サクラブストーリー

桜庭かなめ

文字の大きさ
上 下
126 / 194
続編-ゴールデンウィーク編-

第25話『いってらっしゃい』

しおりを挟む
 5月3日、日曜日。
 目を覚ますと、部屋の中がうっすらと明るくなっていた。
 壁にかかっている時計を見てみると、今は……午前6時半過ぎか。昨日の夜はゲームやアニメで盛り上がって、日付が変わる頃まで起きていたんだけど、結構早く起きたな。

「まだ寝られるか……」

 小泉さんは女子テニス部の合宿に参加する。午前9時頃に四鷹高校の校門前で集合することになっている。合宿先までは貸切バスで行くらしい。その際、俺達が小泉さんを見送りに行くことになったのだ。
 見送りに行こうと言い出したのは和奏姉さん。姉さんは女子テニス部の顧問の先生から体育を3年間教わっていたとのこと。なので、ひさしぶりに先生に会って挨拶したいらしい。あと、四鷹高校の校舎の外観をすぐ近くで見たいのだとか。
 最初は見送りに行こうか迷ったけど、サクラも見送りに行くと言ったので俺も行くことに。和奏姉さんの命令で、小泉さんの荷物を持たされそうな気がするけど……もしそうなったら素直に持とう。

「あと1時間くらい寝ても大丈夫そうかな」

 5月になったけど、ふとんの温かさがとても気持ち良く感じられる。寝坊しないように気をつけないと。

『1、2、3……』

 部屋の外から女の子の声が聞こえてくる。この声は……小泉さんかな?
 声の主を確かめるために、部屋の扉を開けて外の様子を見る。すると、廊下で腕立て伏せをしている小泉さんの姿が。

「あっ、速水君。おはよう」
「おはよう、小泉さん。どうしたんだ? こんなところで腕立て伏せをして」
「朝の軽い運動だよ。平日は朝練で運動するけど、休日はランニングしたり、自分の部屋で腕立て伏せや腹筋をしたりするのが日課なんだ。文香と和奏先輩が寝ているから、廊下で腕立て伏せをしていたの」
「そうなんだ。偉いな」

 もし、俺に運動の習慣があったとしても、友達の家に泊まるときくらいはサボってしまいそうだ。

「もしよければ、俺の部屋で運動してもいいけど」
「……気持ちだけ受け取っておくよ、ありがとう。文香の許可なく、速水君の部屋に入るのは申し訳ないから。それに、ここでも十分にできるし」
「そうか。……何かごめん」

 俺がそう言うと、小泉さんは微笑みながら首を横に振った。

「気にしないで。……あと、さっきの誘い文句……一紗だったら変な意味で勘違いしそう」
「……しそうな気がする」

 うっとりとした表情になって「大輝君がそう言うなら。……大輝君と一緒に運動したいからベッドがいいかも」とか言って、俺の手を引いて一緒に部屋に入りそう。今晩は一紗と杏奈が泊まるし気をつけないと。

「そういえば、体調はどうだ? 昨日の夜にハヤシライスを3杯食ったからさ」
「そのハヤシライスのおかげで、いつもよりもいい朝を迎えられたよ。昨日の夜の時間も楽しかったし。まだハヤシライスが残っているから、朝食に食べても大丈夫なくらい。合宿も頑張れそう」
「……さすがは小泉さんだ」

 今の言葉をサクラが聞いたら、とても喜びそうだ。ここに泊まったことが今日からの合宿の活力になったらいいな。

「文香って本当に速水君のことが好きで、ここでの同棲を楽しんでいるんだなって分かったよ。お風呂に入っているときや、寝る前に色々と話したんだけど、速水君絡みになると、文香はとても可愛い笑顔になるんだ」
「そうなのか」

 サクラのとても可愛い笑顔はたくさん知っている。どの笑顔でサクラは俺のことを離したんだろう。そんな想像ができるのが楽しくて嬉しい。

「あと、文香ほどじゃないけど、和奏先輩も速水君のことを話すと楽しそうだったな。仲のいいお姉さんなのは確実だと思うけど、ブラコンの域に入っている気がする。明後日……いや、もう明日か。速水君と文香と一緒にお風呂に入るんだって楽しみにしていたし」
「……そうか」

