45 / 190
第44話『誘い、誘われ、勉強会。』
しおりを挟む
5月11日、火曜日。
今日もいつも通りの学校生活を送る。
氷織のことをたまに見ながら授業を受け、昼休みには氷織と2人きりでお昼ご飯を食べる。そんな時間がとても楽しくて、放課後まであっという間だった。
「アキ! 2年生になってから、初めてこの時期が来ちまったぜ……!」
終礼が終わってすぐ。
背後から右肩をガッシリと掴まれ、和男のそんな声が聞こえてきた。力が強いからちょっと痛いぞ。
ゆっくりと後ろに振り返ると、和男が真剣な様子でこちらを見ていた。俺と目が合うと、和男は右目でウインクする。
「どうした、和男。あと、話を聞くから右肩を離してくれ。痛い」
「これはすまん。アキを頼りたい気持ちが強くてな」
和男は右手を俺の右肩からそっと離す。今までの言葉からして、和男が俺に何を話したいのかは容易に想像がつく。和男とは高校を入学したときからの付き合いだからな。それに、この時期ってことは――。
「アキ! 来週の中間試験に向けて一緒に勉強しようじゃねえか! 俺、理系科目全部と世界史Bがやべえんだ! アキが頼りなんだ!」
やっぱり、中間試験対策の勉強か。
笠ヶ谷高校では、定期試験1日目の1週間前から試験終了まで、全ての部活が原則活動禁止となる。中間試験は来週の火曜日からスタートするので、1週間前である今日から活動が禁止となるのだ。ちなみに、氷織と葉月さんが所属し毎週火曜日と木曜日に活動している文芸部は、この影響で月曜日である昨日の放課後に活動があった。
もし、赤点を取ってしまうと、科目によっては放課後に補習を受けなければならない。赤点の科目数が多いと、学校側から一定期間部活動に参加するのを禁止する処分が下される可能性もある。
和男は理系中心にかなり苦手な科目がいくつもある。なので、俺がバイトのある日以外の部活禁止期間の大半は一緒に勉強する。彼の恋人の清水さんも苦手科目があるので、1年生のときは3人で勉強会を開くことが多かった。
「紙透君! 今回の試験も助けて! 特に数学Bと化学基礎!」
気づけば、バッグを持った清水さんが和男のすぐ側に立っており、俺に懇願の眼差しを向けてくる。恋人の清水さんにに倣ってか、和男も俺に懇願の眼差し。2年生になっても、このカップルに勉強を教えながら試験対策をしていくか。
「分かったよ。2人が不安なところは俺が教えるよ。教えるのもいい勉強になるし。赤点を回避しような」
「ありがとう、アキ!」
「ありがとね、紙透君!」
2人は大喜び。何も始まってもないのにバンザイしているし。定期試験の度にかなり頼ってくるけど、2人の頑張りもあって赤点になったことはない。今回も2人に付き合うか。
それにしても……勉強会か。氷織はいつもどうしているんだろう? 彼女は入学してからずっと学年1位の成績を取っている。自分1人でやっているのか。それとも、葉月さんと一緒に勉強することがあるのか。
「美羽さんに倉木さん、どうしたのですか? 明斗さんに向かってバンザイして」
考えていれば何とやら……っていう言葉はないけど、氷織を考えていたらその張本人が俺のところにやってきた。少し首を傾げる仕草が可愛らしい。
「中間試験対策の勉強だよ。高校最初の定期試験から、試験前になるとこの3人で勉強会を開くことが多いんだ。和男と清水さんは苦手な科目がいくつもあるから、俺が教えることが多いんだけど。今回も同じ形式になって」
「それで、2人がバンザイしていたということですか」
「アキは教え方が上手いからな!」
「同じことを何度聞いても優しく教えてくれるもんね」
「そうなのですね」
氷織は俺に優しい笑顔を向けてくれる。和男、清水さん……ありがとう。
「ところで、氷織は定期試験の勉強っていつもどうしてる?」
「1人で勉強することが多いですが、部活の女の子と一緒に勉強することもありますね。もちろん、高校に入ってからは沙綾さんとも。明斗さんのように、勉強を教えることも多いですね」
「そうなんだ。もし、氷織さえ良ければ、俺達と一緒に定期試験の勉強をしないか?」
「もちろんいいですよ。明斗さんと一緒に試験勉強をしたいと思っていましたし」
「じゃあ、決まりだな」
俺と一緒に勉強したい、という言葉がとても嬉しい。氷織も一緒に勉強するから、今回の勉強会は今まで以上に捗りそうだ。
「勉強を教えるのは好きですし、教えることで理解も深まります。なので、私にも訊いていいですよ」
「ありがとう、氷織ちゃん! 学年1位の氷織ちゃんもいるとより心強いよ!」
「こりゃ百人力だな!」
