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第2章
14.眠たがりの神
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肝心の当事者はにこやかに頷く。初対面の時のどもり具合は、光の彼方に置き去ってしまったかのようだ。
「そういうことだよ。後は親子や兄弟姉妹の契りも、愛し子や包珠の契りに等しい意味と重みを持つ。同胞を身内として無限に愛し抜く神が、わざわざ更に近しい肉親の約定を締結するほど大切だということだから。伴侶の関係を築く夫婦の契りもそうだ」
ただ、主神は愛し子を独占したがる傾向が強く、他の神と契りを結ぶことに良い顔をしない神もいる。ゆえに、宝玉などもそれほど数がいるわけではなく、人の世ではあまり知られていないという。
「身近なところで言えば、焔神様とパパさんは兄弟の契りを結んでいるだろう。邪神様も……」
「お、お待ち下さい。私は貴き泡神様の特別になれるような器ではありません」
予想外の事態に転がっていく状況に、アマーリエはフルードに視線を向けた。いつもならば、こういう時にはさっとフォローに入ってくれるのだ。
(大神官、ではなくてフルード様。ここはどう切り抜ければ良いのですか……って、あら?)
だが、フルードはボゥっとした面差しで俯いていた。そういえば、先ほどから言葉を発していない。ラミルファがしっかり彼の腕を掴んでいるので、邪神を接待するこれからに思いを馳せて憂鬱になっているのだろうか。
(やっぱり疲れていらっしゃるみたい。……そうよね、ここ数日で本当に色々あったもの。心労が溜まっておいでなのかも)
もちろん、アマーリエがこちらを見ていることに気付くか、念話で呼べば、すぐに我に返って助けてくれるだろうが――
(すぐにフルード様に頼るのは良くないわ。けれど、選ばれし神のご意向に逆らうことは難しいし、どうすれば……)
密かに反省しながら、どう対応したものかと頭を悩ませていると、フレイムが再びアマーリエを己の背に隠した。
「泡神様はまず自分の愛し子を見付けるのが先じゃないのか。そのために勇気を振り絞って特別降臨したんだろ」
「う……うん」
痛いところを突かれたとばかりに、泡の神は若干及び腰になった。
「だけど、あるがままの私を丸ごと受け入れてくれたから嬉しくて」
唇を尖らせて上目遣いに訴えるが、フレイムがアマーリエの前に仁王立ちしたまま動かないので、諦めたように足を引く。そして、いじけたように壁にのの字を書き始めた。
「こんなに綺麗なアマーリエを、焔神様だけが独占するなんてズルイ。私も妹か宝玉にしたい。あっ、いっそ娘にしても良いか」
「だーからー、その前に自分の愛し子を探せっての。ここに来た目的がブレまくってんじゃねえか」
「分かっているよ。…………仕方ない、今はいったん退く」
(よ、良かったわ。ありがとうフレイム!)
だが、肩を落として嘆息したフロースは、次の瞬間魅惑の笑みを刷き、声をトロリと甘くした。
「だけど、諦めたわけではないから。いずれ機を改めて、あなたを私の妹か掌中の珠にするよ、アマーリエ」
「はぁ……」
(諦めては下さらないのね)
アマーリエは目眩を堪えて小さく相槌を返した。そんな内面を知るよしもない泡神が続ける。
「では、そろそろあなたの邸に案内してくれ。こんなに喋ったのは久しぶりで疲れてしまった。早く眠りたい」
(丸一日以上爆睡していたのにまだ寝るの!?)
