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旧校舎
しおりを挟む一服エリアについて俺は急いでタバコを加えた。
カチカチと火をつけて吸う。
「あ”ぁ~。生き返る~。やってらんねぇつの。死ねよ会長。つか誰があんなん好きになるんだよ見る目なさすぎかばぁか!」
もう今日はここにいて授業はサボっちまおうかな。
そう思っていると旧校舎の方に誰か入っていくのが見えた。
抵抗している人間を複数の人間が押さえつけて運んでいる。
「くそめんどくせぇなぁ」
俺は吸っていたタバコを携帯灰皿に押し付けてそいつらのところに向かった。
『へへ。やっぱ可愛い~。でも俺らが誰だか分かんないでしょ? ここで俺らに犯されるのに学校から追い出すこともできないねえ。可哀想」
『すべすべだ~。俺もう早く入れてぇ』
旧校舎の中に入ると近くの教室からそんなゲスな会話が聞こえてきた。
「おい、お前ら何してんの?」
空いていた入り口から声をかけると一斉にこっちを向いた。
襲われていた生徒だけは目隠しをつけられた状態で俺が誰だか分かってないみたいだ。
見た目的には多分生徒会の書記か庶務のどちらかだろう。
見分けはつかないからどちらなのかは分からないが。
「お前はっ!!」
「何でお前がこんなところに!」
「あ! 一緒に犯して欲しいのか? お前ビッチって噂だもんなぁ」
「俺がビッチ? 気色悪いこと言ってんじゃねぇ、よっ」
俺に襲いかかってきた生徒を一人殴った。
そいつは1メートルほど吹き飛んで気絶してしまった。
「ひっ、この野郎!!」
「うはぁ!!」
「ぐはっ」
一斉に襲いかかってきたが雑魚中の雑魚相手にはワンパンで十分だ。
俺の前には気絶した生徒が6人転がっていた。
「な、なに? 誰?」
襲われてた奴が怯えたようにそう言った。
「お前、書記? 庶務?」
「ぼ、僕は書記だよ。月城琢磨」
「そうか。縛られてるのは外してやるが、目隠し取るのは俺が行ってからにしろ。分かったか」
コクコクとうなずいてるのを確認して手と足を拘束していたネクタイを解いてやった。
「1分後に目隠しとっていいぞ。取ったらまず生徒会に連絡しろよ。こいつらしばらく目を覚まさないと思うが、退学処分にしねぇと今後のお前の身が危ねぇだろ?」
またコクコクとうなずくのを見てから俺は旧校舎を後にした。
こういう無理やりってのは嫌いなんだよな。
ヤンキーの風上にもおけねぇ。
目隠ししてたおかげで俺の正体はバレてないから助けてやっても大丈夫な状況だったのは良かったな。
だが、いくら死角になってるとはいえ一服エリアに戻るのは気が引ける。
仕方ない、授業受けるか。
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