 お風呂に入ったときにでも言ったのだろうか。まあ、俺が小さいならともかく、高校生の弟と一緒に入浴するのが楽しみだって言ったら、ブラコンだと思っても不思議はない。

「ご、ごめんね。お姉さんのことを勝手にブラコン呼ばわりして」
「いいんだよ。俺もブラコンだと思っているから。でもね、不思議なことに本人にその自覚は全くないんだ。小さい頃は俺と一緒にお風呂に入るのが普通だったし、その延長に思っていそうだよ」
「な、なるほどね。……今の話を聞いて、相当なブラコンな気がしてきたよ」

 あははっ、と小泉さんは苦笑い。
 今の小泉さんと同じような言葉を、以前に杏奈から言われた気がする。

「話を戻そうか。1年の頃から、文香はいい笑顔を見せてくれるよ。それでも、速水君のことが好きなんだって言われたときは驚いたなぁ。幼馴染だって知っていたし、普段の速水君を見るときの表情とかで薄々感づいてはいたけどさ。一緒に登校することはあっても、教室とかで話すことはそんなになかったから」
「……3年前のことがあったからな。高校に入学した頃には、登下校したり、軽く会話したりするくらいの関係には戻れてた」
「なるほどね」

 すると、小泉さんは真剣な様子になって俺のことを見つめる。

「文香の親友として言わせて。これからも文香のことを大切にして、幸せにしてよ。恋人になることで強くいられるようになる部分もあれば、より傷つきやすくなる部分もあると思うから」
「ああ。3年前のことが俺にとっていい教訓になってる。サクラを守って、幸せにしていくよ」
「……頼んだよ」

 小泉さんは優しい笑みを浮かべ、俺に握りしめた右手を差し出す。何だか運動部っぽい約束の仕方だ。
 俺も右手を握りしめ、小泉さんの右手にそっと触れるのであった。


 午前8時45分。
 小泉さんは女子テニス部の合宿へ行くために。俺とサクラ、和奏姉さんはそんな小泉さんを見送るために、四鷹高校に向かって出発した。
 朝起きたときの予想通り、和奏姉さんの提案で、俺が小泉さんのボストンバッグを集合場所まで運ぶことに。当初はラケットケースも持つ予定だったが、小泉さんがどちらも持たせるのは申し訳ないと言い、ラケットケースは彼女が持っている。

「徒歩数分なだけあって、出発してすぐに校舎が見えるんだね」
「ああ。今の教室がある第1教室棟は6階まであるからな。3月までサクラが住んでいたマンションのベランダからも見えたよな」
「うん。家が6階にあったからね」
「……そういえば、前に遊びに行ったときにベランダから見たな。近いのは魅力的だよね。電車通学も慣れたし、電車に乗っているのは数分くらいだから、自分の家からでも遠く感じないけど」
「青葉ちゃんの言うこと分かる。近いのはいいよね。あたしの通う大学、実家からも通えなくはない距離だけど、結構な時間電車に乗るからね。高校までは徒歩通学だったから、大学の近くにあるアパートに一人暮らしを始めたんだ。おかげで、寝坊はしても遅刻はしたことないよ!」

 えっへん、と和奏姉さんはなかなか大きな胸を張る。遅刻しないのは偉いことだけど、寝坊はしているのでドヤ顔で言えることじゃないだろう。
 そんなことを話していると、あっという間に四鷹高校の正門が見えてきた。
 女子テニス部の生徒だろうか。正門周辺には小泉さんと同じように、四鷹高校のジャージ姿の女子生徒の姿が。

「あっ、青葉だ! あーおばー!」

 小泉さんに気づいたようで、何人かの女子がこちらに向いて手を振ってきた。それに対して小泉さんも元気よく手を振る。やはり、女子テニス部の部員のようだ。
 正門前に到着すると、近くに駐まっているリムジンバスが見える。ああいうのを見ると、小学校や中学校での遠足とかを思い出す。

「青葉。どうしてそっちから来たの? 駅とは違わない?」
「こちらの3人の家に泊めさせてもらっていたんだ。速水君、バッグを運んでもらってありがとね」
「いえいえ」

 ボストンバッグを小泉さんに手渡すと、彼女はリムジンバスへ行きトランクルームにバッグとラケットケースを入れる。
 ジャージ姿や体操着姿、トレーニングウェア姿の女子はいるけど、俺やサクラ、和奏姉さんみたいに私服姿の人はいない。どうやら、見送りに来たのは俺達だけのようだ。小学生ならともかく、高校生の合宿だからなぁ。私服姿の人間が珍しいのか、チラチラと俺達を見てくる女子テニス部の人が何人もいる。中には俺達を見ながらコソコソと話す生徒も。

