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「お前に避けられんの……俺、耐えらんねぇわ」

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*侑利side*

マンションに着いたけど……正直、どう帰って来たのかあんまり覚えてない。


着くなり車を降りた慶は、やっぱり無言で……それを見てたら、何で俺がそんな態度とられなきゃいけねぇんだ、ってまたイライラが沸いて来る。

俺は、迫られて困ってた慶を助けたつもりだけど……どっか間違ってんなら教えて欲しいぐらいだ。


重苦しい空気が漂うエレベーターを降りて、部屋へ向かう。

少し先を歩く慶は、後ろ姿からも怒ってるのが伺える。



「今日は、侑利くんと一緒に寝たくないっ」

ズンズンとリビングまで入って行った慶が、行き成り俺を振り返ってそう言った。

「…俺だって寝たくねぇよ」

売り言葉に買い言葉だけどさ…。
完全拒否されてる。

ムカついてるけど……

拒否されんのは……割と堪える。


慶は、怒りに任せた感じでソファにドカッと座り込む。

え……お前がそこで寝んの?


そこじゃ多分……朝を待たずして、落ちるだろう…。

「俺がここで寝るから、お前はあっち行けよ」

慶の前まで行き、上から見下ろす形で言う。

「ここで良いよ、侑利くんがベッドで寝なよ」

ケンカ真っ最中だけど……やっぱ、お前にはベッドで…ちゃんと布団で寝て欲しい。
イライラしてるしムカついてるけど……ここで、俺がベッドで寝るのは…何か違う気がするし…。

「お前があっち行け」

短く言うと……慶は膨れっ面のまま立ち上がり、無言で寝室に入って行った。
バタン、と閉められたドアをチラッと見る。


……俺が悪いの?

……もう、何か……

文句言うのもめんどくさくなって、とりあえず風呂の湯はりボタンを押してソファに座り込む。
熱い風呂にでも入って、色々落ち着かせたい。


「……はぁ、」


何か……溜息が出る。


初めてだな……こんなケンカ。











しばらく座ってた。
何にも考えず、ただボーッとしてただけ。

『お風呂が沸きました』って言う機械的な声に、空っぽの頭で反応する。


……慶は何やってんだろう。
そのまま、不貞寝でもしたかな……


開く気配のない寝室のドアを見る。

……一応…声かけるか…。

立ち上がり、そのドアをノックする。
自分ちの寝室のドアをノックするなんて初めてだけど…。

思った通り、返事は無い。

そっと開けると、予想に反して起きていた慶は、ベッドの上で三角座りをして頭から布団を被ってる。
何やってんだ…って思ったけど……


「…風呂、先入んな」
「……………うん」


少し低い……小さな声で返事する。
でも、動く気配はなくて……やっぱまだ怒ってるらしい。

俺はそのままドアを閉めて、またソファに戻る。

俺はもう、怒ってるというよりも……何か、こうなってしまった事への後悔の方が大きくて、ガキみたいな言い合いしたな、とか、なんであそこであんな事言ったんだろう、とか、そもそも何で忘年会に行かせたんだろう、とか……色んな事がグチャグチャになって……考えるのももう怠い。


ケンカってパワー要るんだな……
思ってみれば……付き合ってる相手とケンカなんかそんなにした事ねぇわ、俺。

3年前に振られた時も、ムカついたけど……何か諦めの方が強くて……慶としたような言い合いにはならなかったし…


しばらくして、ガチャ…………と、静かに寝室のドアが開いて、着替えを抱えた慶が出て来た。
何となくそっちを見ると、俺をチラ見して来た慶と目が合った。

「お、お風呂入るだけだからっ」

途端に視線を逸らした慶は、短くそれだけ言うと足早にリビングを出て行った。

めっちゃ避けられてるし…。


何かもう………しんどくなって来た…。





*慶side*

………つらい……

つらいつらいつらいつらい…………


侑利くんとケンカしたのが………とにかくつらい…。


苦しくて………もう……嫌だ…。



謝りたいけど………何か……変に意地張っちゃって………素直に謝れないよ…。



「はぁ、」とため息を1つ吐いて、湯舟に浸かる。


……冷えた体に、少し熱いお湯が染み渡る……………この苦しい気分を全部取り去ってくれないかな……


素直に……謝れたらな……

侑利くん……怒ってんだろうな………


俺が工藤さんとあんな事になってたから、侑利くんは俺を助けてくれたのに……何か……工藤さんの肩持つような事言っちゃったし……

トイレでの事も、帰り際の事も……どっちも突然の事だったから驚きの方が強くて何も出来なかったけど……そもそも…侑利くんが言ってたように、2人きりにならなければあんな事起こらなかった…。

