姉さんの代替品

虎々

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来ないでっ‼︎

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…たっ、たっ、たっ

だんだん大きくなる足音に誠は身体が強張っていくのを感じた

「大丈夫…きっと上手く話せる。大丈夫、大丈夫…」
自分に言い聞かせるように誠は震える身体で唱えていた。
また犯されるのではないかという恐怖でおかしくなりそうなのを必死で抑えながら…

ーカチャッ、ガチャッ

「ただいま、紗希」
昨日の事など何もなかったような自然な笑顔で姉の名前を呼ぶ誠司が誠には不気味でたまらなかった
「食事は口に合わなかったかな」
誠は食欲が出ず放置してしまっていた
「あっ……し…食欲が…出なくて…」
誠司を目の前にしたせいか声が震えていた
「大丈夫か!?どこか具合でもっ…」
と言って誠司が誠に駆け寄ろうとする

「来ないでっ‼︎」

あっ…
咄嗟に出てしまった言葉に誠はひどく後悔する
「俺は本当に心から心配しただけなのになんだよその態度は…」
「ご…ごめんなさっ…」
「ああ、そうか紗希はきっとまだ忘れてしまっているんだね俺がどれだけ紗希を愛しているのか」
「違っ…‼︎」
誠司は誠の腕を強く掴みベットへ投げつけ馬乗りになる
「昨日のだけじゃ分からなかったって事だろう?でも大丈夫すぐに思い出させてやるからな」
と言うと誠司の手が下着の中にするりと入ってくる
い…嫌だっ、このままじゃまた昨日みたいに
「分かってる!誠司さんが愛してくれてるって分かってるから‼︎だからやめてっ!」
と言って誠は震える手で誠司を押す
「じゃあ何で震えているんだ?怖がる必要なんてないんだって俺達は愛し合っているんだってことしっかりと教えてやるよ紗希」
「まっ…待ってっ…」
「大丈夫時間はこれからも沢山あるんだから」


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