「これまで、帰省したときにあの第1教室棟の校舎は見るけど、こうして校門まで来るのは卒業したとき以来だよ。やっぱりいいね~、母校。懐かしいよ」

 和奏姉さんは優しい笑顔になって、四鷹高校の校舎を見ている。
 俺も卒業した中学校の前に行ったら、今の姉さんのような気持ちになるのだろうか。卒業以来、一度も行っていないし。中学生活の3分の2はサクラと距離があったので、彼女と一緒に中学の前に行ったら、色々な想いがこみ上げてきそうだ。

「あっ、佐藤先生だ。挨拶してくるね」

 そう言うと、和奏姉さんは金髪で高身長の女性のところへ向かっていく。校内で何度か姿を見たことがある。あの人が女子テニス部の顧問なのか。
 和奏姉さんが話しかけると、佐藤先生はぱあっと明るい笑顔になり、姉さんと握手を交わしている。授業での関係だったらしいけど、3年連続だからか仲がいいみたいだ。姉さんは体育の成績も良かったし。

「お世話になった先生との再会か。いいね、ダイちゃん」
「そうだな」
「私達にとっては愛実先生がそうなるのかな」
「だろうな」

 愛実先生というのは、俺達が1年生からクラス担任である流川愛実るかわまなみ先生のこと。優しい雰囲気の先生だ。地理歴史を教えており、和奏姉さんも在学中は流川先生の授業を受けたことがある。
 小泉さんと一緒に来たこともあって、俺達は彼女の仲のいいテニス部員と話したりする。その部員の話だと、小泉さんの影響で俺とサクラのことを知っている部員は多いらしい。だから、俺達を見てくる部員が何人もいたのか。
 俺達がここに来てから10分ほどで、佐藤先生による点呼が行われ、部員は続々とリムジンバスに乗っていく。

「あたしも行きますね。昨日は楽しかったです。文香、ハヤシライス美味しかったよ」
「美味しそうにたくさん食べてくれて嬉しかったよ。合宿頑張ってね。いってらっしゃい」
「うん!」
「頑張ってね、青葉ちゃん。今年も8月中に帰ってくるつもりだから」
「分かりました。そのときはまた会いましょうね」
「小泉さん、いってらっしゃい。ケガには気をつけて」
「ありがとう。いってきます!」

 小泉さんは俺達に手を振ってリムジンバスに乗っていく。
 やがて、校門前にいた生徒全員と佐藤先生がリムジンバスへ。
 そして、発車しようとしたときに、後方の窓から小泉さん達が俺達に手を振ってきた。きっとそうするのは、俺達が小泉さんと一緒にここに来たことや、和奏姉さんが佐藤先生と仲良く話していたからなのだろう。
 俺達が手を振った瞬間に、リムジンバスはゆっくりと走り出す。
 小泉さん。女子テニス部のみなさん。いってらっしゃい。小泉さんには言ったけど、ケガにはどうか気をつけて。
しおりを挟む
読んでいただきありがとうございます。お気に入り登録や感想をお待ちしております。

『クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。』の続編がスタートしました!(2025.2.8) 学園ラブコメです。是非、読みに来てみてください。
URL:https://www.alphapolis.co.jp/novel/347811610/89864889

『高嶺の花の高嶺さんに好かれまして。』は全編公開中です。 学園ラブコメ作品です。是非、読みに来てみてください。宜しくお願いします。
URL:https://www.alphapolis.co.jp/novel/347811610/441389601

『まずはお嫁さんからお願いします。』は全編公開中です。高校生夫婦学園ラブコメです。是非、読みに来て見てください。
URL:https://www.alphapolis.co.jp/novel/347811610/120759248
感想 1

