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体育教師室2
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「リン……太郎、くん……今までごめん。凛太郎くんに対して今までひどい態度だったよね」
会計は俺の向かいに座って拳を膝の上において言い辛そうにそう告げた。
「ああ。そうだな」
「っ。ごめん。本当に」
「まぁ、それは俺のせいだからいいんだが」
「ぅぁ。俺、今までセフレとかたくさん居たけど、今日全部関係を解消したんだ」
「それは良いことだと思う」
「それで、俺。昨日の夜のことで気づいたんだ。俺は凛太郎くんのことが好きなんだって」
「……そうか」
俺は何と答えればいいのか思案した。
だが次の会計の言葉で頭がついて行かなくなった。
「だから、責任取って欲しい」
「責任?」
「俺……もう、抱くよりも抱かれたい」
「……は?」
「知らなかったんだ! あんなに……すごいなんて」
会計が顔を赤くして呟いて最後の方はもう聞き取るのも大変だった。
あんなに? すごい?
「はぁ!!?」
「俺、もう凛太郎くんなしでは生きていけないかも」
「あ、いや落ち着け! な?」
大体俺は指突っ込んでグリグリしただけだ!
テクニックのかけらもない行為だろう。
俺はそう思ったが会計はなおも言い募ってきた。
「俺をこんな体にしたのは凛太郎くんだろ? 男らしく責任取ってくれ!」
ちょ、こいつ頭大丈夫か!?
「会計! あの日何があったか思い出せ! 責任責任って言うが悪いのは誰だ?」
「間違いなく俺だよ! だけど俺の体をこんな風にしたのは凛太郎くんだ!」
俺は頭を抱えた。
「お前は今までいたセフレに責任が取れるのか? 俺と違ってお前は確実にヤッてたんだろう」
「っ、それは」
「中にはお前のことを本気で好きだった奴もいたはずだ」
「俺のこと、本気で好きだった奴なんていないよ……」
会計の顔に影がさした。
だが俺はそんな言い分は認めない。
「お前、噂を知らないのか?」
「噂……?」
「お前は転入生と付き合ってただろう。だから俺が転入生に制裁を加えてるって噂が広がってんだよ」
「凛太郎くんがそんなことしないって今の俺は分かるよ」
「当たり前ぇだ。そうじゃなくて。そんな噂を流してんのは転入生本人だ」
「え……マヒロちゃんが?」
「ああ。あいつのやってることは悪いことだろう。だが、そんだけお前のことが好きだったってことなんじゃないのか」
「マヒロちゃんが……俺を?」
会計が困惑したようにそう呟いた。
「付き合ってたんだろう。好きで当然じゃないのか」
俺がそう言うと会計はさらに困惑した顔をした。
「でも俺、そんなつもりなくて……」
そう呟いた会計はしばらく無言になった。
ドンドン!
『おい! 開けろ』
どうやらベランダの鍵を閉められたことにようやく気がついた担任が焦ってドアを叩き始めたようだ。
「とにかく、転入生のこともちゃんと考えてやれ。話はそれからだ」
俺は尚も困惑している会計を部屋から追い出して鍵を開けるためにベランダの方に向かった。
会計は俺の向かいに座って拳を膝の上において言い辛そうにそう告げた。
「ああ。そうだな」
「っ。ごめん。本当に」
「まぁ、それは俺のせいだからいいんだが」
「ぅぁ。俺、今までセフレとかたくさん居たけど、今日全部関係を解消したんだ」
「それは良いことだと思う」
「それで、俺。昨日の夜のことで気づいたんだ。俺は凛太郎くんのことが好きなんだって」
「……そうか」
俺は何と答えればいいのか思案した。
だが次の会計の言葉で頭がついて行かなくなった。
「だから、責任取って欲しい」
「責任?」
「俺……もう、抱くよりも抱かれたい」
「……は?」
「知らなかったんだ! あんなに……すごいなんて」
会計が顔を赤くして呟いて最後の方はもう聞き取るのも大変だった。
あんなに? すごい?
「はぁ!!?」
「俺、もう凛太郎くんなしでは生きていけないかも」
「あ、いや落ち着け! な?」
大体俺は指突っ込んでグリグリしただけだ!
テクニックのかけらもない行為だろう。
俺はそう思ったが会計はなおも言い募ってきた。
「俺をこんな体にしたのは凛太郎くんだろ? 男らしく責任取ってくれ!」
ちょ、こいつ頭大丈夫か!?
「会計! あの日何があったか思い出せ! 責任責任って言うが悪いのは誰だ?」
「間違いなく俺だよ! だけど俺の体をこんな風にしたのは凛太郎くんだ!」
俺は頭を抱えた。
「お前は今までいたセフレに責任が取れるのか? 俺と違ってお前は確実にヤッてたんだろう」
「っ、それは」
「中にはお前のことを本気で好きだった奴もいたはずだ」
「俺のこと、本気で好きだった奴なんていないよ……」
会計の顔に影がさした。
だが俺はそんな言い分は認めない。
「お前、噂を知らないのか?」
「噂……?」
「お前は転入生と付き合ってただろう。だから俺が転入生に制裁を加えてるって噂が広がってんだよ」
「凛太郎くんがそんなことしないって今の俺は分かるよ」
「当たり前ぇだ。そうじゃなくて。そんな噂を流してんのは転入生本人だ」
「え……マヒロちゃんが?」
「ああ。あいつのやってることは悪いことだろう。だが、そんだけお前のことが好きだったってことなんじゃないのか」
「マヒロちゃんが……俺を?」
会計が困惑したようにそう呟いた。
「付き合ってたんだろう。好きで当然じゃないのか」
俺がそう言うと会計はさらに困惑した顔をした。
「でも俺、そんなつもりなくて……」
そう呟いた会計はしばらく無言になった。
ドンドン!
『おい! 開けろ』
どうやらベランダの鍵を閉められたことにようやく気がついた担任が焦ってドアを叩き始めたようだ。
「とにかく、転入生のこともちゃんと考えてやれ。話はそれからだ」
俺は尚も困惑している会計を部屋から追い出して鍵を開けるためにベランダの方に向かった。
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