サクラブストーリー

桜庭かなめ

文字の大きさ
上 下
99 / 194
本編-新年度編-

第66話『恋人の胸の中』

しおりを挟む
 4月20日、月曜日。
 目を覚ますと、薄暗い中で見慣れた天井が見えた。カーテンの隙間から光が差し込んでいるので、もう朝になっているのだろう。壁にかかっている時計を見ると、今は午前5時半過ぎか。
 左腕中心に強い温もりを感じる。掛け布団をそっとめくると、サクラは俺の左腕をぎゅっと抱きしめ、脚を俺の左脚に絡ませていた。

「すぅ……」

 サクラは可愛らしい寝息を立てながら、ぐっすりと寝ている。
 そういえば、春休み中に雷が鳴った日に一緒に寝たときも、サクラは今のような感じの寝相になっていたな。

「ダイちゃん……」

 俺の名前を呟くと、サクラは再び寝息を立て始めた。寝言だったか。
 サクラは今、どんな夢を見ているのかな。その夢の中で俺はどうしているのだろうか。笑顔だから、きっと夢の中の俺と楽しいことをしているのだろう。

「いい子だねぇ、ダイちゃん。耳とかしっぽとか凄く触り心地がいいよぉ。猫ちゃんみたいだから、ダイちゃんじゃなくてダイにゃんって呼ぼうかぁ」
「猫になっているのかよ」

 思わずツッコんでしまった。
 この前のデートで猫カフェに行って、一緒に猫に癒されたからなぁ。杏奈とも話したし。あとはゲームコーナーで猫のぬいぐるみを取ってあげたのもあって、猫耳としっぽが生えている俺の夢に出たのかもしれない。
 そういえば、部活説明会で猫耳カチューシャを付けたサクラは可愛かったな。もう一度見てみたい。そのときには猫のしっぽも付けてほしい。想像してみると……うん、絶対に可愛いと思う。

「サクラ……」

 サクラの額にキスする。唇にするキスは柔らかくていいけど、額にするキスもなかなかいいな。首とか手の甲とか、他の場所にキスしたらどんな感じなのか気になる。いずれ試してみたいな。

「うんっ……」

 サクラは目を覚ます。俺と目が合うと、サクラは柔らかな笑みを浮かべる。

「あっ、ダイちゃん。おはよう……」
「おはよう、サクラ。起こしちゃったかな」
「ううん、そんなことないよ。とてもいい目覚めだったから。あと、いい夢を見た気がするの」

 笑顔でそう言ってくれるので一安心だ。

「寝言を聞いちゃったんだけど、猫耳としっぽが生えた俺と戯れていたみたいだぞ」

 俺がそう言うと、サクラは思い出したのかはっとした表情になる。

「生えてた生えてた! 黒い猫耳としっぽ! 耳としっぽを触って、後ろから抱きしめてもふもふした! ダイちゃんがとても可愛くて幸せな夢でした……」

 その夢の内容を思い出しているのか、サクラはとても幸せな笑みを浮かべている。サクラにとって凄くいい夢だったようだ。夢の中での俺……ダイにゃんよくやった。

「夢って目を覚ました瞬間に忘れちゃうこともあるけど、ダイちゃんが寝言を教えてくれたおかげでずっと覚えていられそうだよ。ありがとう」
「どういたしまして。もし、サクラさえよければ、いつか……猫耳カチューシャとしっぽをつけた姿を見せてくれると嬉しい。寝言を聞いたときに見たくなって。代金はちゃんと俺が払うから」
「ふふっ、分かったよ。でも、そのときはダイちゃんも猫耳カチューシャとしっぽをつけてもらうからね。夢で可愛かったから、現実でもきっと可愛いよ!」
「お安いご用だ」
「カチューシャはすぐに買えると思うけど、しっぽってあるかなぁ。ハロウィンの間近になったら、コスプレ用品として出るかもしれないね」
「その時期には出る可能性はありそうだな」

