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第1章
96.大好き④
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その言葉を聞いたアマーリエは、思わず顔を上げた。空色の眼と視線が合い、急いで目を伏せる。
「た、大変失礼いたしました。恐れ多いことながら、過日に黇死皇様にもお会いし、同じお言葉をいただきましたもので懐かしく……」
「そうか。黇死皇は私の双子の弟だ。兄弟ゆえ言葉が似通うこともある」
「はい。黇死皇様には様々にご助力とご教示をいただき、本当にお世話になりました。心より感謝しております」
頷いた皇帝は、そのまま場を通り過ぎようとした。が、ふと足を止める。
「私は今宵、黇死皇と会う。今の言葉を伝えておこう。他にも何かあれば、ついでに伝えるが」
「え……」
アマーリエは引きつった。皇帝を伝書鳩代わりにできるはずがない。
「いえ、そのような。もったいないことで――」
「一つ伝えるのも二つ伝えるのも同じだ」
再度促され、どうすればいいのかと困惑してアシュトンを見る。そして内心で唸った。
(こうして見ると、確かにほっそりしているし女性的だわ。男性だという先入観があって、全然気が付かなかったけれど)
父親に似た冷たい美貌を持つアシュトンは、実は女性なのだそうだ。生家のイステンド家において、かつて婦女子ばかりが軒並み早世した時期があり、一族の娘は30歳まで男装する伝統が生まれたという。アシュトンも自邸の外では男性として生活しており、事情を知る周囲もそれに合わせているとのことだった。
胸に晒しを巻き、一見普通のブーツに見える靴が実は厚底になっており、身長を高く見せているらしい。軽い目眩しもかけているそうで、聖威師になる前は全く見抜けなかった。
そして、ここが最大の驚愕ポイントだが――何とアシュトンはフルードの妻でもあった。仕事では夫婦別姓で通しているらしい。子どももうけており、星降の儀式にて聖威師の一団に混じっていた少年少女は、フルードとアシュトン、当真と恵奈の子どもなのだという。
聖威師となった後でそれらのことを知らされた時の衝撃たるや、筆舌に尽くし難い。
「…………」
アマーリエの視線を受けたアシュトンは、一瞬思案するように瞳を揺らした後、小さく頷いた。
(お言葉に甘えていいということ?)
ならば、と、アマーリエは遠慮がちに口を開いた。
「それでは僭越ながら、もう一つだけお願いできますでしょうか。――『私の上にも空がありました』と」
何だそれは、と訝しまれるだろうか。そう思いながら告げると、皇帝はふと顔を綻ばせた。微かだが、笑ったように見えた。
「分かった。――次代を翔けゆく聖威師よ。誠実、高潔、不撓であれ」
短い了承と激励の言葉を返し、今度こそ立ち去る。アシュトンとライナスが追従し、アマーリエは一人残された。
「ユフィー!」
夢のような出来事に呆然としていると、一瞬で自分を現に引き戻す声が聞こえた。ただの現ではない。夢よりも幸せな現実だ。
「――フレイム!」
皇帝たちが消えた方角とは別の道に、愛しい人の姿があった。ワインレッドの髪が風にそよいでいる。
「今日の見回りは終わったぞー。この後はずっと一緒にいられる」
「本当? 嬉しいわ!」
いそいそとフレイムに駆け寄ったアマーリエは、パッと破顔した。歓喜のあまり、渡り廊下を歩いていったフルード……にそっくりの青年……のことも、今しがた邂逅した皇帝のことも、心の片隅に追いやる。笑顔で見つめ合ったフレイムと自然に手を繋ぎ、しばし花咲き乱れる庭園を歩いた。
「なあユフィー、今から少し時間を取れるか?」
「大丈夫よ。今日は式典以外は仕事も落ち着いているし」
むしろ、主神であるフレイムを最優先にすることがアマーリエの第一の務めだ。そのためならば他の仕事は後回しにしてもいいと言われている。
「じゃあ俺の神殿に行こうぜ」
「ええ、構わないけれど」
(どうしたのかしら?)
