サクラブストーリー

桜庭かなめ

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本編-新年度編-

第45話『密着系ガールズ』

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「ダイちゃん。それに、杏奈ちゃん……」
「あなた達……」

 サクラと一紗は見開いた目で俺と杏奈を見つめている。
 これは非常にまずい状況だ。今すぐにこうなった事情を説明しないと、2人にとんでもない勘違いをされる恐れがある。

「大輝君の上に杏奈さんが倒れている。そんな杏奈さんの背中に大輝君が手を回している。ということは……こ、これから……えっちなことをおっぱじめるつもりだったのかしら?」
「ち、違うぞ! これは事故だ!」
「大輝先輩の言う通りです! 結果的に押し倒すような体勢になってしまいましたが……」
「私も大輝君を押し倒したい! それで、大輝君におっぱいを押しつけたい!」

 一紗は真っ赤な顔に不機嫌そうな表情を浮かべ、頬を膨らませる。俺と杏奈の状況を見たら、確かに……これから厭らしい行為を始めようとしていたんじゃないかと考えてしまうのも無理はないか。しかも、家には俺達しかいないし。

「お、押しつけてませんっ! でも、その……分かっちゃっていますよね。あんな風に大輝先輩の上に倒れたから、あたしの胸の感じとか」
「……せ、制服越しだったけど、多少は柔らかさを感じる、かな……」

 正直に感想を言うと、杏奈は「ふふっ」と小さな声で笑う。

「感じているんですね。昨日、あたしにナンパしてきた男達に胸なさそうって言われましたけど、これでもBあるんですよ……って、何言っているんだろう、あたし。あううっ……」

 そんな可愛らしい声を漏らすと、一紗よりも顔を赤くして、再び俺の胸に顔を埋めてしまう。正直に言うべきではなかった。これはセクハラだろう。反省だ。

「えっと、その……申し訳ない……」

 俺は杏奈の頭を優しく撫でる。軽く触れているだけなのに、杏奈の頭から強い熱が伝わってくる。それだけ恥ずかしいのだろう。早くこの体勢を解きたいけど、杏奈がこの状態だと今はまだ動いたらまずい気もして。
 一紗は相変わらず不満そうで、サクラは……無表情だ。怖い。一紗のように、気持ちを顔に出してくれた方がまだいいよ。

「私も大輝君におっぱいを感じてもらうわ!」
「へっ?」

 思わず間の抜けた声が出てしまった。
 一紗は部屋の端にバッグを置く。制服のジャケット脱ぐと、俺のところにやってくる。ああっ、それ以上近づいたらスカートの中が見えてしまう。

「胸から上はフリーのようね、大輝君」

 妖艶な笑みを浮かべ、俺を見下ろしながらそう言うと、一紗はその場で正座の状態で座る。そして、俺の両肩を持ちあげて、膝の上に俺の頭を乗せた。いわゆる膝枕の体勢に。そのことで、首から後頭部にかけて温もりが。あと、一紗の匂いが香ってくる。
 一紗はのぞき込むようにして俺のことを見てくる。胸が大きいから、少しかがまないと俺の顔を見られないのだろうか。あと、影になっているものの、一紗の頬の赤みはちゃんと分かる。

「ふふっ、膝枕しちゃったぁ。脚に大輝君の温もりが感じられて心地いいわ……」

 艶っぽい声でそう話すと、一紗はワイシャツのボタンをいくつか外す。

「ちょっと待て一紗! 気持ちを落ち着かせるんだ!」
「いくわよ」

 一紗はゆっくりとかがみ、俺の顔に豊満な胸を押し当ててくる。そのことで俺の顔は温もりや柔らかさ、甘い匂いに包まれていく。あと、視界が奪われる。個人的に一紗ワールド炸裂した瞬間に思えた。
 さすがにこんなことをされては、ドキドキして体が熱くなってしまう。あと、一紗もドキドキしているのか、一紗の胸から鼓動が伝わってくる。
 鼻の部分にも、一紗のいっぱいでっかいおっぱいが押しつけられているので息苦しい。口で呼吸できているから、生命維持的にはこのままでも大丈夫だろうが。

