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ブチ負かすからな
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目を覚ますとベットの上で周りはカーテンが引かれていた。
俺の横で古びた扇風機が回っていた。
保健室か。
ここに至るまでを思い出して俺は頭を抱えた。
うわ~。俺だせぇ。
飲み物飲んでないこと気付いてなかったとか。
「頭が痛いのか」
声がした方を見るとお盆を持ってカーテンを開けた状態でこちらを見る会長だった。
「か、会長さま。会長さまと2人っきりなんて僕、ちょ~嬉しいですぅ」
「……」
会長は黙って俺の横の椅子に座ってお盆に乗せて持ってきてくれた飲み物を渡してきた。
「ありがとうございますっ。会長さまから飲み物をいただけるなんて感激だなぁ」
「……」
「あの、ひょっとして僕をここまで運んでくれたの、会長さまだったりしますか」
「そうだ」
さっきまで無言だったくせに会長はそれだけはやたらはっきり口にした。
「そうですかぁ。会長さまに助けていただけるなんて嬉しいなぁ~」
「お前は…………ちっ……うぜぇな」
会長はそれだけ言うとサッと椅子から立ち上がって何も言わずに去って行ってしまった。
何だあれ。
まぁ、いいか。
つーか。毎度毎度うざいと思ってる相手とよく話すよなぁ。
俺だったら嫌いな奴には話しかけないし、話しかけても無視すると思うな。
まぁ、嫌われタスク進行中だから今は無理だけど。
何はともあれ俺は扇風機の風に当たりながら会長にもらった飲み物(スポドリだった)を飲み終わって大分具合が良くなった。
ただ、何となく俺は嫌われなければいけないのに、俺を運んでくれてスポドリなんかくれて、流石に会長に付き纏いをするのは申し訳なくなってしまった。善意の行動を向けられると、悪意を向け辛くなるっていうか。
だが、全く無くすと言うのは養父から渡された“親衛隊長心得”に反してしまうので生徒会室参りの回数を減らすことにした。
だがこの行動が逆に嫌われることになったので棚ぼたみたいな感じだった。
毎日来てたのが、俺が回数を減らしたことで来るタイミングが掴めなくなって、いつ来るかわからないストレスに苛まれているのだろう。
最近の会長は特にうぜぇうぜぇと繰り返している。
そして今日は生徒会室参りに来ているわけだが。
「会長さまぁ、お疲れ様ですぅ」
「うぜぇゴミ虫」
「会長さまはぁ、今日も素敵だなぁ」
「うぜぇ……そういえばお前体育祭はほとんどの競技に参加するらしいな」
「ええ~!? 知っててくださったんですかぁ。嬉しい~」
「ふん。ゴミ虫が参加してもどうせ足手まといにしかならないだろう」
イラ
「そうですねぇ。会長さまの足元にも及ばないと思いますけどぉ。クラスメートの人たちに決められちゃったんですぅ。でも会長さまに僕の良いところ見せられるように頑張りますっ」
そしてお前をブチ負かすからな。
「ふん。お前のクラスの奴らは敵に塩を送ったと言うことか」
皮肉げに笑ってそういう会長に俺は内心ブチギレた。
こいつバカのくせに調子乗りやがって。まじでボロボロにしてやるからな。
俺はそう心に誓った。
俺の横で古びた扇風機が回っていた。
保健室か。
ここに至るまでを思い出して俺は頭を抱えた。
うわ~。俺だせぇ。
飲み物飲んでないこと気付いてなかったとか。
「頭が痛いのか」
声がした方を見るとお盆を持ってカーテンを開けた状態でこちらを見る会長だった。
「か、会長さま。会長さまと2人っきりなんて僕、ちょ~嬉しいですぅ」
「……」
会長は黙って俺の横の椅子に座ってお盆に乗せて持ってきてくれた飲み物を渡してきた。
「ありがとうございますっ。会長さまから飲み物をいただけるなんて感激だなぁ」
「……」
「あの、ひょっとして僕をここまで運んでくれたの、会長さまだったりしますか」
「そうだ」
さっきまで無言だったくせに会長はそれだけはやたらはっきり口にした。
「そうですかぁ。会長さまに助けていただけるなんて嬉しいなぁ~」
「お前は…………ちっ……うぜぇな」
会長はそれだけ言うとサッと椅子から立ち上がって何も言わずに去って行ってしまった。
何だあれ。
まぁ、いいか。
つーか。毎度毎度うざいと思ってる相手とよく話すよなぁ。
俺だったら嫌いな奴には話しかけないし、話しかけても無視すると思うな。
まぁ、嫌われタスク進行中だから今は無理だけど。
何はともあれ俺は扇風機の風に当たりながら会長にもらった飲み物(スポドリだった)を飲み終わって大分具合が良くなった。
ただ、何となく俺は嫌われなければいけないのに、俺を運んでくれてスポドリなんかくれて、流石に会長に付き纏いをするのは申し訳なくなってしまった。善意の行動を向けられると、悪意を向け辛くなるっていうか。
だが、全く無くすと言うのは養父から渡された“親衛隊長心得”に反してしまうので生徒会室参りの回数を減らすことにした。
だがこの行動が逆に嫌われることになったので棚ぼたみたいな感じだった。
毎日来てたのが、俺が回数を減らしたことで来るタイミングが掴めなくなって、いつ来るかわからないストレスに苛まれているのだろう。
最近の会長は特にうぜぇうぜぇと繰り返している。
そして今日は生徒会室参りに来ているわけだが。
「会長さまぁ、お疲れ様ですぅ」
「うぜぇゴミ虫」
「会長さまはぁ、今日も素敵だなぁ」
「うぜぇ……そういえばお前体育祭はほとんどの競技に参加するらしいな」
「ええ~!? 知っててくださったんですかぁ。嬉しい~」
「ふん。ゴミ虫が参加してもどうせ足手まといにしかならないだろう」
イラ
「そうですねぇ。会長さまの足元にも及ばないと思いますけどぉ。クラスメートの人たちに決められちゃったんですぅ。でも会長さまに僕の良いところ見せられるように頑張りますっ」
そしてお前をブチ負かすからな。
「ふん。お前のクラスの奴らは敵に塩を送ったと言うことか」
皮肉げに笑ってそういう会長に俺は内心ブチギレた。
こいつバカのくせに調子乗りやがって。まじでボロボロにしてやるからな。
俺はそう心に誓った。
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