40 / 160
第1章
40.9年前の真相
しおりを挟む
「禍神!?」
禍神。四大高位神に匹敵する神格を持つ、悪神たちの長だ。影の最高神とも称される。ただし、表舞台に出ることは多くない。至高神を除けば、四大高位神を制止できる唯一の神が禍神である。その御子ということは――
(ルファ様は火神様の御子のフレイムと同格ということ?)
呆気に取られるアマーリエと少年神を交互に見遣り、フレイムが頷いた。
「ああ。ラミルファはたまにだが、ルファという愛称で呼ばれることがある。つっても、ルファリオンの呼び名とかぶるから、滅多にねえんだけどな」
そして、アマーリエだけに聞こえるよう念話で語りかけて来る。
『俺以外の使役がこの場にいないのも納得だ。昨日の主祭で悪神の聖威師が誕生した。それを見た神々が、これは面倒なことが起きそうだと思って、一時的に自分の使役を退かせたんだよ』
『フレイムは火神様から帰れと連絡されなかったの?』
『俺はいざとなれば、神に戻ってラミルファと対等にやり合えるからな。心配ないと思われてるんだろう。今のところ、四大高位神の中で使役を下ろしてるのは母神だけっぽいから、結果的にこの場にいるのも俺だけだ』
そう告げたフレイムは、今度は声に出して、「ピースが繋がったな」と呟いた。
「悪神は汚穢に満ちた醜悪なものを好む。だから、善悪や美醜の価値観っつーか判断基準が、一般的な神とは真逆なんだ。濁った気を持つ者を美しいと愛で、澄んだ気を持つ者を醜いと蔑む」
そして、一呼吸置いて続ける。
「サッカの葉。9年前、お前は属国で親族との会合に参加して、催しの一環で神を勧請した。そして、降臨した神々……今ここにいるこいつらに、醜いおぞましい気だと罵られて拒絶されたんだったな。その勧請の時、補助具としてサッカを使ったろ」
説明口調なのは、9年前のことを知らない聖威師や神官たちにも概要が分かるようにするためだろう。
当のアマーリエは、フレイムはいきなり何を言い出すのかと疑問符を飛ばしながらも答えた。
「え……ええ。サッカは使用したわ。勧請の手順書に書いてあったし、神官府でもそう習ったもの」
「その葉は、バカ母の生家の庭に植えてあったものを使ったんじゃねえか? お前の部屋にあったアルバムを見たが、庭を写した写真にそれらしきものがあった」
「そうだけれど……」
「本当にサッカなのか、神官府の担当者に確認しなかったんだろうな」
「……どういう意味? 葉の表面に、サッカ特有の白い波模様があったから間違いないはずよ」
当時の忌まわしい記憶を掘り起こしながら返すと、フレイムは肩を竦めた。
「違うな。あれはリサッカだ」
一瞬、場が静まり返った。アマーリエが凍り付き、神官たちに動揺が広がった。
「リサッカ? サッカの後天的な変異種よね」
「悪神が好むという……」
「けど、滅多に誕生しないんだろう。サッカにいくつも特殊な条件が加わらないと変異しないから」
「現存するものはほとんど神官府が管理してるはずよ」
――サッカを使って勧請すれば神が降りる。だが、リサッカを使えば悪神が降りる。注意しろ
古代より地上に伝わる伝承だ。少年神と従神たちは、クスクスと口角を上げている。アシュトンが静かに口を開いた。
「低い可能性であってもゼロではない。時には条件が揃うこともあるだろう。だが、サッカとリサッカを見分けるのは、高位の神官でなければ難しい。属国の領地でサッカを植えているところは、定期的に帝国の神官府にサンプルを送り、変異していないか確認を受けることになっているはずだ」
変異は数年かけて少しずつ促進するもので、複数の前兆がある。一定期間ごとに確認を受けていれば、兆候が見えた時点で手を打てるはずだった。
オーネリアが鋭い視線で捕捉した。
「けれど、どうせ変異などしないだろうと高をくくり、面倒だからと全てのサンプルを提出しないところもあるのです。例えば、四か所に植えているのに二か所のサンプルしか出さない、広大な範囲に植えていても一部の場所のサンプルしか出さない、など」
アマーリエは小さく息を呑んだ。
「生家の邸にあったサッカは、領内の山に広く自生しているものを一部移植したと聞いております。まさか……」
フレイムが頷く。
「ちょうどその一角が変異していたんだろう。しかも、サンプルとしてまんべんなく全域のサッカを送らず、横着してたんじゃねえか。だから変異が見逃された。変異してるって言っても見た目はそっくりだからな、専任者じゃないと見分けにくいんだ」
(嘘でしょう!?)
