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しおりを挟むいい加減にしてほしかった。
どうしてこんなにも私は無駄な時間を過ごさないといけないのか?
自分の願いを叶える為には仕方がないとはいえ、どうして私が最後なのかが
理解出来ない。
順番はランダムだったはず。
だからこれはみんなに平等だったはずだけど、そんな平等とかは必要ないと私は
思っていたし、それが本当に平等なのかが私には疑問である。
みんなの思いは同じで、だからこそこうしてこの女に対して罰を与える事が
叶った訳ではあるのだが、でも私が最後というのはおかしくはないだろうか?
この女の所為で私は婚約破棄までされたというのに……
結局もう辺りは暗くなって、イルミネーションに彩られた街並みが余計に
私の気持ちを逆なでするのだ。
何をそんなに嬉しそうにしているのだ?
不愉快でしかないのだ、そんなに見せつけたいのならお前たちの連れている
男に点数をつけてやろうか? お前の連れている男は赤点だぞ!
なんて待ち行くカップルを睨みつけたいた私の前に漸くあの女が現れた。
ふぉふぉふぉふぉ
私はサンタの格好したまま二人に近づいて行く。
ふぉふぉふぉふぉ
袋の中には素敵なプレゼントが入っているのだ。
ふぉふぉふぉふぉ
今日は7回目のクリスマスだ、今までの分も盛大に祝おうではないか。
通り過ぎる人達にプレゼントを渡しながら進んで私は漸く彼女に渡す事が
出来たのだ、最高のクリスマスプレゼントを。
これで漸く終わるのだ。
これは私達の、私の物語。
決してあの女の物語などではない。
メリークリスマス。
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