サクラブストーリー

桜庭かなめ

文字の大きさ
上 下
135 / 194
続編-ゴールデンウィーク編-

第34話『3人でひさしぶりに-後編-』

しおりを挟む
 俺の髪も洗い終わったので、次は体を洗うことに。
 和奏姉さんの提案で、俺の背中を姉さん、姉さんの背中をサクラが流す。2人の背中を流し終わった後に、姉さんがサクラの背中を流すことに決まった。

「和奏ちゃん。今の洗い方で大丈夫ですか? 痛くはないですか?」
「大丈夫だよ、フミちゃん。凄く気持ちいい」
「良かったです。じゃあ、この感じで洗っていきますね」
「うん、お願いね。大輝はどう?」
「俺も大丈夫。気持ちいいよ」
「分かった。じゃあ、この感じでやっていくね」

 曇っている鏡を右手で拭くと、俺の背中を流してくれる和奏姉さんはもちろんのこと、姉さんの後ろにいるサクラの姿も見える。こういう光景を見ると、とても懐かしい気持ちになる。

「背中を流してもらいながら、誰かの背中を流すのも懐かしいなぁ」

 弾んだ声で和奏姉さんはそう言う。人それぞれで、懐かしいと思うポイントが違うようだ。

「こうやって3人並んで背中を流すのはひさしぶりですもんね。小さい頃に家族ぐるみで温泉旅行に行ったときは、女性の大浴場で優子さんとお母さんと5人並んで背中を流しましたよね」
「やったねぇ」
「そんなこともあったなぁ」

 家族ぐるみで旅行に行くことが多かったから、俺も小さい頃は女湯に何度も入らせてもらった。背中を流し合ったり、一緒に温泉に入ったりして楽しかったな。貸切風呂とかではない限り、もう二度とホテルや旅館ではああいった時間を過ごせないだろう。
 そういえば、俺が女湯に入ることはあったけど、サクラと和奏姉さんが男湯に入ってきたことは一度もなかったな。

「あっ、思い出した。一度、大輝が大浴場の浴槽で転びそうになったとき、美紀さんが大輝を抱き留めたことがあったよね」
「ありましたね! そのときはダイちゃん……お母さんの胸に顔を突っ込んでいましたね」
「……俺も思い出した。幼稚園の頃だったな。あのとき、美紀さんはなかなか俺のことを離さなかったんだよなぁ」

 とても柔らかいものに顔を包まれて、優しくて甘い匂いがしたことを覚えている。幼稚園に通っていた頃だったので、そのときは「転ばなくて良かった」くらいにしか思わなかったな。

「息子ってこんな感じなのかもって、お母さんがダイちゃんを嬉しそうに抱いていたよ。それを見ていいなぁって思ってた」
「ふふっ。……大輝、背中流し終わったよ」
「ありがとう、姉さん」
「私の方も流し終わりました」
「ありがとう、フミちゃん。じゃあ、フミちゃんの背中はあたしが流すね。大輝は……あとは自分で洗ってくれる? お姉ちゃんに洗ってほしいなら前も洗ってあげるけど?」
「気持ちだけ受け取っておくよ。あとは自分でやるさ」
「……はぁい」

 ちょっとつまらなそうに返事し、俺にボディータオルを渡してくる和奏姉さん。洗ってほしいならとか言っていたけど、本当は俺の体をもっと洗いたかったのでは。姉さんならあり得そうだ。
 俺は和奏姉さんから受け取ったボディータオルで背中以外の部分を洗っていく。

「フミちゃん、気持ちいい?」
「はい、気持ちいいです」
「良かった」

 背後からそんな楽しげな会話が聞こえてくる。一昨日、小泉さんと3人で一緒に入浴したときも、2人は今のように楽しく話していたのだろう。
 昔のハプニング話をしたので、何かハプニングが起きてしまわないかどうか心配だったけど、何事もなく俺達3人は体を洗い終える。

「いよいよ、大輝とフミちゃんと3人で湯船に浸かるんだね」
「そうですね。青葉ちゃんと一緒に入ったときは窮屈じゃなかったから、きっとダイちゃんとも一緒に入れるよ」
「そうだといいんだけどな」
「もし、窮屈そうだったら、大輝がフミちゃんを抱き寄せればいいんじゃないかな?」
「ほええっ!」

 サクラの甘い声が浴室中に響き渡る。その声が大きかったので耳が痛くなってしまう。
 和奏姉さんはとっさに両手で耳を塞いでいた。驚いてはいるものの、特に痛がっている様子はないので、耳は無事な模様。

