天上の梟

音羽夏生

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萌芽

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 午前中の稽古の間は何とか持ちこたえた重苦しい曇天も、昼過ぎには雲の底が破れたかのように、激しく雨が降り出した。
 午後は近衛を相手に実戦的な剣術の訓練を予定していたが、雨のせいで中止となり、梟は一人、大画廊グレートギャラリーの長椅子に座り、物思いに耽っていた。壁を埋め尽くす名画に目を向けてはいるものの、じっくり鑑賞するわけではなく、表面を撫でるように眺めるだけだ。

 図書館と並びこの大画廊は、持て余した時間を潰すお気に入りの場所となっていた。
 中庭を取り囲んだ長方形の飛鷲宮の、正面三階を広々と贅沢に使った大画廊は、レーニシュ帝国の国力と大陸の美術史を凝結したような空間だ。光量を絞った室内には、古代から現代に至る名画と彫像が整然と陳列され、学芸員が常駐して作品の状態を日々確認し、厳重に管理している。入室できるのは、皇宮を訪れた賓客や学術研究目的で許可を得た者に限られており、帝国の至宝を目にしたことがある者はさほど多くはなかった。
 皇帝の『影』という立場上、人目につきたくなく、なるべく皇宮の建物内を出歩かないようにしている梟だったが、ここは姿を見られる可能性も低く、安全な場所と言えた。それを知ったのは最近のことで、マルガレーテ皇女を泣かせてしまった『白髪事件』に端を発する。

 事件の夜、皇帝の寝室で責められたのは、不用意な発言で小さな皇女を泣かせてしまったことではなく、梟が自身の髪の色を白だと認識していたことだった。マルガレーテが言うことには白金色であり、蜻蛉も娘の意見に同意したため、皇族の眼にはそう映るものなのか、と梟は学んだ。これまで誰にもそのようなことを言われたことがなく、皇宮の人々と平民の感覚は異なると、日々感じることは多かった。
 そう納得し、だからといって消えてなくなることもない罪の意識に苛まれる梟の沈んだ様子に、蜻蛉は何を思ったのか、不思議な質問を投げ掛けてきた。

「――念のため確認するが。そなたの瞳は、何色か」
「鼠色、…だと、思う…」

 鼠色、と口にした途端、蜻蛉の眉が跳ね上がった。その上、壁際に控える侍従たちが、大仰に嘆息したり手のひらに顔を埋めたりしているのが視界に入った。
 間違ったことは言っていないと思うものの、梟は口籠もり、語尾は弱々しいものになった。

「…ヘルムート」
「万事承知いたしました。明日にでも、早速」
「頼んだぞ。――今宵はもうよい、皆下がれ」

 その夜は稽古が終わった後であり、いつもなら静かに眠ることを許されない夜だったが、蜻蛉は寝台に引き入れた梟をゆったりと抱き込んだまま何もせず、その罪を責めることもなかった。その代わり、向かい合わせで横になりながら、渋い顔で諭された。
 梟の瞳の色は青灰色であり、決して鼠色などではないこと。そのようなことを言えばまたマルガレーテを泣かせることになるから、くれぐれも口にしないこと。
 そもそもこの透き通った美しいものに、どうしたら鼠色などという濁った表現ができるのか、神秘的な宝石のようなのにそなたの目はやはり節穴か、とくどくどと非難めいた小言を言われ、反論したい点もあったが、小さな皇女を泣かせる火種と言われては、黙って拝聴するしかなかった。

 その間も、蜻蛉の手は梟の頭を撫でており、そのやさしく労るような手つきに、蜻蛉が昼間の出来事を本当に怒っていないことを、梟はようやく理解した。
 しかし、困惑は残る。

