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朝起きてすぐに首の違和感に気がついて触ってみると首輪をつけられているようだった。
まだ貰って無かったけど、ずっと欲しいと思っていた先生からの首輪だ。
先生は相変わらず僕を後ろから抱きしめたまま眠っていて気持ちよさそうに寝息を立てている。
嬉しい。
首輪を触ると不思議と安心する。
前にSubの友達に大切な人から首輪をもらうとそれを付けてるだけでSub性がある程度安定するって聞いた時はそんなの都市伝説だろって思ってたけど、あれは本当だったんだ。
チュと先生が首筋にキスをしてきた。
「ひゃ……あ、おはよう先生。あの、これ。ありがとう!」
「ええ。こちらこそ……勝手に付けてしまいましたけど、受け取って貰えますか?」
「もちろん! 僕、すごく嬉しい」
「透。突然なのですが、今の職場に思い入れはありますか?」
「え? んー。特にないけど」
「そうですか! では私に永久就職するという形にしませんか? 不自由な思いはさせないと約束します」
「え……でも」
「お願いします。透の時間を独占したい……」
本当は足に鎖を付けて一生この部屋から出したくないけど、と付け足した先生の顔を見て本気で言ってることを悟った。
「わかった。じゃあ僕、先生に永久就職する」
そう言うと先生は僕を抱きしめてくれた。
「ありがとうございます。透……愛してる」
「僕も。先生を愛してる」
それからは先生は本当に病院でのプレイをやめてくれて、僕を大切に大切にしてくれた。
僕は仕事を辞めて家にいる時間が多いのに先生の休みの日はいつも料理とか率先してやってくれたりするし、僕もそんな先生に見合うように頑張って家事をしてお互いを高め合う存在になれるように頑張っている。
先生に出会って、先生の側にいて、自分の性も、先生の性も満たせて。
だから僕は今、本当にSub性で生まれてきて良かったなって思う。
完
まだ貰って無かったけど、ずっと欲しいと思っていた先生からの首輪だ。
先生は相変わらず僕を後ろから抱きしめたまま眠っていて気持ちよさそうに寝息を立てている。
嬉しい。
首輪を触ると不思議と安心する。
前にSubの友達に大切な人から首輪をもらうとそれを付けてるだけでSub性がある程度安定するって聞いた時はそんなの都市伝説だろって思ってたけど、あれは本当だったんだ。
チュと先生が首筋にキスをしてきた。
「ひゃ……あ、おはよう先生。あの、これ。ありがとう!」
「ええ。こちらこそ……勝手に付けてしまいましたけど、受け取って貰えますか?」
「もちろん! 僕、すごく嬉しい」
「透。突然なのですが、今の職場に思い入れはありますか?」
「え? んー。特にないけど」
「そうですか! では私に永久就職するという形にしませんか? 不自由な思いはさせないと約束します」
「え……でも」
「お願いします。透の時間を独占したい……」
本当は足に鎖を付けて一生この部屋から出したくないけど、と付け足した先生の顔を見て本気で言ってることを悟った。
「わかった。じゃあ僕、先生に永久就職する」
そう言うと先生は僕を抱きしめてくれた。
「ありがとうございます。透……愛してる」
「僕も。先生を愛してる」
それからは先生は本当に病院でのプレイをやめてくれて、僕を大切に大切にしてくれた。
僕は仕事を辞めて家にいる時間が多いのに先生の休みの日はいつも料理とか率先してやってくれたりするし、僕もそんな先生に見合うように頑張って家事をしてお互いを高め合う存在になれるように頑張っている。
先生に出会って、先生の側にいて、自分の性も、先生の性も満たせて。
だから僕は今、本当にSub性で生まれてきて良かったなって思う。
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