「あぁ。大輝君の温かな吐息や鼻息が胸にかかって気持ちいいわ……」
「あううっ……」

 周りの様子が見えないけど、この可愛らしい声はサクラだろうか。俺に胸を押しつける光景を見たら、そりゃ声が漏れるか。

「前から思ってましたけど、胸大きいですね。あと、谷間が凄い……」

 杏奈のそんな声が聞こえている。未だに、脚から胸元のあたりまで温もりを感じているので、おそらく杏奈は未だに俺の上に倒れており、一紗の胸を目の当たりにしているのだろう。

「ありがとう。杏奈さんにも大きくなる可能性があると思うわ。……ところで、大輝君。私の胸はどうかしら?」

 ただでさえも答えにくい質問なのに、サクラと杏奈のいる前でどう答えればいいのか。でも、正直に答えないとずっとこのままな気がする。

「……あ、温かくて柔らかいです」
「ふふっ、それは良かった」
「ただ、呼吸しづらいし、このままの体勢だと精神的に持たないから、早く胸を離してほしい……」
「大輝君がそう言うなら。幸せな時間だったわ」

 そう言うと、一紗はゆっくりと胸を離してくれた。それでも、俺の顔には彼女の温もりと匂いが残っている。

「……厭らしい」

 そんなサクラの低い声が聞こえてきたので、サクラの方に顔を向ける。
 サクラはとても怒った様子で俺のことを見ている。その顔は3年前に彼女にひどいことを言ってしまったときに似ていたので、ゾクッとした。

「本当に厭らしいんだから。……ダメちゃんのばか」

 ダメちゃん認定されてしまった。バカとも言われてしまった。
 杏奈の方は完全に事故。杏奈の方は回避できないとしても、一紗の方は杏奈がいて身動きが取りにくい状況でも、俺の対応次第では避けられたことだったと思う。だから、厭らしいと言われても文句は言えないな……。

「杏奈、一紗、とりあえずはこの体勢を解きたい。あと、サクラと一紗には、杏奈とさっきのような状況になった事情を説明させてくれ……」

 もしかしたら、また長い間、サクラとわだかまりができてしまうかもしれない。そういった事態は避けたい。

「あたしからも説明させてください。特に一紗先輩は厭らしい方向に妄想しているようですし」
「……まあ、2人がそう言うなら、事情を聞こうか」

 良かった。事情を聞いてもらえることになって。
 ようやく、杏奈と一紗に離れてもらう。それでも体の結構な部分に2人の温もりが残る。
 杏奈と俺は、テーブルを介してサクラと一紗と向かい合う形で座る。サクラは依然として不機嫌そうな様子。

「まず、杏奈と一緒に帰ってきたのは、杏奈の古典の宿題を教えるためだったんだ」
「あたし、古典は中学時代から苦手でして。文系クラスの大輝先輩なら、分かりやすく教えてくれるかなと思いまして」
「そうだったんだ。確かに、ここでもできるけど、学校の図書室や市の図書館でもできた気がするよ。何か買わないといけないけど、マスバーガーや喫茶店でも……」

 そのサクラの指摘はごもっともである。

「図書室や図書館は先輩も提案してくれました。でも、その2つって基本的に静かな空間じゃないですか。あたし、たくさん聞いちゃうかもしれないですし、そうしたら周りの人に迷惑かもしれないと思って、あたしが却下したんです。そうしたら、先輩がここで勉強するのはどうかって提案してくれたんですよ」
「これまで、友達とは誰かの家で勉強することが多かったから、マスバーガーや喫茶店より前に、俺の部屋が思い浮かんじゃったんだ」
「……そっか」
「大輝先輩のお宅なら、周りに気にせずに宿題ができますからね。先輩は変なことをするとは思っていませんし。あとは、お世話になっている先輩の部屋がどんな感じなのか興味があって。一度行ってみたかったんですよね」
「……なるほどね」
「杏奈さんの気持ち分かるわ!」

 うんうん! と一紗は納得している様子。
 今の話からして、杏奈は俺の部屋に行ってみたいから、待ち合わせ場所を校門にした可能性が高そうだな。まあ、杏奈ならどのみち、俺の部屋で宿題を教えてもらう流れにしていた気がする。
 ふぅー、とサクラは長めに息を吐く。

「ここで勉強することになった理由は分かったよ。じゃあ、どうしてダイちゃんの上に杏奈ちゃんが倒れていたの?」
「大輝先輩が古典の宿題を教えてくれたので、お礼に肩揉みをすることになったんです。それで、大輝先輩の後ろに行こうとしたとき、足を滑らせて。大輝先輩の方に倒れ込んだので、先輩はあたしを抱き留める形になったんです」
「ただ、勢いがあって、そのまま倒れちゃったんだ。それで、俺が杏奈に押し倒されたような体勢になったんだよ」
「大輝先輩がクッション代わりになってくれました。もし、先輩が抱き留めてくれていなかったら、どこかケガをしていたかもしれません。先輩、ありがとうございました」

 杏奈はお礼の言葉を言うと、俺に頭を下げた。
 杏奈に押し倒されるような体勢になったいきさつはちゃんと話した。この話を聞いたサクラと一紗がどう考えるか。
 少しの間、静寂の時間が流れ、

「杏奈さんを助けるっていう大輝君らしい理由ね。私は2人の言うことを信じるわ」

 落ち着いた笑顔を見せ、一紗がそう言った。俺らしいと言ってくれるのは、以前、自分が窃盗犯に突き飛ばされた際、俺が抱き留められた経験があるからだろうか。
 一紗の今の言葉があってか、サクラは可愛らしい笑顔を浮かべる。

「確かに、ダイちゃんらしい理由だね。2人の様子からして、2人が言ったことは本当だと思う。信じるよ」

 サクラもそう言ってくれたので一安心。とりあえず一件落着かな。サクラと距離ができてしまう事態にならなくて良かった。杏奈もほっと胸をなで下ろしている。

「あの……大輝君、杏奈さん」

 一紗は顔を赤くし、

「あの光景を見て、厭らしく考えてしまってごめんなさい。それで、対抗心を燃やして大輝君の顔に胸を押しつけて。何だか恥ずかしくなってきたわ」

 そう言って、俺のことをチラチラと見てくる。さっき、楽しそうに胸を押し当てていたのに恥ずかしがるとは意外だ。一紗と俺が厭らしいことをしようとしたと勘違いしたからだろうか。

「前に遊びに来たとき、自分の胸にダイちゃんの顔を埋めないかどうか訊いていたから、一紗ちゃんらしさは感じたけどね。でも、実際に顔を押し当てている場面を見たら、ドキドキしちゃって止められなかったよ。あと、厭らしいとかバカとかって言っちゃってごめんね、ダイちゃん。本当に厭らしいのは一紗ちゃんだったね……」
「私も本能の赴くままに行動してしまってごめんなさい……」
「き、気にするな。俺ももっと強く断れば良かったんだし」

 俺がそう言ったからか、サクラはようやく笑顔を見せてくれた。そのことに俺はほっと胸をなで下ろす。
 あと、サクラに厭らしいと言われたけど、一紗は全く怒った様子を見せない。あんなことをしたから、厭らしいと言われても仕方ないと思っているのかな。

「ただ、私も……ダイちゃんの上に杏奈ちゃんが倒れている光景を見たとき、2人の関係が進展したのかなって思ったよ。ダイちゃんの部屋で2人きりだし。それに、今までも常連客としてマスバーガーに来ていたり、バイトでお仕事を教えてもらったりしていたから。昨日も、大学生くらいの人に絡まれたときにダイちゃんに助けてもらったんでしょ?」
「そうですね。頼りになるかっこいい先輩だって思いました」

 えへへっ、と杏奈は頬を赤くしてはにかむ。

「そうだったんだ。……3年近くわだかまりがあったけど、それまではたくさん遊んだり、泊まったりしたし。今は一緒に住んでいるし。だから……ちょ、ちょっと杏奈ちゃんに嫉妬しちゃったかな。ちょっとね。実際は勘違いだったけどね」

 まるで杏奈から伝染したかのように、サクラも顔を赤くしてはにかんでいる。その姿がとってもかわいい。
 サクラの言うとおり、距離のある期間はあったけど、和奏姉さん以外では一番関わりの深い女の子だ。ちょっとでも、さっきの光景に嫉妬してくれていたのは嬉しい。

「そういえば、大輝先輩。体は大丈夫ですか? 頭も打ったそうですから気分は……」
「気持ち悪さとかは全然ないよ。ただ、結構強く打ったから、肩や背中にはまだ痛みが残っているな」
「そうですか。では、お礼の肩揉みは止めた方がいいですね。後日、何か別の形でお礼させてもらってもいいですか? あたしを抱き留めて助けてくれたことも兼ねて」
「もちろんだよ。楽しみにしてる」
「はいっ!」

 いつも通りの笑顔を浮かべて、杏奈は返事してくれる。この様子なら、俺の上に倒れ込んだことについて罪悪感に苛まれてしまうことはないだろう。

「ところで、サクラ。今日は早めに帰ってきたけど、手芸部はもう終わったのか? 一紗の文芸部もそうだけど」
「今日は全然見学者が来なかったからね」
「文芸部の方もそうよ。もう、終盤だから来ないのかしらね?」
「かもね」

 サクラと一紗は納得しているけど、それでいいのか?
 勧誘と仮入部期間が始まってからおよそ1週間。どこかに入部しようかどうか考えている生徒はあまりいないのかも。

「それに、水曜日は文芸部の本来の活動の曜日じゃないし。入部した子や仮入部の子には、火曜日と木曜日に来ればいいって伝えてあるから」
「文芸部も同じね。本来の活動日の月曜と木曜以外は、見学しに来た人に対して説明することに決めていたから。5時になっても1人も来ないから、今日はもうお開きしましょうって」
「うちもそんな感じ。それで、昇降口に行ったら一紗ちゃんがいたから、一緒に帰ってきたの」

 様々な偶然が重なった結果、サクラと一紗に、杏奈が俺の上に倒れている光景を見られてしまったのか。こういったことはこれからはそうそうないだろうな。

「ところで、テーブルを見たところ……大輝君は化学基礎の課題プリントをやっていたようね」
「ああ。次の授業は明日じゃないけど、今日の授業の復習をするのにちょうど良かったから。それに、課題をさっさと片付けたいし」
「なるほどね。……まだ5時半くらいだし、私も化学基礎のプリントをやってしまおうかしら。化学も苦手な方だから、分からないところがあったら大輝君や文香さんに訊きたいし」

 そういえば、数学Ⅱの課題を教えた後に、理系科目は助けてもらうかもしれないと一紗が言っていたな。

「私は教えられるかどうか不安だな。化学は中学以来だし。中学でも理科はそこまで得意じゃなかったから」
「そうなのね。じゃあ、一緒にプリントをやって、分からないところがあったら大輝君に訊きましょう」
「それがいいねっ! そのときはお願いするよ、ダイちゃん先生」
「ふふっ、大輝先輩って本当に頼られるんですね。まあ、古典も分かりやすく教えてくれましたので、それも納得ですが。あたしも英語の課題をやっちゃいましょうかね。英語は得意な方ですけど、分からなかったら大輝先生に質問するかもです」
「分かった。何かあったら俺に訊いてくれ。俺は英単語のテスト勉強をしてるから」
『はーい!』

 3人は声を合わせて元気良く返事する。本当に可愛い女の子達だ。
 一時はピリピリとした雰囲気だったけど、平穏な時間を取り戻せて良かった。本当に。
 俺の上に杏奈が倒れていた光景を見て、ちょっとでも嫉妬したってことは、俺を意識してくれているのだろうか。
 俺の方は一緒に住み始め、仲直りしてからサクラのことがますます好きになっている。告白したらどうなるのだろうか。
 成功すればいいけど、もし失敗してしまったら……一緒に住んでいるので、サクラに色々と気を遣わせてしまうかもしれない。以前のように俺を嫌うことにはならないだろうけど、長い間、心理的な距離ができてしまうだろう。幼馴染として、今のような楽しい時間さえも過ごせなくなるかもしれない。そう考えると、告白する勇気はまだ出ない。

「どうしたの? ダイちゃん。私のことをじっと見て」
「……む、昔も理科を教えたなぁと思って」
「ふふっ、そうだったね。今回もお願いね、ダイちゃん先生」
「ああ」

 そういえば、小さい頃も勉強を教えてもらうときは、サクラはたまに「ダイちゃん先生」って言っていたな。
 それからは4人で勉強会をする。
 化学が苦手な方だと言っていた一紗を中心に、3人は俺にたくさん質問してきた。英単語のテスト勉強はあまり進まなかったけど、教える中で自分の理解が深まったので、個人的には有意義な時間になった。
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