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59教会と修繕魔法(改)
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アルザスが教会で治療を始めてから一か月が過ぎようとしていた。
その間に癒した患者は20名近くにのぼる。
最初の対象者は目や耳で医師や光魔法でも治らないものだったが、そういう患者の他にひどい火傷や火傷痕、生まれつきの醜いあざのあるもの、また、手足の指の欠損患者も治療対象に広がっていた。そのどれもがアドラスは見事に直していた。
何時の間にやら、ミュラー領の聖女様と言われるようになっていったが、それを聞いたアドラスは、
「僕が聖女様?僕そんなつもりで治療しているわけじゃないよ!
少しでもみんなのためになればいいと思ってやっているんだ。
それに聖女様のようにご立派じゃないよ。
ぼくは父上の後を継いで領主になるのだから、聖人君子じゃ領主はやれないからね。清濁併せ持たなければ民を守る領主はやれないよ、それに僕は聖女様や聖者様と違って手足の欠損や病気は直せないからね、」
ミュラー領の新聞社が発行する新聞記事には、記者の質問にそうアドラス様が答えたと書かれ乗っていた。
床屋で床屋に髪を切ってもらうのを順番待ちしていた客の一人であるハンスは、その記事を読んでるところを、隣の客がついつい気になるらしくのぞき込んで読まれるのを気にした。
すると不意に
「あんたどう思う?」
覗き読みしている隣に腰かける労働者風の客に「なにが?」と聞き返した。
「アドラス様は聖者様だと思うか?」
「はあ!?アドラス様自体この記事でも否定しているだろう、アドラス様は手足の欠損は直せないし、できても指まで、それに病気は直せない、まれなる力の持ち主だとは思うけど聖女様でもなければ聖者様でもない、ミュラー領の時期領主様だよ、でもありがたいことだとは思うよ、アドラス様のおかげで普通では到底治らない患者が治ってるんだからな。
しかも貧乏人には本当に野菜や果物を治療代替わりに受け取ってくださるんだ。そのお心映えは素晴らしいと思うよ。
将来はきっと立派なミュラー領の領主様になってくださるに違いない。」
「ああ、俺もそう思うよ、この領は将来に期待が持てるよ。
俺はミュラー領に来る前はサセックス領にいたんだが、領主一家が領民のことを考えず贅沢三昧して、税率をナント50パーセントにあげやがったんだ。」
「税率50パーだと!!領民に死ねっていうのかその領主は!?そいつはひでえ!!!、」
「だから俺は家族を連れてこの町に引っ越してきたんだ。税率50パーじゃ税が払えず領主に奴隷に売り飛ばされるのが目に見えてるからな。実際すでにそういう領民が出始めていた。だから俺はこの領は危ないと思って、ミュラー領に引っ越してきたんだ。」
「そうだったのかい、それはまた大変だったな。あんた仕事はもう見つけたのか」
「仕事か?おれはこう見えても大工だ。おかげさんでネロ親方のところに雇われることになったよ、」
「ネロ親方?確か腕のいい下の者にも面倒見のいい大工親方だったかな、そうかい、それは良かったな。」
「ああ、本当に良かったと思ってるぜ、家族も喜んでいる。」
「けどよ、サセックス領からこっちミュラー領に来る難民は多いのかな?」
「サセックス領の周りにはケンドル領やアーバン領もあるし、それにサセックス領は領に流れる川を船で下れば王都にも近いんだ。ミュラー領に大量に流れ込んでくるとは思わないぜ」
「そうかい、それを聞いて安心したぜ」
床屋はそんな話を客の髪を切りながらいつの間にか小耳にはさんでいた。町の床屋にはいろんな客が来て、髪を切りながらいろんなおしゃべりをしていく。彼はこの町一番の情報通と自認していた。そして客から聞いた話を彼は他の客に噂話として話し、噂は町に広まっていくのだ。
そしてサセックス領の話が、ミュラー領主ヘンリーの耳にも届いた。
「フーム、税率50パーセントとは正気とは思えんな、しかも自分たち領主一家が贅沢をするためとは領民を何だと思っているのだ、この領にもサセックス領の難民が来ることが予想されるが、多くは王都に流れるのではないか?」
執事長はわたくしもそう思いますと答えた。
「様子を見た方がいいな、サンザー帝国との戦が終わったら今度はサセックスの馬鹿貴族のせいで難民の心配か、面倒をかけてくれる。注意喚起だ。門番や町の自営団、官憲・騎士団に注意を一応払うように命じよ」
「はい、旦那様」
「それにしても前サセックス領主は温厚で誠実で領民思いの良い領主だったが、代替わりして息子の代になり変わったか。」
その時居間に妻のエリザベスとアドラスが入ってきて言った。
「あなた前と何か変わったことが起こった時、そこに女の存在を忘れてはいけませんわ」
「女?現領主婦人か?確かボーン子爵家の次女だったはず」
「ボーン子爵家は本当に貴族とは名ばかりの貧しい宮廷貴族ですの、ですから領地としては普通のサセックス子爵の嫡子と結婚できて、妻が贅沢三昧をしようと考えても不思議はありませんわ、よくありがちな話ですわね、」
「本当にそうでしょうか?」
「あらアドラスあなたは違うというの?」
「正妻ではなく愛人かもしれませんよ」
「フム、その可能性も考えられるな」
「父上、密偵を送ってみたらどうですか?まるきしミュラー子爵家が関係ないとは言えないのですから、それに領を調べて難民がどれ位来るか知っておいた方が、ミュラー領としても対策が立て易いのではないですか?」
「アドラスの言うとおりだ、密偵を送れ!」
その間に癒した患者は20名近くにのぼる。
最初の対象者は目や耳で医師や光魔法でも治らないものだったが、そういう患者の他にひどい火傷や火傷痕、生まれつきの醜いあざのあるもの、また、手足の指の欠損患者も治療対象に広がっていた。そのどれもがアドラスは見事に直していた。
何時の間にやら、ミュラー領の聖女様と言われるようになっていったが、それを聞いたアドラスは、
「僕が聖女様?僕そんなつもりで治療しているわけじゃないよ!
