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特別編-オータムホリデイズ-
第7話『参考係女子』
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映画館から歩いて数分ほど。
僕らは桜花駅の西口の方にやってきた。こっちは、仁実ちゃんが通っている紅花女子大学のある方だ。僕らの家がある東口の方と比べて落ち着いた雰囲気。
「ここです」
そう言って立ち止まったところにあったのは落ち着いた外観の喫茶店。看板には『喫茶 カナメール』と書かれている。運送会社っぽい店名だな。
「落ち着いた感じの喫茶店ね」
「はい。前に亜依ちゃんと一緒に来たことがあって。さあ、行きましょう」
美来が喫茶店の扉を開けると、
「いらっしゃいませ……って、トモくん!」
「ひとみん、トモくんって聞こえたけれど……って、お兄ちゃん! 美来ちゃんに月村さんも……」
やっぱり、仁実ちゃんがアルバイトをしている喫茶店だったのか。仁実ちゃん本人や美来から喫茶店でアルバイトをしていると聞いていたけれど。
桃花ちゃんは……夏休みの間、仁実ちゃんの家で暮らすことになっているので、短期のバイトとしてこの喫茶店に働いているのかな。
「半月ぶりくらいかな、桃花ちゃん、仁実ちゃん。今日は駅前の映画館で『あなたの名は。』を3人で観に行ったんだよ」
「へえ、そうなんだ! 私もひとみんと一緒に観に行ったよ」
「面白かったよね、モモちゃん。映画のことで色々と話したいかもしれないけれど、今は仕事中だだからね。……3名様、席までご案内します」
そう言って、仁実ちゃんは僕達を席まで案内してくれる。
メイド服は着ていないけれど、喫茶店でバイトをしている彼女から、美来達に接客のアドバイスをしてもらうっていう手もあったな。もし、また練習をすることがあるときは、彼女に話してみよう。
僕と美来は隣同士に座り、テーブルを挟んで有紗さんと向かい合う形に。
「いらっしゃいませ。お決まりになりましたらお呼びください」
仁実ちゃんはそう言って頭を下げると入り口の方に向かっていった。
「仁実さんのように落ち着いて接客ができるといいなって思います」
美来は僕の耳元でそう囁いた。やっぱり、昨日練習しただけあって仁実ちゃんの接客を注意深く観察しているようだ。
店内もゆったりとした雰囲気だけれど、結構多くの人がランチやティータイムを楽しんでいる。僕達のような若い世代もいれば、年配のご夫婦もいる。
「へえ、飲み物だけじゃなくてランチメニューもしっかりしているんだね」
そう言うと、有紗さんはメニュー表をテーブルの上に置く。確かに、ランチメニューが豊富だ。今の時間帯だけやっているセットもあるし。また、喫茶店らしく、どのランチメニューにもコーヒーセットや紅茶セットが選ぶことができるようになっている。
「私、決まりました」
「あたしも決まったわ。智也君は?」
「僕も決まりました」
「……店員さんの応対をきちんと見ようっと」
「文化祭のときの参考になるかもね。じゃあ、呼びますね。すみませーん」
手を挙げて僕がそう言うと、桃花ちゃんが僕達のところにやってくる。
「注文してもいいですか」
「はい!」
桃花ちゃん、僕達が相手だからなのかとても張り切っている。
「では、私から。オムライスの紅茶セットをお願いします。紅茶はアイスで」
「オムライスの紅茶セットでアイスですね!」
「次はあたし。カルボナーラのコーヒーセットで、コーヒーはホットでお願いします」
「カルボナーラのコーヒーセットでホットですね!」
「元気だね。桃花ちゃん。それはいいと思うけれど、もう少し声のボリュームを落としてもいいんじゃない? 他のお客さんもいるから」
「そ、そうかもね。お兄ちゃん達だからつい……」
「まあ、こっちまで元気がもらえたけれどね。最後に……ええと、魚介和風パスタのコーヒーセットで、コーヒーはアイスでお願いします」
「魚介和風パスタのコーヒーセットでアイスですね。……確認いたします。オムライスの紅茶セットでアイス。カルボナーラのコーヒーセットでホット。魚介和風パスタのコーヒーセットでこちらはアイス。以上でお間違いないでしょうか」
「はい、大丈夫です」
「かしこまりました。お飲み物は先にご提供という形でよろしいでしょうか?」
「先でお願いします」
「では、お飲み物は先にお持ちいたします。失礼いたします」