あなたにおすすめの小説

僕(じゃない人)が幸せにします。

暇魷フミユキ
恋愛
【副題に☆が付いている話だけでだいたい分かります!】 ・第1章  彼、〈君島奏向〉の悩み。それはもし将来、恋人が、妻ができたとしても、彼女を不幸にすることだった。  そんな彼を想う二人。  席が隣でもありよく立ち寄る喫茶店のバイトでもある〈草壁美頼〉。  所属する部の部長でたまに一緒に帰る仲の〈西沖幸恵〉。  そして彼は幸せにする方法を考えつく―――― 「僕よりもっと相応しい人にその好意が向くようにしたいんだ」  本当にそんなこと上手くいくのか!?  それで本当に幸せなのか!?  そもそも幸せにするってなんだ!? ・第2章  草壁・西沖の二人にそれぞれの相応しいと考える人物を近付けるところまでは進んだ夏休み前。君島のもとにさらに二人の女子、〈深町冴羅〉と〈深町凛紗〉の双子姉妹が別々にやってくる。  その目的は―――― 「付き合ってほしいの!!」 「付き合ってほしいんです!!」  なぜこうなったのか!?  二人の本当の想いは!?  それを叶えるにはどうすれば良いのか!? ・第3章  文化祭に向け、君島と西沖は映像部として広報動画を撮影・編集することになっていた。  君島は西沖の劇への参加だけでも心配だったのだが……  深町と付き合おうとする別府!  ぼーっとする深町冴羅!  心配事が重なる中無事に文化祭を成功することはできるのか!? ・第4章  二年生は修学旅行と進路調査票の提出を控えていた。  期待と不安の間で揺れ動く中で、君島奏向は決意する―― 「僕のこれまでの行動を二人に明かそうと思う」  二人は何を思い何をするのか!?  修学旅行がそこにもたらすものとは!?  彼ら彼女らの行く先は!? ・第5章  冬休みが過ぎ、受験に向けた勉強が始まる二年生の三学期。  そんな中、深町凛紗が行動を起こす――  君島の草津・西沖に対するこれまでの行動の調査!  映像部への入部!  全ては幸せのために!  ――これは誰かが誰かを幸せにする物語。 ここでは毎日1話ずつ投稿してまいります。 作者ページの「僕(じゃない人)が幸せにします。(「小説家になろう」投稿済み全話版)」から全話読むこともできます!

10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ

桜庭かなめ
恋愛
 高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。  あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。  3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。  出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!  ※特別編4が完結しました!(2024.8.2)  ※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

向日葵と隣同士で咲き誇る。~ツンツンしているクラスメイトの美少女が、可愛い笑顔を僕に見せてくれることが段々と多くなっていく件~

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の加瀬桔梗のクラスには、宝来向日葵という女子生徒がいる。向日葵は男子生徒中心に人気が高く、学校一の美少女と言われることも。  しかし、桔梗はなぜか向日葵に1年生の秋頃から何度も舌打ちされたり、睨まれたりしていた。それでも、桔梗は自分のように花の名前である向日葵にちょっと興味を抱いていた。  ゴールデンウィーク目前のある日。桔梗はバイト中に男達にしつこく絡まれている向日葵を助ける。このことをきっかけに、桔梗は向日葵との関わりが増え、彼女との距離が少しずつ縮まっていく。そんな中で、向日葵は桔梗に可愛らしい笑顔を段々と見せていくように。  桔梗と向日葵。花の名を持つ男女2人が織りなす、温もりと甘味が少しずつ増してゆく学園ラブコメディ!  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしています。

覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?

みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。 普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。 「そうだ、弱味を聞き出そう」 弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。 「あたしの好きな人は、マーくん……」 幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。 よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?

管理人さんといっしょ。

桜庭かなめ
恋愛
 桐生由弦は高校進学のために、学校近くのアパート「あけぼの荘」に引っ越すことに。  しかし、あけぼの荘に向かう途中、由弦と同じく進学のために引っ越す姫宮風花と二重契約になっており、既に引っ越しの作業が始まっているという連絡が来る。  風花に部屋を譲ったが、あけぼの荘に空き部屋はなく、由弦の希望する物件が近くには一切ないので、新しい住まいがなかなか見つからない。そんなとき、 「責任を取らせてください! 私と一緒に暮らしましょう」  高校2年生の管理人・白鳥美優からのそんな提案を受け、由弦と彼女と一緒に同居すると決める。こうして由弦は1学年上の女子高生との共同生活が始まった。  ご飯を食べるときも、寝るときも、家では美少女な管理人さんといつもいっしょ。優しくて温かい同居&学園ラブコメディ!  ※特別編10が完結しました!(2024.6.21)  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。  とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。  ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。  お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!  ※続編がスタートしました!(2025.2.8)  ※1日1話ずつ公開していく予定です。  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。

隣人の女性がDVされてたから助けてみたら、なぜかその人(年下の女子大生)と同棲することになった(なんで?)

チドリ正明@不労所得発売中!!
青春
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。 主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。 ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。 しかし、しばらくして宗時は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。 その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。 「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」 これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。

処理中です...