「…罰を、与えてくれないのか」
「罰ではないが、明日から学んでもらうことがある。ヘルムートに任せてあるゆえ、その節穴の審美眼を磨いてくるがよい」

 揶揄う口調でそう言いながら、涙袋を親指でそっとなぞられる。
 梟は、数回瞬きを繰り返した。幼い皇女を泣かせた代償がそれだけで済むとは思えず、重ねて訊ねる。

「それだけ、か…?」
「一体どのような罰が見合う罪を、犯したつもりでいるのだ」

 訝しげに問い返され、蜻蛉の手の動きを眼で追い睫毛を伏せたまま、梟は答えた。

「『荊棘けいきょく』が相応と思っている」

 蜻蛉の口の端が、ぴくりとわずかに引き攣った。
 『荊棘』は、文字通り茨の蔓で自らを鞭打つ、古の修行の一つである。その効果には早くから疑義が呈され、数代前の教皇の布令により、修行として行うことは禁じられていた。
 自らの過ちを懺悔し罰する手段としては今も認められており、その道具もかつての茨の蔓ではなく、皮の鞭に薄い刃や金属の棘を仕込んだものに変わっている。真摯に行えば、たちまち皮膚は破れ打たれたところに醜い傷が残る、過酷な自傷行為であり、悔恨の念から逃れるためとはいえ、これを行う者は少なかった。
 ためらいもなくそれを口にした梟に、蜻蛉の眼が鈍い光を帯びる。

「余が許すと思ったか」
「…駄目、なのか…?」

 後頭部に添えられていた手が、ぐっと梟を引き寄せる。鼻と鼻が触れ合いそうな近さで、蜻蛉は冷たく――しかし熱量を感じさせる口調で、鋭く言い放った。

「髪の一本すらも、そなたを傷つけるものは断じて許さぬ。それが、そなた自身であってもだ」

 梟の抱える罪の呵責も自尊心も無いもののように扱う言い草に、じわりと生じた反発心は、乗り上げるように組み伏せられ、吐息すらも貪る傲慢な口づけに飲み込まれた。

「んっ、んうっ、……くぅんっ」

 ちゅく、ぬちゅ、と深く激しい口づけが奏でる淫らな水音と、鼻から抜ける自身の呻きが、梟を羞恥と困惑の淵へと追い込む。

 蜻蛉の闇に潜む獣が、今その姿を現していることは、梟にもわかる。しかし、直前まで労るように話し掛けてくれていたのに、何が切っ掛けとなり豹変し、その獣が現れたのだろう。執着の標的となり何度傷つけられても、その理由を推測し、獣の出現を未然に防ぐのは困難だった。
 蜻蛉が突如剥き出しにする執着心や支配欲に、梟はどんな法則性も見出せずにいた。そしてそれゆえに、蜻蛉の無秩序な振る舞いに翻弄され、時に酷く傷つけられる。

 執拗に舌を絡め、噎せるほど唾液を飲み込まされて、息継ぎすらもままならない苦しさに、梟の目が涙に滲む。顔を傾け、何度も角度を変えて散々梟の口腔を蹂躙した蜻蛉は、潤む青灰色の瞳に満足したのか、ようやく唇を離した。
 濡れた唇を舐め上げながら、真上から梟の双眸を覗き込み、毒を落とすように囁く。

「――そなたを傷つけてよいのは余だけだ。こうして腕に抱き、愛しむのも」

 この上なく身勝手な言葉を、強い視線の針で縫いとめられる。扇屋から攫われて以来、様々な理不尽を飲み込んできたが、これほど露骨で傲慢な言い草は初めてだった。
 反発と諦念が身の内で絡み合い、しかも支配欲だけではなく、咀嚼することが難しい甘やかな執着を突きつけられて、明瞭な感情にはならない。形もないまま蟠る思いを、言葉にすることもできない。
 理解が及ばないものに対する恐れだけが表出し、梟は無言のまま思わず顎を引いた。

 それが、頷いたように見えたのかもしれない。
 眦にわずかに溜まった涙を吸い取り、蜻蛉はそのまま唇を移動して梟のそれを再び吸う。何度も啄むように唇を吸われ、そのやさしさに、かき乱された梟の心が少しずつ静けさを取り戻すにつれ、蜻蛉の中の獣も眠りに就いたようだ。
 児戯のように鼻の頭を舌先でくすぐられ、恐る恐る見上げた蜻蛉の瞳には、闇が凝ったような仄暗さも、狂おしいような不穏な熱も残っていなかった。

「その唯一の男が、断言するのだ。そなたに罪はないと。マルガレーテも、次に会う時には泣いたことなどけろりと忘れておるゆえ、今宵は心安らかに寝むがよい」
「私に、罪はない…?」

