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本編-ARIA-
第37話『ファーストアクション-後編-』
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先週と同じように、昼休みに羽賀から連絡があり、いつもの居酒屋で岡村を交えて呑もうという話に。有紗さんも一緒に行きたいと言ってきたので、彼女を連れて行くことになった。有紗さん、その流れで僕の家に泊まろうとしているんじゃないか?
「金曜日みたいに、最寄り駅で降りられない展開にはならないでくださいよ」
「大丈夫だよ。あのときはわざと降りなかったんだから。まあ、智也君の家に着いてベッドに横になったら、本当に気持ち良くてぐっすり眠ったけれど」
「……そうだったんですか」
今まで全然気付かなかったな。
「ねえ、智也君。キスしてよ」
「えっ? ここは職場ですよ」
今、僕らは自分達のデスクのあるフロアの休憩所にいる。昼休みでも人が全然いないけれど……いつ誰が来るか分からないし。
――ぎゅっ。
有紗さんが僕のことを抱きしめてくる。
「今だけでいいから、あたしだけを見ていてほしいの。わがままで、美来ちゃんのことがあるのも分かるけれど……」
彼女はそう言うけれど、午前中は有紗さんからベッタリとくっついてきたから、結構な時間、彼女のことだけを見てきているつもりだ。それでも、有紗さんはもっと僕にかまってほしいのかも。
「一度だけですよ」
そう言って、僕は有紗さんにキスした。
「誰かに見られるかもしれないので、今はこれで勘弁してください」
「……ありがとう」
有紗さんは笑顔を見せると、今度は有紗さんの方からキスをしてきた。
「一度だけだって言ったじゃないですか!」
「だって、キスをしたら嬉しくなっちゃったんだもん!」
「……まったく、困った先輩ですね」
有紗さんの頭を優しく撫でる。
やれやれ、僕のことが好きなのは嬉しいけれ、職場なんだから節度ある行動をしてほしいものだ。けれど、キスしてほしいと言われて、それに応じてしまう僕が言える立場ではないのかも。
そんないつもと違う昼休みを過ごして、午後の業務に入る。といっても、急な案件もないので、午前中に続いて業務に必要な技術の勉強だ。
「有紗さん、ここが分からないのですが……」
「ああ、そこはね……」
土日で有紗さんとかなり距離が近くなったので、分からないところが訊きやすくなった。それはとてもいいことなんだ。
「それで、こうなって……」
しかし、僕に教えてくれるとき、ボディタッチをしてくるのはいかがなものだろうか。絶対に、僕と有紗さんのことをカップルだと思っている人がいるよな。
「智也君、聞いてるの?」
「聞いていますよ。ただ、もう少し僕との距離感を考えた方がいいと思います。ここは僕の家じゃないんですから」
有紗さんだけに聞こえるように小さな声でそう言うと、有紗さんはクスッと笑って、
「大丈夫だよ。業務に支障を来たしていないんだし。それに、こうしていた方が智也君だって質問しやすいでしょう?」
「それはそうですけど。ただ、こうしていると、周りの方達に僕らのことを勘違いされると思うのですが」
先週の金曜日までの有紗さんと、今日の有紗さんは様子がまるで違う。それに何も思わない人の方が少ないと思うんだけれど。
「……どういう風に勘違いされるのかな?」
「えっと、それは……つ、付き合っているとか」
誰かに聞かれているかもしれないと思うと恥ずかしいけど、こういう風に言わないと有紗さんも分かってくれないだろう。
しかし、有紗さんはニッコリと笑って、
「あたしはそれでもいいけれど。もし、誰かに智也君に付き合っているのかって訊かれたら、付き合っていないけれど智也君のことが好きだって言うつもりだもん」
僕だけに聞こえるように、耳元でそう言ってきた。覗き込むように僕のことを見て、またニッコリと。本当に可愛らしい女性だ。
「……まあ、有紗さんがそういう風に考えているならいいです。僕も有紗さんには告白されたけれど、返事を待ってもらっていると言いますから。あと、今のところ、その……勉強に支障を来たしているわけではありませんし」
「本当に真面目ね、でも、そういうところも大好き」
大好きって耳元で囁かれ、キュンときてしまう。有紗さん、この状況を利用して僕との距離を近づけようとしているんだな。美来がこの様子を見たら、かなり嫉妬しそうだな。
――プルルッ。
僕と有紗さんのスマートフォンが鳴る。同時に鳴るってことは、果歩さんや明美ちゃんからメッセージが来たのかな?
