サクラブストーリー

桜庭かなめ

文字の大きさ
上 下
193 / 194
特別編7-球技大会と夏休みの始まり編-

第14話『ブレない一紗』

しおりを挟む
 お昼ご飯を食べ終わった俺達は、容器や包装、箸などを片付けて食休みをすることに。

「ふああっ……」

 片付けが終わった直後、眠気が襲ってきた。お昼を食べたからかな。たまに吹く柔らかい風が気持ち良くて、眠気を強くさせる。
 しっかりとあくびをしたからか、近くにいたサクラと一紗はクスッと笑う。

「あくびをする大輝君可愛いわ」
「そうだね。ダイちゃん、眠くなった?」
「ああ。お昼を食べたからかな。風も気持ちいいし」
「なるほどね。あとは午前中遊んだ疲れもあるのかも」
「それもありそうだな」
「……じゃあ、私が膝枕するから、ダイちゃんお昼寝する?」

 サクラが優しい笑顔でそんな提案をしてくれる。
 1学期のとき、風邪を引いて学校を休んだ日にサクラに膝枕をしてもらったけど、凄く気持ち良かったことを覚えている。なので、とても魅力的だ。ちなみに、あの日はサクラはメイド服を着ていたっけ。

「ああ。お願いしてもいいかな、サクラ」
「うんっ!」

 サクラはニコッとした笑顔で返事してくれた。
 その後、サクラはレジャーシートの上で正座をして、膝をポンポンと叩いて「どうぞ」と言ってくれる。

「失礼します」

 俺はサクラの膝の上にそっと頭を乗せる。
 以前、膝枕をしてもらったときはサクラはメイド服を着ていたけど、今は水着姿なので素肌。だから、以前よりも後頭部から柔らかさを感じて。気持ちいい。さらに眠気が襲ってきた。
 今はサクラを見上げている形だ。ビキニのトップスに包まれた胸がなかなかの存在感を放っている。春の終わり頃にサクラの胸がDカップになったと分かって。ほぼ毎日、お風呂などでサクラの胸を見るけど、あの頃よりも大きくなっているかもしれない。

「どうかな、ダイちゃん」

 サクラは俺を覗き込んできて、笑顔で問いかけてくれる。

「とても気持ちいいよ、サクラ」
「良かった」

 サクラはニコッと笑いながらそう言ってくれる。気持ちいいし、サクラがとても可愛いからもう夢の中にいるんじゃないかと思ってしまう。

「大輝君、気持ち良さそうね。おやすみなさい」
「おやすみなさい、大輝先輩」
「速水、昼寝するのか。おやすみ」
「おやすみ、速水君」
「恋人の文香さんの膝枕で昼寝するなんていいですね! おやすみなさい!」

 気付けば、全員から視線が集まっていた。そのことにちょっと気恥ずかしさも感じるけど、眠気が飛ぶことはない。

「ダイちゃん、おやすみ」
「ああ。おやすみ、サクラ。みんな」

 笑顔のサクラに見守られながら、俺はゆっくりと目を瞑る。
 サクラの膝枕が気持ちいいし、ビーチパラソルのおかげで日陰になっていて眩しくないから、目を瞑るとより一層眠気が襲ってくる。定期的にお腹のあたりに何かが触れている感触があるけど、サクラが優しく叩いてくれているのだろう。その感覚も気持ちがいい。
 それから程なくして眠りに落ちていった。





「んっ……」

 とても気持ちがいい中で俺は目を覚ました。
 眠る前と同じように、笑顔のサクラが視界に入る。誰かと話しているのか、サクラは「ふふっ」と楽しそうに笑っていて。そんなサクラを見ているといい気分になる。
 俺が起きたことに気付いたのか、サクラは視線をこちらに向けてくる。俺と目が合うとニコッと笑う。

「おはよう、ダイちゃん」
「おはよう、サクラ」

 サクラに挨拶して、俺はゆっくりと体を起こす。その中でレジャーシートの中を見てみると……今は俺とサクラと杏奈しかいないのか。

「おはようございます、大輝先輩」
「おはよう、杏奈。よく寝たなぁ。何分くらい寝たんだろう?」
「30分くらいだよ」
「30分か」

 昼寝としてはちょうどいい時間だな。

「小さめの声で杏奈ちゃんと話していたけど起こしちゃった?」
「いいや、そんなことないぞ。気持ち良く起きられたし」
「それなら良かった」
「良かったです。まあ、大輝先輩はぐっすり寝ている感じでしたけど」