あんなに、注意しろって言われてたのに…。

2人にならないで、って……


侑利くん………俺の事……呆れたかな……


ちょっと……嫌になったかな……


……勢いで………大嫌い、とか言っちゃって………侑利くんに、俺も嫌いだ、って言われて………


ほんとに……嫌われてたら……どうしよう……



「はぁ、…」


溜息が、止めどなく出て来る…。











静かに、リビングに入ると………小さな音でテレビが点いてた。

ソファに座ってテレビを見てた侑利くんが、俺を振り返る。


途端に、心拍数が上がったのが分かった。

何か話したい……素直に謝りたい………
そう思ったのに…………

「上がったから…」

と、短く言っただけで、俺はそのまま寝室へ入ってしまった。

侑利くんがどんな顔してたか……見る事も出来なかった…。


自分の…こんなに可愛くない態度が……侑利くんにどう思われてるのか……考えただけで涙が出て来そうだ…。


ベッドに腰掛けて……開く事の無いドアを見つめる…。

しばらくすると、リビングのドアが開き侑利くんがお風呂に向かう音がした。


俺は……どこまでこんな態度で居るんだろう…。

自分から謝れずに…侑利くんが折れてくれるのを待ってるの?
もしも、折れてくれなかったら?

……だって……侑利くんとの約束を破った訳だし……

このまま許して貰えなくても仕方が無いのに……


侑利くんの言う通り………工藤さんは…俺の事……好きだったんだ……
でも……俺は…新人を気にかけてくれてる優しい先輩、って思ってたし……侑利くんがそんな事言っても…あんまり信じられなかった。

だから、今日だって……こんな事になるなんて、ほんとに全く思ってなかった……。
「気をつける」とか言っといて………侑利くんの言うように……あんまり警戒してなかった………

