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その後の保健室(卒業後にあったこと)
浮き輪をぶつけただけなのに(お題箱より)
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「海! 海なんて、すっごい、久し振り!」
先生の水色の車で、真夏、二人で海へ。 海なんて、十年振りくらいだよ。 あまりにも人が多くて、びっくりする。
水着は、先生が買ってくれた。 上は紺のフリフリワンショルダー、下は白地に紺の花柄の、ビキニ。 ちょっと大人っぽくて、かわいい。
先生の水着は、モスグリーンのワンピース。 背中が紐であみあみになっていて、すっごく素敵。 紐って絶対、ほどきたくなる……。 えっちだな。 あとで、ほどかせてもらお。
分厚いシートをひいて、パラソル、借りてきて。 先生は大きなサングラスもかけて、紫外線対策、ばっちり。
「ね、ね、もう、海に入ってもいい?」
浮き輪も、ちゃんと持ってきた。 ピンクの、フラミンゴの絵が描いてあるやつ。 電気のポンプで膨らますと、先生が、キーホルダーみたいなものを付けてくれた。 お名前のタグよ、お揃いの子がいるかもしれないからって。
「私、少し休むわ。 あなたは楽しんで」
先生は、シートの上にクッションを置いて横たわる。 そこだけ、絵みたい。 きれいすぎる……。
「行ってきます! 先生、ナンパされないでね!」
手を振って、早足で。 早く、海に入ってみたい!
「ねえ、浮き輪、ぶつかってるんだけど」
わっ。 海に入る前、人がいっぱいのゾーン、後ろにいる長い髪の女の子に、ぶつかってたみたい。
「ご……ごめんなさい。 気付かなくて。 すみません」
長い茶髪の女の子は、私の腕を掴む。 ネイル、石がいっぱい付いている。
「待って。 ねえ、どっかで会ったっけ?」
「えと……人違いかも、しれないです」
知らない子。 日焼けして、茶髪で、ネイルがすごい知り合いは、多分、いない(そもそも、お友達はケイしかいない)。
腕を掴む手、強い。
「あ、あの、ごめんなさい、ほんとに」
「浮き輪がぶつかって、痛かったの。 ねえ、一人?」
ひーっ。 か、カツアゲだ!
怖くて、首をぶんぶん振る。 よく見たら、手首や足首に、おしゃれな絵柄(洗っても落ちないと思われる)があるタイプの方……!
「あ、あの、すみません。 お金……ないです。 ごめんなさい。 でも、でも、浮き輪だから、えと、お怪我などは、なさってないかと……思うのですが……」
女の子は、舌なめずりをする。 し、舌ピアスっ! 初めて見る、迫力、怖すぎる!
「ね。 あっちで、話そうか」
人いない。 岩場。 舌ピアスの、手首と足首におしゃれな絵の、長い茶髪(ほぼ金)の、日焼けした、女の子に壁ドン(岩ドン?)されている。 怖すぎる。
「ねえ。 何ちゃん? いくつ?」
唇が、とんがる。 怖いのに。 こ、殺されるのかな……。 目に、涙が溜まってるのが分かる。 浮き輪がぶつかっちゃっただけなのに……。
ぱっちりした目、迫力すごい顔が、近付く。 じーっと、私を見る。
「返事しろよ」
顎を掴まれて、キスされる。 私は怖くて、首を振る。 舌ピアス、痛い。 怖い……。
しばらく舌をいじめられて、離れる。 涙がぼろぼろ落ちる。 怖い。
「泣くなよ。 うざ」
「ひっ、ひん、ご、ごめんなさいっ」
怖い。 助けて……。
「せ、先生……。 先生……」
「あ? 何、先生って。 遠足かよ。 脱げよ」
両肩、掴まれる。 怖いよう……!
「こらっ!」
「せ……先生!」
先生、来てくれた! 先生!
