英国紳士の恋の作法

音羽夏生

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悪童の流儀(2)※

(28)

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 ジェイムズがその雄々しく狂暴な男根を、根元までは獲物に突き立てていなかったことを。そして今、その全長がレジナルドの中に入りたがり、そのために奥の奥を目指して、最後の入口を探していることを。

「ジェイムズ、強いっ、奥、痛い……ああんっ!」
「何が痛いだ、そんなによがっておいて。そんなにここがいいか…?」
「違っ、あぅ、あ、あ、あああっ」

 嫌がるのは口先だけ、身も世もなく啼き乱れる体はジェイムズの手に落ち、やがて最後の砦をも陥落させられることになる。
 肉筒の最奥まで入り込み、くぽくぽと聞くに堪えない音を立てながら、何度も角度を変え突当りのその先を探っていた雄は、ようやくその入口を捉えた。強く押すと怯んだように口を開いたそこに、組み敷いた体がびくりと大きく震え、ひっと鋭く息を呑む気配がした。

(――ここ、だ)

 レジナルドが気付いていたら怯えたであろう不穏な笑みで唇を歪め、ジェイムズはためらうことなく奥への入口に丸々とした亀頭を押し付け、勢いをつけて貫いた。
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