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結婚記念日1
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子供たちがいる前では、ご主人様と呼ぶことに不都合があるとなり、わざわざ呼び分けるのも可笑しいからと、僕はご主人様のことを、宗一郎さんと呼ぶようになった。
けれども関係性は変わることはなく、防音対策のしっかりとされた夫婦の部屋では散々抱かれる日々だ。
結婚記念日や誕生日などのお祝いの日は、宗一郎さんは必ず2日ずつ休みをとってくれる。
これは、宗一郎さんなりに僕のことを想っての措置のようで、記念日のその日は、朝から至れり尽くせりで甘やかされ、デートをして美味しいものを食べて旅館やホテルに泊まってプレゼントをくれる。でも、次の日は今度は僕が宗一郎さんの暴走した欲望を受け止める一日になるのだ。
ちなみに結婚は僕が手足を失った日に勝手に書類を提出したそうで、その日が結婚記念日らしい。
そういう事情なので、今日は結婚記念日なのだけど僕は楽しみなような怖いような感じだった。
朝から機嫌の良さそうな宗一郎さんは、僕を車に乗っけて僕が前から行きたかった猫カフェや、犬カフェ、ペンギンカフェなど、様々な動物のカフェを回った。全部で一杯ずつ飲み物を飲んだのでお腹はタプタプになったけど、人懐っこい子も多くてとても楽しく大満足だった。
お昼は見るからに高級なお寿司屋さんで食べた後、動物園に行ってまた散々可愛い動物を見て癒された。
「今日泊まるところは、グランピングにしたよ。ホテルや旅館は行き尽くした感があるだろう? 良いところなら、今度慶太や明日香も連れて泊まりに来ようね」
「はい。楽しみです」
宿泊場所までの運転の途中も宗一郎さんは終始ご機嫌だ。
実際にそんな仕様なのか、宗一郎さんがそうしたのかは分からないけど、夕食はシェフが目の前で作ってくれて、とても美味しかった。部屋には貸切風呂もついていて宗一郎さんが全身洗ってくれてスッキリできたし、ドームみたいなテントの部屋で、空が見える窓までついていて、何だかロマンチックな気持ちになった。
「宗一郎さん、今日は本当に楽しかったです。ありがとうございます」
「そうかい? 私も方一に喜んでもらえて嬉しいよ」
ベットに座った宗一郎さんが、ぽんぽんと横を叩いたので、そこに座るとそっと抱き寄せてくれた。そしてそのままベットに横になった。宗一郎さんの腕の中にすっぽり入って眠るのは本当に心地がいい。フィット感があるからかもしれない。だけど、普段は眠るというよりも意識を失わされることの方が多いのでとても貴重な時間だ。
そのままスーッと眠りについて、朝になった。
陽の明るさに目を覚ますと宗一郎さんがニコニコして僕を見つめていた。
「おはよう、方一」
「おはようございます」
「よく眠れたみたいだね」
「はい。宗一郎さんの腕の中が心地良くて」
「そうかい。方一は本当に可愛いことを言ってくれるね」
横抱きにされて椅子まで運んでもらってから、宗一郎さんが僕の服を着替えさせてくれて、歯磨きもしてくれた。こんなふうな、僕の身の回りの世話は、宗一郎さんは普段からしてくれている。僕の手足を取ったのが宗一郎さんだから責任を感じているとかではなくて、どうやら僕の世話をすることを心の底から楽しんでいるようだ。
朝食はオムレツや焼きシャケなどちょっとしたもののバイキングで、どれも美味しかった。
けれど、至れり尽くせりもここまでだ。
この後は、このご機嫌な宗一郎さんにどこかに運ばれて思う存分普段できないようなプレイを要求されることになるのだ。
案の定、車は屋敷の方とは全く逆の方に走っている。
「どこに向かっているんですか?」
「内緒」
せめて、どんなことをされるのかを知りたい。
だけど、僕のアナルはこれからされることへの期待に少しずつ濡れ始めていた。
けれども関係性は変わることはなく、防音対策のしっかりとされた夫婦の部屋では散々抱かれる日々だ。
結婚記念日や誕生日などのお祝いの日は、宗一郎さんは必ず2日ずつ休みをとってくれる。
これは、宗一郎さんなりに僕のことを想っての措置のようで、記念日のその日は、朝から至れり尽くせりで甘やかされ、デートをして美味しいものを食べて旅館やホテルに泊まってプレゼントをくれる。でも、次の日は今度は僕が宗一郎さんの暴走した欲望を受け止める一日になるのだ。
ちなみに結婚は僕が手足を失った日に勝手に書類を提出したそうで、その日が結婚記念日らしい。
そういう事情なので、今日は結婚記念日なのだけど僕は楽しみなような怖いような感じだった。
朝から機嫌の良さそうな宗一郎さんは、僕を車に乗っけて僕が前から行きたかった猫カフェや、犬カフェ、ペンギンカフェなど、様々な動物のカフェを回った。全部で一杯ずつ飲み物を飲んだのでお腹はタプタプになったけど、人懐っこい子も多くてとても楽しく大満足だった。
お昼は見るからに高級なお寿司屋さんで食べた後、動物園に行ってまた散々可愛い動物を見て癒された。
「今日泊まるところは、グランピングにしたよ。ホテルや旅館は行き尽くした感があるだろう? 良いところなら、今度慶太や明日香も連れて泊まりに来ようね」
「はい。楽しみです」
宿泊場所までの運転の途中も宗一郎さんは終始ご機嫌だ。
実際にそんな仕様なのか、宗一郎さんがそうしたのかは分からないけど、夕食はシェフが目の前で作ってくれて、とても美味しかった。部屋には貸切風呂もついていて宗一郎さんが全身洗ってくれてスッキリできたし、ドームみたいなテントの部屋で、空が見える窓までついていて、何だかロマンチックな気持ちになった。
「宗一郎さん、今日は本当に楽しかったです。ありがとうございます」
「そうかい? 私も方一に喜んでもらえて嬉しいよ」
ベットに座った宗一郎さんが、ぽんぽんと横を叩いたので、そこに座るとそっと抱き寄せてくれた。そしてそのままベットに横になった。宗一郎さんの腕の中にすっぽり入って眠るのは本当に心地がいい。フィット感があるからかもしれない。だけど、普段は眠るというよりも意識を失わされることの方が多いのでとても貴重な時間だ。
そのままスーッと眠りについて、朝になった。
陽の明るさに目を覚ますと宗一郎さんがニコニコして僕を見つめていた。
「おはよう、方一」
「おはようございます」
「よく眠れたみたいだね」
「はい。宗一郎さんの腕の中が心地良くて」
「そうかい。方一は本当に可愛いことを言ってくれるね」
横抱きにされて椅子まで運んでもらってから、宗一郎さんが僕の服を着替えさせてくれて、歯磨きもしてくれた。こんなふうな、僕の身の回りの世話は、宗一郎さんは普段からしてくれている。僕の手足を取ったのが宗一郎さんだから責任を感じているとかではなくて、どうやら僕の世話をすることを心の底から楽しんでいるようだ。
朝食はオムレツや焼きシャケなどちょっとしたもののバイキングで、どれも美味しかった。
けれど、至れり尽くせりもここまでだ。
この後は、このご機嫌な宗一郎さんにどこかに運ばれて思う存分普段できないようなプレイを要求されることになるのだ。
案の定、車は屋敷の方とは全く逆の方に走っている。
「どこに向かっているんですか?」
「内緒」
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