内心で首を傾げながらも、素直に後を付いていく。地上に滞在しているフレイムのため、現在は神官府の一棟が焔神専用の神殿として献上され、自由に使えるようになっている。
「こっちに来いよ」
焔神に相応しい紅蓮色で内装を整えられた神殿は、常に煌々と篝火が焚かれ、華々しくも荘厳な空気を醸し出していた。フレイムに促され、神殿内の中央奥、最も上席となる場所に手招かれる。
「何かあるの?」
問いかけると、向かい合ったフレイムが微笑んだ。限りない愛しさと熱が込もった眼差し。
「夫婦の契りをしようぜ。後祭の日から何やかんやバタバタしてで、今日までできてなかったからな。時間がある時にやっちまうのが吉だ」
「夫婦の契り?」
「ああ。人間の世界で言えば、婚姻証書への署名みたいなもんだ。俺が誓言を告げたら、一瞬だけ神格を解放して神になれ。神同士の契りは重要な天の儀式だから、それを結ぶ瞬間は聖威師も神になって大丈夫だ。特例で強制昇天はされないことになってる」
そう言い、まず自身が神の姿に戻る。圧倒的な紅蓮の力が場を満たした。直後、その姿が炎に取り巻かれ、様相が変わる。ワインレッドの短髪は赤い長髪に、山吹色の双眸は同じく赤い眼に。神威すらも紅蓮から真赤に変貌する。
『我は焔火神フレイム。この場において、燁神アマーリエ・ユフィー・サードを我が妻とすることを正式に誓う』
焔火神。火神に成り代われるフレイムの、真の神格だ。選ばれし高位神は、普段出している仮の神格の奥に、真の神格を持っている。フレイムのように最高神の分け身たる御子神であれば、親神の神位に通ずる真の神格を有している。それが焔火神だ。
そして、フレイムの真の本性を出した姿が、この赤髪赤眼だ。火神から直に分かれ出た存在であることから、神威は母神と同じ赤色となる。
(フレイム……)
こちらに注がれる、蕩けるように優しく甘やかな視線。アマーリエは最愛の神の目を真っ直ぐ見つめ返した。どう応じればいいのか、魂が直感で分かっていた。内に抑えられている神格を解き放つ。
『燁神アマーリエ・ユフィー・サードは、この場において焔火神フレイム様のお言葉を拝受いたします』
契りの言を受け入れると、山吹から真っ赤に変じた双眸が喜色を帯びて輝く。
『ありがとう、ユフィー』
フレイムがアマーリエの頬に手を添えた。そっと上向かせ、唇を寄せて口付ける。
『んっ……』
快感で意識が遠のくほどに深く濃厚なキスだった。互いの舌が絡まり、抱き合った体を通じて体温が伝わり、息づかいが一つになる。焚かれた篝火が小さく爆ぜ、赤と紅葉の神威が無数の燐光となって神殿の中を乱舞する。
いつまでもこのままでいたいと思うほどに幸福で夢見心地な感覚の中、フレイムとアマーリエの間に強固な繋がりが生まれた。決して切れることのない、神同士の夫婦の絆だ。
やがて、フレイムが名残惜しそうに唇を離した。とろんとした目でふらつくアマーリエを支え、燁神の神格を抑えてくれる。続いて自身の神格もさっさと押し込め、髪と目、神威の色を常のものに戻す。
「これで俺たちは名実共に夫婦だ。お前が俺の妻になってくれて最高に嬉しいんだぜ、ユフィー」
「わ……私も嬉しいわ……」
腰砕け状態のアマーリエも頷いた。その目は潤み唇は艶めき、頰はほんのり上気している。それを見たフレイムが左手で頰をかいた。
「……あー、こりゃ今のうちに契っといて良かったな。いや、神官府の方で俺たちの婚姻祝いをするって話が出てるだろ。その時のクライマックスに取っといてもいいかと思ってたんだが、待ち切れなくてな。時間ができた今やっちまったんだ」
結果論だがそれで正解だった、としみじみ呟いている。
「ユフィーのこんな蕩けた顔、他の奴らには絶対見せたくねえ。二人きりの時にして良かったぜ、さすが俺」
最後は何故か自画自賛に走っていた。そして、ふと表情を改め、アマーリエの頰や額にそっと触れる。
「だが大丈夫か? ちょっと熱っぽいな」
