11 / 292
本編-ARIA-
第10話『MayDo』
しおりを挟む
温かくて、いい匂いがして……何か柔らかいものに包まれているような感覚だ。何だかいつもより気持ちがいい。
いつも、僕の側には君がいた――。
5月15日、日曜日。
ふわっとした感覚に包まれている中、ゆっくりと目を覚ますと、
「おはようございます。ご主人様」
ベッドの横にメイド服姿の美来が立っていた。黒を基調としているロングスカートタイプのメイド服だ。美来によく似合っているなぁ。
「……夢か」
まさか、美来が本当にメイド服を着ているわけがない。しかも、こんなアパートの一室にメイドさんなんてもったいない。昨日の夜に美来とキスをしたからって、メイド服姿の美来が夢に出てくるなんて。何てことを考えているんだろう、僕は。
「おやすみ、美来」
さてと、いい夢を見させてもら――。
「夢じゃありません! 本当にメイド服を着ているんです!」
目を閉じた瞬間に体を激しく揺さぶられる。
あまりにも激しいので再び目を開けてみると……やっぱり、そこにはメイド服姿の美来が僕のことを見ている。
「夢じゃなくて本当なの?」
「そうです! 私、智也さんにご奉仕をするためにメイド服姿になったんですよ」
「……なるほど」
「ようやく分かっていただけましたか。それでは改めて……おはようございます、ご主人様!」
そう言うと、美来は可愛らしい笑みを浮かべる。
どうやら、僕に見えていることは本当のようだ。しかし、僕に奉仕をするためにメイド服姿になるなんて……。メイド服ってどこで売っているんだ?
スマートフォンで確認すると、今は午前8時過ぎ。昨日と同じくらいか。
「智也さん。私のメイド服姿、似合っていますか?」
「うん、似合ってる。とても可愛いよ」
「……良かったです」
美来はとても嬉しそうに笑っている。おそらく、この笑顔は本物のメイドさんにも敵わないだろう。
「ちなみに、そのメイド服は自前だよね」
「はい! この週末のうちに着ようと思っていました。メイド服姿になれば、智也さんが私のことを好きになってくれるかもしれないと思って……」
僕、メイドさん好きなイメージでも持たれているのかな。一度もメイド喫茶に行ったことがないんだけれど。
「でも、家にメイドさんがいるとお金持ちになった感じがするね。アパートの一室にいるのはシュールだけれど」
それこそ、傍から見たらメイド服好きの僕が美来に着させているように思える。いかがわしい雰囲気が漂ってきそうな。
「メイド服を着ているときは、智也さんのことをご主人様と呼んだ方がよろしいのでしょうか? それとも、旦那様の方がお好みですか? それとも、いつか結婚するときに備えて、あ・な・た、って呼んだ方がいいでしょうかね!」
そうは言うけれど、最後の呼び方が一番いいでしょう? と言わんばかりの表情をしている。というか、メイド服を着る妻って実際にいるものなのか?
「普段通りに名前で呼んでほしいな」
「分かりました、あなた」
「……僕の言ったことが聞こえていなかったのかな」
予想通り、僕のことを夫のように呼びたかったんだな。美来の気持ちは常に僕よりも何歩か先を歩いているようだ。
「智也さん、朝ご飯を作りましたので一緒に食べましょう」
「おっ、作ってくれたんだね。ありがとう」
味噌汁の匂いがする。実家にいた頃を思い出す。
休みの日なんて、午前中はコーヒーだけで昼飯までろくに食べないからなぁ。食欲がないわけではないんだけれど。目覚めたら朝ご飯があるなんて有り難い限りだ。
寝間着から着替え、美来と一緒に朝ご飯を食べる。
「うん、美味しい」
温かい味噌汁を飲むと落ち着くなぁ。メイド服姿の女子高生がすぐ側にいるけれど。今の時期も朝はちょっと寒いから温かいものの方がいいな。
「……ふふっ」
美来はうっとりとした表情をして、僕のことをじっと見つめている。
「まさか、私の作った味噌汁を智也さんに飲んでいただける日が来るなんて。もしかしたら、これは夢なのかもしれません。智也さん、頬をつねってくれませんか?」
「分かった。軽くつねってみるね」
美来に言われたように彼女の頬を軽くつねってみる。頬、柔らかいなぁ。
「ちょっと痛いです」