ほんとに、あそこで侑利くんが来てくれてなかったら……どうなってたんだろう…。

工藤さんの力は強くて……きっと振り解けなかった。


俺があんな事になって、侑利くんはすごく怒ってて……俺を助けに来てくれたのに………普段はあんな人じゃないって、工藤さんをフォローするような事言っちゃって……

………呆れただろうし……幻滅しただろうし……


それにきっと………傷付けた……


「…………っ、」


そう思ったら………涙がこみ上げて来る…。

大好きな侑利くんを…………傷付けてしまったんだって………


……早く………元に戻りたい………





*侑利side*

風呂で落ち着きたいって思ってたのに、結局何にも考えられず……ただボーーッと湯に浸かってただけ。

慶はまだ俺を避けてて……さっきも、風呂上りの慶に何か話しかけようと思ったけど……逃げるように寝室に入って行かれたし……

今日はもう、俺とは口も利きたくないのかも知れない。


だったら、それで良い。

俺だって、もう、何をどうしたら良いのか、考えるのもめんどくせぇし。


……ただ………

回らない頭で思うのは、こうなったのは俺が…いつまでもガキみてぇに慶を許す事が出来なかったからだって事…。

……目の前で起こった出来事に、完全に怒りがマックスになってて……慶にあたってしまった。






風呂から上がってリビングに戻っても、やっぱりそこに慶の姿は無くて………閉まったままの寝室のドアをチラッと見る。


はぁ、と短く溜息を吐いてソファに横になる。


……もう、寝よう。

何か、ダルいし…。


慶はもう……寝たんだろうか…。






~~~~~~~~


「…っくし、………さむ…」

……全く眠れねぇ。
その上、寒い…。

時刻はもう深夜2時。

流石に暖房点けてるけど、LDKという広さはじっと横になってるには中々温まらず。
しかも……急にこんな事になってしまったもんだから、布団がねぇしっ。

風呂上がって直ぐは温まってたから何となくいけたけど……風呂の熱も冷めてソファでじっとしてる今は…むしろ冷える。

仕方なくバスタオルでもと思ってかけてたけど……やっぱ無理だ。

不本意だけど……寝室のクローゼットから布団取って来よう…。
薄めのやつだけど、バスタオルよりはマシだろう…。

怒ってる慶が居る寝室に入るのは気まずいけど……。

まぁ、もう、寝てるだろうし…。


とりあえず、静かに寝室のドアを開けてみた。

……静寂。

……ベッドを見ると布団が1人分盛り上がってて、そこに全部潜って慶が寝てるのが分かった。
静かにクローゼットを開けて、仕舞ってあった薄い布団をカバーごと取り出し、またドアの方へ向かう。

寝室を出る前に、一度ベッドを振り返ったけど……そこの布団は動く事無く、部屋は静かなまま。
そっと、部屋を出て慶を起こさないようにドアを閉めた。




*慶side*

…………全然眠れない……。

寝る体制に入ってみたものの……やっぱり、全く寝れる気がしない…。


だって布団からは侑利くんの匂いしかしないし……


こんな気分で寝れる訳ないよ……



リビングはすごく静か。

侑利くん…もう、寝ちゃったのかな……


朝には……仲直り出来るのかな………

このまま………嫌われたらどうしよう………


うっかりそんな事を考えたら……また涙が出そうになった。


「…っくし、」


え………

侑利くんだ……………くしゃみしてる………


……起きてるのかな………


寒いのかも…………



そうだよ……だって………侑利くん、布団持ってってないじゃん………



…とか思ってたら突然…………カチャ、と静かにドアが開く音がした。


俺は一気に心臓が煩くなるのを感じながら、息を潜めるように静かに様子を伺う。


気配でだけど、静かに入って来た侑利くんがクローゼットを開けたのが分かる。

……見てないけど…多分だけど……布団を取りに来たんだ……。
カバーを持ってるような音もしたし……


きっとリビングは寒いんだ………俺にベッドを使わせてくれてるから……


こんなにケンカしてるのに、ベッドを使えって言ってくれた侑利くんの優しさに今更ながら涙が出て来た。
バレないように、必死で堪えたけど……。


しばらくして、気配は遠のいて……また、静かに部屋を出て行ったのが分かった。

布団を上げて上体を起こしベッドに座る。



………やっぱり………ダメだ……


……悪いのは俺だよ……


……もう…………侑利くんとこれ以上気まずい時間を過ごすのは無理だ……。


俺はそっとベッドから降りて立ち上がり……さっき侑利くんが閉めたドアをそっと開けた。





*侑利side*

カバーから出した布団を頭までかけて、ソファに横になってからものの数分後………寝室のドアが開く音が聞こえて、俺はガバッと上体を起こす。

部屋から出て来た慶が、俺が飛び起きた事に一瞬ビクッと肩を竦めた。

「……どした?」

俺から声をかけた。
慶は少し固まってるから…。