 長椅子で話した時にも言われたが、納得したわけではなかった。そんなはずはない、という思いが顔に出たのかもしれない。
 梟に覆い被さっていた蜻蛉は、再び隣に横になると、当然のように腕枕をしてしなやかな体を抱き寄せる。

「そなたに罪はない。梟である今も、ユリウスであった時も、そなたに罪はないのだ」

 聞き分けのない子供に、辛抱強く言い聞かせるような口調だ。その上、何故かため息をつきながら、蜻蛉は疲れたように続けた。

「今ここで余に誓え、身も心も大切にすると。そなたは己を軽んじ過ぎる。子供の戯言をここまで気に病み、体をも安易に傷つこうなど、無垢ゆえ、世間知らずゆえという言い訳は最早聞けぬぞ。今後もそのような有り様では、余はそなたを始終側に置かねば公務も手につかぬ…」

『――ユリウス、僕の側においで。目を離すと、すぐに傷を拵えてくるんだから…』

 蜻蛉の言葉に重なるように、遠い日の兄の声が甦り、梟はわずかに目を瞠った。
 兄は、蜻蛉と重なるところなど何もない、身内の欲目を差し引いても美しく、やさしい人だった。いつも花の香りがして、子供心に「天使さまは兄さまのような方なのかな」と思っていた。やんちゃな弟を心配する、母親代わりでもあった兄のやさしい口癖と同じようなことを、この歳になって、まさか蜻蛉の口から聞くことになろうとは。
 兄とは似ても似つかない、その二つ名の通り大きな黒鷲の爪で梟を捕らえ、時に引き裂く暴君のくせに。

(…恥知らずの変態のくせに)

 そう詰って、心に住む美しい人の面影を守ろうとするのに、目の前の変態は、梟を腕の中に閉じ込めるだけでは飽き足らず、心の中に押し入り兄と並ぼうとする。

(傷つけていいのは自分だけと放言しながら、図々しい…)

 こういう言い方で命じてくる時、蜻蛉は望む返事しか許さない。小さく頷くことで応じ、頬を撫でる蜻蛉の手に自らの手を重ねると、梟はそっと目を閉じた。図々しい変態ながらも、兄のように案じてくれたことは思いがけず梟の心を爪弾き、その心遣いへの感謝を捧げたつもりだった。
 これまで見せたことのない仕草に、蜻蛉の手が硬直したように止まる。その心の内では暴風が吹き荒れ、抱き締めた体を拓き荒々しく雄を突き立てたい衝動と、傷ついた想い人を労りその眠りを守りたい庇護欲がせめぎ合い、凄まじい葛藤を引き起こしていたことなど、当然梟は知る由もない。

 昼前から心を激しく揺さぶられる出来事が続き、精神的に消耗していた梟は、珍しく蜻蛉より先に眠りに落ちた。
 苦悩を引きずらず穏やかな眠りを手に入れられるか、繊細な美貌を注意深く見守っていた蜻蛉は、腕の中の体からすっかり力が抜け、規則正しい寝息が聞こえるようになって、ようやく自らも瞼を閉じる。

(…どこまでも世話の焼ける…)

 これだけ言い聞かせれば、理解するだろうか。
 己がどれほど大切で、愛される存在なのか。蜻蛉の唯一無二の存在は、どれほどあやうく、自らを傷つける刃で周囲も斬り付けているのか。

 今宵何度目かもわからないため息をもう一つ、口づけももう一つ、白い額に落としてやる。すると梟は応えるように、眠りから覚めぬまま、もぞもぞと擦り寄ってきた。懐深く、しがみつくようにもぐり込んで、冷えた頬を蜻蛉の胸元に擦り付ける。

 子犬が懐くような仕草で蜻蛉の呼吸を止めた梟が、ひっそりと洩らした寝言が「兄さま…」だったことを、一生忘れてやるまいと蜻蛉は心に誓った。
 梟の一番幸せな記憶から追い出すこともできない人物への、どうにもならない嫉妬。これほど蜻蛉の心を乱しておきながら、寝言で呼ぶのは別の男の名であるつれなさ。
 今宵の貸しは、いずれ梟への甘い仕置きで贖わせようと思いながら。