時刻は午後3時半。高校の授業が終わる時間帯だから、明美ちゃんの可能性もありそうだ。
スマートフォンを確認すると、僕、美来、有紗さん、明美ちゃん、果歩さん、結菜ちゃん6人全員がメンバーになっているグループに、メッセージが1つ。
『美菜子に美来ちゃんのことについて問いただしました。そうしたら、美来ちゃんが自分よりも歌が上手く、それまで自分に集まっていた注目が彼女に移ったことに嫉妬して、悪口を言ったそうです』
そんなメッセージが明美ちゃんから届いていた。歌の上手さからの嫉妬か。きっと、それまでは大崎さんが声楽部の中では一番上手だったのかも。
「なるほど、部活ではそういう理由もあるのね」
「とりあえず、部活では美来へのいじめがあったことが確認できましたね」
明美ちゃんと大崎さんが友達同士だったことも幸いし、さっそく大きな一歩を踏み出すことができそうだ。
『美菜子と一緒に担任の先生にこのことを話しました。そのときに、朝比奈さんの親御さんから連絡があったと職員に知らされていると聞きました。これから、朝比奈さんのことで緊急の職員会議を開くとのことです』
続いて、明美さんからそんなメッセージが送られる。
大崎さんが美来へのいじめを認めたんだ。これで、学校側もしっかりと調査しないといけない状況になった。
『智也君と一緒にメッセージを見ているよ。ありがとう、明美。部活では大崎さんがいじめていたのね。それ以外に、何か分かったことはある?』
有紗さんがそんなメッセージを送る。そうだな、大崎さんは声楽部の部員だから、部活でのいじめについて他に何か分かったことがあるかもしれない。
すると、すぐに明美ちゃんからメッセージが届いた。
『美菜子曰く、3年生もいじめていたからみんなもそれに加わったみたい。何も言えなくて、見て見ぬふりをしていた部員もいたみたい。それも私の担任に伝えた』
なるほど。部活という閉鎖的な空間の中で、3年生がいじめに加担していたら、その空気に合わせて一緒に美来をいじめる生徒がいてもおかしくない。見て見ぬふりをしていた生徒もいたのも不思議ではない。
「同調圧力ってやつなのかしらね」
「最高学年の3年生がいじめに加担していると、下級生はもちろんのこと、同級生でもいじめを止めることは難しいのでしょう」
「きっと、先輩だからって美来ちゃんに好き勝手なことを言ったり、嫌なことをしたりしたんだろうね」
「そうですね。あと……歌が上手いから嫉妬したようですし。出る杭は打たれてしまうというか」
「それって、自分の実力に自信がないってことの裏返しだよね。だから、自分より上手い美来ちゃんをいじめた」
「なるほど。そうとも取れますね」
自分の実力に自信があったり、どのくらいの実力なのかちゃんと分かっていたりする人は、どんなに上手い人が目の前に現れても、その人を排除することはしないと思う。きっと、大崎さんは美来の実力を知ったとき、自分の実力のなさから不安に思い、それがいつしか妬みに変わっていったのだろう。
「教職員の会議が開かれるようですから、まずはその会議で学校がどんな対応を取るか決まるでしょうね」
「そうね。明美には引き続き調査してもらいましょう」
そう言うと、有紗さんは、
『教えてくれてありがとう、明美。よくやった。これからも、明美のできる範囲でいいから調査をしてくれるかな』
というメッセージを送る。このメッセージ通り、明美さんには無理のない範囲で引き続き調査をお願いしたい。
『分かったよ、お姉ちゃん』
明美さんからそんなメッセージが返ってきた。
『美来や結菜と一緒にメッセージを見ています。明美さん、ありがとうございます。まだ学校から連絡はありませんが、緊急の職員会議が終わり次第、電話があると思います。そうしたら、メッセージで送りますね』
という果歩さんのメッセージが届いた。
もし連絡があったとしても、それは明美ちゃんが教えてくれた部活関連のことだと思う。それでも、前に進んでいることは確かだろう。
「ファーストアクションとしてはかなりいいと思うわ」
「そうですね。明美ちゃんの調査がいい影響を及ぼしていると思います」
僕と有紗さんは引き続き、新しい情報が入るのを待つことにしよう。