少しでもみんなのためになればいいと思ってやっているんだ。
それに聖女様のようにご立派じゃないよ。
ぼくは父上の後を継いで領主になるのだから、聖人君子じゃ領主はやれないからね。清濁併せ持たなければ民を守る領主はやれないよ、それに僕は聖女様や聖者様と違って手足の欠損や病気は直せないからね、」
ミュラー領の新聞社が発行する新聞記事には、記者の質問にそうアドラス様が答えたと書かれ乗っていた。
床屋で床屋に髪を切ってもらうのを順番待ちしていた客の一人であるハンスは、その記事を読んでるところを、隣の客がついつい気になるらしくのぞき込んで読まれるのを気にした。
すると不意に
「あんたどう思う?」
覗き読みしている隣に腰かける労働者風の客に「なにが?」と聞き返した。
「アドラス様は聖者様だと思うか?」
「はあ!?アドラス様自体この記事でも否定しているだろう、アドラス様は手足の欠損は直せないし、できても指まで、それに病気は直せない、まれなる力の持ち主だとは思うけど聖女様でもなければ聖者様でもない、ミュラー領の時期領主様だよ、でもありがたいことだとは思うよ、アドラス様のおかげで普通では到底治らない患者が治ってるんだからな。
しかも貧乏人には本当に野菜や果物を治療代替わりに受け取ってくださるんだ。そのお心映えは素晴らしいと思うよ。
将来はきっと立派なミュラー領の領主様になってくださるに違いない。」
「ああ、俺もそう思うよ、この領は将来に期待が持てるよ。
俺はミュラー領に来る前はサセックス領にいたんだが、領主一家が領民のことを考えず贅沢三昧して、税率をナント50パーセントにあげやがったんだ。」
「税率50パーだと!!領民に死ねっていうのかその領主は!?そいつはひでえ!!!、」
「だから俺は家族を連れてこの町に引っ越してきたんだ。税率50パーじゃ税が払えず領主に奴隷に売り飛ばされるのが目に見えてるからな。実際すでにそういう領民が出始めていた。だから俺はこの領は危ないと思って、ミュラー領に引っ越してきたんだ。」
「そうだったのかい、それはまた大変だったな。あんた仕事はもう見つけたのか」
「仕事か?おれはこう見えても大工だ。おかげさんでネロ親方のところに雇われることになったよ、」
「ネロ親方?確か腕のいい下の者にも面倒見のいい大工親方だったかな、そうかい、それは良かったな。」
「ああ、本当に良かったと思ってるぜ、家族も喜んでいる。」
「けどよ、サセックス領からこっちミュラー領に来る難民は多いのかな?」
「サセックス領の周りにはケンドル領やアーバン領もあるし、それにサセックス領は領に流れる川を船で下れば王都にも近いんだ。ミュラー領に大量に流れ込んでくるとは思わないぜ」
「そうかい、それを聞いて安心したぜ」
床屋はそんな話を客の髪を切りながらいつの間にか小耳にはさんでいた。町の床屋にはいろんな客が来て、髪を切りながらいろんなおしゃべりをしていく。彼はこの町一番の情報通と自認していた。そして客から聞いた話を彼は他の客に噂話として話し、噂は町に広まっていくのだ。
そしてサセックス領の話が、ミュラー領主ヘンリーの耳にも届いた。
「フーム、税率50パーセントとは正気とは思えんな、しかも自分たち領主一家が贅沢をするためとは領民を何だと思っているのだ、この領にもサセックス領の難民が来ることが予想されるが、多くは王都に流れるのではないか?」
執事長はわたくしもそう思いますと答えた。
「様子を見た方がいいな、サンザー帝国との戦が終わったら今度はサセックスの馬鹿貴族のせいで難民の心配か、面倒をかけてくれる。注意喚起だ。門番や町の自営団、官憲・騎士団に注意を一応払うように命じよ」
「はい、旦那様」
「それにしても前サセックス領主は温厚で誠実で領民思いの良い領主だったが、代替わりして息子の代になり変わったか。」
その時居間に妻のエリザベスとアドラスが入ってきて言った。
「あなた前と何か変わったことが起こった時、そこに女の存在を忘れてはいけませんわ」
「女?現領主婦人か?確かボーン子爵家の次女だったはず」
「ボーン子爵家は本当に貴族とは名ばかりの貧しい宮廷貴族ですの、ですから領地としては普通のサセックス子爵の嫡子と結婚できて、妻が贅沢三昧をしようと考えても不思議はありませんわ、よくありがちな話ですわね、」
「本当にそうでしょうか?」
「あらアドラスあなたは違うというの?」
「正妻ではなく愛人かもしれませんよ」
「フム、その可能性も考えられるな」
「父上、密偵を送ってみたらどうですか?まるきしミュラー子爵家が関係ないとは言えないのですから、それに領を調べて難民がどれ位来るか知っておいた方が、ミュラー領としても対策が立て易いのではないですか?」
「アドラスの言うとおりだ、密偵を送れ!」
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