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三年生 私の秘密
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「せ、せんせい、もう、いってるから……!」
ぎゅっと抱き締められながら、指、やさしく動かされる。 気持ちいいところだけ探してくれる、大好きな指。 先生の気が済むまで抜いてくれない、意地悪な指。
「もう、終わりでいいの? 本当に、よくて?」
私は、首をぶんぶん、横に振る。 そんな風に聞くの、ずるい。
「もっと、もっと……」
先生の背中に、爪、立ててしまう。 離れたくない。 気持ちいい。 ずっと、つながってたい。
「ねえ、先生に秘密にしてる事、ない?」
土曜日、雨、午後。 先生のマンション。
午前中は勉強して、お昼をご馳走になって、ちょっと勉強して、えっちして。
ベッドに座って、薄手の夏のセーターを着ながら、先生が聞く。
秘密にしてる事……。 どきっとする。
「な、なんで。 先生こそ、あるんじゃないの」
「ふふ。 どうかしら。 あなたより、長生きしてるから。 一つや二つ、あるかもしれないわ」
何よう。
「私、ないもん。 若いから」
「まあ。 なまいきね」
先生は私の顔を引き寄せて、ほっぺたをむにゅんと伸ばす。 何だか嬉しくて、私も先生にぎゅっと抱き付く。
「あのね。 先生。 嫌いにならない?」
「うん? ならないわよ。 嫌いになんて、一生」
うれしい。 すぐにそう言ってくれる先生、大好き。 先生にだけ、教えちゃおうかな……。
「ねぇ、聞いてから、引いちゃいやだよ。 約束してくれる?」
「指切り、する? ふふ」
ほんとに、するもん。 私は先生の小指に自分の小指を絡めて、三回振って、ぴっと指切りする。
「あの…… ひとりで、するじゃん」
「そうね」
「私、右利き」
「知ってるわ」
「右手でするのは、自分でする感じ」
「? そうね」
「左手ですると、上手にできないの。 自分の手じゃないみたい」
「もどかしいって事かしら」
「そう。 だからね、左手でする時は、先生が……」
真剣に、聞いてくれている。
急に、恥ずかしい……。 下を向いて、もじもじしてしまう。
「私が、なあに。 最後まで、教えてちょうだい」
ほっぺたにキスして、促される。 顔、あつい。
「左手でする時は、先生が、私に意地悪して、なかなかいいところを触ってくれないって…… 思いながら…… するの」
「まあ」
ひ……引くよね。 自分でも、ちょっと引く。
だから、左手ですると、すっごい、いいの。 すぐにいけないけど、先生、先生、意地悪……って、声が出ちゃう……。
「そんな素敵な秘密を教えてもらって、いいのかしら。 最高よ」
そう言って私のほっぺたに手をやって、唇を食べるように、キスしてくれる。 そのまま、舌が入ってくる。
「ん、んっ。 ん……」
私も、舌を先生の方へ。 お互いに、差し出し合う。 気持ちいい。 先生の中に、入りたい……。
長く、長くキスをした。 私はまた、先生の指が欲しくなる。
「先生……また、して?」
「意地悪、できないかもしれなくてよ。 あなたの好きな、意地悪。 もう、指、入れてあげたくてたまらないの」
「そういうこと言う……。 先生、意地悪。 大好き」
大きなベッドの上、先生に背中を預けて、少しだけ脚を開く。
そういえば、先生の秘密って何だろう。 帰りの車の中で、ふと思う。
「ねえ、先生」
「なあに?」
「先生は、秘密、ある?」
運転席の先生は、ふふっと笑う。
「さあ……。 もしあったとしても、あなたの秘密みたいに、素敵じゃないと思うわ」
「ずるいよ。 教えて」
「言いたくなったらね。 教えても、嫌いにならないだろうなって思ったら……いつか、言うかもしれないわ」
ぎゅっと抱き締められながら、指、やさしく動かされる。 気持ちいいところだけ探してくれる、大好きな指。 先生の気が済むまで抜いてくれない、意地悪な指。
「もう、終わりでいいの? 本当に、よくて?」
私は、首をぶんぶん、横に振る。 そんな風に聞くの、ずるい。
「もっと、もっと……」
先生の背中に、爪、立ててしまう。 離れたくない。 気持ちいい。 ずっと、つながってたい。
「ねえ、先生に秘密にしてる事、ない?」
土曜日、雨、午後。 先生のマンション。
午前中は勉強して、お昼をご馳走になって、ちょっと勉強して、えっちして。
ベッドに座って、薄手の夏のセーターを着ながら、先生が聞く。
秘密にしてる事……。 どきっとする。
「な、なんで。 先生こそ、あるんじゃないの」
「ふふ。 どうかしら。 あなたより、長生きしてるから。 一つや二つ、あるかもしれないわ」
何よう。
「私、ないもん。 若いから」
「まあ。 なまいきね」
先生は私の顔を引き寄せて、ほっぺたをむにゅんと伸ばす。 何だか嬉しくて、私も先生にぎゅっと抱き付く。
「あのね。 先生。 嫌いにならない?」
「うん? ならないわよ。 嫌いになんて、一生」
うれしい。 すぐにそう言ってくれる先生、大好き。 先生にだけ、教えちゃおうかな……。
「ねぇ、聞いてから、引いちゃいやだよ。 約束してくれる?」
「指切り、する? ふふ」
ほんとに、するもん。 私は先生の小指に自分の小指を絡めて、三回振って、ぴっと指切りする。
「あの…… ひとりで、するじゃん」
「そうね」
「私、右利き」
「知ってるわ」
「右手でするのは、自分でする感じ」
「? そうね」
「左手ですると、上手にできないの。 自分の手じゃないみたい」
「もどかしいって事かしら」
「そう。 だからね、左手でする時は、先生が……」
真剣に、聞いてくれている。
急に、恥ずかしい……。 下を向いて、もじもじしてしまう。
「私が、なあに。 最後まで、教えてちょうだい」
ほっぺたにキスして、促される。 顔、あつい。
「左手でする時は、先生が、私に意地悪して、なかなかいいところを触ってくれないって…… 思いながら…… するの」
「まあ」
ひ……引くよね。 自分でも、ちょっと引く。
だから、左手ですると、すっごい、いいの。 すぐにいけないけど、先生、先生、意地悪……って、声が出ちゃう……。
「そんな素敵な秘密を教えてもらって、いいのかしら。 最高よ」
そう言って私のほっぺたに手をやって、唇を食べるように、キスしてくれる。 そのまま、舌が入ってくる。
「ん、んっ。 ん……」
私も、舌を先生の方へ。 お互いに、差し出し合う。 気持ちいい。 先生の中に、入りたい……。
長く、長くキスをした。 私はまた、先生の指が欲しくなる。
「先生……また、して?」
「意地悪、できないかもしれなくてよ。 あなたの好きな、意地悪。 もう、指、入れてあげたくてたまらないの」
「そういうこと言う……。 先生、意地悪。 大好き」
大きなベッドの上、先生に背中を預けて、少しだけ脚を開く。
そういえば、先生の秘密って何だろう。 帰りの車の中で、ふと思う。
「ねえ、先生」
「なあに?」
「先生は、秘密、ある?」
運転席の先生は、ふふっと笑う。
「さあ……。 もしあったとしても、あなたの秘密みたいに、素敵じゃないと思うわ」
「ずるいよ。 教えて」
「言いたくなったらね。 教えても、嫌いにならないだろうなって思ったら……いつか、言うかもしれないわ」
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