サクラブストーリー

桜庭かなめ

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続編-ゴールデンウィーク編-

第32話『いてくれることがいい』

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 今日は午前11時から午後4時まで、杏奈と俺はマスバーガーのバイトがある。なので、サクラ、和奏姉さん、一紗とは別行動だ。
 3人はオリオ四鷹店や駅周辺のお店を廻ってから、昼過ぎにマスバーガーにお昼ご飯を食べに来てくれるらしい。
 祝日なのもあって、俺達がカウンターに入った時点で多くのお客様が来店している。

「ありがとうございました!」

 隣のカウンターから、定期的に杏奈の元気な声が聞こえてくる。元気もらえるなぁ。
 チラッと見ると、杏奈から注文したメニューを受け取った女性のお客様が笑顔になっている。今日もいい接客ができている。昨日、一紗と和奏姉さんと一緒にお泊まりした効果もあるのかな。とても楽しんでいたようだし。

「大輝君。杏奈君。昼頃からのシフトの子が来たから休憩に入りなさい。まかないもあるから、それを食べながら長めにね」
「分かりました。杏奈、休憩しようか」
「はいっ!」

 お昼からシフトに入った店員にカウンター業務をバトンタッチし、俺は杏奈と一緒にスタッフルームに戻る。
 テーブルには、チーズバーガーとSサイズポテトがトレーにいくつも置かれていた。チーズバーガーは大好物なのでとても嬉しい。

「美味しそうですね。大輝先輩、飲み物は何にします?」
「アイスコーヒーをお願いできるかな。シロップとミルクはいらないよ」
「了解でーす」

 スタッフルームに戻ったからか、杏奈は接客しているときよりも砕けた口調になっている。そういうところも杏奈の可愛さの一つだと思う。
 チーズバーガーとSサイズポテトを一つ取って、俺は席に座る。その直後に杏奈がアイスコーヒーを持ってきてくれた。

「コーヒーどうぞ」
「ありがとう」

 杏奈は俺の向かい合いの席にカップを置き、チーズバーガーとポテトをトレーから一つずつ取った。彼女のカップを見ると……どうやらアイスティーのようだ。

「じゃあ、食べようか」
「そうですね。いただきますっ!」
「いただきます」

 アイスコーヒーを一口飲んで、俺はチーズバーガーを一口食べる。そんな俺を見て何を思ったのか、杏奈は笑いながらチーズバーガーをモグモグと食べている。

「どうした? 俺の顔にケチャップとかついてる?」
「いいえ。本当に美味しそうに食べるなぁって。この前、先輩にチーズバーガーを奢ったときも幸せそうでしたし」
「あのときも言ったように、マスバーガーのチーズバーガーは凄く美味しいからな」
「なるほどです。チーズバーガー、美味しいですもんね」

 納得した様子でそう言うと、杏奈はチーズバーガーをもう一口。すると、程なくして「うんっ」と笑顔で頷いた。小動物みたいで可愛いな。
 俺はポテトを一本食べた後、チーズバーガーを再び食べる。今まで接客してくれたお礼にと、杏奈から奢ってもらったときのチーズバーガーも美味しかったけど、一仕事した後のチーズバーガーも美味い。

「そういえば、杏奈。今日もよく接客ができているよ。祝日のお昼頃で、お客さんがたくさん来ているけど」
「ありがとうございます。大変なときもありますけど、先輩が隣のカウンターにいるから安心してできます」
「そう言ってくれると、先輩として嬉しいよ。俺も……杏奈の笑顔と明るい声には元気をもらっているよ。ありがとう」

 杏奈がいなかったら、今の段階で疲れを感じていたんじゃないだろうか。
 俺にお礼を言われたからか、杏奈は頬を赤くし「えへへっ」と笑った。

「どうもです。大輝先輩と一緒ですから、文香先輩達と遊ばずにバイトするのもいいなって思えます。もちろん、バイトすれば、その分もらえるバイト代も増えますし」

 そういえば、サクラ達と別行動になることを嫌がる素振りは見せることはなかったな。
 バイトするのがいいと思える理由の一つに自分が絡んでいるのは嬉しいことだ。

「そうだな。まかない食べて、ちょっと休憩したら、午後のバイトも頑張ろう」
「文香先輩達も来ますもんね! 頑張りましょう!」

 明るい笑顔で、杏奈はそう返事をしてくれる。午後はサクラ達も来るし、元気な杏奈の隣にいれば今日のバイトは大丈夫だろう。
 それからも杏奈と話したり、サクラ達とLIMEでメッセージし合ったりして、休憩の時間を過ごすのであった。