 これでまた一つ、これからの楽しみが増えた。きっと、今のようにサクラ関連で楽しみだと思えることがどんどん増えていくのだと思う。

「話は変わるけど、目を覚ましたら恋人の姿が見えるっていいね。幸せな気持ちになる」
「俺も目を覚まして、隣にサクラがいると凄く幸せな気持ちになれるよ」
「そっか。これからは定期的に、どちらかの部屋で一緒に寝たいな」
「そうだな。一緒に寝よう」
「うんっ。……昨日はおやすみのキスをしたし、おはようのキスをお願いします」
「分かった」

 俺からサクラにおはようのキスをする。
 恋人のベッドで目を覚まして、目覚めたばかりの恋人とキスできて。こんなに幸せな平日の月曜日は初めてだ。これだけで今週の学校生活を頑張れそうな気がする。
 ゆっくりと唇を離すと、サクラは頬をほんのりと赤くして、優しい笑顔を浮かべながら俺を見つめている。

「おはようのキス、とても良かったです」
「俺も良かった。史上最高の月曜日を迎えられたと思う」
「ふふっ、大げさだなぁ。でも、いつもの月曜日よりも気分がいいのは私も同じ。今日はダイちゃんの方が先に目を覚ましたけど、春休みに一緒に寝たときは私の方が先に目を覚ましたんだ。覚えてる?」
「ああ、覚えてるよ」
「……実はね。あのとき、ダイちゃんが寝ているのをいいことに、ダイちゃんの胸に顔をスリスリしながら匂いを楽しんだり、頬にキスしていたりしていたの。あのときは、起きないかどうかずっとドキドキしてた。仲直りをする前だったし。今までのお泊まりでも、私が先に起きたときはそういうことをするときがあったよ」
「そうだったのか」

 10年前からずっと好きなんだもんな。俺の匂いを堪能したり、キスしたりしたくなるか。こっそりとしたくなる気持ちも分かる。
 ただ、こういう話を聞くと、サクラって一紗っぽいところがあると思える。実は一紗よりも厭らしい部分があったりして。
 そういえば、春休みにサクラと一緒に寝たときは、凄くドキドキする夢を見たな。もしかしたら、サクラが俺の胸にスリスリしたり、頬にキスしたりしたからかもしれない。

「ダイちゃんは……そういうことはしなかった? ダイちゃんの方が先に起きたこともあったでしょ?」
「一緒に寝ることが幸せだったからね。髪を撫でたり、可愛い寝顔を眺めたりするくらいだったかな。さっきはサクラの額にキスしたよ」
「そうなんだ。キス……してくれたんだ」

 えへへっ、とサクラは嬉しそうに笑う。良かったよ、そういう反応をしてくれて。
 サクラはゆっくりと俺の左腕の抱擁を解くと、俺を抱き寄せる。そのことで俺の頭がサクラの胸に埋もれる形となる。下着も着けていると思われるが、目元中心に柔らかな感触が感じられる。これがCカップおっぱいなのか。

「サ、サクラさん……?」
「今まで、ダイちゃんの胸にたくさん頭をスリスリしてきたし、昨日の夜はダイちゃんの胸の中に頭を埋めたから。そのお礼だよ」
「……そ、そうですか」

 それもきっと本当だろう。ただ、この前……一紗が俺の顔に胸を押し当てたことがあり、その様子をサクラはすぐ近くで目撃していた。本当は自分も同じようなことをしたかったのでは……とか考えてしまう。
 どんな事情でも、サクラの胸の中に顔を埋められることは嬉しい。多幸感に浸れる。サクラの甘い匂いと、ボディーソープの香りが混ざったものが香ってきて心地いい。

「それで、私の胸……どうかな? 一紗ちゃんよりもちっちゃいけど……」
「……柔らかさをちゃんと感じるよ。目元に当たっているから、アイマスクみたいな感じで癒やされる」
「……そっか。柔らかくて癒やされるんだ……」

 そう言うと、頭に温かいものが触れている感覚が。おそらく、サクラが頭を優しく撫でてくれているのだろう。俺の感想に悪い気持ちは抱いていないようだ。
 目元で感じる柔らかさは同じだけど、さっきよりも温もりが強くなって、トクントクンと鼓動が伝わってきて。この状況にドキドキしているのだろう。

「ありがとう。胸に顔を埋められるのもいいなって思うよ。ダイちゃん温かいし……」
「……そうか」
「もうちょっとこのままでもいいかな? まだ時間に余裕あるし」
「もちろんいいよ」