私は先生に駆け寄る。 ぎゅっとする。 怖くて、脚が子鹿みたいにがくがくなっている。
「先生、来てくれたの、何で分かったの」
「浮き輪にね、付けておいたの。 トラッカー」
先生は、浮き輪に付けたキーホルダーみたいなやつを、指差す。
「スマホに替えて、良かったわ」
先生のスマホには、「夕陽」と書いてある印が、ぴこぴこ表示されている。
「お前……津田! なんでおめぇがいんだよ!」
ギャルさんは、私たちの地元の訛りで叫ぶ。
「せ、先生。 知ってる人…?」
「前の、高校の子よ。 こんな所で、何しているの」
いつもハスキーなすてきな声が、いつもより低くて、怒ってる。 怒ってる先生……すてき。
「おめぇのせいで、あたしの人生めちゃくちゃだよ。 責任取れよ! あたし……女としかもう、できなくなっちゃったんだよ! おめぇが変なこと、教えっから!」
ギャルさんは叫んでから、泣き出した。
女としか……できない。
変なことを……教えたから。
誰が?
私は、先生を見る。
「あのぅ……先生?」
先生は、さっと私から目を逸らす。
「先生。 この人に、何教えたの」
「別に」
「別にじゃないでしょ」
「……ねぇ、あなた」
ギャルさんの方に、向き直る。 ごまかしてる。
「あんだよ……」
ギャルさんは、先生を睨む。
「私、無理矢理するような事、教えてなくてよ」
「知るかよ……。 つーか、コドモに手ぇ出してんじゃねえよ……」
こ、コドモ? 失礼な。 もう、お姉さんだもん!
先生は、ギャルさんの手に、何かを握らせる。
「これ、あげるから。 私が使っていたもの。 それにね、あなた、とっても素敵なんだから。 女の子に、優しくなさい。 いくらでもセックスできますよ」
「うざ……。 素敵じゃねえし」
ギャルさん、泣いてる。 先生に人生を狂わされて……。 気の毒に。 先生は、彼女の手を取る。
「そして、この爪。 これは、いけないわ。 ストーンが付いていたら、なか、傷つけてしまってよ。 石は取って、短くなさい。 女の子のなかには、やさしく、よ」
ドスケベ指導。
私たちは、岩場を後にする。
「先生。 あの人に、何あげたの?」
「鯨の形の、ふるえるおもちゃよ。 こことか、こっちとか、出っぱってるところを、挟めるタイプ」
「なんで……海に持ってきてるの……」
パラソルの下、二人で戻る。
「少し、休みましょうね。 怖かったわね」
「ん……」
私は、先生に膝枕をしてもらう。
怖かったけど、お外で膝枕、気持ちいい。
今日は暑いけど、湿気があまりなくて、いい暑さ。 眠くなる。
「夕陽」
「なあに?」
「知らない人について行っては、だめよ」
「はぁい……。 でもね、今日のは、違うんだよ。 浮き輪で、ちょっと触っちゃっただけなの」
先生の顔を見上げる。 先生も、私を見下ろす。 サングラスを、外す。
「夕陽は、可愛いから」
「か……かわいくないよ」
「皆、あなたに意地悪したくなっちゃうのよ」
「そんな、ばかな。 もう、先生、変なこと言う」
膝枕をしてくれながら、先生は、私の耳をいじくる。 くすぐったい。 ていうか……えっちだ。
「せ、先生。 耳……くすぐったいよ」
「嘘。 気持ち良いくせに」
ばれてる。 先生は、私の耳の入り口にあるこりこりを、こする。
「ふぁっ……そ、そこ、や」
「嘘吐き、嫌いよ」
耳の中に、指を浅く入れられる。 さすさすさす、と音が聞こえる。 ぞくぞくする。
「だめ、先生、こんなところで、だめ」
たまらなくなって、起き上がる。 向かい合って首に腕を回して、ぎゅっとしちゃう。
ぎゅっとしながら、ちっちゃな声でお願いする。
「ね。 ホテルで、しよ。 なんか、変な気分になっちゃったの」
先生は黙って、私のおへその下の方を触れる。 ビキニだからちょうど、肌が出てる部分。 そして、手を細かく振るわせながら、そこを押す。