「ま、まずかったかな?」
「えっと、その……ダイちゃんとは付き合い始めてから何度もお風呂に入っていますけど、裸で抱き合ったことはなくて。そんなことをしたら、ドキドキしてすぐにのぼせてしまうかもしれないです……」

 サクラは顔を真っ赤にし、か弱い声でそう言った。俺と目が合うとすぐに視線を逸らしてしまう。

「サクラの言う通りだな。俺も今のサクラと抱き合ったらのぼせるかもしれない。だから、窮屈そうなら姉さんがサクラを抱き寄せてくれないか?」
「分かったよ。じゃあ、3人で一緒に入ろう」

 俺は和奏姉さんと向かい合うようにして体育座りの形で座り、背中を浴槽の壁にくっつける。
 サクラは浴室の入り口の方に向きながら、俺と和奏姉さんの間にできたスペースにゆっくりと腰を下ろそうとすると、

「ひゃっ」

 そんなサクラの声が聞こえたのと同時に、両脚のつま先に何か柔らかいものが当たる。おそらく、彼女の太ももかおしりが当たったのだろう。

「両側の太ももに2人のつま先が当たっちゃいますね」
「じゃあ、私に寄りかかる形で入ろうか。大輝、脚を伸ばすから当たっちゃうかもしれない」
「かまわないよ」

 和奏姉さんはゆっくりと脚を伸ばすと、俺の両脚に触れる。このくらいなら全く問題ないな。
 そして、サクラは和奏姉さんに寄りかかるようにして湯船に浸かった。湯船のお湯が気持ちいいのか、それとも和奏姉さんに寄りかかる体勢が気に入ったのか、サクラはまったりとした表情に。

「あぁ、気持ちいい。和奏ちゃんに寄りかかるのもいいですね」
「嬉しいな。私もフミちゃんを後ろから抱きしめるのはいいよ」

 そう言って、サクラと和奏姉さんは笑い合っている。その光景が微笑ましい。将来は義理の姉妹になるかもしれないと思うと感慨深くもある。
 あと、俺も和奏姉さんのように、サクラを後ろから抱きしめながら湯船に浸かりたい。……想像してみるだけで結構ドキドキしてくる。体も熱くなってきたし、のぼせ防止のためにも想像タイム終了だ。

「どうしたの、ダイちゃん。顔を赤くして」
「一番風呂だからか、お湯が熱めだなって思ったんだ。……今でもうちの湯船で3人一緒に入れたな」
「そうだね、ダイちゃん」
「入れたね。小さい頃みたいに湯船に余裕はあんまりないけどさ。それでも、あのときみたいな時間を過ごせてお姉ちゃんは幸せだよ」
「私も幸せですよ。……ダイちゃんはどう?」

 サクラがそう問いかけると、彼女と和奏姉さんは俺をじっと見つめてくる。2人が幸せだって言葉にしてくれたんだから、俺もちゃんと言わないと。

「……懐かしくていいなって思ったよ。それに、サクラと仲直りして、恋人にならないとこういう時間は過ごせない。だから……俺も幸せだよ」

 そういう形で言ったけど、幸せだって口にすると照れくさいな。サクラと和奏姉さんが俺を見つめるから照れくささが右肩上がり。2人を見るよりも、湯船に顔をつけた方が顔の熱くなり方がマシになるんじゃないだろうか。そんなことを考えても、2人から視線を離すことはできなかった。
 からかわれるかな……と思ったら、サクラは嬉しそうな、和奏姉さんは優しげな笑顔をそれぞれ見せてくれる。

「ダイちゃんが同じ気持ちで嬉しいよ!」
「そうだね、フミちゃん。これから、帰省したら一度は3人でお風呂に入ろっか」
「いいですね!」
「サクラがそう言うなら俺もいいよ」

 ちなみに、今年の春休みの帰省までは、帰省の度に和奏姉さんと2人きりで入浴するのがお決まりだった。そのお決まりが、これからはサクラとの3人での入浴に変わるのかな。……いや、和奏姉さんのことだから、俺との2人きりの入浴を継続するかもしれない。

「そうだ。お風呂に3人で入ったんだから、今日は3人で寝ようよ。一昨日と昨日はフミちゃんの部屋だから、今日は大輝の部屋でさ」
「それいいですね!」
「いいよ。ただ、3人で俺のベッドには寝られないと思うぞ。ふとんを敷いて姉さんが寝るのか?」
「ううん。ふとんを2枚敷いてそこで3人で寝るつもりだよ」
「素敵ですね! 私は賛成です!」
「ふとん2枚だったら、身を寄せ合えば何とか寝られるか」
「きっと寝られるよ。決まりだね!」
「ですね!」