「ごめん、軽くつねったつもりだったんだけれど」
「いいんです。この痛みは幸せの証なのですから」
「……そっか」
僕に自分の作った味噌汁を飲んでもらうことが幸せか。自分のために味噌汁をずっと作ってくれっていう言葉がプロポーズの一つとして、一昔前に流行ったそうだけど。美来もそういうことに憧れるタイプなのかな。
ご飯、味噌汁、焼き魚、海苔……しっかりとした和風の朝ご飯を食べたのは、一人暮らしを始めてからは初めてかもしれない。
「智也さん、美味しいですか?」
「うん、とても美味しいよ。何というか、僕一人だけなら食べられない朝ご飯をいただいている感じかな」
「朝ご飯、あまり食べないですもんね。でも、私と一緒にいるときは、しっかりとした朝ご飯を作りますからね。だって、私は智也さんの……妻候補ですから」
一瞬、言葉に詰まったな。
僕と美来の関係か。恋人同士ではないし、知り合いというほど距離があるような関係でもない。美来にとっては僕の妻候補だと思っているけれど、僕は美来のことをどう思っているんだろう。美来は僕にとって、
「……大切な人かなぁ」
はっきりとした関係性は分からないけれど、考えてみると、美来に抱いている想いで確かなことはそれしかない。
「智也さん。今こそが本当の夢なのかもしれません。とっても、とっても……幸せです」
「夢じゃないよ」
両手で美来の頬をつねる。それでも、美来は満面の笑みを浮かべている。本当に幸せな気分に浸っているんだろう。
「そういえば、全然決めてなかったけれど今日はどうする? 昨日みたいにどこかへ出かける? 思い出の遊園地に行くとか」
「今日は智也さんとお家でゆっくりしたいです。遊園地は来週か再来週くらいに行きましょう。一気に楽しむよりも、いくつかに分けた方がいいかなって」
「そうだね。昨日と今日しか会えないわけじゃないし」
それに、楽しみが先にあった方が明日からの1週間の仕事も頑張れそうだし。
「今日はお家でゆっくりしようと思って、このメイド服を着たんですから」
「それ、今日一日着るつもりなんだ」
「……私のこの姿が嫌ですか?」
美来はちょっとがっかりとしている様子。そういうつもりで言ったわけじゃないんだけれどな。
「ううん、そんなことないよ。凄く似合っていると思うし、こんなに可愛いメイドさんがいつもいる生活が送れる人は幸せ者だろうね」
「……えへへっ」
今日は家でゆっくりか。元々、休日はそういう風に過ごすことが多いけれど、いつもと違って美来がいる。しかも、メイド服姿で。
それに、いつもなら明日から仕事だと憂鬱になりそうなところだけれど、今はそういう気持ちは全然ない。むしろ、美来との日曜日がどんな感じになるのか楽しみな自分もいて。少なくとも、1人でいるよりは楽しくなるんじゃないか。そんなことを思いながら朝ご飯を食べるのであった。
いつも、僕の側には君がいた――。
5月15日、日曜日。
ふわっとした感覚に包まれている中、ゆっくりと目を覚ますと、
「おはようございます。ご主人様」
ベッドの横にメイド服姿の美来が立っていた。黒を基調としているロングスカートタイプのメイド服だ。美来によく似合っているなぁ。
「……夢か」
まさか、美来が本当にメイド服を着ているわけがない。しかも、こんなアパートの一室にメイドさんなんてもったいない。昨日の夜に美来とキスをしたからって、メイド服姿の美来が夢に出てくるなんて。何てことを考えているんだろう、僕は。
「おやすみ、美来」
さてと、いい夢を見させてもら――。
「夢じゃありません! 本当にメイド服を着ているんです!」
目を閉じた瞬間に体を激しく揺さぶられる。
あまりにも激しいので再び目を開けてみると……やっぱり、そこにはメイド服姿の美来が僕のことを見ている。
「夢じゃなくて本当なの?」
「そうです! 私、智也さんにご奉仕をするためにメイド服姿になったんですよ」
「……なるほど」
「ようやく分かっていただけましたか。それでは改めて……おはようございます、ご主人様!」
そう言うと、美来は可愛らしい笑みを浮かべる。
どうやら、僕に見えていることは本当のようだ。しかし、僕に奉仕をするためにメイド服姿になるなんて……。メイド服ってどこで売っているんだ?