だが、思い返してみれば母の実家はあらゆることに関して無頓着だった。法規にルーズであるばかりか、約束の刻限や納期にも遅れ、資金管理なども適当であった。
予算も家計状況も気にしないネイーシャとミリエーナの浪費癖は、きっと実家の血筋だろうと強く思ったものだ。
アマーリエは急いで視線を動かし、ネイーシャを探した。すぐに見つかった彼女は、蒼白な顔で立ち尽くしていた。隣に立つダライも、血の気が失せた面持ちで呆然としている。
「俺が今朝聞こうとしていたのはこのことだ。――アマーリエ、お前が9年前に勧請したのは悪神だったんだよ。まさかリサッカを使っていたとは思わなかったからな……そもそも降臨したのが真っ当な神じゃなかったっていう発想が出なくて、今まで気付けなかった。ごめんな」
そして、繋いでいたアマーリエの手をそっと解き、少しかがみ込む体勢になって視線を合わせて来た。
「何度も何度も言って来たが、お前の気は、心は美しい。とても綺麗だ。贔屓も欲目も無しで、俺にはそう見える」
「……で、でも……」
「いいから聞け。お前のことを、悪神の中では最高位に近いラミルファが汚いと叫んで全力で避け、嘘しか言わねえ偽言の神が迷わず間違いだと断じた。それも逆説的に答えになってるんだ。もう分かるだろう。自分がどれだけ真っ直ぐな魂と正しい知見を持っているのか。悪神が強く疎み否定する奴は、それほど純真で綺麗だってことなんだ」
禍神。四大高位神に匹敵する神格を持つ、悪神たちの長だ。影の最高神とも称される。ただし、表舞台に出ることは多くない。至高神を除けば、四大高位神を制止できる唯一の神が禍神である。その御子ということは――
(ルファ様は火神様の御子のフレイムと同格ということ?)
呆気に取られるアマーリエと少年神を交互に見遣り、フレイムが頷いた。
「ああ。ラミルファはたまにだが、ルファという愛称で呼ばれることがある。つっても、ルファリオンの呼び名とかぶるから、滅多にねえんだけどな」
そして、アマーリエだけに聞こえるよう念話で語りかけて来る。
『俺以外の使役がこの場にいないのも納得だ。昨日の主祭で悪神の聖威師が誕生した。それを見た神々が、これは面倒なことが起きそうだと思って、一時的に自分の使役を退かせたんだよ』
『フレイムは火神様から帰れと連絡されなかったの?』
『俺はいざとなれば、神に戻ってラミルファと対等にやり合えるからな。心配ないと思われてるんだろう。今のところ、四大高位神の中で使役を下ろしてるのは母神だけっぽいから、結果的にこの場にいるのも俺だけだ』
そう告げたフレイムは、今度は声に出して、「ピースが繋がったな」と呟いた。
「悪神は汚穢に満ちた醜悪なものを好む。だから、善悪や美醜の価値観っつーか判断基準が、一般的な神とは真逆なんだ。濁った気を持つ者を美しいと愛で、澄んだ気を持つ者を醜いと蔑む」
そして、一呼吸置いて続ける。
「サッカの葉。9年前、お前は属国で親族との会合に参加して、催しの一環で神を勧請した。そして、降臨した神々……今ここにいるこいつらに、醜いおぞましい気だと罵られて拒絶されたんだったな。その勧請の時、補助具としてサッカを使ったろ」
説明口調なのは、9年前のことを知らない聖威師や神官たちにも概要が分かるようにするためだろう。
当のアマーリエは、フレイムはいきなり何を言い出すのかと疑問符を飛ばしながらも答えた。
「え……ええ。サッカは使用したわ。勧請の手順書に書いてあったし、神官府でもそう習ったもの」
「その葉は、バカ母の生家の庭に植えてあったものを使ったんじゃねえか? お前の部屋にあったアルバムを見たが、庭を写した写真にそれらしきものがあった」
「そうだけれど……」
「本当にサッカなのか、神官府の担当者に確認しなかったんだろうな」
「……どういう意味? 葉の表面に、サッカ特有の白い波模様があったから間違いないはずよ」
当時の忌まわしい記憶を掘り起こしながら返すと、フレイムは肩を竦めた。
「違うな。あれはリサッカだ」
一瞬、場が静まり返った。アマーリエが凍り付き、神官たちに動揺が広がった。
「リサッカ? サッカの後天的な変異種よね」
「悪神が好むという……」
「けど、滅多に誕生しないんだろう。サッカにいくつも特殊な条件が加わらないと変異しないから」
