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プロローグ②
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17歳になった僕を起こしたのは、痛みだった。
人間界から帰ってきた。僕の弟、僕と外見がよく似ている第5王子のモンドだ。
モンドは僕を眠っていたベッドごと蹴り壊し起こした。
「おら!さっさと起きろよクソダイヤ!お前の顔が俺に似てるってだけでも腹が立つのに、しかも弱いなんて…シール姉さまからの許しが出ればお前なんてすぐにぶち殺してやるのに!」
転がった僕を見下ろしながらモンドが悪態をついてくる。その僕に第11王子のパールが近づいてくる。どうやら、僕の誕生日でのスキルの再測定を早くさせるために僕を連行しに来たみたいだった。
パールが僕にタッチしてきて、僕の体は宙に浮いた。
「ほら、そんな床でなんて寝てないで、早く測定終わらして人間界から帰ってきたぼくたちのトレーニングに付き合ってよ。ダイヤお兄ちゃん」
パールのスキルは『ツーフロウト』自分を含む対象物を2つまで、触れることで宙に浮かせ自由自在に操れるというもの。僕はそのスキルを使われ、僕の意思とは関係なく部屋から出され、スキル測定をする魔術師〈ジオール〉の待つ城の広間へ連れていかれる。
「ジオールのじいさん!連れてきたぜ!おら!クソ兄貴早くしろよ!」
「やれやれ、モンド様。少々お待ちを……。ほらダイヤ様。早くこちらへ」
どうせスキルが発現しないのだからと、適当に僕を呼ぶ。
パールのスキルから解放された僕は、さっきモンドに蹴られた痛みに耐えながら、ゆっくりとジオールさんのところへ向かう。向かう最中、モンドに「早くいけ」と背中を蹴られながら。
今回のスキル測定の儀式では珍しく、第1王子のシール姉様と第2王子のゴルドー兄様がいた。いつもは僕を呼びに来る兄弟のだれか2人だけくらいなのに。
「それでは、ダイヤ様始めましょう……。」
ジオールさんは、僕を座らせ、背中に手を当てる。
すると、今まではなかった。体の熱さを感じ、僕の体が少しの光を発し始める。
「……。おおっ!おおっ!これは……。スキルの発現じゃ!……ダイヤ様のスキルは『コピー』じゃ」
や……やったついに……僕にもスキルが……!
「へっ!『コピー』なんて誰か一人のスキルをコピーして使えるだけじゃねえか!しかも自分より弱いやつの限定で!やっと発現したかと思えば……カススキルじゃねぇか!ハハハハハ!」
モンドが腹を抱えて笑い出す。
するとジオールさんがそれを制するように話し始める。
「いや、王子様達も知っていますとおり、わしはスキルのスペックも確認することが出来るのじゃが……。ダイヤ様の『コピー』は……4つまでスキルをコピーしてストックすることが出来る。しかも、相手が自分より強かろうが、弱かろうが。こんな『コピー』は……初めてみる……これは…早く魔王様に……報告しないと」
その時、一筋の炎がジオールさんを貫いた。
「なっ……ゴルドー様……なぜ……」
そのままジオールさんは、横に倒れ動かなくなってしまった。
「……え……な……」
ゴルドー兄様の突然の行動に僕は言葉を失う。
立ち上がり、少し後ずさる僕を見ながら、ゴルドー兄様とシール姉様は立ち上がり、僕のほうへ近づいてきた。
人間界から帰ってきた。僕の弟、僕と外見がよく似ている第5王子のモンドだ。
モンドは僕を眠っていたベッドごと蹴り壊し起こした。
「おら!さっさと起きろよクソダイヤ!お前の顔が俺に似てるってだけでも腹が立つのに、しかも弱いなんて…シール姉さまからの許しが出ればお前なんてすぐにぶち殺してやるのに!」
転がった僕を見下ろしながらモンドが悪態をついてくる。その僕に第11王子のパールが近づいてくる。どうやら、僕の誕生日でのスキルの再測定を早くさせるために僕を連行しに来たみたいだった。
パールが僕にタッチしてきて、僕の体は宙に浮いた。
「ほら、そんな床でなんて寝てないで、早く測定終わらして人間界から帰ってきたぼくたちのトレーニングに付き合ってよ。ダイヤお兄ちゃん」
パールのスキルは『ツーフロウト』自分を含む対象物を2つまで、触れることで宙に浮かせ自由自在に操れるというもの。僕はそのスキルを使われ、僕の意思とは関係なく部屋から出され、スキル測定をする魔術師〈ジオール〉の待つ城の広間へ連れていかれる。
「ジオールのじいさん!連れてきたぜ!おら!クソ兄貴早くしろよ!」
「やれやれ、モンド様。少々お待ちを……。ほらダイヤ様。早くこちらへ」
どうせスキルが発現しないのだからと、適当に僕を呼ぶ。
パールのスキルから解放された僕は、さっきモンドに蹴られた痛みに耐えながら、ゆっくりとジオールさんのところへ向かう。向かう最中、モンドに「早くいけ」と背中を蹴られながら。
今回のスキル測定の儀式では珍しく、第1王子のシール姉様と第2王子のゴルドー兄様がいた。いつもは僕を呼びに来る兄弟のだれか2人だけくらいなのに。
「それでは、ダイヤ様始めましょう……。」
ジオールさんは、僕を座らせ、背中に手を当てる。
すると、今まではなかった。体の熱さを感じ、僕の体が少しの光を発し始める。
「……。おおっ!おおっ!これは……。スキルの発現じゃ!……ダイヤ様のスキルは『コピー』じゃ」
や……やったついに……僕にもスキルが……!
「へっ!『コピー』なんて誰か一人のスキルをコピーして使えるだけじゃねえか!しかも自分より弱いやつの限定で!やっと発現したかと思えば……カススキルじゃねぇか!ハハハハハ!」
モンドが腹を抱えて笑い出す。
するとジオールさんがそれを制するように話し始める。
「いや、王子様達も知っていますとおり、わしはスキルのスペックも確認することが出来るのじゃが……。ダイヤ様の『コピー』は……4つまでスキルをコピーしてストックすることが出来る。しかも、相手が自分より強かろうが、弱かろうが。こんな『コピー』は……初めてみる……これは…早く魔王様に……報告しないと」
その時、一筋の炎がジオールさんを貫いた。
「なっ……ゴルドー様……なぜ……」
そのままジオールさんは、横に倒れ動かなくなってしまった。
「……え……な……」
ゴルドー兄様の突然の行動に僕は言葉を失う。
立ち上がり、少し後ずさる僕を見ながら、ゴルドー兄様とシール姉様は立ち上がり、僕のほうへ近づいてきた。
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