そう言って、桃花ちゃんは一礼して、キッチンの方に向かっていった。出会ったときはあんなに小さかった桃花ちゃんが、こんなにもしっかりと接客の仕事をしているなんて。感慨深いものがある。
「どうしたの、智也君。感動しているみたいだけど」
「あんなに小さかった桃花ちゃんがお仕事をしているので……」
「なるほどね。それだと思うところがあるよね。あと、美来ちゃんは注文しているとき、ずっと桃花ちゃんのことを熱心な様子で見ていたけれど」
「実は文化祭のときに、クラスでメイド喫茶をやるんです。私、接客担当なのでお勉強をしたいと思いまして……」
「そっか、高校の文化祭かぁ……確かにこの季節にあったな。あたしの高校もメイド喫茶はあったな」
「有紗さんはクラスで何をやったんですか? 食べ物関係だと僕はたこ焼きとワッフルをやったんですけど」
「食べ物ではチョコバナナと焼き鳥かな」
「その2つは僕の高校でもやっているクラスがありましたね。定番ですよね」
そういえば、校内でお店の宣伝に回っていた岡村が遊びまくっていたから、罰としてチョコバナナや焼き鳥とかを奢らされていたな。休憩中に羽賀と一緒に岡村の差し入れを食べたこともあったっけ。
「チョコバナナと焼き鳥なら、今度の天羽女子の文化祭にもあったと思います。喫茶店も多いですが、外の屋台もたくさんありますよ」
「そうなんだ」
女子校だから岡村が暴走しないためにも、あのときみたいに岡村にペナルティを科した方がいいかもしれないな。
「ふふっ」
「どうしたんですか、有紗さん」
「いや、チョコバナナをやったとき、最初はバナナ全部にチョコをつけていたんだけど、そうしたらチョコが足りなくなってきちゃって。段々とつけるチョコの量が減っていって、最終的にはただのバナナを売ったなって。だから、ペース配分はきちんと考えた方がいいかな、美来ちゃん」
「はい。まだ仮ですが、ホットケーキとかを提供しようと思っているので、調理担当の子に言っておこうと思います」
さすがに飲み物だけじゃなくて、ホットケーキなどの食べ物も提供するんだ。ハチミツやチョコソースでも使って、好きな文字を書いてあげたりするのだろうか。
「へえ、美来ちゃんの通う高校っていつ文化祭をやるの?」
気付けば、桃花ちゃんが僕達の頼んだ飲み物を持ってきていた。
「ええと、2週間後の土日なので……10月1日と2日ですね」
「……大学が始まってからかぁ。来週末には実家に帰るんだ……」
はあっ、と桃花ちゃんはため息をついている。桃花ちゃんの通う大学は秋学期が9月中にスタートするんだ。
「こらっ、モモちゃん。いくらお客さんが知り合いだからって、頼んだものをお出しするときに元気なさそうにしていたらダメでしょ」
「だって、来週末にはひとみんと離れなくちゃだし。大学が始まってから、美来ちゃんの高校の文化祭があるみたいだし……」
「それでがっかりする気持ちは分かるけれど、今後のことはあとでゆっくり考えようよ。まずは、ちゃんと笑顔でトモくん達に飲み物をお出ししましょう」
「……うん」
仁実ちゃん、アルバイト中は桃花ちゃんの先輩としてしっかりとしているな。きっと、美来にとっても参考になるんじゃないだろうか。チラッと美来の方を見てみると、案の定……彼女は真剣に2人のことを見ている。
桃花ちゃんはにっこりと笑顔になって、
「お待たせしました。アイスティーとホットコーヒー、アイスコーヒーになります」
それぞれ頼んだものを目の前にちゃんと置いていく。ブラックと言っていないから、ミルクと砂糖も置かれた。
「お料理の方はもう少々お待ちください。失礼いたします」
桃花ちゃんは仁実ちゃんと一緒にキッチンの方へと戻っていった。
しっかし、出会ったときにはあんなに小さかった仁実ちゃんが、他の人にちゃんと仕事を教えるようになるなんてなぁ。
「智也君、コーヒーを飲みながら何を感動しているの」
「だって、あんなに小さかった仁実ちゃんが、他の人に仕事のアドバイスをするようになったんですよ。感動せずにはいられないですって」
「……何だかそういう話を聞くと、智也君も大人なんだなって思うよ」
「大人かどうかは分かりませんけど、昔よりは涙腺が緩みましたね」
「……大人というよりはおじさんみたいね」
四捨五入をしてもギリギリ20歳なのにおじさんみたい、か。昔のことを思い出しながら色々なことを考えるからかな。
「智也さんはいつまでも私の素敵な旦那様ですよ!」
「……ありがとう、美来」
若々しい美来の母親の果歩さんを知っているからか、美来も年を重ねても老けることはないんじゃないかと思う。そんなことを考えながらコーヒーを飲むのであった。
僕らは桜花駅の西口の方にやってきた。こっちは、仁実ちゃんが通っている紅花女子大学のある方だ。僕らの家がある東口の方と比べて落ち着いた雰囲気。
「ここです」
そう言って立ち止まったところにあったのは落ち着いた外観の喫茶店。看板には『喫茶 カナメール』と書かれている。運送会社っぽい店名だな。
「落ち着いた感じの喫茶店ね」
「はい。前に亜依ちゃんと一緒に来たことがあって。さあ、行きましょう」
美来が喫茶店の扉を開けると、
「いらっしゃいませ……って、トモくん!」
「ひとみん、トモくんって聞こえたけれど……って、お兄ちゃん! 美来ちゃんに月村さんも……」
やっぱり、仁実ちゃんがアルバイトをしている喫茶店だったのか。仁実ちゃん本人や美来から喫茶店でアルバイトをしていると聞いていたけれど。
桃花ちゃんは……夏休みの間、仁実ちゃんの家で暮らすことになっているので、短期のバイトとしてこの喫茶店に働いているのかな。
「半月ぶりくらいかな、桃花ちゃん、仁実ちゃん。今日は駅前の映画館で『あなたの名は。』を3人で観に行ったんだよ」
「へえ、そうなんだ! 私もひとみんと一緒に観に行ったよ」
「面白かったよね、モモちゃん。映画のことで色々と話したいかもしれないけれど、今は仕事中だだからね。……3名様、席までご案内します」
そう言って、仁実ちゃんは僕達を席まで案内してくれる。
メイド服は着ていないけれど、喫茶店でバイトをしている彼女から、美来達に接客のアドバイスをしてもらうっていう手もあったな。もし、また練習をすることがあるときは、彼女に話してみよう。
僕と美来は隣同士に座り、テーブルを挟んで有紗さんと向かい合う形に。
「いらっしゃいませ。お決まりになりましたらお呼びください」
仁実ちゃんはそう言って頭を下げると入り口の方に向かっていった。
「仁実さんのように落ち着いて接客ができるといいなって思います」
美来は僕の耳元でそう囁いた。やっぱり、昨日練習しただけあって仁実ちゃんの接客を注意深く観察しているようだ。
店内もゆったりとした雰囲気だけれど、結構多くの人がランチやティータイムを楽しんでいる。僕達のような若い世代もいれば、年配のご夫婦もいる。
「へえ、飲み物だけじゃなくてランチメニューもしっかりしているんだね」
そう言うと、有紗さんはメニュー表をテーブルの上に置く。確かに、ランチメニューが豊富だ。今の時間帯だけやっているセットもあるし。また、喫茶店らしく、どのランチメニューにもコーヒーセットや紅茶セットが選ぶことができるようになっている。
「私、決まりました」
「あたしも決まったわ。智也君は?」
「僕も決まりました」
「……店員さんの応対をきちんと見ようっと」
「文化祭のときの参考になるかもね。じゃあ、呼びますね。すみませーん」
手を挙げて僕がそう言うと、桃花ちゃんが僕達のところにやってくる。
「注文してもいいですか」
「はい!」
桃花ちゃん、僕達が相手だからなのかとても張り切っている。
「では、私から。オムライスの紅茶セットをお願いします。紅茶はアイスで」
「オムライスの紅茶セットでアイスですね!」
「次はあたし。カルボナーラのコーヒーセットで、コーヒーはホットでお願いします」
「カルボナーラのコーヒーセットでホットですね!」
「元気だね。桃花ちゃん。それはいいと思うけれど、もう少し声のボリュームを落としてもいいんじゃない? 他のお客さんもいるから」
「そ、そうかもね。お兄ちゃん達だからつい……」
「まあ、こっちまで元気がもらえたけれどね。最後に……ええと、魚介和風パスタのコーヒーセットで、コーヒーはアイスでお願いします」
「魚介和風パスタのコーヒーセットでアイスですね。……確認いたします。オムライスの紅茶セットでアイス。カルボナーラのコーヒーセットでホット。魚介和風パスタのコーヒーセットでこちらはアイス。以上でお間違いないでしょうか」
「はい、大丈夫です」
「かしこまりました。お飲み物は先にご提供という形でよろしいでしょうか?」
「先でお願いします」
「では、お飲み物は先にお持ちいたします。失礼いたします」
そう言って、桃花ちゃんは一礼して、キッチンの方に向かっていった。出会ったときはあんなに小さかった桃花ちゃんが、こんなにもしっかりと接客の仕事をしているなんて。感慨深いものがある。
「どうしたの、智也君。感動しているみたいだけど」
「あんなに小さかった桃花ちゃんがお仕事をしているので……」
「なるほどね。それだと思うところがあるよね。あと、美来ちゃんは注文しているとき、ずっと桃花ちゃんのことを熱心な様子で見ていたけれど」
「実は文化祭のときに、クラスでメイド喫茶をやるんです。私、接客担当なのでお勉強をしたいと思いまして……」
「そっか、高校の文化祭かぁ……確かにこの季節にあったな。あたしの高校もメイド喫茶はあったな」
「有紗さんはクラスで何をやったんですか? 食べ物関係だと僕はたこ焼きとワッフルをやったんですけど」
「食べ物ではチョコバナナと焼き鳥かな」
「その2つは僕の高校でもやっているクラスがありましたね。定番ですよね」
そういえば、校内でお店の宣伝に回っていた岡村が遊びまくっていたから、罰としてチョコバナナや焼き鳥とかを奢らされていたな。休憩中に羽賀と一緒に岡村の差し入れを食べたこともあったっけ。
「チョコバナナと焼き鳥なら、今度の天羽女子の文化祭にもあったと思います。喫茶店も多いですが、外の屋台もたくさんありますよ」
「そうなんだ」
女子校だから岡村が暴走しないためにも、あのときみたいに岡村にペナルティを科した方がいいかもしれないな。
「ふふっ」
「どうしたんですか、有紗さん」
「いや、チョコバナナをやったとき、最初はバナナ全部にチョコをつけていたんだけど、そうしたらチョコが足りなくなってきちゃって。段々とつけるチョコの量が減っていって、最終的にはただのバナナを売ったなって。だから、ペース配分はきちんと考えた方がいいかな、美来ちゃん」
「はい。まだ仮ですが、ホットケーキとかを提供しようと思っているので、調理担当の子に言っておこうと思います」
さすがに飲み物だけじゃなくて、ホットケーキなどの食べ物も提供するんだ。ハチミツやチョコソースでも使って、好きな文字を書いてあげたりするのだろうか。
「へえ、美来ちゃんの通う高校っていつ文化祭をやるの?」
気付けば、桃花ちゃんが僕達の頼んだ飲み物を持ってきていた。
「ええと、2週間後の土日なので……10月1日と2日ですね」
「……大学が始まってからかぁ。来週末には実家に帰るんだ……」
はあっ、と桃花ちゃんはため息をついている。桃花ちゃんの通う大学は秋学期が9月中にスタートするんだ。
「こらっ、モモちゃん。いくらお客さんが知り合いだからって、頼んだものをお出しするときに元気なさそうにしていたらダメでしょ」
「だって、来週末にはひとみんと離れなくちゃだし。大学が始まってから、美来ちゃんの高校の文化祭があるみたいだし……」
「それでがっかりする気持ちは分かるけれど、今後のことはあとでゆっくり考えようよ。まずは、ちゃんと笑顔でトモくん達に飲み物をお出ししましょう」
「……うん」
仁実ちゃん、アルバイト中は桃花ちゃんの先輩としてしっかりとしているな。きっと、美来にとっても参考になるんじゃないだろうか。チラッと美来の方を見てみると、案の定……彼女は真剣に2人のことを見ている。
桃花ちゃんはにっこりと笑顔になって、
「お待たせしました。アイスティーとホットコーヒー、アイスコーヒーになります」
それぞれ頼んだものを目の前にちゃんと置いていく。ブラックと言っていないから、ミルクと砂糖も置かれた。
「お料理の方はもう少々お待ちください。失礼いたします」
桃花ちゃんは仁実ちゃんと一緒にキッチンの方へと戻っていった。
しっかし、出会ったときにはあんなに小さかった仁実ちゃんが、他の人にちゃんと仕事を教えるようになるなんてなぁ。
「智也君、コーヒーを飲みながら何を感動しているの」
「だって、あんなに小さかった仁実ちゃんが、他の人に仕事のアドバイスをするようになったんですよ。感動せずにはいられないですって」
「……何だかそういう話を聞くと、智也君も大人なんだなって思うよ」
「大人かどうかは分かりませんけど、昔よりは涙腺が緩みましたね」
「……大人というよりはおじさんみたいね」
四捨五入をしてもギリギリ20歳なのにおじさんみたい、か。昔のことを思い出しながら色々なことを考えるからかな。
「智也さんはいつまでも私の素敵な旦那様ですよ!」
「……ありがとう、美来」
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