山吹に戻った眼がじっと新妻を見つめた。アマーリエの神威が紅葉の色ならば、フレイムの瞳は銀杏の色だ。共に秋の山を彩る象徴でもある。
「平気よ。契りの気に当てられただけ。だってフレイムが、あんなに情熱的な……キ、キスをするから」
頰を熱くしながら言うと、瞬きしたフレイムが噴き出した。
「そりゃあ悪かったよ。いったん外に出るか」
「た、大変失礼いたしました。恐れ多いことながら、過日に黇死皇様にもお会いし、同じお言葉をいただきましたもので懐かしく……」
「そうか。黇死皇は私の双子の弟だ。兄弟ゆえ言葉が似通うこともある」
「はい。黇死皇様には様々にご助力とご教示をいただき、本当にお世話になりました。心より感謝しております」
頷いた皇帝は、そのまま場を通り過ぎようとした。が、ふと足を止める。
「私は今宵、黇死皇と会う。今の言葉を伝えておこう。他にも何かあれば、ついでに伝えるが」
「え……」
アマーリエは引きつった。皇帝を伝書鳩代わりにできるはずがない。
「いえ、そのような。もったいないことで――」
「一つ伝えるのも二つ伝えるのも同じだ」
再度促され、どうすればいいのかと困惑してアシュトンを見る。そして内心で唸った。
(こうして見ると、確かにほっそりしているし女性的だわ。男性だという先入観があって、全然気が付かなかったけれど)
父親に似た冷たい美貌を持つアシュトンは、実は女性なのだそうだ。生家のイステンド家において、かつて婦女子ばかりが軒並み早世した時期があり、一族の娘は30歳まで男装する伝統が生まれたという。アシュトンも自邸の外では男性として生活しており、事情を知る周囲もそれに合わせているとのことだった。
胸に晒しを巻き、一見普通のブーツに見える靴が実は厚底になっており、身長を高く見せているらしい。軽い目眩しもかけているそうで、聖威師になる前は全く見抜けなかった。
そして、ここが最大の驚愕ポイントだが――何とアシュトンはフルードの妻でもあった。仕事では夫婦別姓で通しているらしい。子どももうけており、星降の儀式にて聖威師の一団に混じっていた少年少女は、フルードとアシュトン、当真と恵奈の子どもなのだという。
聖威師となった後でそれらのことを知らされた時の衝撃たるや、筆舌に尽くし難い。
「…………」
アマーリエの視線を受けたアシュトンは、一瞬思案するように瞳を揺らした後、小さく頷いた。
(お言葉に甘えていいということ?)
ならば、と、アマーリエは遠慮がちに口を開いた。
「それでは僭越ながら、もう一つだけお願いできますでしょうか。――『私の上にも空がありました』と」
何だそれは、と訝しまれるだろうか。そう思いながら告げると、皇帝はふと顔を綻ばせた。微かだが、笑ったように見えた。
「分かった。――次代を翔けゆく聖威師よ。誠実、高潔、不撓であれ」
短い了承と激励の言葉を返し、今度こそ立ち去る。アシュトンとライナスが追従し、アマーリエは一人残された。
「ユフィー!」
夢のような出来事に呆然としていると、一瞬で自分を現に引き戻す声が聞こえた。ただの現ではない。夢よりも幸せな現実だ。
「――フレイム!」
皇帝たちが消えた方角とは別の道に、愛しい人の姿があった。ワインレッドの髪が風にそよいでいる。
「今日の見回りは終わったぞー。この後はずっと一緒にいられる」
「本当? 嬉しいわ!」
いそいそとフレイムに駆け寄ったアマーリエは、パッと破顔した。歓喜のあまり、渡り廊下を歩いていったフルード……にそっくりの青年……のことも、今しがた邂逅した皇帝のことも、心の片隅に追いやる。笑顔で見つめ合ったフレイムと自然に手を繋ぎ、しばし花咲き乱れる庭園を歩いた。
「なあユフィー、今から少し時間を取れるか?」
「大丈夫よ。今日は式典以外は仕事も落ち着いているし」
むしろ、主神であるフレイムを最優先にすることがアマーリエの第一の務めだ。そのためならば他の仕事は後回しにしてもいいと言われている。
「じゃあ俺の神殿に行こうぜ」
「ええ、構わないけれど」
(どうしたのかしら?)