「あ……うそ……だ、だめ……」
こ、これ、いけないやつじゃん……。
「夕陽は、可愛いから。 隙だらけでぼーっとしてるから、心配よ」
せ、先生。 怒ってるの? 手、きもちいの、やめてくれない。
「あ……ああっ……」
「変な声、出さないのよ。 こんな所で」
だって、先生が……。
先生は、私にだけ聞こえるくらい小さな、低い声で続ける。
「こんな所で、気持ち良くなって。 水着の下、かたくなってるんでしょ。 おっぱいも、あそこも」
私の息は、どんどん荒くなる。 自分で、分かる。
力が入らなくて、先生にもたれかかる。
「人がいっぱいいる海水浴場で、よだれたらして。 下も、よだれ、すごいんじゃなくて? 私、そう言うつもりで水着を買ってあげたわけじゃ、ありませんよ」
いつもより、意地悪。 絶対、気持ちよくさせるため。 私は先生に意地悪されると、あそこがきゅんきゅんするから……。
「えっちなネコちゃん。 タチの女は、みんなあなたを狙ってるのよ。 可愛くて、無防備で、おばかさんなんだから」
なに……? よく、分かんない。 えっちだって、責められてるのは、分かる……。
先生の意地悪な言葉と、押されるお腹で、もう、いきたくなっちゃっている。 やばい。 いきたい……。
「せ、先生。 あそこ……指……いれて……」
「何言ってるの。 ここでそんな事、できるわけないでしょ」
だって、だって、そういうつもりで、してるじゃん。 絶対。
「ど、どうしよ。 したいよう。 あれ、触りたいよう」
先生は、そばにあった、大きな厚手のタオルケットみたいなやつで、私を包む。
「あなたの手元とあそこ、隠したわよ」
あぁ……。 先生、やさしい。
私は先生の首に回した腕を外す。 先生の肩に自分のあごを乗せて、くったりしなだれかかる。 厚手のタオルケットは私の背中からすっぽりかけられて、首から上だけ、出てる形になる。
先生は、私のお腹を刺激するのを止める。 人差し指が、私の目の前に差し出される。 私は迷わず、口に含む。 声が出ないように。
「ん、んっ、んっ、ふっ」
水着の中に手を突っ込んで、びんびんになってるあれを、押しつぶすように擦る。 あそこはもうぐしょぐしょで、濡れた指は、止まらない。
自分の指を、そこに挿れる。 座ったままで、うまくできない。 せつなくて、息がどんどん早くなる。
「へたっぴね。 なかは、こうやってほじるのよ」
小さな、小さな低い声。 もらえる……先生の、えっちな指……!
「んっ、うんっ、んんんっ」
「声、抑えなさい」
意地悪、えっち、頭おかしいよ、先生、大好き……!
海水浴場でいきまくって、ぐったりになって、先生の車で、帰る。 私は怖かったのと気持ちいいのと人前でいきまくった恥ずかしさで、何も考えられない。 助手席でぼーっと、夕焼けを見ていた。
帰りのサービスエリアで、一旦休憩する。 トイレやお店から離れた、車の少ないエリアに停める。
二人で後部座席に移って、手を握って、お喋り休憩。
「夕陽」
「なぁに……先生」
「しましょ」
えっ! こ、ここで?
固まっている私に構わず、先生は続ける。
「ここでよ。 あなたばっかりいって、ずるいでしょ。 海で」
「なっ……あれは、先生がしたんじゃん」
「まぁ。 私が悪いの?」
「も、元はと言えば、先生が手当たり次第、生徒を食べまくって。 ギャルさんが、悪いひとになって。 先生がいちゃもんつけて、夕陽が悪いっていって、海で、意地悪したんじゃん。 先生が、悪いじゃん」
「なによ……。 そんな、織江が悪いみたいに……」
悪いんだってば。 だから。
私は、先生のあそこをそっと触る。 なんで……濡れてんの?
「海であなたが、いっぱい人がいるのに、私の指しゃぶって、いって。 思い出したら、したくなってきちゃったの。 夕陽は……したくないの?」
したくないわけ……ない!