 正直、俺もこのままでいたかったから。
 ふと思ったけど、こんなにも幸せだと、これは夢なんじゃないかと思ってしまう。試しに舌を軽く噛んでみると、痛みがはっきりと感じられた。……これは本当のことなんだ。

「ねえ、ダイちゃん」
「うん、どうした?」
「……呼んでみただけ」

 えへへっ、とサクラは可愛らしい声で笑う。きっと、楽しげな笑顔になっていることだろう。

「これぞ恋人って感じのやり取りだな」
「そうだねっ」
「……なあ、サクラ」
「うん?」
「……呼んでみただけだ」
「ふふっ。呼ばれるだけっていいね」
「いいよな。幸せな気持ちにならないか?」
「うんっ! 何だか幸せです」

 サクラの声が聞けるだけで嬉しい。きっと、それがしたくて恋人の間では「呼んでみただけ」のやり取りが行なわれるんじゃないかと思う。今は声だけでなく、優しい温もりや甘い匂い、顔ではサクラの胸の柔らかさも感じられて。本当に幸せだ。
 それからも少しの間、俺はサクラの温もりや匂いや柔らかさを堪能した。
しおりを挟む
読んでいただきありがとうございます。お気に入り登録や感想をお待ちしております。

『クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。』の続編がスタートしました!(2025.2.8) 学園ラブコメです。是非、読みに来てみてください。
URL:https://www.alphapolis.co.jp/novel/347811610/89864889

『高嶺の花の高嶺さんに好かれまして。』は全編公開中です。 学園ラブコメ作品です。是非、読みに来てみてください。宜しくお願いします。
URL:https://www.alphapolis.co.jp/novel/347811610/441389601

『まずはお嫁さんからお願いします。』は全編公開中です。高校生夫婦学園ラブコメです。是非、読みに来て見てください。
URL:https://www.alphapolis.co.jp/novel/347811610/120759248
感想 1

あなたにおすすめの小説

僕(じゃない人)が幸せにします。

暇魷フミユキ
恋愛
【副題に☆が付いている話だけでだいたい分かります!】 ・第1章  彼、〈君島奏向〉の悩み。それはもし将来、恋人が、妻ができたとしても、彼女を不幸にすることだった。  そんな彼を想う二人。  席が隣でもありよく立ち寄る喫茶店のバイトでもある〈草壁美頼〉。  所属する部の部長でたまに一緒に帰る仲の〈西沖幸恵〉。  そして彼は幸せにする方法を考えつく―――― 「僕よりもっと相応しい人にその好意が向くようにしたいんだ」  本当にそんなこと上手くいくのか!?  それで本当に幸せなのか!?  そもそも幸せにするってなんだ!? ・第2章  草壁・西沖の二人にそれぞれの相応しいと考える人物を近付けるところまでは進んだ夏休み前。君島のもとにさらに二人の女子、〈深町冴羅〉と〈深町凛紗〉の双子姉妹が別々にやってくる。  その目的は―――― 「付き合ってほしいの!!」 「付き合ってほしいんです!!」  なぜこうなったのか!?  二人の本当の想いは!?  それを叶えるにはどうすれば良いのか!? ・第3章  文化祭に向け、君島と西沖は映像部として広報動画を撮影・編集することになっていた。  君島は西沖の劇への参加だけでも心配だったのだが……  深町と付き合おうとする別府!  ぼーっとする深町冴羅!  心配事が重なる中無事に文化祭を成功することはできるのか!? ・第4章  二年生は修学旅行と進路調査票の提出を控えていた。  期待と不安の間で揺れ動く中で、君島奏向は決意する―― 「僕のこれまでの行動を二人に明かそうと思う」  二人は何を思い何をするのか!?  修学旅行がそこにもたらすものとは!?  彼ら彼女らの行く先は!? ・第5章  冬休みが過ぎ、受験に向けた勉強が始まる二年生の三学期。  そんな中、深町凛紗が行動を起こす――  君島の草津・西沖に対するこれまでの行動の調査!  映像部への入部!  全ては幸せのために!  ――これは誰かが誰かを幸せにする物語。 ここでは毎日1話ずつ投稿してまいります。 作者ページの「僕(じゃない人)が幸せにします。(「小説家になろう」投稿済み全話版)」から全話読むこともできます!

