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プロローグ①
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魔界には魔王がいて人間界には国王がいる。
国王は魔界を欲しがり、魔王は人間界も欲しがっている。
魔王率いる魔人軍と国王率いる人間軍は何世代にも渡り、戦い続けているのだった。
魔界に生まれた僕、名前はダイヤ。
父が魔王で、僕は次代の魔王候補の一人でもある第4王子だ。
まぁ、スキルのない僕がなれるわけはないんだけどね。
僕には兄が2人、姉が1人、弟が4人、妹が3人いる。全員次期魔王候補である。
ちなみに僕は16歳で、明日には17歳だ。
魔王の城の地下にある洞窟の中、魔界王子たちの怒鳴り声が、響き渡る。
「おい!ダイヤ!何をしている。早く立てよ」
「そうだよ。ダイヤ兄さん。早くたってくれないと僕たちのトレーニングにならないよ!」
第3王子のラルドと第7王子ラズーの怒鳴り声を僕は、横たわりながら聞いている。
「ハハハ、そんなに急かさないであげてよ。ダイヤお兄ちゃんは力も体力も僕ら以下で、なんたって、スキルもないんだからさぁ」
「そうよ。ウフフフフ…。まぁ、明日の17歳のお誕生日でもしかしたら万が一、スキルが発現するかもしれないわよ。だからこそ、ダイヤお兄様ももっと戦えるようにもっと打たれ強くなってもらわないと。『立ちなさい』」
「……『はい』……」
第10王子のルビーに嘲笑われ、第8王子のラピスに無理やり立たされる。
第8王子ラピスのスキルは『クイーンプライド』自分よりも力の弱い者へ命令すると命令されたものは絶対にその命令を実行しないといけないというものだ。僕はもう立てないほどボロボロだったが、スキルにより無理やり立たされる。
「ハハハ!よーし、今度は僕の番だ!えい!」
さっきまで僕がやられているのを笑いながら見ていた、ルビーが持っていた小さな石を明後日の方へ投げる。
投げた石は僕が立っている場所とは真反対の洞窟の壁にコツンあたり、石が壁に当たった振動で洞窟の上の方から大きな岩が落ちてきて下にあった直径30センチくらいの岩を弾き、それが僕の腹部へ直撃した。
「うぐっっっ!!!!」
僕は血反吐を巻き散らかしながら、転がった。
「やっぱり僕ってラッキー!ナイスショットだ!ハハハハハ」
第10王子ルビーのスキルは『ラッキーショット』相手への攻撃が連鎖的により大きな攻撃になり必ず届くスキル。
「チッ!俺の弟のくせに雑魚すぎる!!そろそろほかの兄弟も帰ってくる。俺たちも城に戻るぞ!」
ラルドが僕に唾を吐きながらこの場にいたほかの兄弟を連れて去っていく。
ほかの兄弟達は皆、人間界へ遠征に行っていたのだ。
「ぐ……うぅ」
僕はボロボロの体を時間をかけて起こし、ゆっくりと城に戻った。
ほかの兄弟たちと顔を合わせたくなくて、僕は自分の部屋へと戻った。
僕は、ほかの10人全員の兄弟からサンドバックにされていた。
誰一人としてスキルのない僕に優しく接してくれる奴はいないのだ。
僕は弱く、何もできない。
明日は17歳の誕生日。毎年誕生日に魔王である父の部下の術師がスキルの測定をしてくれるが、きっと明日も発現することはないと思う。
明日、発現していなければこの城から出て、魔界の隅でひっそり暮らそう。
そう考えながら、痛みを忘れるため眠りについた。
国王は魔界を欲しがり、魔王は人間界も欲しがっている。
魔王率いる魔人軍と国王率いる人間軍は何世代にも渡り、戦い続けているのだった。
魔界に生まれた僕、名前はダイヤ。
父が魔王で、僕は次代の魔王候補の一人でもある第4王子だ。
まぁ、スキルのない僕がなれるわけはないんだけどね。
僕には兄が2人、姉が1人、弟が4人、妹が3人いる。全員次期魔王候補である。
ちなみに僕は16歳で、明日には17歳だ。
魔王の城の地下にある洞窟の中、魔界王子たちの怒鳴り声が、響き渡る。
「おい!ダイヤ!何をしている。早く立てよ」
「そうだよ。ダイヤ兄さん。早くたってくれないと僕たちのトレーニングにならないよ!」
第3王子のラルドと第7王子ラズーの怒鳴り声を僕は、横たわりながら聞いている。
「ハハハ、そんなに急かさないであげてよ。ダイヤお兄ちゃんは力も体力も僕ら以下で、なんたって、スキルもないんだからさぁ」
「そうよ。ウフフフフ…。まぁ、明日の17歳のお誕生日でもしかしたら万が一、スキルが発現するかもしれないわよ。だからこそ、ダイヤお兄様ももっと戦えるようにもっと打たれ強くなってもらわないと。『立ちなさい』」
「……『はい』……」
第10王子のルビーに嘲笑われ、第8王子のラピスに無理やり立たされる。
第8王子ラピスのスキルは『クイーンプライド』自分よりも力の弱い者へ命令すると命令されたものは絶対にその命令を実行しないといけないというものだ。僕はもう立てないほどボロボロだったが、スキルにより無理やり立たされる。
「ハハハ!よーし、今度は僕の番だ!えい!」
さっきまで僕がやられているのを笑いながら見ていた、ルビーが持っていた小さな石を明後日の方へ投げる。
投げた石は僕が立っている場所とは真反対の洞窟の壁にコツンあたり、石が壁に当たった振動で洞窟の上の方から大きな岩が落ちてきて下にあった直径30センチくらいの岩を弾き、それが僕の腹部へ直撃した。
「うぐっっっ!!!!」
僕は血反吐を巻き散らかしながら、転がった。
「やっぱり僕ってラッキー!ナイスショットだ!ハハハハハ」
第10王子ルビーのスキルは『ラッキーショット』相手への攻撃が連鎖的により大きな攻撃になり必ず届くスキル。
「チッ!俺の弟のくせに雑魚すぎる!!そろそろほかの兄弟も帰ってくる。俺たちも城に戻るぞ!」
ラルドが僕に唾を吐きながらこの場にいたほかの兄弟を連れて去っていく。
ほかの兄弟達は皆、人間界へ遠征に行っていたのだ。
「ぐ……うぅ」
僕はボロボロの体を時間をかけて起こし、ゆっくりと城に戻った。
ほかの兄弟たちと顔を合わせたくなくて、僕は自分の部屋へと戻った。
僕は、ほかの10人全員の兄弟からサンドバックにされていた。
誰一人としてスキルのない僕に優しく接してくれる奴はいないのだ。
僕は弱く、何もできない。
明日は17歳の誕生日。毎年誕生日に魔王である父の部下の術師がスキルの測定をしてくれるが、きっと明日も発現することはないと思う。
明日、発現していなければこの城から出て、魔界の隅でひっそり暮らそう。
そう考えながら、痛みを忘れるため眠りについた。
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