あと、今夜……羽賀や岡村に相談してみるとするか。あいつらなら、きっと何かいいアドバイスをくれると思うから。
「金曜日みたいに、最寄り駅で降りられない展開にはならないでくださいよ」
「大丈夫だよ。あのときはわざと降りなかったんだから。まあ、智也君の家に着いてベッドに横になったら、本当に気持ち良くてぐっすり眠ったけれど」
「……そうだったんですか」
今まで全然気付かなかったな。
「ねえ、智也君。キスしてよ」
「えっ? ここは職場ですよ」
今、僕らは自分達のデスクのあるフロアの休憩所にいる。昼休みでも人が全然いないけれど……いつ誰が来るか分からないし。
――ぎゅっ。
有紗さんが僕のことを抱きしめてくる。
「今だけでいいから、あたしだけを見ていてほしいの。わがままで、美来ちゃんのことがあるのも分かるけれど……」
彼女はそう言うけれど、午前中は有紗さんからベッタリとくっついてきたから、結構な時間、彼女のことだけを見てきているつもりだ。それでも、有紗さんはもっと僕にかまってほしいのかも。
「一度だけですよ」
そう言って、僕は有紗さんにキスした。
「誰かに見られるかもしれないので、今はこれで勘弁してください」
「……ありがとう」
有紗さんは笑顔を見せると、今度は有紗さんの方からキスをしてきた。
「一度だけだって言ったじゃないですか!」
「だって、キスをしたら嬉しくなっちゃったんだもん!」
「……まったく、困った先輩ですね」
有紗さんの頭を優しく撫でる。
やれやれ、僕のことが好きなのは嬉しいけれ、職場なんだから節度ある行動をしてほしいものだ。けれど、キスしてほしいと言われて、それに応じてしまう僕が言える立場ではないのかも。
そんないつもと違う昼休みを過ごして、午後の業務に入る。といっても、急な案件もないので、午前中に続いて業務に必要な技術の勉強だ。
「有紗さん、ここが分からないのですが……」
「ああ、そこはね……」
土日で有紗さんとかなり距離が近くなったので、分からないところが訊きやすくなった。それはとてもいいことなんだ。
「それで、こうなって……」
しかし、僕に教えてくれるとき、ボディタッチをしてくるのはいかがなものだろうか。絶対に、僕と有紗さんのことをカップルだと思っている人がいるよな。
「智也君、聞いてるの?」
「聞いていますよ。ただ、もう少し僕との距離感を考えた方がいいと思います。ここは僕の家じゃないんですから」
有紗さんだけに聞こえるように小さな声でそう言うと、有紗さんはクスッと笑って、
「大丈夫だよ。業務に支障を来たしていないんだし。それに、こうしていた方が智也君だって質問しやすいでしょう?」
「それはそうですけど。ただ、こうしていると、周りの方達に僕らのことを勘違いされると思うのですが」
先週の金曜日までの有紗さんと、今日の有紗さんは様子がまるで違う。それに何も思わない人の方が少ないと思うんだけれど。
「……どういう風に勘違いされるのかな?」
「えっと、それは……つ、付き合っているとか」
誰かに聞かれているかもしれないと思うと恥ずかしいけど、こういう風に言わないと有紗さんも分かってくれないだろう。
しかし、有紗さんはニッコリと笑って、
「あたしはそれでもいいけれど。もし、誰かに智也君に付き合っているのかって訊かれたら、付き合っていないけれど智也君のことが好きだって言うつもりだもん」
僕だけに聞こえるように、耳元でそう言ってきた。覗き込むように僕のことを見て、またニッコリと。本当に可愛らしい女性だ。
「……まあ、有紗さんがそういう風に考えているならいいです。僕も有紗さんには告白されたけれど、返事を待ってもらっていると言いますから。あと、今のところ、その……勉強に支障を来たしているわけではありませんし」
「本当に真面目ね、でも、そういうところも大好き」
大好きって耳元で囁かれ、キュンときてしまう。有紗さん、この状況を利用して僕との距離を近づけようとしているんだな。美来がこの様子を見たら、かなり嫉妬しそうだな。
――プルルッ。
僕と有紗さんのスマートフォンが鳴る。同時に鳴るってことは、果歩さんや明美ちゃんからメッセージが来たのかな?