 翌日から梟に課せられたのは、美術鑑賞だった。
 漫然と眺めるのではなく、その作品の描かれた時代背景や作者の歴史、作品の特徴や彩色の技法など、多面的な鑑賞方法を事細かに解説される。皇宮の大画廊を飾る名画の数々を教科書に、その管理人である学芸員を教師に行われる授業は興味深く、何を目的にこの学びを課せられたのかは不明ながら、梟は熱心に聴き入った。今では週に一度の授業を心待ちにしているほどで、授業のあった日の夜は、その内容を生真面目に伝えようとする梟を、蜻蛉は目を細めて満足そうに見守った。
 以来、大画廊に自由に出入りする許可ももらい、壁の絵を眺めて過ごすのが、時間が空いた時の梟の日課の一つとなっている。図書館よりも人が少ない大画廊は、考え事をするのに適しており、今日足を運んだのもそれが理由だった。

 重い雨音を遠くに聞きながら、梟は午前中の稽古を思い返していた。何度考えても、自身はもちろん周囲の人々への影響を鑑みると、このまま放置することはできない。

(結論が出るまで、稽古も延期していただいた方がいいのかもしれない…)

 無意識に胸の中心を触れていた右手に気づき、梟はもう片方の手でそれを握り締めた。

 皇太子の剣術指南を務めるようになったことで、梟の生活には様々な点で変化が現れていた。
 その中で密かに梟を喜ばせたのは、一週間の予定を立てやすくなったことだった。それまで梟の夜は、蜻蛉の気分次第で左右されていた。静かに眠りに就けるのか、それとも情交を強いられるのか、当日その場で初めてわかることであり、翌朝の体調も当然わからず、予定はあって無いようなものだった。
 しかし剣術指南が始まってから、稽古に支障を来さないようにと、蜻蛉はその前夜に手を出してくることはなくなった。週二回の稽古の前夜と、週一回の扇屋で用心棒を務める夜は、健やかに過ごすことができる。稽古が終わった足で扇屋に赴くように一週間の予定を組んだため、二日連続で身も心も軽く過ごせることになり、梟は内心安堵していた。それもこれも、すべての元凶である蜻蛉はもちろん、扇屋の主――椿のせいだ。

 以前は、扇屋に赴く前夜の蜻蛉は執拗で、首筋の目立つところに痕が残るように肌を吸われたり、歯形を残されたりした。それをまた律儀に椿が揶揄ってくるので、扇屋に帰るたび、毎回いたたまれない思いをしていたのだ。
 その苦行のような時間から解放された代わりに、扇屋から戻った日の夜は長く、気の重い務めになった。休息日の前日ということもあってか、蜻蛉は待ち兼ねたように梟の体を拓き、じっくりと丁寧に味わおうとする。そのせいで、休息日の午前中まで皇帝の寝室に留められ、絡みつく蜻蛉の腕を躱しながらも怠惰に過ごすことが殆どだった。
 それでも、嵐が来る日がわかっているのと、突如襲われるのとでは、心構えの点で雲泥の差がある。

 今日は稽古の後であり、嵐が来る日だ。しかし体に異変がある以上、一週間は寝室を分けて過ごしたい。ヘルムートに伝言を頼めば、蜻蛉付きも含め侍従団を巻き込む騒動になることは目に見えており、自分の言葉で伝え、説得しなければならなかった。
 自身を大切にすることを誓わせた蜻蛉なら、この願いを理解してくれると信じたい。

 何となく気に入っている絵の中の、老騎士の見事な髭から大画廊の扉に視線を移すと、梟は立ち上がった。
 その途端、皮膚を震わせるような雷鳴が轟く。雨脚はますます強くなり、空を覆う厚い鈍色の雨雲に、大画廊は昼間なのに薄暗いほどだ。
 知らず胸のあたりを摩っていることに再び気づき、この身に何が起こっているのか、梟は過ぎる不安を抑えることができなかった。そのせいで、古代の巨大な石碑の奥に設えられた長椅子に座り、気配を殺して梟の様子を窺う男にーーいつもなら見逃すはずのない先客に、気づくことはできなかった。
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