スマートフォンで確認すると、今は午前8時過ぎ。昨日と同じくらいか。
「智也さん。私のメイド服姿、似合っていますか?」
「うん、似合ってる。とても可愛いよ」
「……良かったです」
美来はとても嬉しそうに笑っている。おそらく、この笑顔は本物のメイドさんにも敵わないだろう。
「ちなみに、そのメイド服は自前だよね」
「はい! この週末のうちに着ようと思っていました。メイド服姿になれば、智也さんが私のことを好きになってくれるかもしれないと思って……」
僕、メイドさん好きなイメージでも持たれているのかな。一度もメイド喫茶に行ったことがないんだけれど。
「でも、家にメイドさんがいるとお金持ちになった感じがするね。アパートの一室にいるのはシュールだけれど」
それこそ、傍から見たらメイド服好きの僕が美来に着させているように思える。いかがわしい雰囲気が漂ってきそうな。
「メイド服を着ているときは、智也さんのことをご主人様と呼んだ方がよろしいのでしょうか? それとも、旦那様の方がお好みですか? それとも、いつか結婚するときに備えて、あ・な・た、って呼んだ方がいいでしょうかね!」
そうは言うけれど、最後の呼び方が一番いいでしょう? と言わんばかりの表情をしている。というか、メイド服を着る妻って実際にいるものなのか?
「普段通りに名前で呼んでほしいな」
「分かりました、あなた」
「……僕の言ったことが聞こえていなかったのかな」
予想通り、僕のことを夫のように呼びたかったんだな。美来の気持ちは常に僕よりも何歩か先を歩いているようだ。
「智也さん、朝ご飯を作りましたので一緒に食べましょう」
「おっ、作ってくれたんだね。ありがとう」
味噌汁の匂いがする。実家にいた頃を思い出す。
休みの日なんて、午前中はコーヒーだけで昼飯までろくに食べないからなぁ。食欲がないわけではないんだけれど。目覚めたら朝ご飯があるなんて有り難い限りだ。
寝間着から着替え、美来と一緒に朝ご飯を食べる。
「うん、美味しい」
温かい味噌汁を飲むと落ち着くなぁ。メイド服姿の女子高生がすぐ側にいるけれど。今の時期も朝はちょっと寒いから温かいものの方がいいな。
「……ふふっ」
美来はうっとりとした表情をして、僕のことをじっと見つめている。
「まさか、私の作った味噌汁を智也さんに飲んでいただける日が来るなんて。もしかしたら、これは夢なのかもしれません。智也さん、頬をつねってくれませんか?」
「分かった。軽くつねってみるね」
美来に言われたように彼女の頬を軽くつねってみる。頬、柔らかいなぁ。
「ちょっと痛いです」
「ごめん、軽くつねったつもりだったんだけれど」
「いいんです。この痛みは幸せの証なのですから」
「……そっか」
僕に自分の作った味噌汁を飲んでもらうことが幸せか。自分のために味噌汁をずっと作ってくれっていう言葉がプロポーズの一つとして、一昔前に流行ったそうだけど。美来もそういうことに憧れるタイプなのかな。
ご飯、味噌汁、焼き魚、海苔……しっかりとした和風の朝ご飯を食べたのは、一人暮らしを始めてからは初めてかもしれない。
「智也さん、美味しいですか?」
「うん、とても美味しいよ。何というか、僕一人だけなら食べられない朝ご飯をいただいている感じかな」
「朝ご飯、あまり食べないですもんね。でも、私と一緒にいるときは、しっかりとした朝ご飯を作りますからね。だって、私は智也さんの……妻候補ですから」
一瞬、言葉に詰まったな。
僕と美来の関係か。恋人同士ではないし、知り合いというほど距離があるような関係でもない。美来にとっては僕の妻候補だと思っているけれど、僕は美来のことをどう思っているんだろう。美来は僕にとって、
「……大切な人かなぁ」
はっきりとした関係性は分からないけれど、考えてみると、美来に抱いている想いで確かなことはそれしかない。
「智也さん。今こそが本当の夢なのかもしれません。とっても、とっても……幸せです」
「夢じゃないよ」
両手で美来の頬をつねる。それでも、美来は満面の笑みを浮かべている。本当に幸せな気分に浸っているんだろう。
「そういえば、全然決めてなかったけれど今日はどうする? 昨日みたいにどこかへ出かける? 思い出の遊園地に行くとか」
「今日は智也さんとお家でゆっくりしたいです。遊園地は来週か再来週くらいに行きましょう。一気に楽しむよりも、いくつかに分けた方がいいかなって」
