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猛獣使い
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ピエール・デュシュッド氏は、フロントマネージャー就任時に昔からのお得意様が紹介してくれた、新たな上得意の筆頭だ。彼をはじめとする紹介客の殆どが、ザ・ジャロルズを気に入りロンドンの常宿に定めてくれたことは、自分たちが理想とし追求してきたサービスが評価された一つの証だと、志高い同僚達と喜び合ったものだった。
だが。
新たな上得意は、公私や程度の違いはあれ、レジナルドを可愛がってくれているお得意様の知己でもある。上流階級の出身、優雅な物腰、洗練された会話も彼らと同じ、そしてレジナルドに興味を持ち、暇を見つけてはかまい倒すところまで同じだった。どうやってか過去にレジナルドが従僕として働いていたことを知り、自分の執事もしくは従僕にならないかと声を掛けてくるところも変わらない。
大学入学直後、父ケイリー伯爵ロバート・マーシャルの死で露見した莫大な借金、それを発端とする一族の崩壊。
だが。
新たな上得意は、公私や程度の違いはあれ、レジナルドを可愛がってくれているお得意様の知己でもある。上流階級の出身、優雅な物腰、洗練された会話も彼らと同じ、そしてレジナルドに興味を持ち、暇を見つけてはかまい倒すところまで同じだった。どうやってか過去にレジナルドが従僕として働いていたことを知り、自分の執事もしくは従僕にならないかと声を掛けてくるところも変わらない。
大学入学直後、父ケイリー伯爵ロバート・マーシャルの死で露見した莫大な借金、それを発端とする一族の崩壊。
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