 長めの休憩を取った後、俺は杏奈と一緒にカウンターで接客業務を再開する。
 休憩前と変わらず、お客様がたくさん来店してくる。
 人、人、人。
 一つの接客が終わっても、次のお客さんがすぐにやってくる。絶え間なく接客は続く。

「ありがとうございました!」

 杏奈もずっと接客をしているけど、彼女は疲れの色を見せず、明るくて可愛らしい笑顔を浮かべている。凄いな。
 ただ、接客には慣れてきたけど、バイトを始めてまだ1ヶ月も経っていない。ここまで多くのお客さんが来る時間帯のバイトは数えるほど。だから、途中でバテてしまう可能性もある。

「杏奈。キツいと思ったら、すぐに言ってくれ。無理はするなよ」

 俺がそう耳打ちにすると、杏奈はこちらをチラッと見て、微笑みながら頷いた。俺も杏奈を気にかけるようにしよう。
 それからも接客が続いていき、来店するお客様の数が落ち着いたときには午後2時近くになっていた。

「とりあえずは一段落だな。杏奈」
「はい。……もう2時近くなんですか。あっという間ですね」
「そうだな。体の調子はどうだ? 今日みたいな日のバイトはあまりないし、基本的に一人でやっていたからさ」
「まかないを食べた後ですからまだまだ元気ですよ。何も食べてなかったら、かなり疲れていたかもしれませんが」
「それなら良かった」

 俺も同じような感じだ。もし、バイトを始めてからずっと何も食べずに業務をしていたら、今頃ヘトヘトになっていたかもしれない。適度に休んで、食事をすることって大切だなぁ。

「先輩。お手洗いに行ってきてもいいですか?」
「もちろんだ。今は落ち着いてきたし、ちょっと休憩もしてきな」
「はいっ」

 杏奈は俺に軽く頭を下げて、カウンターから離れていった。
 その直後に隣のカウンターにいる先輩店員から「速水君も休憩してきなよ」と言われたので、俺もトイレ休憩をする。
 スタッフルームの近くにある男性用化粧室で用を済ませ、スマホを見る。昼に取った休憩以降で届いているのは広告メールや、企業公式アカウントのLIMEメッセージくらいか。

「バイトしている俺達に気を遣ってくれているのかな」

 昼間にサクラとLIMEで話したときも、話のきっかけは杏奈からだったし。
 メッセージを送ろうか迷ったけど、トークが始まったら止まらなくなりそうだし、3人は今ぐらいの時間に来店してくれる。だから、止めておいた。
 男性用のお手洗いを出ると、杏奈とバッタリ出くわす。その瞬間、杏奈は驚いた様子に。

「先輩もお手洗い休憩ですか?」
「ああ。ちょっとでも休憩すると体が楽になるなぁ」
「ふふっ、そうですか。何だかお年寄りみたいですね」
「君とは1学年しか違わないけどね。……さあ、カウンター業務再開するか。そろそろサクラ達も来るだろうから」
「はいっ!」

 杏奈と俺はフロアに戻って、さっきと同じカウンターで接客業務を再開する。そんな俺達を待っていたかのように、

「ダイちゃん、杏奈ちゃん、お疲れ様」

 カウンターに立ってすぐにサクラ達がお店の中に入ってきた。3人は笑顔で俺達に手を振ってくる。一紗はパンツルックで半袖のブラウス、和奏姉さんは七分袖のワンピース姿、サクラにいたってはキュロットスカートにノースリーブのYシャツなので涼しさが感じられる。今日は晴れて暖かいので、3人のように、袖の短いもしくはない服装をされているお客様がちらほらといる。
 サクラ達が入ってきたからか、周りにいるお客さん達の視線が3人に集まる。3人とも美人で可愛らしいからな。きっと、お店を回っているときも、今のように周りの人の視線を集めてきたのだろう。

「2人ともお疲れ様。……杏奈さんの後ろで見守る大輝君もいいけど、杏奈さんの隣のカウンターに立っている大輝君もいいわね」
「それはどうも。杏奈も慣れてきたからな。今日もよくやってくれているよ」
「えへへっ」

 みんなの前で褒めたからか、杏奈は照れくさそうに笑う。

「3人の方はどうだ? 昼にLIMEで話したときも、楽しいのは伝わってきたけど」
「あれから、『にゃんだかな』っていう猫カフェに行ったり、オリオで夏物の服を買ったりしたわ!」
「楽しかったよね。猫は可愛かったし、いい服も買えたし」
「そうだね、フミちゃん。あたしが住んでいるところにあるお店よりも種類が豊富だったよ。さすがは四鷹。あと、猫も可愛かったけど、猫と戯れているフミちゃんと一紗ちゃんも可愛かったなぁ」