「そうだね。昨日と今日しか会えないわけじゃないし」
それに、楽しみが先にあった方が明日からの1週間の仕事も頑張れそうだし。
「今日はお家でゆっくりしようと思って、このメイド服を着たんですから」
「それ、今日一日着るつもりなんだ」
「……私のこの姿が嫌ですか?」
美来はちょっとがっかりとしている様子。そういうつもりで言ったわけじゃないんだけれどな。
「ううん、そんなことないよ。凄く似合っていると思うし、こんなに可愛いメイドさんがいつもいる生活が送れる人は幸せ者だろうね」
「……えへへっ」
今日は家でゆっくりか。元々、休日はそういう風に過ごすことが多いけれど、いつもと違って美来がいる。しかも、メイド服姿で。
それに、いつもなら明日から仕事だと憂鬱になりそうなところだけれど、今はそういう気持ちは全然ない。むしろ、美来との日曜日がどんな感じになるのか楽しみな自分もいて。少なくとも、1人でいるよりは楽しくなるんじゃないか。そんなことを思いながら朝ご飯を食べるのであった。
0
お気に入りに追加
15
あなたにおすすめの小説

ルピナス
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の藍沢直人は後輩の宮原彩花と一緒に、学校の寮の2人部屋で暮らしている。彩花にとって直人は不良達から救ってくれた大好きな先輩。しかし、直人にとって彩花は不良達から救ったことを機に一緒に住んでいる後輩の女の子。直人が一定の距離を保とうとすることに耐えられなくなった彩花は、ある日の夜、手錠を使って直人を束縛しようとする。
そして、直人のクラスメイトである吉岡渚からの告白をきっかけに直人、彩花、渚の恋物語が激しく動き始める。
物語の鍵は、人の心とルピナスの花。たくさんの人達の気持ちが温かく、甘く、そして切なく交錯する青春ラブストーリーシリーズ。
※特別編-入れ替わりの夏-は『ハナノカオリ』のキャラクターが登場しています。
※1日3話ずつ更新する予定です。


10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ
桜庭かなめ
恋愛
高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。
あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。
3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。
出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!
※特別編4が完結しました!(2024.8.2)
※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
甘過ぎるオフィスで塩過ぎる彼と・・・
希花 紀歩
恋愛
24時間二人きりで甘~い💕お仕事!?
『膝の上に座って。』『悪いけど仕事の為だから。』
小さな翻訳会社でアシスタント兼翻訳チェッカーとして働く風永 唯仁子(かざなが ゆにこ)(26)は頼まれると断れない性格。
ある日社長から、急ぎの翻訳案件の為に翻訳者と同じ家に缶詰になり作業を進めるように命令される。気が進まないものの、この案件を無事仕上げることが出来れば憧れていた翻訳コーディネーターになれると言われ、頑張ろうと心を決める。
しかし翻訳者・若泉 透葵(わかいずみ とき)(28)は美青年で優秀な翻訳者であるが何を考えているのかわからない。
彼のベッドが置かれた部屋で二人きりで甘い恋愛シミュレーションゲームの翻訳を進めるが、透葵は翻訳の参考にする為と言って、唯仁子にあれやこれやのスキンシップをしてきて・・・!?
過去の恋愛のトラウマから仕事関係の人と恋愛関係になりたくない唯仁子と、恋愛はくだらないものだと思っている透葵だったが・・・。
*導入部分は説明部分が多く退屈かもしれませんが、この物語に必要な部分なので、こらえて読み進めて頂けると有り難いです。
<表紙イラスト>
男女:わかめサロンパス様
背景:アート宇都宮様

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる