しおりを挟む『9月8日 この日記を記すのは、私が生きているいた事を残すだけではなく、いつか本として出版して金持ちになりたいからだ。
どうやら私はまだ冗談が書けるようだ』
私はそう記しながらも、実際は泣くのを必死に我慢していた。
誰もいないのだから泣いても構わなかったのだが…
少し残っていた大人としての意地がそうさせた。
ここまでの経緯をお話ししよう。
まずは自己紹介…私は、ナガノ25歳
田舎から大学進学で東京へ、そのままありふれたブラック企業に勤めてはや3年
ようやく新人のレッテルが剥がれ
初めての海外出張でメキシコへ行った帰り
無理な日程なかの出張だったため
私は飛行機の中で爆睡していた
すると、突然の爆発音と共に頭上から降りてきた酸素マスク
酸素マスクをする暇もなく私は意識を失った…
ドゴォォォオン
とんでもない音と衝撃で私は意識を取り戻したがすぐに周りが水で染まる
すぐに海の中に落ちたと理解した
私はすぐに腰についていたベルトを外し、上へ上へと足をバタつかせた
息が苦しくなる
意識が…
ギリギリのところで私の頭は海上に出た
空気が肺を満たす
常にあった空気の存在がどれだけ大切かをありきたりだが生を持って感じた
背中で何かが爆破した、熱い、熱い、熱い
必死に背中に迫る炎から逃げるように腕で水をかいて進む
水が口に入る…必死に泳ぐ中で呼吸の仕方がわからなくなる
顔は外に出てるのに波が激しく溺れそうになるが
炎から熱さから逃げようと前へ泳ぐ
り、陸だ…
必死に泳ぎきり、陸にたどり着いた
ふらふらになりながら今まさに逃げてきた海を見ると
そこには
燃え上がる機体…
もう1度大きな爆発音とともに機体は沈んでいった…
危なかった…俺は少なくとも2つの奇跡が重なり今生きている
1つ目は自分の席の近くで飛行機の機体が二つに割れた事。そのため、機体に引き込まれず外へ泳ぎでれた
2つ目に事故が起きたのが夜ではなかったということ。夕方でギリギリ日があったことからすぐに陸地を見つけられた。でなければそのまま溺れていたに違いない
しかし、すぐに日は落ち始める
とりあえず、私は海を背にして浜辺を歩いた
目の前にある渋谷109と同じような高さ
約50メートルほどあるボコボコした崖を背に座り込んだ
緊張と緩和の差が激しく、気絶するように私は眠りについた
朝日が目に入り私は目を覚ます
天気は良く、目の前には一面の海
普段なら涙が溢れるほどの綺麗な景色だが
今は違う
昨日自分が乗っていた飛行機が無かった
すでに海の底へ沈んでしまったようだ
私は背中にある崖を登ることにした
とりあえず、この場所がどこにあるのか…
できるだけ高いところから確認をしたかったのだ
俺はどこか登れる場所がないか崖を辿って時計回りに島を歩いてみた
5分ほど歩いたところに、壁のボコボコが大きく人が1人立てるくらいの岩が出てており、階段のように登れる箇所があった
そこを恐怖心と戦いながら、2時間ほどかけて登ると
崖の上は芝生のように短い草で覆われていた
そして、海を背に奥を見渡すと…
そんな……
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