時刻は午後3時半。高校の授業が終わる時間帯だから、明美ちゃんの可能性もありそうだ。
スマートフォンを確認すると、僕、美来、有紗さん、明美ちゃん、果歩さん、結菜ちゃん6人全員がメンバーになっているグループに、メッセージが1つ。
『美菜子に美来ちゃんのことについて問いただしました。そうしたら、美来ちゃんが自分よりも歌が上手く、それまで自分に集まっていた注目が彼女に移ったことに嫉妬して、悪口を言ったそうです』
そんなメッセージが明美ちゃんから届いていた。歌の上手さからの嫉妬か。きっと、それまでは大崎さんが声楽部の中では一番上手だったのかも。
「なるほど、部活ではそういう理由もあるのね」
「とりあえず、部活では美来へのいじめがあったことが確認できましたね」
明美ちゃんと大崎さんが友達同士だったことも幸いし、さっそく大きな一歩を踏み出すことができそうだ。
『美菜子と一緒に担任の先生にこのことを話しました。そのときに、朝比奈さんの親御さんから連絡があったと職員に知らされていると聞きました。これから、朝比奈さんのことで緊急の職員会議を開くとのことです』
続いて、明美さんからそんなメッセージが送られる。
大崎さんが美来へのいじめを認めたんだ。これで、学校側もしっかりと調査しないといけない状況になった。
『智也君と一緒にメッセージを見ているよ。ありがとう、明美。部活では大崎さんがいじめていたのね。それ以外に、何か分かったことはある?』
有紗さんがそんなメッセージを送る。そうだな、大崎さんは声楽部の部員だから、部活でのいじめについて他に何か分かったことがあるかもしれない。
すると、すぐに明美ちゃんからメッセージが届いた。
『美菜子曰く、3年生もいじめていたからみんなもそれに加わったみたい。何も言えなくて、見て見ぬふりをしていた部員もいたみたい。それも私の担任に伝えた』
なるほど。部活という閉鎖的な空間の中で、3年生がいじめに加担していたら、その空気に合わせて一緒に美来をいじめる生徒がいてもおかしくない。見て見ぬふりをしていた生徒もいたのも不思議ではない。
「同調圧力ってやつなのかしらね」
「最高学年の3年生がいじめに加担していると、下級生はもちろんのこと、同級生でもいじめを止めることは難しいのでしょう」
「きっと、先輩だからって美来ちゃんに好き勝手なことを言ったり、嫌なことをしたりしたんだろうね」
「そうですね。あと……歌が上手いから嫉妬したようですし。出る杭は打たれてしまうというか」
「それって、自分の実力に自信がないってことの裏返しだよね。だから、自分より上手い美来ちゃんをいじめた」
「なるほど。そうとも取れますね」
自分の実力に自信があったり、どのくらいの実力なのかちゃんと分かっていたりする人は、どんなに上手い人が目の前に現れても、その人を排除することはしないと思う。きっと、大崎さんは美来の実力を知ったとき、自分の実力のなさから不安に思い、それがいつしか妬みに変わっていったのだろう。
「教職員の会議が開かれるようですから、まずはその会議で学校がどんな対応を取るか決まるでしょうね」
「そうね。明美には引き続き調査してもらいましょう」
そう言うと、有紗さんは、
『教えてくれてありがとう、明美。よくやった。これからも、明美のできる範囲でいいから調査をしてくれるかな』
というメッセージを送る。このメッセージ通り、明美さんには無理のない範囲で引き続き調査をお願いしたい。
『分かったよ、お姉ちゃん』
明美さんからそんなメッセージが返ってきた。
『美来や結菜と一緒にメッセージを見ています。明美さん、ありがとうございます。まだ学校から連絡はありませんが、緊急の職員会議が終わり次第、電話があると思います。そうしたら、メッセージで送りますね』
という果歩さんのメッセージが届いた。
もし連絡があったとしても、それは明美ちゃんが教えてくれた部活関連のことだと思う。それでも、前に進んでいることは確かだろう。
「ファーストアクションとしてはかなりいいと思うわ」
「そうですね。明美ちゃんの調査がいい影響を及ぼしていると思います」
僕と有紗さんは引き続き、新しい情報が入るのを待つことにしよう。
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