10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ

桜庭かなめ
恋愛
 高校生の麻丘涼我には同い年の幼馴染の女の子が2人いる。1人は小学1年の5月末から涼我の隣の家に住み始め、約10年間ずっと一緒にいる穏やかで可愛らしい香川愛実。もう1人は幼稚園の年長組の1年間一緒にいて、卒園直後に引っ越してしまった明るく活発な桐山あおい。涼我は愛実ともあおいとも楽しい思い出をたくさん作ってきた。  あおいとの別れから10年。高校1年の春休みに、あおいが涼我の家の隣に引っ越してくる。涼我はあおいと10年ぶりの再会を果たす。あおいは昔の中性的な雰囲気から、清楚な美少女へと変わっていた。  3人で一緒に遊んだり、学校生活を送ったり、愛実とあおいが涼我のバイト先に来たり。春休みや新年度の日々を通じて、一度離れてしまったあおいとはもちろんのこと、ずっと一緒にいる愛実との距離も縮まっていく。  出会った早さか。それとも、一緒にいる長さか。両隣の家に住む幼馴染2人との温かくて甘いダブルヒロイン学園青春ラブコメディ!  ※特別編4が完結しました!(2024.8.2)  ※小説家になろう(N9714HQ)とカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

向日葵と隣同士で咲き誇る。~ツンツンしているクラスメイトの美少女が、可愛い笑顔を僕に見せてくれることが段々と多くなっていく件~

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の加瀬桔梗のクラスには、宝来向日葵という女子生徒がいる。向日葵は男子生徒中心に人気が高く、学校一の美少女と言われることも。  しかし、桔梗はなぜか向日葵に1年生の秋頃から何度も舌打ちされたり、睨まれたりしていた。それでも、桔梗は自分のように花の名前である向日葵にちょっと興味を抱いていた。  ゴールデンウィーク目前のある日。桔梗はバイト中に男達にしつこく絡まれている向日葵を助ける。このことをきっかけに、桔梗は向日葵との関わりが増え、彼女との距離が少しずつ縮まっていく。そんな中で、向日葵は桔梗に可愛らしい笑顔を段々と見せていくように。  桔梗と向日葵。花の名を持つ男女2人が織りなす、温もりと甘味が少しずつ増してゆく学園ラブコメディ!  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想をお待ちしています。

覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?

みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。 普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。 「そうだ、弱味を聞き出そう」 弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。 「あたしの好きな人は、マーくん……」 幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。 よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?

管理人さんといっしょ。

桜庭かなめ
恋愛
 桐生由弦は高校進学のために、学校近くのアパート「あけぼの荘」に引っ越すことに。  しかし、あけぼの荘に向かう途中、由弦と同じく進学のために引っ越す姫宮風花と二重契約になっており、既に引っ越しの作業が始まっているという連絡が来る。  風花に部屋を譲ったが、あけぼの荘に空き部屋はなく、由弦の希望する物件が近くには一切ないので、新しい住まいがなかなか見つからない。そんなとき、 「責任を取らせてください! 私と一緒に暮らしましょう」  高校2年生の管理人・白鳥美優からのそんな提案を受け、由弦と彼女と一緒に同居すると決める。こうして由弦は1学年上の女子高生との共同生活が始まった。  ご飯を食べるときも、寝るときも、家では美少女な管理人さんといつもいっしょ。優しくて温かい同居&学園ラブコメディ!  ※特別編10が完結しました!(2024.6.21)  ※お気に入り登録や感想をお待ちしております。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。

桜庭かなめ
恋愛
 高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。  とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。  ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。  お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!  ※続編がスタートしました!(2025.2.8)  ※1日1話ずつ公開していく予定です。  ※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。

貞操観念逆転世界におけるニートの日常

猫丸
恋愛
男女比1:100。 女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。 夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。 ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。 しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく…… 『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』 『ないでしょw』 『ないと思うけど……え、マジ?』 これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。 貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

処理中です...