どれだけ寝るのが好きな神なんだあなたは。内心の突っ込みが声に出ないよう抑えながら、引きつった笑みで頷いた。
「承知いたしました。今から転移しますので、どうかごゆるりとご滞在下さい」
◆◆◆
「どうだった、フレイム?」
「普通に気に入ったみたいだぜ。不平とか不満とかは言ってなかった」
ようやく戻れた自邸にて。ジリジリしながら私室で待機していたアマーリエは、戻ったフレイムに首尾を聞く。頼れる夫は、問題無しだと頷いて軽く片目を瞑った。山吹色に戻った双眸がキラリと輝く。
「そう……良かったわ」
――フロースには、常に整えてある貴賓室の中でも、最上級の特別室を提供した。
当然の顔でそこに収まったフロースの世話は、フレイムが創った形代が行なってくれる。念のため、フロースが入室した直後はフレイムも部屋に残り、居心地や備品等に不足・注文が無いかを確認していた。
「何かあれば形代に言うか念話しろって言ってあるから、必要なら連絡して来るだろ」
「ありがとう。ひとまずは安心ね」
ホッと肩の力を抜き、アマーリエは邸の中に感覚を巡らせた。
(静かだわ……)
自分とフレイム、ラモスとディモス、そしてフロース以外には生命の気配が無いことを確認し、小さく息を吐き出す。聖獣たちにはフロースのことを話したが、対面はまださせていない。
ここに住み込みで勤めている使用人たちには、特別休暇と臨時手当を支給し、緊急で邸から出てもらった。これは不自然な措置ではない。一定以上の地位に在る神官は、天や神に関する極秘事項を扱うこともある。その期間は、万一の漏洩防止のため、人間の使用人を遠ざけて形代に世話をさせることが多いのだ。
「よっしゃ、じゃあキャラメルラテとフォンダンショコラ作ってやるよ。特別に豪華仕様でな」
フレイムが腕まくりし、先ほど脱いだエプロンとバンダナキャップをどこからか取り出して装着した。疲れ切っていたアマーリエの心が一瞬で明るくなる。
「楽しみだわ。ラテはクリームたっぷりでお願い」
「任しとけ。フォンダンショコラはアイス添えにしてやるよ」
「やった! 作るところを見ていてもいい?」
「お前になら穴が開くまで見られてもオッケーに決まってんだろ」
「もう、フレイムったら」
座っていたフカフカのソファから立ち上がると、甘えるように腕を絡める。
(フォンダンショコラにイチゴも付けてもらえないかしら。それか、イチゴ味のアイスにしてもらうのも有りね)
急に注文を増やしても問題ないだろう。強力な霊威、あるいは聖威や神威を以ってすれば、あらゆる食材を自由自在に召喚できる。アマーリエがいそいそと口を開こうとした時。
《アマーリエ、勤務時間外にすまない》
「神官長……アシュトン様?」
唐突に念話が響く。帝国神官府の神官長でありフルードの妻でもある男装の麗人、アシュトン・イステンドだった。イステンド大公家の現当主でもある。
《ああ。――大神官から聞いた。今後は名前で呼んでくれるそうだな。とても嬉しく思う》
アシュトンが普段より柔らかな声で告げた。同時にフレイムが振り向く。
「どうした。何か連絡か?」
「ええ、アシュトン様からよ」
答えていると、タイミングを計ったようにアシュトンが聞いて来た。
《近くに神々はおいでか》
《フレイムでしたら目の前におります》
《では、今から念話を繋がせてもらう》
言葉と共に、フレイムが『おっ』と小さく声を上げた。彼を含めた念話網が張られたのだろう。
《何かあったのですか?》
また神器の暴走か神が荒れたかと身構えていると、予想外の返しが来た。
《緊急の報告だ。――テスオラ王国で聖威師が誕生したそうだ》
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ただ、主神は愛し子を独占したがる傾向が強く、他の神と契りを結ぶことに良い顔をしない神もいる。ゆえに、宝玉などもそれほど数がいるわけではなく、人の世ではあまり知られていないという。
「身近なところで言えば、焔神様とパパさんは兄弟の契りを結んでいるだろう。邪神様も……」
「お、お待ち下さい。私は貴き泡神様の特別になれるような器ではありません」
予想外の事態に転がっていく状況に、アマーリエはフルードに視線を向けた。いつもならば、こういう時にはさっとフォローに入ってくれるのだ。
(大神官、ではなくてフルード様。ここはどう切り抜ければ良いのですか……って、あら?)
だが、フルードはボゥっとした面差しで俯いていた。そういえば、先ほどから言葉を発していない。ラミルファがしっかり彼の腕を掴んでいるので、邪神を接待するこれからに思いを馳せて憂鬱になっているのだろうか。
(やっぱり疲れていらっしゃるみたい。……そうよね、ここ数日で本当に色々あったもの。心労が溜まっておいでなのかも)
もちろん、アマーリエがこちらを見ていることに気付くか、念話で呼べば、すぐに我に返って助けてくれるだろうが――
(すぐにフルード様に頼るのは良くないわ。けれど、選ばれし神のご意向に逆らうことは難しいし、どうすれば……)
密かに反省しながら、どう対応したものかと頭を悩ませていると、フレイムが再びアマーリエを己の背に隠した。
「泡神様はまず自分の愛し子を見付けるのが先じゃないのか。そのために勇気を振り絞って特別降臨したんだろ」
「う……うん」
痛いところを突かれたとばかりに、泡の神は若干及び腰になった。
「だけど、あるがままの私を丸ごと受け入れてくれたから嬉しくて」
唇を尖らせて上目遣いに訴えるが、フレイムがアマーリエの前に仁王立ちしたまま動かないので、諦めたように足を引く。そして、いじけたように壁にのの字を書き始めた。
「こんなに綺麗なアマーリエを、焔神様だけが独占するなんてズルイ。私も妹か宝玉にしたい。あっ、いっそ娘にしても良いか」
「だーからー、その前に自分の愛し子を探せっての。ここに来た目的がブレまくってんじゃねえか」
「分かっているよ。…………仕方ない、今はいったん退く」
(よ、良かったわ。ありがとうフレイム!)