 ほっとした様子になるサクラと杏奈。
 30分昼寝をしたから気分もスッキリしたし、体にある疲労感もない。これなら、この後もたくさん遊べそうだ。

「今はサクラと杏奈だけか。他のみんなは?」
「青葉ちゃんと羽柴君と二乃ちゃんは海に行ったよ。青葉ちゃんと羽柴君がクロール対決をするんだって。二乃ちゃんが審判役に立候補して」
「一紗先輩はあたし達とずっとお話ししていました。ただ、ちょっと前にお手洗いに行きました」
「そうか」

 みんな思い思いの時間を過ごしているんだな。
 あと、羽柴と小泉さんと二乃ちゃんで海に行ったのか。午前中は3人でビーチボールを使って遊んでいたし、それを通じて結構仲良くなったのかも。海を見ると……羽柴と小泉さんが泳いでいる姿が見える。そんな2人を楽しそうに見ている二乃ちゃんも。

「大輝先輩の寝顔、可愛かったですよ」
「そ、そうか」
「大輝先輩の寝顔を毎日見られる文香先輩が羨ましいです」
「一緒に住んでいる特権だね」

 ふふっ、とサクラと杏奈は楽しそうに笑い合っている。俺は男だし、恋人や後輩からはかっこいいと言われた方が嬉しいんだけど……2人の笑顔を見ていると可愛いって言われることに悪い気はしない。

「一紗先輩も大輝先輩の寝顔が可愛いと言っていましたよ。興奮もしていましたね」
「いい匂いがするとも言っていたね。お腹を触ったり、ダイちゃんの寝顔の写真を何枚も撮ったりしてた」
「どれもこれも一紗らしいな……」

 そういった光景が容易に想像できてしまうほどに。お手洗いから戻ってきたら、一紗は寝ている俺のことを興奮気味に話しそうな気がする。

「一紗先輩といえば……遅くありません?」
「確かにそうだね。ビーチの外れの方にレジャーシートを敷いたから、お手洗いも見える場所にあるし。お手洗いはそんなに混んでは……あれ?」

 サクラはそう言い、目を見開く。

「どうした、サクラ」
「一紗ちゃんを見つけたんだけど、あれ……」

 そう言って、サクラはある方向を指さした。
 俺と杏奈はサクラが指さす方へ視線を向けると……金髪の男と黒髪の男を前にして立ち止まっている一紗の姿が見えた。あの様子からして、

「ナンパされているっぽいな、あれ」
「十中八九そうでしょうね。一紗先輩、美人ですしスタイル抜群ですから」
「そうだね。黒い水着もよく似合っているし。そんな一紗ちゃんが一人で歩いてたら……ナンパされるのも無理ないよね」
「ええ」

 ここから見た感じだと、一紗は落ち着いているように見えるけど、相手は男2人だし怖がっている可能性がありそうだ。

「俺が一紗を連れ戻してくる。相手は男だし、もしナンパだったら、男の連れがいるって分かれば諦めるだろうし」
「それがいいですね」
「そうだね、杏奈ちゃん。……一紗ちゃんと一緒にここに戻ってきて。一紗ちゃんの彼氏のフリをしてもいいから。私が許可する」
「了解」

 もしナンパなら、「一紗に彼氏がいる」って思わせた方がより諦めさせることができるだろうからな。それを考えて、サクラは彼氏のフリをしてもいいと言ったのだろう。

「じゃあ、行ってくる」

 レジャーシートを出て、ビーチサンダルを履いて一紗のところへ向かう。あの男2人が一紗に何をするのか分からないので小走りで。

「一紗!」

 大きめの声で一紗のことを呼ぶと、一紗は嬉しそうな笑みを浮かべて、俺に手を振ってくる。一紗の反応もあってか、一紗の前に立っていた2人の男達はこちらに振り向く。男の俺が来たからか、2人とも苦い表情だ。
 俺は一紗のすぐ横に立って、男達と向かい合う形で立つ。

「あの。ナンパしているなら止めてもらえますか。この子……俺の彼女なんで」
「……うふふっ」

 一紗はとっても嬉しそうな様子で笑い、俺の左腕を抱きしめてくる。おそらく、今の一言で、俺が彼氏のフリをして来てくれたのだと分かったのだろう。一紗のことだから、サクラがそうしていいと許可していることも。
 あと、ビキニ姿で抱きしめられているので、俺の左腕には一紗の大きな胸が押しつけられている。水着越しでもとっても柔らかいのが分かる。ちょっとドキドキする。