わーい! と和男と清水さんはさっきよりも喜んでバンザイしているぞ。まあ、1位を取り続けている氷織も一緒なら心強いよなぁ。
「もちろん、明斗さんもですよ」
「ありがとう。英語や数学の問題集で、解くのに苦戦する問題がたまにあるからさ。何度か訊くことがあるかもしれない」
「そのときはお任せください」
氷織は右手で自分の胸元をポン、と叩く。氷織は明るい笑みを浮かべていて。頼れそうなオーラが凄く出ているな。
あと、氷織も勉強会に参加するってことは、
「あたしも参加するわ!」
右手をピンと挙げながら、火村さんがこちらに向かってくる。やっぱりこういう展開になったか。
「美羽と倉木のバンザイが気になって耳を傾けてみたら、勉強会という素敵なワードが聞こえてきてね。氷織も参加するし、紙透も頼れそうだからあたしも参加する!」
氷織だけじゃなくて、俺がいることも参加する決め手になるとは。意外だ。それとも、火村さんも何か苦手な科目があるのかな。
「ちなみに、火村さんは何か不安な科目ってある?」
「数学Bと化学基礎はかなり不安。ちなみに、去年は数学Aで赤点取ったことあるわ」
「そうなのか」
赤点経験者とは。和男と清水さん以上に苦手な科目の成績が良くないようだ。そんな火村さんに、和男と清水さんは「仲間だね」と優しく語りかけている。火村さんを励ましているのか。それとも、同じ科目が苦手だと分かって仲間意識が生まれたのか。
「あとは世界史。内容によっては、好きだからすぐに覚えられたり理解できたりするんだけど、今回の中間の範囲はどうもね……」
「なるほどね。俺で良ければ勉強を教えるよ」
「私も教えますよ。恭子さんも一緒に勉強しましょう」
「うん!」
可愛らしい声で返事をすると、火村さんは氷織を抱きしめる。火村さんの場合は氷織が教えた方が、分からないところや不安なところがすぐに解決できるんじゃないだろうか。
「この5人で勉強するなら、沙綾ちゃんも誘わない?」
「おっ、それは名案だな!」
「いい考えね。沙綾は理系クラスの子だし。この前、数学の課題で難しい問題のことを訊いたら分かりやすく教えてくれたわ」
「沙綾さん、理系科目はかなり得意ですからね。私も教えてもらったことがあります。では、私から沙綾さんにメッセージを送りますね」
氷織はバッグからスマホを取り出す。
葉月さん、氷織にも教えるほどなのか。さすがは理系クラスの生徒。そんな葉月さんがいれば、火村さん達もより安心できるだろう。
「沙綾さんに勉強会のお誘いメッセージを送りました。……あっ、既読になりましたね」
さて、葉月さんはどんな返信を送るか。
「返信来ました。一緒に勉強したいそうです。理系科目と英語なら教えられるとのことです」
「そうなのね。これでより安心だわ」
火村さんがそう言うと、和男と清水さんは首肯する。
ドームタウンに一緒に行った6人で勉強会か。お互いの苦手をカバーし合って、いい勉強会になるんじゃないだろうか。
「沙綾さんからまたメッセージが来ました。今週は掃除当番なので、うちの教室の前で待ってくれると嬉しいとのことです」
「あたしも今週は掃除当番だわ」
「じゃあ、2人の掃除当番が終わるまで待つか。……ところで、どこでやるか? 俺達はアキの家でやることが多かったけどよ」
「紙透の家……いいんじゃない? 今まで行ったことないし、紙透の部屋がどんな感じなのかちょっと気になるわ。ちょっとだけね」
「じゃあ、俺の家で勉強会しようか」
「では、沙綾さんにその旨のメッセージを送っておきますね」
俺の部屋の広さなら、6人一緒に勉強しても大丈夫だろう。
ただ、俺の部屋にあるテーブルだけだと6人はキツいかもしれない。クッションは6つもないし。
姉貴に、勉強会をするからテーブルとクッションを借りていいかとメッセージを送る。すると、10秒もしないうちに『いいよ!』と返事が来た。よし、これで勉強環境については大丈夫だな。
俺と氷織、和男、清水さんは廊下に出て、火村さんと葉月さんの掃除当番が終わるのを待つのであった。
今日もいつも通りの学校生活を送る。
氷織のことをたまに見ながら授業を受け、昼休みには氷織と2人きりでお昼ご飯を食べる。そんな時間がとても楽しくて、放課後まであっという間だった。
「アキ! 2年生になってから、初めてこの時期が来ちまったぜ……!」
終礼が終わってすぐ。
背後から右肩をガッシリと掴まれ、和男のそんな声が聞こえてきた。力が強いからちょっと痛いぞ。
ゆっくりと後ろに振り返ると、和男が真剣な様子でこちらを見ていた。俺と目が合うと、和男は右目でウインクする。
「どうした、和男。あと、話を聞くから右肩を離してくれ。痛い」