私は、先生のワンピースの前ボタンを、勢いを付けて外す。 先生は、私の髪を撫でる。 ボタンを四つ外すと、きれいな白いおっぱいが、目の前に現れる。 薄いミルクティー色のきれいはちくびは、やらしくびんびんにたっている。
私は、お腹ぺこぺこの赤ちゃんみたいにむしゃぶりつく。 先生は首をくっとのけぞらせて、はぁん……とえっちな息を漏らす。
外はもう、暗くなってる。 明日は日曜、休みだし。 私は先生に、ちっちゃな声で話しかける。
「先生。 ここで、いっぱい、しよ。 駐車場のはじっこだから、女の子の、くっ付け合うセックスも。 あそこでキスして、夕陽もまた、いきたいよう……」
先生の水色の車で、真夏、二人で海へ。 海なんて、十年振りくらいだよ。 あまりにも人が多くて、びっくりする。
水着は、先生が買ってくれた。 上は紺のフリフリワンショルダー、下は白地に紺の花柄の、ビキニ。 ちょっと大人っぽくて、かわいい。
先生の水着は、モスグリーンのワンピース。 背中が紐であみあみになっていて、すっごく素敵。 紐って絶対、ほどきたくなる……。 えっちだな。 あとで、ほどかせてもらお。
分厚いシートをひいて、パラソル、借りてきて。 先生は大きなサングラスもかけて、紫外線対策、ばっちり。
「ね、ね、もう、海に入ってもいい?」
浮き輪も、ちゃんと持ってきた。 ピンクの、フラミンゴの絵が描いてあるやつ。 電気のポンプで膨らますと、先生が、キーホルダーみたいなものを付けてくれた。 お名前のタグよ、お揃いの子がいるかもしれないからって。
「私、少し休むわ。 あなたは楽しんで」
先生は、シートの上にクッションを置いて横たわる。 そこだけ、絵みたい。 きれいすぎる……。
「行ってきます! 先生、ナンパされないでね!」
手を振って、早足で。 早く、海に入ってみたい!
「ねえ、浮き輪、ぶつかってるんだけど」
わっ。 海に入る前、人がいっぱいのゾーン、後ろにいる長い髪の女の子に、ぶつかってたみたい。
「ご……ごめんなさい。 気付かなくて。 すみません」
長い茶髪の女の子は、私の腕を掴む。 ネイル、石がいっぱい付いている。
「待って。 ねえ、どっかで会ったっけ?」
「えと……人違いかも、しれないです」
知らない子。 日焼けして、茶髪で、ネイルがすごい知り合いは、多分、いない(そもそも、お友達はケイしかいない)。
腕を掴む手、強い。
「あ、あの、ごめんなさい、ほんとに」
「浮き輪がぶつかって、痛かったの。 ねえ、一人?」
ひーっ。 か、カツアゲだ!
怖くて、首をぶんぶん振る。 よく見たら、手首や足首に、おしゃれな絵柄(洗っても落ちないと思われる)があるタイプの方……!
「あ、あの、すみません。 お金……ないです。 ごめんなさい。 でも、でも、浮き輪だから、えと、お怪我などは、なさってないかと……思うのですが……」
女の子は、舌なめずりをする。 し、舌ピアスっ! 初めて見る、迫力、怖すぎる!
「ね。 あっちで、話そうか」
人いない。 岩場。 舌ピアスの、手首と足首におしゃれな絵の、長い茶髪(ほぼ金)の、日焼けした、女の子に壁ドン(岩ドン?)されている。 怖すぎる。
「ねえ。 何ちゃん? いくつ?」
唇が、とんがる。 怖いのに。 こ、殺されるのかな……。 目に、涙が溜まってるのが分かる。 浮き輪がぶつかっちゃっただけなのに……。
ぱっちりした目、迫力すごい顔が、近付く。 じーっと、私を見る。
「返事しろよ」
顎を掴まれて、キスされる。 私は怖くて、首を振る。 舌ピアス、痛い。 怖い……。
しばらく舌をいじめられて、離れる。 涙がぼろぼろ落ちる。 怖い。
「泣くなよ。 うざ」
「ひっ、ひん、ご、ごめんなさいっ」
怖い。 助けて……。
「せ、先生……。 先生……」
「あ? 何、先生って。 遠足かよ。 脱げよ」
両肩、掴まれる。 怖いよう……!
「こらっ!」
「せ……先生!」
先生、来てくれた! 先生!
私は先生に駆け寄る。 ぎゅっとする。 怖くて、脚が子鹿みたいにがくがくなっている。
「先生、来てくれたの、何で分かったの」
「浮き輪にね、付けておいたの。 トラッカー」
先生は、浮き輪に付けたキーホルダーみたいなやつを、指差す。
「スマホに替えて、良かったわ」
先生のスマホには、「夕陽」と書いてある印が、ぴこぴこ表示されている。
「お前……津田! なんでおめぇがいんだよ!」
ギャルさんは、私たちの地元の訛りで叫ぶ。
「せ、先生。 知ってる人…?」
「前の、高校の子よ。 こんな所で、何しているの」
いつもハスキーなすてきな声が、いつもより低くて、怒ってる。 怒ってる先生……すてき。
「おめぇのせいで、あたしの人生めちゃくちゃだよ。 責任取れよ! あたし……女としかもう、できなくなっちゃったんだよ! おめぇが変なこと、教えっから!」
ギャルさんは叫んでから、泣き出した。
女としか……できない。
変なことを……教えたから。
誰が?
私は、先生を見る。
「あのぅ……先生?」
先生は、さっと私から目を逸らす。
「先生。 この人に、何教えたの」
「別に」
「別にじゃないでしょ」
「……ねぇ、あなた」
ギャルさんの方に、向き直る。 ごまかしてる。
「あんだよ……」
ギャルさんは、先生を睨む。
「私、無理矢理するような事、教えてなくてよ」
「知るかよ……。 つーか、コドモに手ぇ出してんじゃねえよ……」
こ、コドモ? 失礼な。 もう、お姉さんだもん!
先生は、ギャルさんの手に、何かを握らせる。
「これ、あげるから。 私が使っていたもの。 それにね、あなた、とっても素敵なんだから。 女の子に、優しくなさい。 いくらでもセックスできますよ」
「うざ……。 素敵じゃねえし」
ギャルさん、泣いてる。 先生に人生を狂わされて……。 気の毒に。 先生は、彼女の手を取る。
「そして、この爪。 これは、いけないわ。 ストーンが付いていたら、なか、傷つけてしまってよ。 石は取って、短くなさい。 女の子のなかには、やさしく、よ」
ドスケベ指導。
私たちは、岩場を後にする。
「先生。 あの人に、何あげたの?」
「鯨の形の、ふるえるおもちゃよ。 こことか、こっちとか、出っぱってるところを、挟めるタイプ」
「なんで……海に持ってきてるの……」
パラソルの下、二人で戻る。
「少し、休みましょうね。 怖かったわね」
「ん……」
私は、先生に膝枕をしてもらう。
怖かったけど、お外で膝枕、気持ちいい。
今日は暑いけど、湿気があまりなくて、いい暑さ。 眠くなる。
「夕陽」
「なあに?」
「知らない人について行っては、だめよ」
「はぁい……。 でもね、今日のは、違うんだよ。 浮き輪で、ちょっと触っちゃっただけなの」
先生の顔を見上げる。 先生も、私を見下ろす。 サングラスを、外す。
「夕陽は、可愛いから」
「か……かわいくないよ」
「皆、あなたに意地悪したくなっちゃうのよ」
「そんな、ばかな。 もう、先生、変なこと言う」
膝枕をしてくれながら、先生は、私の耳をいじくる。 くすぐったい。 ていうか……えっちだ。
「せ、先生。 耳……くすぐったいよ」
「嘘。 気持ち良いくせに」
ばれてる。 先生は、私の耳の入り口にあるこりこりを、こする。
「ふぁっ……そ、そこ、や」
「嘘吐き、嫌いよ」
耳の中に、指を浅く入れられる。 さすさすさす、と音が聞こえる。 ぞくぞくする。
「だめ、先生、こんなところで、だめ」
たまらなくなって、起き上がる。 向かい合って首に腕を回して、ぎゅっとしちゃう。
ぎゅっとしながら、ちっちゃな声でお願いする。
「ね。 ホテルで、しよ。 なんか、変な気分になっちゃったの」
先生は黙って、私のおへその下の方を触れる。 ビキニだからちょうど、肌が出てる部分。 そして、手を細かく振るわせながら、そこを押す。
「あ……うそ……だ、だめ……」
こ、これ、いけないやつじゃん……。
「夕陽は、可愛いから。 隙だらけでぼーっとしてるから、心配よ」
せ、先生。 怒ってるの? 手、きもちいの、やめてくれない。
「あ……ああっ……」
「変な声、出さないのよ。 こんな所で」
だって、先生が……。
先生は、私にだけ聞こえるくらい小さな、低い声で続ける。