 サクラと和奏姉さんは楽しく笑い合っている。かつてのお泊まり会のように眠れるのが嬉しいのだろう。
 サクラの部屋に置いてある帰省用の和奏姉さんのふとんと、客間にあるふとんを使えば大丈夫か。テーブルとクッションを部屋の端に動かせば、ふとん2枚くらいは敷けるスペースはあるはず。きっと大丈夫だろう。
 それから少しの間、湯船に浸かり続ける。サクラと和奏姉さんのおかげか、普段よりも体の温まり方は早く感じられた。それでも、苦しさは感じずとても心地よかった。



 お風呂から上がった後は俺の部屋でテレビを見たり、ゲームをしたり、一紗とのお出かけの話をしたりして過ごした。
 あっという間に日付変更目前の時間がやってきて、俺達は寝る準備に入る。
 2枚のふとんについては、昨日、一紗と杏奈が泊まった際に使ったためサクラの部屋にあるとのこと。俺がふとん2枚をサクラの部屋から持ってきて、ベッドの横に敷く。予想通り、テーブルとクッションを動かしたら敷けた。

「それで、どういう並びで寝るんだ?」
「大輝が真ん中」
「賛成です!」
「まあ、2人がそれでいいなら」

 とは言うものの、俺が真ん中になるんじゃないかと思っていたよ。
 歯を磨いたり、お手洗いを済ませたりして、俺達は2枚並んだふとんの中に入る。その際、サクラはもちろんのこと、和奏姉さんも俺の腕を抱きしめてきた。ちなみに、サクラが左腕で和奏姉さんが右腕。
 小さい頃も、こうして2人で腕を抱かれながら寝たことがあったっけ。

「サクラも和奏姉さんもふとんからは出てないか?」
「大丈夫だよ、ダイちゃん」
「あたしも。……寝ぼけてあたしにキスしちゃダメだよ、大輝」
「ダメだよ! ダイちゃん!」
「そんなことにはならないよ。安心しろ」

 匂いで判別できるからな。あと、腕に当たっている柔らかな感触の違いとかでも。ただ、それを言ったら、2人にどんな反応をされるのか恐いので言わないでおくけど。

「一昨日はフミちゃんと青葉ちゃん、昨日はフミちゃんと一紗ちゃんと杏奈ちゃんが一緒だったけど、こうして大輝とフミちゃんと3人で寝るのもいいね。懐かしいし」
「そうですね。あと、ふとんに入ってダイちゃんと和奏ちゃんの匂いを感じるととても懐かしい気持ちになります。今日はいい夢が見られそうです」
「あたしも」
「こうして寝るのはひさしぶりだから、どんな夢を見られるか楽しみだ」
「そうだね。温かいから眠くなってきた。大輝、フミちゃん、おやすみ」
「おやすみなさい」
「2人ともおやすみ」

 俺はゆっくりと目を瞑る。
 ひさしぶりにサクラと和奏姉さんから腕を抱かれてどうなるかと思ったけど、2人の温もりと甘い匂い、柔らかさが心地良くて。目を瞑ってからあまり時間が経たないうちに眠りについた。
しおりを挟む
読んでいただきありがとうございます。お気に入り登録や感想をお待ちしております。

『クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。』の続編がスタートしました!(2025.2.8) 学園ラブコメです。是非、読みに来てみてください。
URL:https://www.alphapolis.co.jp/novel/347811610/89864889

『高嶺の花の高嶺さんに好かれまして。』は全編公開中です。 学園ラブコメ作品です。是非、読みに来てみてください。宜しくお願いします。
URL:https://www.alphapolis.co.jp/novel/347811610/441389601

『まずはお嫁さんからお願いします。』は全編公開中です。高校生夫婦学園ラブコメです。是非、読みに来て見てください。
URL:https://www.alphapolis.co.jp/novel/347811610/120759248
感想 1

