164 / 176
英国紳士の恋の作法
(11)
しおりを挟む
父母の愛がもたらした結末を恐れるあまり、どんな愛にも狂気の一面があり、その狂おしさゆえに己を見失う時もあることを認められないレジナルドに、ジェイムズの強引に奪う愛は受け入れがたい。それでも、そうして距離を置かなければ、すべての禁忌を横においてジェイムズの与える温もりを貪り、自らの抱える傷を癒すために利用してしまいそうな自分を、レジナルドが何よりも恐れていることを、唯我独尊の天才は知らない。
「理由がなければ天才の愛に応えることもできない。凡人とは哀しい生き物だな」
呟いて、ジェイムズは天才ゆえのため息を吐いた。
「理由がなければ天才の愛に応えることもできない。凡人とは哀しい生き物だな」
呟いて、ジェイムズは天才ゆえのため息を吐いた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
118
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる