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特別編-浅野狂騒曲-
第7話『静かに、激しく。』
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美来と一緒にお風呂に入る。
美来が僕の髪と体を洗ってくれるので、僕は彼女のご厚意に甘える形に。
「あぁ、気持ちいい」
「本当に気持ちよさそうにしていると分かりますね」
「でも、ここまで気持ち良くて、シャワーのお湯も程良く温かいからか、何だか眠くなってくるよ。一番はお酒の酔いが残っているからだと思うけど」
「ふふっ、そうですか。でも、眠らないでくださいね。イチャイチャできなくなってしまいますから」
「そうだね」
目を瞑ってしまうと眠ってしまいそうなので、頑張って目を開けて鏡越しに美来のことを見る。
「もう、どうしたんですか。鏡越しで私のことをじっと見て」
「いや、眠くならないように頑張って目を開けていたんだ」
「あぁ、なるほどです。智也さん、酔うと眠くなりやすいそうですから、今夜は一緒にお風呂に入るだけにしましょうか」
「そ、そうだね。ごめんね」
「いえいえ」
そう言いながらも、美来は嬉しそうな顔をして僕の髪を洗ってくれる。きっと、僕がこうして一緒にいるからだろう。美来のためにも寝落ちしないように気を付けないと。
何とか眠気に負けずに髪と体を洗ってもらった。
美来が髪と体を洗っている間、僕は眠ってしまわないように湯船に入らずに壁に寄りかかる形で座った。
「眠気対策ですか?」
「うん、こうすれば湯船に浸かっているときよりも大丈夫かと思って」
「なるほどです」
ふふっ、と笑いながら美来は髪と体を洗っていた。
こうやって近くに愛する人がいるだけで、本当に幸せに感じるな。しかも、その人は10年近くも僕のことを一途に想っていてくれた。泣けてくるよ。
「智也さん、髪と体を洗い終わりましたよ……って、どうしたんですか! 泣いちゃっていますが……」
「いや、ちょっと……色々と思うことがあってさ」
「そうですか。では、一緒に湯船に浸かりましょう」
「そうだね」
僕は美来と一緒に湯船に浸かる。髪と体を洗ってもらってから湯船に入っていなかったせいか、とても気持ち良く感じる。
「ふぅ、気持ちいいですね」
「そうだね」
「……イチャイチャする予定でしたが、今夜はキスだけにしましょうか」
「そうだね」
僕は美来とキスする。イチャイチャするのは止めて、キスするだけになったので、いつもよりも激しくキスした。だからなのか、たまに美来の声が浴室に響いた。
「時々、声、出ちゃいましたけれど、有紗さんは気付いていないでしょうか」
浴室の扉をちょっと開けてみても、洗面所に有紗さんの姿はない。耳を澄ましても物音は聞こえないので有紗さんは寝ているだろう。
「大丈夫だと思うよ」
「……良かったです。さすがに、智也さんとこうしているところを有紗さんに見られたら恥ずかしいですし」
「さっきは有紗さんの寝ている横でイチャイチャするのかって興奮していたのに」
「あれは、その……雰囲気的に言ってしまって。でも、実際にキスすると、キスだけでも誰にも見られたくないですね」
まったく、自分勝手なんだから。でも、僕も美来とこうしているところはできれば誰にも見られたくないかな。
「……そうか。ところで、キスだけでも満足できたかな」
「ええ、もちろんですよ。お風呂から出てすぐに寝ましょうか」
「ああ、そうしよう」
お風呂から出ると、ベッドの横に敷いてあるふとんへと直行。美来と一緒に眠りにつくのであった。
美来が僕の髪と体を洗ってくれるので、僕は彼女のご厚意に甘える形に。
「あぁ、気持ちいい」
「本当に気持ちよさそうにしていると分かりますね」
「でも、ここまで気持ち良くて、シャワーのお湯も程良く温かいからか、何だか眠くなってくるよ。一番はお酒の酔いが残っているからだと思うけど」
「ふふっ、そうですか。でも、眠らないでくださいね。イチャイチャできなくなってしまいますから」
「そうだね」
目を瞑ってしまうと眠ってしまいそうなので、頑張って目を開けて鏡越しに美来のことを見る。
「もう、どうしたんですか。鏡越しで私のことをじっと見て」
「いや、眠くならないように頑張って目を開けていたんだ」
「あぁ、なるほどです。智也さん、酔うと眠くなりやすいそうですから、今夜は一緒にお風呂に入るだけにしましょうか」
「そ、そうだね。ごめんね」
「いえいえ」
そう言いながらも、美来は嬉しそうな顔をして僕の髪を洗ってくれる。きっと、僕がこうして一緒にいるからだろう。美来のためにも寝落ちしないように気を付けないと。
何とか眠気に負けずに髪と体を洗ってもらった。
美来が髪と体を洗っている間、僕は眠ってしまわないように湯船に入らずに壁に寄りかかる形で座った。
「眠気対策ですか?」
「うん、こうすれば湯船に浸かっているときよりも大丈夫かと思って」
「なるほどです」
ふふっ、と笑いながら美来は髪と体を洗っていた。
こうやって近くに愛する人がいるだけで、本当に幸せに感じるな。しかも、その人は10年近くも僕のことを一途に想っていてくれた。泣けてくるよ。
「智也さん、髪と体を洗い終わりましたよ……って、どうしたんですか! 泣いちゃっていますが……」
「いや、ちょっと……色々と思うことがあってさ」
「そうですか。では、一緒に湯船に浸かりましょう」
「そうだね」
僕は美来と一緒に湯船に浸かる。髪と体を洗ってもらってから湯船に入っていなかったせいか、とても気持ち良く感じる。
「ふぅ、気持ちいいですね」
「そうだね」
「……イチャイチャする予定でしたが、今夜はキスだけにしましょうか」
「そうだね」
僕は美来とキスする。イチャイチャするのは止めて、キスするだけになったので、いつもよりも激しくキスした。だからなのか、たまに美来の声が浴室に響いた。
「時々、声、出ちゃいましたけれど、有紗さんは気付いていないでしょうか」
浴室の扉をちょっと開けてみても、洗面所に有紗さんの姿はない。耳を澄ましても物音は聞こえないので有紗さんは寝ているだろう。
「大丈夫だと思うよ」
「……良かったです。さすがに、智也さんとこうしているところを有紗さんに見られたら恥ずかしいですし」
「さっきは有紗さんの寝ている横でイチャイチャするのかって興奮していたのに」
「あれは、その……雰囲気的に言ってしまって。でも、実際にキスすると、キスだけでも誰にも見られたくないですね」
まったく、自分勝手なんだから。でも、僕も美来とこうしているところはできれば誰にも見られたくないかな。
「……そうか。ところで、キスだけでも満足できたかな」
「ええ、もちろんですよ。お風呂から出てすぐに寝ましょうか」
「ああ、そうしよう」
お風呂から出ると、ベッドの横に敷いてあるふとんへと直行。美来と一緒に眠りにつくのであった。
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