「これはすまん。アキを頼りたい気持ちが強くてな」
和男は右手を俺の右肩からそっと離す。今までの言葉からして、和男が俺に何を話したいのかは容易に想像がつく。和男とは高校を入学したときからの付き合いだからな。それに、この時期ってことは――。
「アキ! 来週の中間試験に向けて一緒に勉強しようじゃねえか! 俺、理系科目全部と世界史Bがやべえんだ! アキが頼りなんだ!」
やっぱり、中間試験対策の勉強か。
笠ヶ谷高校では、定期試験1日目の1週間前から試験終了まで、全ての部活が原則活動禁止となる。中間試験は来週の火曜日からスタートするので、1週間前である今日から活動が禁止となるのだ。ちなみに、氷織と葉月さんが所属し毎週火曜日と木曜日に活動している文芸部は、この影響で月曜日である昨日の放課後に活動があった。
もし、赤点を取ってしまうと、科目によっては放課後に補習を受けなければならない。赤点の科目数が多いと、学校側から一定期間部活動に参加するのを禁止する処分が下される可能性もある。
和男は理系中心にかなり苦手な科目がいくつもある。なので、俺がバイトのある日以外の部活禁止期間の大半は一緒に勉強する。彼の恋人の清水さんも苦手科目があるので、1年生のときは3人で勉強会を開くことが多かった。
「紙透君! 今回の試験も助けて! 特に数学Bと化学基礎!」
気づけば、バッグを持った清水さんが和男のすぐ側に立っており、俺に懇願の眼差しを向けてくる。恋人の清水さんにに倣ってか、和男も俺に懇願の眼差し。2年生になっても、このカップルに勉強を教えながら試験対策をしていくか。
「分かったよ。2人が不安なところは俺が教えるよ。教えるのもいい勉強になるし。赤点を回避しような」
「ありがとう、アキ!」
「ありがとね、紙透君!」
2人は大喜び。何も始まってもないのにバンザイしているし。定期試験の度にかなり頼ってくるけど、2人の頑張りもあって赤点になったことはない。今回も2人に付き合うか。
それにしても……勉強会か。氷織はいつもどうしているんだろう? 彼女は入学してからずっと学年1位の成績を取っている。自分1人でやっているのか。それとも、葉月さんと一緒に勉強することがあるのか。
「美羽さんに倉木さん、どうしたのですか? 明斗さんに向かってバンザイして」
考えていれば何とやら……っていう言葉はないけど、氷織を考えていたらその張本人が俺のところにやってきた。少し首を傾げる仕草が可愛らしい。
「中間試験対策の勉強だよ。高校最初の定期試験から、試験前になるとこの3人で勉強会を開くことが多いんだ。和男と清水さんは苦手な科目がいくつもあるから、俺が教えることが多いんだけど。今回も同じ形式になって」
「それで、2人がバンザイしていたということですか」
「アキは教え方が上手いからな!」
「同じことを何度聞いても優しく教えてくれるもんね」
「そうなのですね」
氷織は俺に優しい笑顔を向けてくれる。和男、清水さん……ありがとう。
「ところで、氷織は定期試験の勉強っていつもどうしてる?」
「1人で勉強することが多いですが、部活の女の子と一緒に勉強することもありますね。もちろん、高校に入ってからは沙綾さんとも。明斗さんのように、勉強を教えることも多いですね」
「そうなんだ。もし、氷織さえ良ければ、俺達と一緒に定期試験の勉強をしないか?」
「もちろんいいですよ。明斗さんと一緒に試験勉強をしたいと思っていましたし」
「じゃあ、決まりだな」
俺と一緒に勉強したい、という言葉がとても嬉しい。氷織も一緒に勉強するから、今回の勉強会は今まで以上に捗りそうだ。
「勉強を教えるのは好きですし、教えることで理解も深まります。なので、私にも訊いていいですよ」
「ありがとう、氷織ちゃん! 学年1位の氷織ちゃんもいるとより心強いよ!」
「こりゃ百人力だな!」
わーい! と和男と清水さんはさっきよりも喜んでバンザイしているぞ。まあ、1位を取り続けている氷織も一緒なら心強いよなぁ。
「もちろん、明斗さんもですよ」
「ありがとう。英語や数学の問題集で、解くのに苦戦する問題がたまにあるからさ。何度か訊くことがあるかもしれない」
「そのときはお任せください」
氷織は右手で自分の胸元をポン、と叩く。氷織は明るい笑みを浮かべていて。頼れそうなオーラが凄く出ているな。
あと、氷織も勉強会に参加するってことは、
「あたしも参加するわ!」
右手をピンと挙げながら、火村さんがこちらに向かってくる。やっぱりこういう展開になったか。
「美羽と倉木のバンザイが気になって耳を傾けてみたら、勉強会という素敵なワードが聞こえてきてね。氷織も参加するし、紙透も頼れそうだからあたしも参加する!」