 そのときのことを思い返しているのか、和奏姉さんは恍惚な笑顔に。姉さんも猫は大好きだからなぁ。可愛い猫と可愛いサクラと一紗がコラボした光景が見られて幸せなのだろう。もし、そのときの写真を撮っていたら、後で見せてもらおうかな。

「今日も杏奈ちゃんのカウンターで注文しようかな」
「私も杏奈さんの方で。まだ迷っているので、どうぞお姉様が先に注文してください」
「分かったよ」
「……じゃあ、私はダイちゃんのカウンターで注文しますね」

 そう言うと、サクラはカウンター越しに俺の目の前に立つ。
 家でも見たけど、今日の服装のサクラをこうして間近で見るとドキドキするな。白くて美しい両腕に目を引かれる。チラッと見える腋も綺麗で。これから、温かくていい季節がやってくるのだと実感する。

「もう、ダイちゃんったら。顔を赤くして私を見つめないで。店員さんとしてバイト中なんだから、しっかりとしなさい」
「そ、そうだったな」

 お客さんで恋人のサクラに叱られてしまった。だからか、隣のカウンターにいる杏奈、和奏姉さん、一紗に笑われてしまう。あと、いつの間にか壁側に店長がおり、俺の方を見ながら微笑んでいる。ううっ、恥ずかしい。
 ただ、今はバイト中だ。気を取り直して接客しよう。

「いらっしゃいませ。店内でお召し上がりですか?」
「はい」
「店内ですね。ご注文をどうぞ」
「チキンバーガーのオニポテドリンクセット」
「チキンバーガーのオニポテドリンクセットですね。ドリンクは何にいたしますか?」
「ゼロカロリーコーラで」
「ゼロカロリーコーラですね。他に何かご注文はありますか?」
「……今日も頭を撫でてくれると嬉しいです」
「……かしこまりました。頭撫で撫では今ここで」

 俺はサクラの頭を優しく撫でる。そのことでサクラの甘い匂いがほのかに香ってきて。これだけで、今日のバイトの疲れが吹っ飛びそう。
 手をサクラの頭から離した際、店長の方をチラッと見る。すると、店長は右手でサムズアップをして、落ち着いた笑みを浮かべる。いいもの見させてもらいましたってことかな。

「……撫でられたとき、石けんっぽい香りがした」
「ついさっきお手洗いに行って、しっかり手を洗ったからね」
「そういうことね。……注文は以上で」
「かしこまりました。確認いたします。チキンバーガーのオニポテドリンクセット。ドリンクはゼロカロリーコーラですね」
「はいっ」

 それから、サクラから代金を受け取り、彼女の注文したメニューを用意していく。

「今日も撫で撫でしてましたね」

 和奏姉さんの注文したメニューを用意している杏奈に、笑われながらそう言われた。これから、サクラが来店した際は頭撫で撫でレギュラーメニューになるかもしれない。

「お待たせしました」
「ありがとう、ダイちゃん。バイト頑張ってね。私達、2人のバイトが終わるまでここにいるから」
「分かった。ありがとうございます。ごゆっくり」

 注文したメニューが乗ったトレーを俺から受け取ると、サクラはついさっき空いたカウンター近くの4人用テーブル席へ向かった。サクラが椅子に座った直後に和奏姉さんもテーブル席に向かい、サクラの正面の椅子に座る。
 カウンターからかなり近いところにサクラ達が座ってくれたな。バイトが終わるまでいてくれるみたいだし、残りのバイトも頑張れそうだ。

「ありがとうございました! ごゆっくり」
「ええ」

 和奏姉さんが座ってから2、3分後。一紗はトレーを持ってサクラと和奏姉さんの待つテーブル席へ向かった。

「親しい人に接客すると元気になりますね」
「そうだな。俺達のバイトが終わるまでここにいてくれるらしい」
「和奏さんも一紗先輩もそう言っていました。先輩達が近くにいてくれるのは嬉しいですね。元気をもらえます」
「そうだな。残りの2時間近く頑張ろう」
「はいっ!」

 それからは不思議と時間がかなり早く進んでいった気がする。サクラ達が来てくれて、少し視線を向けると姿が見えるからだろうか。食べながら談笑する姿はとても可愛らしくて。たまに、サクラ達が笑顔を向けてくれることもあって。
 杏奈の言うことは正しかった。
 今日はバイトしていると疲れるどころか、どんどん元気になっていくのであった。
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