「……さ……寒いの?……さっきくしゃみしてた…」

何か…………久々に……会話になった。

「あ……起こした?」

部屋に入ってったしな……。

「…ううん………起きてた…」

え………そうなの…?


少し、沈黙。


「……そっち……行っていい…?」


すげぇ小さな声で、慶がそう言った。


「……良いよ」


改めて確認して来る辺りが、何ともよそよそしい。


俺の返事を聞くと、慶は遠慮がちにゆっくりとこっちへ歩いて来て……俺の前に立った。
上体を起こしてた俺は、急いでソファに腰掛ける体勢に変えて慶が座るスペースを空ける。

「…座れよ」
「……うん」

慶は小さく頷いて、俺が空けたスペースに座った。


………さて……何て言おう……。


だけど、これはきっと……もう、仲直りするタイミングを見計らってる状態で間違いないだろう…。

……俺は、そう解釈してる…。



「……あのさ、」
「……あの、」


被るんだな、ほんとに。
漫画だとこういうのよく見るけどさ……


「…あ、何…?」
「や、お前こそ何だよ…」


この流れも、俺の中では漫画通りだ。


「…全然………寝られる気がしなくて……」
「あぁ……まぁ、…俺も」
「…起きてたの?」
「…だって寝れねぇし」


………慶との会話が…こんなにも新鮮に感じるなんてさ……


また沈黙が来て、何となく雰囲気を変えるためにもって、

「何か飲むか、俺作るわ」

と、立ち上がろうとした腕を……思いっきり掴まれてソファへ戻された。
少し驚いて見た慶の顔は………もう、泣きそうに歪んでて……


「………俺………もう……こんなのイヤだ……」


その一言を合図に、その目から涙がボロボロと零れ出した。

それは……同感だよ、俺も。


……それぞれの言い分もあって……あんなケンカして……「ごめん」だって言って無いのに………目の前で泣いてる慶を、抱きしめたくて仕方がない。

「…慶……考えたけど、やっぱ悪いのは俺、」
「違うっ」

俺の言葉は慶に遮られた。
慶は、そう言ってまた涙を流す。

「侑利くんが悪いんじゃない、悪かったのは俺だよ」

何かもう……
一気に愛しさがこみ上げて来て、どっちが悪いとかどうでも良くなって来る。

「……ごめんなさい……侑利くんを…傷付けた…」

もう一度「ごめんなさい」と言って頭を下げた慶は、袖口で何度も涙を拭ってる。

「慶……顔、見せて」

俺がそう言うと……もう一度、涙を拭いてからゆっくりと顔を上げた。
…俺と視線が合うと、また涙が零れて来たけど……もう、いいや。

「アイツにあんな事されてんの見て……怒りが抑えらんなくて…お前が止めてくれなかったら、間違いなくアイツの事殴ってた。……だけど……ムカついて…収まんなくて…お前にあたって、いつまでも許せねぇで怒ってさ……ほんと、ガキみてぇ」

慶は「ううん」と首を振るけど……ほんとに、そうだよ……俺はガキだわ。

「お前が悪いんじゃないよ。……俺が…言い過ぎた。……ごめんな」

慶の目から、滝のように涙が落ちて来る。
何か言いたいんだろうけど……涙が邪魔をして言葉が出て来ない感じ。

「帰って来てから…ずっと後悔してた。…あんな言い合いじゃなくて、もっと他の方法があったんじゃねぇか、って」
「……っ、………」

慶は、まだ喋れない。
慶の事だから「そんな事ないよ」とか言いてぇんだろうけどさ…。

「お前に避けられんの……俺、耐えらんねぇわ。…怒ってても……ケンカしてても…」

慶が震える唇をキュッと結んで、鳴き声を堪えてる。
肩が小さく震えてて……抱きしめたい衝動に駆られる。

「…初めてケンカしたしさ……俺の事…ちょっと嫌になったかも知れないけど……もしそうなら…俺、お前に嫌な想いさせねぇようにどうにか頑張るからさ………もう……戻ってくれねぇ?…いつものお前に」

避けんのは…もう、止めてくれ。
マジで無理だわ、もう。

慶は何も言わない。
ただ、その体が小刻みに震えてる。

「……慶」

静かに距離を詰めて……ゆっくりと、その体を抱きしめた。
慶は何も抵抗せず……素直に俺の腕の中に収まる。

少しずつ力を込めながら、慶の肩口に顔を埋めた。
華奢な肩が少し震えてて、何とかしてこの震えを止めてやりたいって心底思う。


「…大っ嫌いなんて…………嘘だからね……」


掠れた声で慶がそう言った。
そんなとこ、気にしてねぇよ、バカ。

「……嬉しかった………助けてくれて…………なのに………傷付けてごめんね……」
「もう良い」
「………怒ってる…?」
「…怒ってねぇ」
「侑利くん……」
「ん、」

俺の背中に、慶の腕が回って来る。

「好きだ、って言って」

これは、もう……

「…好きだ」

仲直りって事で…

「……俺も……大好き……」

良いんだよな?


慶をそのままソファに倒して……………キスをした。
随分……長い事してなかったような気さえする。

いつもの慶に戻ったかどうか……………確かめても良いんだよな…。
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