内心で首を傾げながらも、素直に後を付いていく。地上に滞在しているフレイムのため、現在は神官府の一棟が焔神専用の神殿として献上され、自由に使えるようになっている。
「こっちに来いよ」
焔神に相応しい紅蓮色で内装を整えられた神殿は、常に煌々と篝火が焚かれ、華々しくも荘厳な空気を醸し出していた。フレイムに促され、神殿内の中央奥、最も上席となる場所に手招かれる。
「何かあるの?」
問いかけると、向かい合ったフレイムが微笑んだ。限りない愛しさと熱が込もった眼差し。
「夫婦の契りをしようぜ。後祭の日から何やかんやバタバタしてで、今日までできてなかったからな。時間がある時にやっちまうのが吉だ」
「夫婦の契り?」
「ああ。人間の世界で言えば、婚姻証書への署名みたいなもんだ。俺が誓言を告げたら、一瞬だけ神格を解放して神になれ。神同士の契りは重要な天の儀式だから、それを結ぶ瞬間は聖威師も神になって大丈夫だ。特例で強制昇天はされないことになってる」
そう言い、まず自身が神の姿に戻る。圧倒的な紅蓮の力が場を満たした。直後、その姿が炎に取り巻かれ、様相が変わる。ワインレッドの短髪は赤い長髪に、山吹色の双眸は同じく赤い眼に。神威すらも紅蓮から真赤に変貌する。
『我は焔火神フレイム。この場において、燁神アマーリエ・ユフィー・サードを我が妻とすることを正式に誓う』
焔火神。火神に成り代われるフレイムの、真の神格だ。選ばれし高位神は、普段出している仮の神格の奥に、真の神格を持っている。フレイムのように最高神の分け身たる御子神であれば、親神の神位に通ずる真の神格を有している。それが焔火神だ。
そして、フレイムの真の本性を出した姿が、この赤髪赤眼だ。火神から直に分かれ出た存在であることから、神威は母神と同じ赤色となる。
(フレイム……)
こちらに注がれる、蕩けるように優しく甘やかな視線。アマーリエは最愛の神の目を真っ直ぐ見つめ返した。どう応じればいいのか、魂が直感で分かっていた。内に抑えられている神格を解き放つ。
『燁神アマーリエ・ユフィー・サードは、この場において焔火神フレイム様のお言葉を拝受いたします』
契りの言を受け入れると、山吹から真っ赤に変じた双眸が喜色を帯びて輝く。
『ありがとう、ユフィー』
フレイムがアマーリエの頬に手を添えた。そっと上向かせ、唇を寄せて口付ける。
『んっ……』
快感で意識が遠のくほどに深く濃厚なキスだった。互いの舌が絡まり、抱き合った体を通じて体温が伝わり、息づかいが一つになる。焚かれた篝火が小さく爆ぜ、赤と紅葉の神威が無数の燐光となって神殿の中を乱舞する。
いつまでもこのままでいたいと思うほどに幸福で夢見心地な感覚の中、フレイムとアマーリエの間に強固な繋がりが生まれた。決して切れることのない、神同士の夫婦の絆だ。
やがて、フレイムが名残惜しそうに唇を離した。とろんとした目でふらつくアマーリエを支え、燁神の神格を抑えてくれる。続いて自身の神格もさっさと押し込め、髪と目、神威の色を常のものに戻す。
「これで俺たちは名実共に夫婦だ。お前が俺の妻になってくれて最高に嬉しいんだぜ、ユフィー」
「わ……私も嬉しいわ……」
腰砕け状態のアマーリエも頷いた。その目は潤み唇は艶めき、頰はほんのり上気している。それを見たフレイムが左手で頰をかいた。
「……あー、こりゃ今のうちに契っといて良かったな。いや、神官府の方で俺たちの婚姻祝いをするって話が出てるだろ。その時のクライマックスに取っといてもいいかと思ってたんだが、待ち切れなくてな。時間ができた今やっちまったんだ」
結果論だがそれで正解だった、としみじみ呟いている。
「ユフィーのこんな蕩けた顔、他の奴らには絶対見せたくねえ。二人きりの時にして良かったぜ、さすが俺」
最後は何故か自画自賛に走っていた。そして、ふと表情を改め、アマーリエの頰や額にそっと触れる。
「だが大丈夫か? ちょっと熱っぽいな」
山吹に戻った眼がじっと新妻を見つめた。アマーリエの神威が紅葉の色ならば、フレイムの瞳は銀杏の色だ。共に秋の山を彩る象徴でもある。
「平気よ。契りの気に当てられただけ。だってフレイムが、あんなに情熱的な……キ、キスをするから」
頰を熱くしながら言うと、瞬きしたフレイムが噴き出した。
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