だが、肩を落として嘆息したフロースは、次の瞬間魅惑の笑みを刷き、声をトロリと甘くした。
「だけど、諦めたわけではないから。いずれ機を改めて、あなたを私の妹か掌中の珠にするよ、アマーリエ」
「はぁ……」
(諦めては下さらないのね)
アマーリエは目眩を堪えて小さく相槌を返した。そんな内面を知るよしもない泡神が続ける。
「では、そろそろあなたの邸に案内してくれ。こんなに喋ったのは久しぶりで疲れてしまった。早く眠りたい」
(丸一日以上爆睡していたのにまだ寝るの!?)
どれだけ寝るのが好きな神なんだあなたは。内心の突っ込みが声に出ないよう抑えながら、引きつった笑みで頷いた。
「承知いたしました。今から転移しますので、どうかごゆるりとご滞在下さい」
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「どうだった、フレイム?」
「普通に気に入ったみたいだぜ。不平とか不満とかは言ってなかった」
ようやく戻れた自邸にて。ジリジリしながら私室で待機していたアマーリエは、戻ったフレイムに首尾を聞く。頼れる夫は、問題無しだと頷いて軽く片目を瞑った。山吹色に戻った双眸がキラリと輝く。
「そう……良かったわ」
――フロースには、常に整えてある貴賓室の中でも、最上級の特別室を提供した。
当然の顔でそこに収まったフロースの世話は、フレイムが創った形代が行なってくれる。念のため、フロースが入室した直後はフレイムも部屋に残り、居心地や備品等に不足・注文が無いかを確認していた。
「何かあれば形代に言うか念話しろって言ってあるから、必要なら連絡して来るだろ」
「ありがとう。ひとまずは安心ね」
ホッと肩の力を抜き、アマーリエは邸の中に感覚を巡らせた。
(静かだわ……)
自分とフレイム、ラモスとディモス、そしてフロース以外には生命の気配が無いことを確認し、小さく息を吐き出す。聖獣たちにはフロースのことを話したが、対面はまださせていない。
ここに住み込みで勤めている使用人たちには、特別休暇と臨時手当を支給し、緊急で邸から出てもらった。これは不自然な措置ではない。一定以上の地位に在る神官は、天や神に関する極秘事項を扱うこともある。その期間は、万一の漏洩防止のため、人間の使用人を遠ざけて形代に世話をさせることが多いのだ。
「よっしゃ、じゃあキャラメルラテとフォンダンショコラ作ってやるよ。特別に豪華仕様でな」
フレイムが腕まくりし、先ほど脱いだエプロンとバンダナキャップをどこからか取り出して装着した。疲れ切っていたアマーリエの心が一瞬で明るくなる。
「楽しみだわ。ラテはクリームたっぷりでお願い」
「任しとけ。フォンダンショコラはアイス添えにしてやるよ」
「やった! 作るところを見ていてもいい?」
「お前になら穴が開くまで見られてもオッケーに決まってんだろ」
「もう、フレイムったら」
座っていたフカフカのソファから立ち上がると、甘えるように腕を絡める。
(フォンダンショコラにイチゴも付けてもらえないかしら。それか、イチゴ味のアイスにしてもらうのも有りね)
急に注文を増やしても問題ないだろう。強力な霊威、あるいは聖威や神威を以ってすれば、あらゆる食材を自由自在に召喚できる。アマーリエがいそいそと口を開こうとした時。
《アマーリエ、勤務時間外にすまない》
「神官長……アシュトン様?」
唐突に念話が響く。帝国神官府の神官長でありフルードの妻でもある男装の麗人、アシュトン・イステンドだった。イステンド大公家の現当主でもある。
《ああ。――大神官から聞いた。今後は名前で呼んでくれるそうだな。とても嬉しく思う》
アシュトンが普段より柔らかな声で告げた。同時にフレイムが振り向く。
「どうした。何か連絡か?」
「ええ、アシュトン様からよ」
答えていると、タイミングを計ったようにアシュトンが聞いて来た。
《近くに神々はおいでか》
《フレイムでしたら目の前におります》
《では、今から念話を繋がせてもらう》
言葉と共に、フレイムが『おっ』と小さく声を上げた。彼を含めた念話網が張られたのだろう。
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