氷織だけじゃなくて、俺がいることも参加する決め手になるとは。意外だ。それとも、火村さんも何か苦手な科目があるのかな。
「ちなみに、火村さんは何か不安な科目ってある?」
「数学Bと化学基礎はかなり不安。ちなみに、去年は数学Aで赤点取ったことあるわ」
「そうなのか」
赤点経験者とは。和男と清水さん以上に苦手な科目の成績が良くないようだ。そんな火村さんに、和男と清水さんは「仲間だね」と優しく語りかけている。火村さんを励ましているのか。それとも、同じ科目が苦手だと分かって仲間意識が生まれたのか。
「あとは世界史。内容によっては、好きだからすぐに覚えられたり理解できたりするんだけど、今回の中間の範囲はどうもね……」
「なるほどね。俺で良ければ勉強を教えるよ」
「私も教えますよ。恭子さんも一緒に勉強しましょう」
「うん!」
可愛らしい声で返事をすると、火村さんは氷織を抱きしめる。火村さんの場合は氷織が教えた方が、分からないところや不安なところがすぐに解決できるんじゃないだろうか。
「この5人で勉強するなら、沙綾ちゃんも誘わない?」
「おっ、それは名案だな!」
「いい考えね。沙綾は理系クラスの子だし。この前、数学の課題で難しい問題のことを訊いたら分かりやすく教えてくれたわ」
「沙綾さん、理系科目はかなり得意ですからね。私も教えてもらったことがあります。では、私から沙綾さんにメッセージを送りますね」
氷織はバッグからスマホを取り出す。
葉月さん、氷織にも教えるほどなのか。さすがは理系クラスの生徒。そんな葉月さんがいれば、火村さん達もより安心できるだろう。
「沙綾さんに勉強会のお誘いメッセージを送りました。……あっ、既読になりましたね」
さて、葉月さんはどんな返信を送るか。
「返信来ました。一緒に勉強したいそうです。理系科目と英語なら教えられるとのことです」
「そうなのね。これでより安心だわ」
火村さんがそう言うと、和男と清水さんは首肯する。
ドームタウンに一緒に行った6人で勉強会か。お互いの苦手をカバーし合って、いい勉強会になるんじゃないだろうか。
「沙綾さんからまたメッセージが来ました。今週は掃除当番なので、うちの教室の前で待ってくれると嬉しいとのことです」
「あたしも今週は掃除当番だわ」
「じゃあ、2人の掃除当番が終わるまで待つか。……ところで、どこでやるか? 俺達はアキの家でやることが多かったけどよ」
「紙透の家……いいんじゃない? 今まで行ったことないし、紙透の部屋がどんな感じなのかちょっと気になるわ。ちょっとだけね」
「じゃあ、俺の家で勉強会しようか」
「では、沙綾さんにその旨のメッセージを送っておきますね」
俺の部屋の広さなら、6人一緒に勉強しても大丈夫だろう。
ただ、俺の部屋にあるテーブルだけだと6人はキツいかもしれない。クッションは6つもないし。
姉貴に、勉強会をするからテーブルとクッションを借りていいかとメッセージを送る。すると、10秒もしないうちに『いいよ!』と返事が来た。よし、これで勉強環境については大丈夫だな。
俺と氷織、和男、清水さんは廊下に出て、火村さんと葉月さんの掃除当番が終わるのを待つのであった。
0
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
コミュ障な幼馴染が俺にだけ饒舌な件〜クラスでは孤立している彼女が、二人きりの時だけ俺を愛称で呼んでくる〜
青野そら
青春
友達はいるが、パッとしないモブのような主人公、幸田 多久(こうだ たく)。
彼には美少女の幼馴染がいる。
それはクラスで常にぼっちな橘 理代(たちばな りよ)だ。
学校で話しかけられるとまともに返せない理代だが、多久と二人きりの時だけは素の姿を見せてくれて──。
これは、コミュ障な幼馴染を救う物語。
毎日更新します。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
向日葵と隣同士で咲き誇る。~ツンツンしているクラスメイトの美少女が、可愛い笑顔を僕に見せてくれることが段々と多くなっていく件~
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の加瀬桔梗のクラスには、宝来向日葵という女子生徒がいる。向日葵は男子生徒中心に人気が高く、学校一の美少女と言われることも。
しかし、桔梗はなぜか向日葵に1年生の秋頃から何度も舌打ちされたり、睨まれたりしていた。それでも、桔梗は自分のように花の名前である向日葵にちょっと興味を抱いていた。
ゴールデンウィーク目前のある日。桔梗はバイト中に男達にしつこく絡まれている向日葵を助ける。このことをきっかけに、桔梗は向日葵との関わりが増え、彼女との距離が少しずつ縮まっていく。そんな中で、向日葵は桔梗に可愛らしい笑顔を段々と見せていくように。
桔梗と向日葵。花の名を持つ男女2人が織りなす、温もりと甘味が少しずつ増してゆく学園ラブコメディ!
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしています。
何故か超絶美少女に嫌われる日常
やまたけ
青春
K市内一と言われる超絶美少女の高校三年生柊美久。そして同じ高校三年生の武智悠斗は、何故か彼女に絡まれ疎まれる。何をしたのか覚えがないが、とにかく何かと文句を言われる毎日。だが、それでも彼女に歯向かえない事情があるようで……。疋田美里という、主人公がバイト先で知り合った可愛い女子高生。彼女の存在がより一層、この物語を複雑化させていくようで。
しょっぱなヒロインから嫌われるという、ちょっとひねくれた恋愛小説。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)
チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。
主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。
ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。
しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。
その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。
「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」
これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
『俺アレルギー』の抗体は、俺のことが好きな人にしか現れない?学園のアイドルから、幼馴染までノーマスク。その意味を俺は知らない
七星点灯
青春
雨宮優(あまみや ゆう)は、世界でたった一つしかない奇病、『俺アレルギー』の根源となってしまった。
彼の周りにいる人間は、花粉症の様な症状に見舞われ、マスク無しではまともに会話できない。
しかし、マスクをつけずに彼とラクラク会話ができる女の子達がいる。幼馴染、クラスメイトのギャル、先輩などなど……。
彼女達はそう、彼のことが好きすぎて、身体が勝手に『俺アレルギー』の抗体を作ってしまったのだ!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~
蒼田
青春
人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。
目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。
しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。
事故から助けることで始まる活発少女との関係。
愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。
愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。
故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。
*本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。
クールな生徒会長のオンとオフが違いすぎるっ!?
ブレイブ
恋愛
政治家、資産家の子供だけが通える高校。上流高校がある。上流高校の一年生にして生徒会長。神童燐は普段は冷静に動き、正確な指示を出すが、家族と、恋人、新の前では
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/youth.png?id=ad9871afe441980cc37c)
大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる