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三年生 夏のはじまり
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夏休み、最初の金曜日。 先生の、マンション。
なんと、合鍵を借りてしまった。
学校ではバレたら怖いから、夏休みにお泊りしたい、って言ったら。 持っていてくれる?って。 渡されちゃった、合鍵。
これってもう…… 何だろう…… 婚約? 結婚? 顔、にこにこが止まらない。
ママには、ケイの家に泊まるって言ってきた。 ママは、ふ~んって言ってたけど。 ニヤニヤしてたし、彼氏の家でしょって思ってるのかもしれない。
私は多分、家事とか手伝う方だと思う。 洗濯機、回して干せるし、手洗いもする。 アイロンだって、中学生の頃から自分でかけてる。
何しろ、うちはママしかいない。 お金はない(らしい)から、ママはたくさん働くしかない。 家事は、私が覚えないといけなかった。
でも、ママの事、好き。 ママは同級生の親の中では若くて、話も楽しい。 多分、あんまり言っちゃいけないんだろうけど、変なドクターや面白い患者さんの話をしてくれる。 イライラしてるなって時も、多いけど。
先生、十八時頃帰るって言ってた。 早めに行って、それまでに、家事を終わらせちゃうんだ。
洗濯物入れて、畳んで、流しを綺麗にして、お風呂を洗って、掃除機かけて、ご飯も作って。
そう、意気込んで行ったけど。
真夏、めちゃめちゃ暑い、お昼過ぎに着いたけど。
家事なんて、何にもやる事なかった。
洗濯物、ない。 流し、きれい。 お風呂、洗ってある。 床には、ロボット掃除機が放し飼いになっていた。
冷蔵庫を開けたら、もう二人分のサラダと、小さいお鍋にカレーができていて、「夜の分です。 お腹すいたなら、先に食べてもいいですよ」って付箋が貼ってある。 炊飯器には、ご飯が予約されていた。
「なんだよぅ」
せっかく、エプロン持ってきたのに。
「シャワーして、昼寝しよ」
ふて寝。
「んっ。 先生……」
ふて寝は、ひとりでしてからにしよ……。
先生のシャンプー。 先生のボディソープ。 スキンケアも、ヘアオイルも借りて(前、使っていいって言ってたし)。 高いドライヤーで、髪乾かして。
寝室、エアコン付けたら、もう、するしかないって感じ。
布団、いい匂い。 先生の匂い。
先生から借りたものばかりお風呂で使ったから、自分からも、いい匂い。
枕に、先生のきれいな髪が付いている。
ごめんなさい。 匂い、いっぱいかぐ。 変態だ。
「先生、いいにおい」
うつ伏せになって、枕に顔をこすり付けて。
あそこ、ベッドのマットレスにこすり付けて。 指でも、少しだけ触って。
「あぁ……。 好き……、先生、好き」
いつもと違うやり方で。
「きもちい……先生……」
すぐ、よくなる。
いって、それから
「ん……」
また、する。
唇。 ひやっとする。
なんだろう……
よだれだ!
「あら、おはよう」
暗い、寝室。 遮光カーテンが閉まってる。 先生の声。
「お……おかえりなさい」
うつ伏せで、ひとりでいっぱいして、そのまま昼寝して……。
「気持ち良かった? よだれ、たらして」
やだ! 枕に、よだれ。 ごめんなさい。 恥ずかしくて、しゅんとしてしまう。
先生は、私の唇の端、よだれがたれたところを舐めてくれる。
「何回も、したんでしょ」
う……。 したまま寝たから、何回したか、覚えてない。
「先生のベッド、気持ちよくて。 何回も、した」
「かわいいこと。 まったく、不真面目な受験生ね」
おっしゃる通りです。 私、ここに来て、シャワーして、ひとりでして、昼寝しただけだ。 不真面目すぎるね。
なんと、合鍵を借りてしまった。
学校ではバレたら怖いから、夏休みにお泊りしたい、って言ったら。 持っていてくれる?って。 渡されちゃった、合鍵。
これってもう…… 何だろう…… 婚約? 結婚? 顔、にこにこが止まらない。
ママには、ケイの家に泊まるって言ってきた。 ママは、ふ~んって言ってたけど。 ニヤニヤしてたし、彼氏の家でしょって思ってるのかもしれない。
私は多分、家事とか手伝う方だと思う。 洗濯機、回して干せるし、手洗いもする。 アイロンだって、中学生の頃から自分でかけてる。
何しろ、うちはママしかいない。 お金はない(らしい)から、ママはたくさん働くしかない。 家事は、私が覚えないといけなかった。
でも、ママの事、好き。 ママは同級生の親の中では若くて、話も楽しい。 多分、あんまり言っちゃいけないんだろうけど、変なドクターや面白い患者さんの話をしてくれる。 イライラしてるなって時も、多いけど。
先生、十八時頃帰るって言ってた。 早めに行って、それまでに、家事を終わらせちゃうんだ。
洗濯物入れて、畳んで、流しを綺麗にして、お風呂を洗って、掃除機かけて、ご飯も作って。
そう、意気込んで行ったけど。
真夏、めちゃめちゃ暑い、お昼過ぎに着いたけど。
家事なんて、何にもやる事なかった。
洗濯物、ない。 流し、きれい。 お風呂、洗ってある。 床には、ロボット掃除機が放し飼いになっていた。
冷蔵庫を開けたら、もう二人分のサラダと、小さいお鍋にカレーができていて、「夜の分です。 お腹すいたなら、先に食べてもいいですよ」って付箋が貼ってある。 炊飯器には、ご飯が予約されていた。
「なんだよぅ」
せっかく、エプロン持ってきたのに。
「シャワーして、昼寝しよ」
ふて寝。
「んっ。 先生……」
ふて寝は、ひとりでしてからにしよ……。
先生のシャンプー。 先生のボディソープ。 スキンケアも、ヘアオイルも借りて(前、使っていいって言ってたし)。 高いドライヤーで、髪乾かして。
寝室、エアコン付けたら、もう、するしかないって感じ。
布団、いい匂い。 先生の匂い。
先生から借りたものばかりお風呂で使ったから、自分からも、いい匂い。
枕に、先生のきれいな髪が付いている。
ごめんなさい。 匂い、いっぱいかぐ。 変態だ。
「先生、いいにおい」
うつ伏せになって、枕に顔をこすり付けて。
あそこ、ベッドのマットレスにこすり付けて。 指でも、少しだけ触って。
「あぁ……。 好き……、先生、好き」
いつもと違うやり方で。
「きもちい……先生……」
すぐ、よくなる。
いって、それから
「ん……」
また、する。
唇。 ひやっとする。
なんだろう……
よだれだ!
「あら、おはよう」
暗い、寝室。 遮光カーテンが閉まってる。 先生の声。
「お……おかえりなさい」
うつ伏せで、ひとりでいっぱいして、そのまま昼寝して……。
「気持ち良かった? よだれ、たらして」
やだ! 枕に、よだれ。 ごめんなさい。 恥ずかしくて、しゅんとしてしまう。
先生は、私の唇の端、よだれがたれたところを舐めてくれる。
「何回も、したんでしょ」
う……。 したまま寝たから、何回したか、覚えてない。
「先生のベッド、気持ちよくて。 何回も、した」
「かわいいこと。 まったく、不真面目な受験生ね」
おっしゃる通りです。 私、ここに来て、シャワーして、ひとりでして、昼寝しただけだ。 不真面目すぎるね。
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