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温泉が好き!
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しおりを挟むC子がいつものように脱衣所から温泉へのドアを開けるとそこでは目を疑うような
光景が広がっていた。そこには何故か死体が転がっており、A子とB子が居た。A子
の手足は血まみれで、すぐにB子は自分は関係がなくA子が犯人だと言ったのだ。
この温泉でまさかこんな事件が、湯けむり殺人事件が起きるなんて……
名探偵C子は状況をよく確認する事にしたのは犯人を捜しだす為。
死体、A子、B子、この中に犯人が居るに違いないけれど、だからと言ってB子がい
うように犯人がA子だとは限らないのである。
これは難事件だと思った。
こんなに難しい事件は生まれて初めての事だったからどうすればいいのかがまだ
分からない。でも分かっている事が一つだけある。それは必ず犯人が居るという
事なのだ。だから絶対にその犯人を見つけ出すのだという強い気持ちがC子に芽生
え初めていた。
思い返してみればC子が生まれたのが三日前の事である。
『A子とB子では上手くいかない事もC子がいれば大丈夫だな』なんてご主人様に言
われてからC子は嬉しくて仕方がなかった。褒められることがこんなにも嬉しい事
だなんて知らなかったのだ。
それを糧に今日まで頑張って来たC子。
生真面目なA子と自由気儘なB子を上手く誘導する事によって仕事を回し、ご主人
様にまた褒めてもらえるようにやって来たのだ。だから今回のこの難事件も犯人
を見つけ出し、名探偵C子として褒めてもられるチャンス到来なのである。
「犯人はこの中に居ます! 」
死体、A子、死体、B子、死体と順番に見たC子。
この中に必ず犯人は居る、居るはずなら必ず分かるはずでだから絶対に犯人を見
つけることができると未来の自分に期待をして口にした言葉だったが、
「犯人は……分かりません! 」
期待は裏切られ、そしてC子は推理を諦めた。
それはC子にとって初めての挫折である。こんなにも悲しい事は今後ないのではな
いかというくらい悲しい気持ちになったC子は項垂れる。もう何もしたくないと思
ったのはこれが初めてで、このままではきっとC子はダメになる。
「修行修行って言ってるけど殆んど筋トレしかしてなくないか? 」
「馬鹿だな、筋トレだってちゃんとした修行だろうが。まったくそういう所が駄目
なんだよお前達は。全然分かってない」
そんな会話をしながら風呂場へやって来たのはまごうことなきご主人様。
このタイミングでやってくるその危険察知能力は流石は主人公だとしか言いよう
がないのである。そでこそ私のご主人様だとC子は期待に胸を膨らました。
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