「こんな所で、気持ち良くなって。 水着の下、かたくなってるんでしょ。 おっぱいも、あそこも」
私の息は、どんどん荒くなる。 自分で、分かる。
力が入らなくて、先生にもたれかかる。
「人がいっぱいいる海水浴場で、よだれたらして。 下も、よだれ、すごいんじゃなくて? 私、そう言うつもりで水着を買ってあげたわけじゃ、ありませんよ」
いつもより、意地悪。 絶対、気持ちよくさせるため。 私は先生に意地悪されると、あそこがきゅんきゅんするから……。
「えっちなネコちゃん。 タチの女は、みんなあなたを狙ってるのよ。 可愛くて、無防備で、おばかさんなんだから」
なに……? よく、分かんない。 えっちだって、責められてるのは、分かる……。
先生の意地悪な言葉と、押されるお腹で、もう、いきたくなっちゃっている。 やばい。 いきたい……。
「せ、先生。 あそこ……指……いれて……」
「何言ってるの。 ここでそんな事、できるわけないでしょ」
だって、だって、そういうつもりで、してるじゃん。 絶対。
「ど、どうしよ。 したいよう。 あれ、触りたいよう」
先生は、そばにあった、大きな厚手のタオルケットみたいなやつで、私を包む。
「あなたの手元とあそこ、隠したわよ」
あぁ……。 先生、やさしい。
私は先生の首に回した腕を外す。 先生の肩に自分のあごを乗せて、くったりしなだれかかる。 厚手のタオルケットは私の背中からすっぽりかけられて、首から上だけ、出てる形になる。
先生は、私のお腹を刺激するのを止める。 人差し指が、私の目の前に差し出される。 私は迷わず、口に含む。 声が出ないように。
「ん、んっ、んっ、ふっ」
水着の中に手を突っ込んで、びんびんになってるあれを、押しつぶすように擦る。 あそこはもうぐしょぐしょで、濡れた指は、止まらない。
自分の指を、そこに挿れる。 座ったままで、うまくできない。 せつなくて、息がどんどん早くなる。
「へたっぴね。 なかは、こうやってほじるのよ」
小さな、小さな低い声。 もらえる……先生の、えっちな指……!
「んっ、うんっ、んんんっ」
「声、抑えなさい」
意地悪、えっち、頭おかしいよ、先生、大好き……!
海水浴場でいきまくって、ぐったりになって、先生の車で、帰る。 私は怖かったのと気持ちいいのと人前でいきまくった恥ずかしさで、何も考えられない。 助手席でぼーっと、夕焼けを見ていた。
帰りのサービスエリアで、一旦休憩する。 トイレやお店から離れた、車の少ないエリアに停める。
二人で後部座席に移って、手を握って、お喋り休憩。
「夕陽」
「なぁに……先生」
「しましょ」
えっ! こ、ここで?
固まっている私に構わず、先生は続ける。
「ここでよ。 あなたばっかりいって、ずるいでしょ。 海で」
「なっ……あれは、先生がしたんじゃん」
「まぁ。 私が悪いの?」
「も、元はと言えば、先生が手当たり次第、生徒を食べまくって。 ギャルさんが、悪いひとになって。 先生がいちゃもんつけて、夕陽が悪いっていって、海で、意地悪したんじゃん。 先生が、悪いじゃん」
「なによ……。 そんな、織江が悪いみたいに……」
悪いんだってば。 だから。
私は、先生のあそこをそっと触る。 なんで……濡れてんの?
「海であなたが、いっぱい人がいるのに、私の指しゃぶって、いって。 思い出したら、したくなってきちゃったの。 夕陽は……したくないの?」
したくないわけ……ない!
私は、先生のワンピースの前ボタンを、勢いを付けて外す。 先生は、私の髪を撫でる。 ボタンを四つ外すと、きれいな白いおっぱいが、目の前に現れる。 薄いミルクティー色のきれいはちくびは、やらしくびんびんにたっている。
私は、お腹ぺこぺこの赤ちゃんみたいにむしゃぶりつく。 先生は首をくっとのけぞらせて、はぁん……とえっちな息を漏らす。
外はもう、暗くなってる。 明日は日曜、休みだし。 私は先生に、ちっちゃな声で話しかける。
「先生。 ここで、いっぱい、しよ。 駐車場のはじっこだから、女の子の、くっ付け合うセックスも。 あそこでキスして、夕陽もまた、いきたいよう……」
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