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書記

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「おい! 俺、お前が謝ってくれたら許してやるのに何で謝ってこないんだよ!!」

あれから数日経って転入生が怒りながらそう言ってきた。

「え~? 僕何か悪いことしたんだっけ~?」
「ひどいこと言っただろ!? 忘れたのかっ?」
「ん~。君がひどいこと言われたって思ってるならぁ、僕にはそんな記憶ないから僕は忘れているのかもねぇ」
「謝らないならもう許してやらないんだからなっ!? いいのかよ! もう話しかけてやらないぞ!!」
「うん、いいよぉ」

むしろ話しかけてくんな。

「おい、親衛隊長。客が来てるぞ」

ドアの付近から関わったことのない生徒にそう言われて見てみると書記がいた。

「あ! 琢磨じゃん!! 俺に会いにきてくれたのかっ!?」

すかさず転入生が叫んだ。
いやいや、親衛隊長に客って言ってただろ。
でも何で俺?
書記に近いていくと書記はオドオドし始めた。

「なぁに?」

俺がいつもの調子で尋ねると書記に封筒を押し付けらて反射で受け取ってしまった。

「なぁなぁなぁ、俺に会いに来たんだろ!? って、何でこいつに封筒なんか渡してんだ!? 手紙か!? 俺にも書けよ! 親衛隊長! それ俺にも読ませろ!」

転入生がそう言って俺の手から封筒を奪おうとするから俺はそれを避けて手紙を内ポケットにしまった。

「これはぁ、親衛隊の書類だよぉ。見ても面白くないよ」
「ふぅん。そうなのか! 書類なら仕方ないな!」

転入生はそれで興味を失ったのか他のクラスメートのところに話しかけに行った。

「あ……じゃあ僕はこれで! 手紙、は、早めに読んで欲しい……です」
「あ、うん」

そう返事をすると書記はビューンと音がするんじゃないかというくらいの勢いで去って行った。
いつも双子のもう一人と一緒に俺をゴミ虫扱いする様子からは考えられないくらいしおらしいな。

一応転入生に見えないように手紙を開いた。

『昼、旧校舎にて待つ』

……何だこれ果たし状か?

つか、この間あんな目にあったばっかの場所に呼び出すんじゃねぇよ。

しかも昼って、何時から何時の間にいるか言ってくれねぇと食事してから行けばいいのか分かんねぇじゃん。
腹減るのやだしなぁ。

俺はお昼になってから購買で弁当を2つ買ってから旧校舎に向かうことにした。
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