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食堂
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「きゃ~生徒会のみなさんが来たよぉ~」
「かっこいい~。抱いて~」
食堂にてみんなと一緒に騒ぎつつこっそりとご飯をかき込んだ。
生徒会の奴らなんて専用スペースあるくせに一般エリアで飯食おうとしてんじゃねぇよ。
全くいらつくな。
俺はこいつらがここで食事をするから騒がないといけなくなるんだ。
俺の温かい飯を邪魔すんじゃねぇ。クソやろうども。
「うわ~、ゴミ虫いるじゃん。やっぱり生徒会エリアで食べようよぉ」
早速俺に向かって暴言を吐く会計にイライラを抑えつつ笑顔を作った。
「またまたぁ、僕は皆様と一緒の空間でご飯を食べられるなんて嬉しいですぅ~」
「きめぇ」
会長がそう呟いてドカリと俺の前の席に座った。
は? は?
きめぇなら近くに座ってんじゃねぇよカス。
「お前、俺のこと好きなんだろ? 良かったな、俺の役に立てるぞ。カレー買ってこい」
会長はニヤリと笑って俺に命令した。
「やったぁ、嬉しいっ。会長が僕の運んだカレーが食べたいなんてっ」
「はぁ? お前が運んだのなんか食いたくねぇよ」
ばっかだなぁ。
「えっ、そうなんですかぁ? 残念ですぅ。じゃあ、僕はお役に立てそうにないですね……。失礼します」
“シュンとしてトボトボと歩く”を意識して食堂を出た。
きっとこの可哀想さで、会長を煽ったことはバレないだろう。
これくらいはしたって仕方ないだろう。
だって、あのクソ会長に俺が食事を運ぶなんて絶対に嫌だしな。
俺は旧校舎の脇まで歩いてあたりを見渡した。
ここは木も沢山生えてるし、ベンチが一つ設置してあってめちゃくちゃ心地いい場所なのに人が居るとこを見たことない穴場なのだ。
ポケットからタバコを取り出して口に加えて火を付け煙を肺いっぱいに吸い込んだ。
「あ”ぁ~。生き返る~」
ベンチに腰掛けて空を仰ぎ見た。
「あ~、空、めっちゃ青~」
ここに居る間はほとんど意味のない独り言が増えるのだ。
なんつうの? 誰もいない開放感がそうさせるって感じかな。
「つか、食事もまだ途中だったしよぉ。クソ会長ハゲて頭からカビ生えろ! あ~、購買でパンでも買ってくりゃ良かったな」
俺は生徒会への不満を存分に煙と一緒に吐き出してやっと教室に戻った。
「おい、親衛隊長。授業に遅刻してんじゃねぇよ。ったくこれだから親衛隊は」
クラスの担任がそう言うとクラスにいる親衛隊からは非難の目が向けられた。
この担任もやたら見た目がいいから、俺のせいで親衛隊全体が嫌われて俺が疎ましいのだろう。
そうしてどんどん俺のことを嫌いになる輪が広まると、その状況は俺にとっていいことだ。
何せ全校生徒から嫌われなければいけないのだから。
俺は、何か文句ある? みたいな顔で親衛隊員たちを見渡した。
みんな俺と目が合うとキョドって目をオロオロとそらすから面白い。
そらすくらいなら見てくんじゃねえっての。
ふんっと笑って自分の席について一応先生に向かって上目遣いをして「すみませんでした~」と謝っておいた。
先生は引きつった顔で舌打ちして授業を再開した。
先生の頭の中を読むとしたら「何こいつキモすぎワロタ」と言う感じだろう。
実際に俺がそう言われたら、いやその話し方の方がキメェようせろ。と言いたくなるところだ。
いや逆にこの煽りスキルを生かせるかもしれない。
今度この話し方で誰かを煽ってみるのも面白いかもな。
まじで確実に嫌われる自信しかない。
「かっこいい~。抱いて~」
食堂にてみんなと一緒に騒ぎつつこっそりとご飯をかき込んだ。
生徒会の奴らなんて専用スペースあるくせに一般エリアで飯食おうとしてんじゃねぇよ。
全くいらつくな。
俺はこいつらがここで食事をするから騒がないといけなくなるんだ。
俺の温かい飯を邪魔すんじゃねぇ。クソやろうども。
「うわ~、ゴミ虫いるじゃん。やっぱり生徒会エリアで食べようよぉ」
早速俺に向かって暴言を吐く会計にイライラを抑えつつ笑顔を作った。
「またまたぁ、僕は皆様と一緒の空間でご飯を食べられるなんて嬉しいですぅ~」
「きめぇ」
会長がそう呟いてドカリと俺の前の席に座った。
は? は?
きめぇなら近くに座ってんじゃねぇよカス。
「お前、俺のこと好きなんだろ? 良かったな、俺の役に立てるぞ。カレー買ってこい」
会長はニヤリと笑って俺に命令した。
「やったぁ、嬉しいっ。会長が僕の運んだカレーが食べたいなんてっ」
「はぁ? お前が運んだのなんか食いたくねぇよ」
ばっかだなぁ。
「えっ、そうなんですかぁ? 残念ですぅ。じゃあ、僕はお役に立てそうにないですね……。失礼します」
“シュンとしてトボトボと歩く”を意識して食堂を出た。
きっとこの可哀想さで、会長を煽ったことはバレないだろう。
これくらいはしたって仕方ないだろう。
だって、あのクソ会長に俺が食事を運ぶなんて絶対に嫌だしな。
俺は旧校舎の脇まで歩いてあたりを見渡した。
ここは木も沢山生えてるし、ベンチが一つ設置してあってめちゃくちゃ心地いい場所なのに人が居るとこを見たことない穴場なのだ。
ポケットからタバコを取り出して口に加えて火を付け煙を肺いっぱいに吸い込んだ。
「あ”ぁ~。生き返る~」
ベンチに腰掛けて空を仰ぎ見た。
「あ~、空、めっちゃ青~」
ここに居る間はほとんど意味のない独り言が増えるのだ。
なんつうの? 誰もいない開放感がそうさせるって感じかな。
「つか、食事もまだ途中だったしよぉ。クソ会長ハゲて頭からカビ生えろ! あ~、購買でパンでも買ってくりゃ良かったな」
俺は生徒会への不満を存分に煙と一緒に吐き出してやっと教室に戻った。
「おい、親衛隊長。授業に遅刻してんじゃねぇよ。ったくこれだから親衛隊は」
クラスの担任がそう言うとクラスにいる親衛隊からは非難の目が向けられた。
この担任もやたら見た目がいいから、俺のせいで親衛隊全体が嫌われて俺が疎ましいのだろう。
そうしてどんどん俺のことを嫌いになる輪が広まると、その状況は俺にとっていいことだ。
何せ全校生徒から嫌われなければいけないのだから。
俺は、何か文句ある? みたいな顔で親衛隊員たちを見渡した。
みんな俺と目が合うとキョドって目をオロオロとそらすから面白い。
そらすくらいなら見てくんじゃねえっての。
ふんっと笑って自分の席について一応先生に向かって上目遣いをして「すみませんでした~」と謝っておいた。
先生は引きつった顔で舌打ちして授業を再開した。
先生の頭の中を読むとしたら「何こいつキモすぎワロタ」と言う感じだろう。
実際に俺がそう言われたら、いやその話し方の方がキメェようせろ。と言いたくなるところだ。
いや逆にこの煽りスキルを生かせるかもしれない。
今度この話し方で誰かを煽ってみるのも面白いかもな。
まじで確実に嫌われる自信しかない。
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