「ちょうどいいタイミングで来てくれたわね、大輝君。さっき言った男性とはこの方のことです」
「滅茶苦茶嬉しそうだし、マジの話か……」
「みたいだな。美人だし胸デカいから狙ってたのに……」

 男達はげんなりとした様子だ。

「……一紗。この人達に何を言ったんだ?」
「ナンパされて、2人とも胸をチラチラ見ていたから、『私の体を好きにしていい男性は一人だけで、その人と一緒に遊びに来ている。その人のことが大好き』って言ったのよ」
「そ、そうなのか」
「ええ。……で、その私の体を好きにしていい唯一の男性がこちらの彼です」

 一紗は男達に向かって堂々とした様子でそう言った。きっと、『私の体を好きにしていい男性は一人だけで、その人と一緒に遊びに来ている。その人のことが大好き』ということも、今のように動じることなくしっかりと言ったんだろうな。さすがは一紗だ。

「ああ、分かったよ。ちくしょー」
「今日のこのビーチでは一番の女だと思ったのに……」

 男達はさらにげんなりとした様子に。まあ、一紗はかなりの美人だし、抜群のプロポーションの持ち主。だから、このビーチで一番の女性だと思うのも納得ではあるかな。もちろん、俺にとって一番の女性はサクラだけど。

「今後、隙を狙って、彼女に何かしようとしないでくださいね」
「やらねえよ」
「男連れだって分かったからな。すまなかったな」

 男達はそう言い残して、俺達の元から立ち去っていった。そのことにほっと胸を撫で下ろす。

「何事もなくて良かったな。まあ、俺が来たときから、あの男達はげんなりした様子だったけど」
「一緒に遊んで気持ちいいことをしないかって誘われたとき、さっきの言葉を堂々と言えたのも良かったのかも。私の体を好きにしていい男性は大輝君だけだって決めているし、大輝君のことが大好きなのは本当だから」
「一紗はブレないな。さすがです」

 一紗半端ないって、もう。

「ふふっ。……大輝君が来てくれて、私のことを彼女だって言ってくれたから、物凄く嬉しくなっちゃって。カップルのフリをするために腕をぎゅっと抱きしめたの!」

 一紗は言葉通りの物凄く嬉しそうな表情でそう言い、俺のことをじっと見つめてくる。頬を中心にほんのりと顔が赤くなっているのもあってとても可愛い。

「そうだったのか。まあ、カップルのフリをするのはサクラが許可しているから安心してくれ」
「やはりそうだったのね。分かったわ。助けに来てくれた大輝君がかっこよかったし、『俺の彼女なんで』って言ってくれたからキュンキュンしてるわ。ますます好きになったわ」
「そうか」
「じゃあ、このまま腕を組んでカップルのフリをしながらレジャーシートに戻りましょうか。あの男達以外にも私をナンパする人がいるかもしれないし。腕を組む姿を見れば諦めるでしょう」
「そうだな」

 ここで離れたら、ワンチャンあるんじゃないかと考える人もいそうだし。まあ、男の俺と一緒に歩いているだけで諦める人が大半だろうけど。
 一紗に左腕を抱きしめられたまま、俺達はレジャーシートに戻り始める。その中で、一紗は俺の左腕を抱きしめる強さを強くした。

「大輝君が彼氏のフリをして助けに来てくれて、こうして大輝君の腕を抱きしめてビーチを歩けるなんて幸せだわ」
「一紗らしいな。そう思ってもらえて嬉しいよ」
「ふふっ。海水浴のいい思い出がまた一つ増えたわ!」

 一紗はとても幸せそうな笑顔でそう言ってくれた。至近距離で可愛い笑顔を向けられているし、今も腕を抱きしめられているからキュンとなる。
 あと、この幸せそうな今の一紗を見ていたら、ナンパをしようと思っていた人達はみんな諦めるんじゃないだろうか。

「私のところに来てくれたときの大輝君はかっこよかったけど、文香さんに膝枕してもらって寝ているときの大輝君は可愛かったわ。お腹を触ったし、スマホで大輝君の可愛い寝顔を何枚も撮ったし、大輝君のいい匂いを堪能したわ。まあ、匂いは今でも堪能しているけどね。興奮するわぁ」

 はあっ、はあっ、と一紗は息をちょっと乱している。知らない人が見たら、彼氏の腕を抱きしめてドキドキしているように見えているだろうな。あと、一紗の温かな吐息が体にかかってくすぐったい。

「サクラと杏奈が言ってた通りだな」
「あら、2人から聞いていたのね。普段は見られない大輝君を見られて幸せだったわ」
「……そうか」

 俺の寝姿を思い出しているのか、とても幸せそうな笑顔を見せている。
 レジャーシートからは、サクラと杏奈が笑顔で俺達に向けて手を振っている。なので、俺達も手を振りながらレジャーシートに戻った。

「ただいま。一紗を連れて帰ってきた」
「ただいま! 大輝君の恋人っぽく振る舞って帰ってきたわ! 幸せだった……」
「一紗先輩ニッコニコでしたもんね。2人ともおかえりなさい」
「2人ともおかえり。ダイちゃん、よく連れて帰ってきたね」

 杏奈とサクラは笑顔でそう言ってくれた。ここは海水浴場だけど、笑顔で「おかえり」と言ってもらえるのはいいものだ。
 俺と一紗はレジャーシートの中に入る。その際に一紗は俺の左腕への抱擁を解いた。直接肌に触れていたのもあり、一紗が離れても左腕には彼女の温もりが残っている。その感覚が心地いい。
 俺はサクラの隣に座り、一紗は杏奈の隣に座った。その際、サクラは俺に身を寄せて、右腕を抱きしめてくる。さっきまで一紗が左腕を抱きしめていたからだろうか。もしそうだとしたらとても可愛い。

「杏奈ちゃんと見ていたけど、ダイちゃんが一紗ちゃんのところに言ったら、男の人達はあっさり引いた感じだったね」
「大好きな男の人と来ているからって断ったからね。その直後に大輝君が『俺の彼女なんで』って彼氏のフリをして来てくれたから、男達もあっさり諦めたって感じね」
「なるほどね」
「恋人のフリをするのは正解でしたね」
「ええ。あと、私の体を好きにしていいのは大好きな男性だけとも言ったし。その男性が大輝君だとも紹介したわ」
「そこまでできるのはさすがですね。一紗先輩らしいとも思えますが」
「そうだね、杏奈ちゃん」

 杏奈とサクラは朗らかに笑いながらそう言う。2人の言葉に俺は頷く。

「ただ、大輝君が来てくれなければ、あの男達もあそこまであっさりと諦めなかったと思うわ。大輝君、ありがとう」

 一紗はニッコリとした笑顔で俺にお礼を言ってくれた。その笑顔がとても可愛くてドキッとする。

「いえいえ。一紗のためになって良かったよ」
「ええ。……今回のことで、文香さんの彼氏はとても素敵な人だと改めて思ったわ」
「ふふっ。自慢の彼氏です」

 サクラは可愛らしい笑顔でそう言い、俺の右腕を抱きしめる力を強くした。自慢の彼氏だとサクラが言ってくれることが嬉しい。気付けば頬が緩んでいた。
 それから少しの間、海で遊んでいる羽柴と小泉さんと二乃ちゃんを見ながら4人で談笑した。
しおりを挟む
読んでいただきありがとうございます。お気に入り登録や感想をお待ちしております。

『クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。』の続編がスタートしました!(2025.2.8) 学園ラブコメです。是非、読みに来てみてください。
URL:https://www.alphapolis.co.jp/novel/347811610/89864889

『高嶺の花の高嶺さんに好かれまして。』は全編公開中です。 学園ラブコメ作品です。是非、読みに来てみてください。宜しくお願いします。
URL:https://www.alphapolis.co.jp/novel/347811610/441389601

『まずはお嫁さんからお願いします。』は全編公開中です。高校生夫婦学園ラブコメです。是非、読みに来て見てください。
URL:https://www.alphapolis.co.jp/novel/347811610/120759248
感想 1

あなたにおすすめの小説

僕(じゃない人)が幸せにします。

暇魷フミユキ
恋愛
【副題に☆が付いている話だけでだいたい分かります!】 ・第1章  彼、〈君島奏向〉の悩み。それはもし将来、恋人が、妻ができたとしても、彼女を不幸にすることだった。  そんな彼を想う二人。  席が隣でもありよく立ち寄る喫茶店のバイトでもある〈草壁美頼〉。  所属する部の部長でたまに一緒に帰る仲の〈西沖幸恵〉。  そして彼は幸せにする方法を考えつく―――― 「僕よりもっと相応しい人にその好意が向くようにしたいんだ」  本当にそんなこと上手くいくのか!?  それで本当に幸せなのか!?  そもそも幸せにするってなんだ!? ・第2章  草壁・西沖の二人にそれぞれの相応しいと考える人物を近付けるところまでは進んだ夏休み前。君島のもとにさらに二人の女子、〈深町冴羅〉と〈深町凛紗〉の双子姉妹が別々にやってくる。  その目的は―――― 「付き合ってほしいの!!」 「付き合ってほしいんです!!」  なぜこうなったのか!?  二人の本当の想いは!?  それを叶えるにはどうすれば良いのか!? ・第3章  文化祭に向け、君島と西沖は映像部として広報動画を撮影・編集することになっていた。  君島は西沖の劇への参加だけでも心配だったのだが……  深町と付き合おうとする別府!  ぼーっとする深町冴羅!  心配事が重なる中無事に文化祭を成功することはできるのか!? ・第4章  二年生は修学旅行と進路調査票の提出を控えていた。  期待と不安の間で揺れ動く中で、君島奏向は決意する―― 「僕のこれまでの行動を二人に明かそうと思う」  二人は何を思い何をするのか!?  修学旅行がそこにもたらすものとは!?  彼ら彼女らの行く先は!? ・第5章  冬休みが過ぎ、受験に向けた勉強が始まる二年生の三学期。  そんな中、深町凛紗が行動を起こす――  君島の草津・西沖に対するこれまでの行動の調査!  映像部への入部!  全ては幸せのために!  ――これは誰かが誰かを幸せにする物語。 ここでは毎日1話ずつ投稿してまいります。 作者ページの「僕(じゃない人)が幸せにします。(「小説家になろう」投稿済み全話版)」から全話読むこともできます!

10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ

桜庭かなめ
恋愛
 高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。  あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。  3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。  出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!  ※特別編4が完結しました!(2024.8.2)  ※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

向日葵と隣同士で咲き誇る。~ツンツンしているクラスメイトの美少女が、可愛い笑顔を僕に見せてくれることが段々と多くなっていく件~

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の加瀬桔梗のクラスには、宝来向日葵という女子生徒がいる。向日葵は男子生徒中心に人気が高く、学校一の美少女と言われることも。  しかし、桔梗はなぜか向日葵に1年生の秋頃から何度も舌打ちされたり、睨まれたりしていた。それでも、桔梗は自分のように花の名前である向日葵にちょっと興味を抱いていた。  ゴールデンウィーク目前のある日。桔梗はバイト中に男達にしつこく絡まれている向日葵を助ける。このことをきっかけに、桔梗は向日葵との関わりが増え、彼女との距離が少しずつ縮まっていく。そんな中で、向日葵は桔梗に可愛らしい笑顔を段々と見せていくように。  桔梗と向日葵。花の名を持つ男女2人が織りなす、温もりと甘味が少しずつ増してゆく学園ラブコメディ!  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしています。

覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?

みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。 普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。 「そうだ、弱味を聞き出そう」 弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。 「あたしの好きな人は、マーくん……」 幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。 よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?

管理人さんといっしょ。

桜庭かなめ
恋愛
 桐生由弦は高校進学のために、学校近くのアパート「あけぼの荘」に引っ越すことに。  しかし、あけぼの荘に向かう途中、由弦と同じく進学のために引っ越す姫宮風花と二重契約になっており、既に引っ越しの作業が始まっているという連絡が来る。  風花に部屋を譲ったが、あけぼの荘に空き部屋はなく、由弦の希望する物件が近くには一切ないので、新しい住まいがなかなか見つからない。そんなとき、 「責任を取らせてください! 私と一緒に暮らしましょう」  高校2年生の管理人・白鳥美優からのそんな提案を受け、由弦と彼女と一緒に同居すると決める。こうして由弦は1学年上の女子高生との共同生活が始まった。  ご飯を食べるときも、寝るときも、家では美少女な管理人さんといつもいっしょ。優しくて温かい同居&学園ラブコメディ!  ※特別編10が完結しました!(2024.6.21)  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。  とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。  ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。  お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!  ※続編がスタートしました!(2025.2.8)  ※1日1話ずつ公開していく予定です。  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)

チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。 主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。 ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。 しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。 その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。 「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」 これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。

処理中です...