あなたにおすすめの小説

僕(じゃない人)が幸せにします。

暇魷フミユキ
恋愛
【副題に☆が付いている話だけでだいたい分かります!】 ・第1章  彼、〈君島奏向〉の悩み。それはもし将来、恋人が、妻ができたとしても、彼女を不幸にすることだった。  そんな彼を想う二人。  席が隣でもありよく立ち寄る喫茶店のバイトでもある〈草壁美頼〉。  所属する部の部長でたまに一緒に帰る仲の〈西沖幸恵〉。  そして彼は幸せにする方法を考えつく―――― 「僕よりもっと相応しい人にその好意が向くようにしたいんだ」  本当にそんなこと上手くいくのか!?  それで本当に幸せなのか!?  そもそも幸せにするってなんだ!? ・第2章  草壁・西沖の二人にそれぞれの相応しいと考える人物を近付けるところまでは進んだ夏休み前。君島のもとにさらに二人の女子、〈深町冴羅〉と〈深町凛紗〉の双子姉妹が別々にやってくる。  その目的は―――― 「付き合ってほしいの!!」 「付き合ってほしいんです!!」  なぜこうなったのか!?  二人の本当の想いは!?  それを叶えるにはどうすれば良いのか!? ・第3章  文化祭に向け、君島と西沖は映像部として広報動画を撮影・編集することになっていた。  君島は西沖の劇への参加だけでも心配だったのだが……  深町と付き合おうとする別府!  ぼーっとする深町冴羅!  心配事が重なる中無事に文化祭を成功することはできるのか!? ・第4章  二年生は修学旅行と進路調査票の提出を控えていた。  期待と不安の間で揺れ動く中で、君島奏向は決意する―― 「僕のこれまでの行動を二人に明かそうと思う」  二人は何を思い何をするのか!?  修学旅行がそこにもたらすものとは!?  彼ら彼女らの行く先は!? ・第5章  冬休みが過ぎ、受験に向けた勉強が始まる二年生の三学期。  そんな中、深町凛紗が行動を起こす――  君島の草津・西沖に対するこれまでの行動の調査!  映像部への入部!  全ては幸せのために!  ――これは誰かが誰かを幸せにする物語。 ここでは毎日1話ずつ投稿してまいります。 作者ページの「僕(じゃない人)が幸せにします。(「小説家になろう」投稿済み全話版)」から全話読むこともできます!

10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ

桜庭かなめ
恋愛
 高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。  あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。  3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。  出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!  ※特別編4が完結しました!(2024.8.2)  ※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

向日葵と隣同士で咲き誇る。~ツンツンしているクラスメイトの美少女が、可愛い笑顔を僕に見せてくれることが段々と多くなっていく件~

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の加瀬桔梗のクラスには、宝来向日葵という女子生徒がいる。向日葵は男子生徒中心に人気が高く、学校一の美少女と言われることも。  しかし、桔梗はなぜか向日葵に1年生の秋頃から何度も舌打ちされたり、睨まれたりしていた。それでも、桔梗は自分のように花の名前である向日葵にちょっと興味を抱いていた。  ゴールデンウィーク目前のある日。桔梗はバイト中に男達にしつこく絡まれている向日葵を助ける。このことをきっかけに、桔梗は向日葵との関わりが増え、彼女との距離が少しずつ縮まっていく。そんな中で、向日葵は桔梗に可愛らしい笑顔を段々と見せていくように。  桔梗と向日葵。花の名を持つ男女2人が織りなす、温もりと甘味が少しずつ増してゆく学園ラブコメディ!  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしています。

覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?

みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。 普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。 「そうだ、弱味を聞き出そう」 弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。 「あたしの好きな人は、マーくん……」 幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。 よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?

管理人さんといっしょ。

桜庭かなめ
恋愛
 桐生由弦は高校進学のために、学校近くのアパート「あけぼの荘」に引っ越すことに。  しかし、あけぼの荘に向かう途中、由弦と同じく進学のために引っ越す姫宮風花と二重契約になっており、既に引っ越しの作業が始まっているという連絡が来る。  風花に部屋を譲ったが、あけぼの荘に空き部屋はなく、由弦の希望する物件が近くには一切ないので、新しい住まいがなかなか見つからない。そんなとき、 「責任を取らせてください! 私と一緒に暮らしましょう」  高校2年生の管理人・白鳥美優からのそんな提案を受け、由弦と彼女と一緒に同居すると決める。こうして由弦は1学年上の女子高生との共同生活が始まった。  ご飯を食べるときも、寝るときも、家では美少女な管理人さんといつもいっしょ。優しくて温かい同居&学園ラブコメディ!  ※特別編10が完結しました!(2024.6.21)  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。  とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。  ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。  お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!  ※続編がスタートしました!(2025.2.8)  ※1日1話ずつ公開していく予定です。  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)

チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。 主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。 ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。 しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。 その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。 「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」 これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。

処理中です...