「現存するものはほとんど神官府が管理してるはずよ」
――サッカを使って勧請すれば神が降りる。だが、リサッカを使えば悪神が降りる。注意しろ
古代より地上に伝わる伝承だ。少年神と従神たちは、クスクスと口角を上げている。アシュトンが静かに口を開いた。
「低い可能性であってもゼロではない。時には条件が揃うこともあるだろう。だが、サッカとリサッカを見分けるのは、高位の神官でなければ難しい。属国の領地でサッカを植えているところは、定期的に帝国の神官府にサンプルを送り、変異していないか確認を受けることになっているはずだ」
変異は数年かけて少しずつ促進するもので、複数の前兆がある。一定期間ごとに確認を受けていれば、兆候が見えた時点で手を打てるはずだった。
オーネリアが鋭い視線で捕捉した。
「けれど、どうせ変異などしないだろうと高をくくり、面倒だからと全てのサンプルを提出しないところもあるのです。例えば、四か所に植えているのに二か所のサンプルしか出さない、広大な範囲に植えていても一部の場所のサンプルしか出さない、など」
アマーリエは小さく息を呑んだ。
「生家の邸にあったサッカは、領内の山に広く自生しているものを一部移植したと聞いております。まさか……」
フレイムが頷く。
「ちょうどその一角が変異していたんだろう。しかも、サンプルとしてまんべんなく全域のサッカを送らず、横着してたんじゃねえか。だから変異が見逃された。変異してるって言っても見た目はそっくりだからな、専任者じゃないと見分けにくいんだ」
(嘘でしょう!?)
だが、思い返してみれば母の実家はあらゆることに関して無頓着だった。法規にルーズであるばかりか、約束の刻限や納期にも遅れ、資金管理なども適当であった。
予算も家計状況も気にしないネイーシャとミリエーナの浪費癖は、きっと実家の血筋だろうと強く思ったものだ。
アマーリエは急いで視線を動かし、ネイーシャを探した。すぐに見つかった彼女は、蒼白な顔で立ち尽くしていた。隣に立つダライも、血の気が失せた面持ちで呆然としている。
「俺が今朝聞こうとしていたのはこのことだ。――アマーリエ、お前が9年前に勧請したのは悪神だったんだよ。まさかリサッカを使っていたとは思わなかったからな……そもそも降臨したのが真っ当な神じゃなかったっていう発想が出なくて、今まで気付けなかった。ごめんな」
そして、繋いでいたアマーリエの手をそっと解き、少しかがみ込む体勢になって視線を合わせて来た。
「何度も何度も言って来たが、お前の気は、心は美しい。とても綺麗だ。贔屓も欲目も無しで、俺にはそう見える」
「……で、でも……」
「いいから聞け。お前のことを、悪神の中では最高位に近いラミルファが汚いと叫んで全力で避け、嘘しか言わねえ偽言の神が迷わず間違いだと断じた。それも逆説的に答えになってるんだ。もう分かるだろう。自分がどれだけ真っ直ぐな魂と正しい知見を持っているのか。悪神が強く疎み否定する奴は、それほど純真で綺麗だってことなんだ」
13
お気に入りに追加
121
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されましたが、帝国皇女なので元婚約者は投獄します
けんゆう
ファンタジー
「お前のような下級貴族の養女など、もう不要だ!」
五年間、婚約者として尽くしてきたフィリップに、冷たく告げられたソフィア。
他の貴族たちからも嘲笑と罵倒を浴び、社交界から追放されかける。
だが、彼らは知らなかった――。
ソフィアは、ただの下級貴族の養女ではない。
そんな彼女の元に届いたのは、隣国からお兄様が、貿易利権を手土産にやってくる知らせ。
「フィリップ様、あなたが何を捨てたのかーー思い知らせて差し上げますわ!」
逆襲を決意し、華麗に着飾ってパーティーに乗り込んだソフィア。
「妹を侮辱しただと? 極刑にすべきはお前たちだ!」
ブチギレるお兄様。
貴族たちは青ざめ、王国は崩壊寸前!?
「ざまぁ」どころか 国家存亡の危機 に!?
果たしてソフィアはお兄様の暴走を止め、自由な未来を手に入れられるか?
「私の未来は、私が決めます!」
皇女の誇りをかけた逆転劇、ここに開幕!

侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!

黒豚辺境伯令息の婚約者
ツノゼミ
ファンタジー
デイビッド・デュロックは自他ともに認める醜男。
ついたあだ名は“黒豚”で、王都中の貴族子女に嫌われていた。
そんな彼がある日しぶしぶ参加した夜会にて、王族の理不尽な断崖劇に巻き込まれ、ひとりの令嬢と婚約することになってしまう。
始めは同情から保護するだけのつもりが、いつの間にか令嬢にも慕われ始め…
ゆるゆるなファンタジー設定のお話を書きました。
誤字脱字お許しください。

莫大な遺産を相続したら異世界でスローライフを楽しむ
翔千
ファンタジー
小鳥遊 紅音は働く28歳OL
十八歳の時に両親を事故で亡くし、引き取り手がなく天涯孤独に。
高校卒業後就職し、仕事に明け暮れる日々。
そんなある日、1人の弁護士が紅音の元を訪ねて来た。
要件は、紅音の母方の曾祖叔父が亡くなったと言うものだった。
曾祖叔父は若い頃に単身外国で会社を立ち上げ生涯独身を貫いき、血縁者が紅音だけだと知り、曾祖叔父の遺産を一部を紅音に譲ると遺言を遺した。
その額なんと、50億円。
あまりの巨額に驚くがなんとか手続きを終える事が出来たが、巨額な遺産の事を何処からか聞きつけ、金の無心に来る輩が次々に紅音の元を訪れ、疲弊した紅音は、誰も知らない土地で一人暮らしをすると決意。
だが、引っ越しを決めた直後、突然、異世界に召喚されてしまった。
だが、持っていた遺産はそのまま異世界でも使えたので、遺産を使って、スローライフを楽しむことにしました。
七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない
猪本夜
ファンタジー
2024/2/29……3巻刊行記念 番外編SS更新しました
2023/4/26……2巻刊行記念 番外編SS更新しました
※1巻 & 2巻 & 3巻 販売中です!
殺されたら、前世の記憶を持ったまま末っ子公爵令嬢の赤ちゃんに異世界転生したミリディアナ(愛称ミリィ)は、兄たちの末っ子妹への溺愛が止まらず、すくすく成長していく。
前世で殺された悪夢を見ているうちに、現世でも命が狙われていることに気づいてしまう。
ミリィを狙う相手はどこにいるのか。現世では死を回避できるのか。
兄が増えたり、誘拐されたり、両親に愛されたり、恋愛したり、ストーカーしたり、学園に通ったり、求婚されたり、兄の恋愛に絡んだりしつつ、多種多様な兄たちに甘えながら大人になっていくお話。
幼少期から惚れっぽく恋愛に積極的で人とはズレた恋愛観を持つミリィに兄たちは動揺し、知らぬうちに恋心の相手を兄たちに潰されているのも気づかず今日もミリィはのほほんと兄に甘えるのだ。
今では当たり前のものがない時代、前世の知識を駆使し兄に頼んでいろんなものを開発中。
甘えたいブラコン妹と甘やかしたいシスコン兄たちの日常。
基本はミリィ(主人公)視点、主人公以外の視点は記載しております。
【完結:211話は本編の最終話、続編は9話が最終話、番外編は3話が最終話です。最後までお読みいただき、ありがとうございました!】
※書籍化に伴い、現在本編と続編は全て取り下げとなっておりますので、ご了承くださいませ。
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。

異世界に召喚されたけど、聖女じゃないから用はない? それじゃあ、好き勝手させてもらいます!
明衣令央
ファンタジー
糸井織絵は、ある日、オブルリヒト王国が行った聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界ルリアルークへと飛ばされてしまう。
一緒に召喚された、若く美しい女が聖女――織絵は召喚の儀に巻き込まれた年増の豚女として不遇な扱いを受けたが、元スマホケースのハリネズミのぬいぐるみであるサーチートと共に、オブルリヒト王女ユリアナに保護され、聖女の力を開花させる。
だが、オブルリヒト王国の王子ジュニアスは、追い出した織絵にも聖女の可能性があるとして、織絵を連れ戻しに来た。
そして、異世界転移状態から正式に異世界転生した織絵は、若く美しい姿へと生まれ変わる。
この物語は、聖女召喚の儀に巻き込まれ、異世界転移後、新たに転生した一人の元おばさんの聖女が、相棒の元スマホケースのハリネズミと楽しく無双していく、恋と冒険の物語。
2022.9.7 話が少し進みましたので、内容紹介を変更しました。その都度変更していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる