6 / 42
第5話『一瞬でも』
しおりを挟む
4月8日、土曜日。
今日も快晴で、涼しい風が穏やかに吹いている。まさにデート日和と言えそうだ。
「今日は晴れて良かったね、千尋」
「うん。日差しが温かくて、風は涼しくて。とても気持ちいいね。あと、伊織のワンピース服姿、よく似合ってるよ。可愛いね」
「ありがとう。千尋のジャケット姿も似合ってる。凄くかっこいいよ」
「ありがとう」
今、僕は伊織と手を繋いで、白花駅の方に向かって歩いている。こうしていると、本当に伊織と付き合うことになったんだなと思う。
昨日の夜、伊織と付き合うと報告のメッセージを緒方に送ったら、
『神岡を末永く幸せにしてやれよ。俺にできることならサポートするからさ』
という返信をもらった。これじゃまるで僕が伊織と結婚したみたいじゃないか。
また、瀬戸さんからも、
『伊織を幸せにしてね。そうしないと許さないんだから』
とメッセージが来た。伊織から恋愛相談を受け、告白しろとアドバイスしたからだろう。そのとき、瀬戸さんなりに真摯に考えたんだと思う。伊織と向き合って、幸せになれるといいな。
クラス委員2人が祝福のメッセージをくれたので、学校でも問題なく伊織と一緒にいられるだろう。
「どうしたの? 考え事?」
「……こうして休日に歩いていると、伊織と恋人になったんだなって」
「そうだね。どう? 私のことはちょっとずつ好きになってきているかな?」
「直球で訊くんだね。まあ……ちょっとずつ」
「ふふっ、良かった」
直球で訊いてきたので、直球な返事をしたけれど、伊織が嬉しそうにしているので安心した。
そんなことを話していると、僕と伊織は白花駅前のショッピングモールにあっという間に到着する。
「遠くから見たことはあったけれど、実際に来るとこんなにも広いんだね!」
「一通りのお店は揃ってる。ここで全ての買い物を済ませるっていう人もいるくらいだ。僕が小学生のときにできたんだ。服や文房具はもちろん本屋、CDショップ、アニメ専門ショップもあるから僕も定期的に来ているよ」
「そうなんだ。じゃあ、何か買いたいものがあったときは、とりあえずここに来ればいいんだね」
「そうだね。大抵のものは買えるよ」
僕も何か物を買うときは、このショッピングモールで済ませるようになっちゃったな。食事をするときは、ショッピングモールの中にあるのはもちろん、周辺の飲食店にも行くことがあるけれど。
「この中を歩いてみようよ。どんなお店があるのか知りたいから」
「うん、僕もそうしたいなって思ってた。行こうか」
僕は伊織と一緒にショッピングモール内を散策し始める。
緒方とはよく来るし、中学生のときは女子の友人とも何度か来たことはある。ただ、恋人と一緒だとまるで初めて来た場所のように思えてくる。
今日は土曜日ということもあってか、家族連れや僕らのような学生カップルも結構いるな。
「ねえ、千尋。あそこの洋服屋さんを見てみたいんだけど」
「うん、いいよ。行ってみよう」
伊織が見てみたいお店は若い女性にとても人気の洋服ブランド。リーズナブルな価格設定なので、学生からの支持も厚いのだとか。
体が男性である僕は一度も入ったことはないけれど、こうして近くで見てみると、レディースの服も何かいいなと思う。
お店の中に入ってみると、レディースの洋服ブランドだけあってお客さんはほぼ女性。店員らしき方も綺麗で可愛らしい女性ばかりだ。
「うわぁ、色々あるなぁ」
「たくさんあるね」
伊織が特に注目しているのはワンピース。今もワンピースを着ているし好みなのかな?
「これなんてシンプルで私好みかも」
伊織は白を基調としたワンピースを手に取る。
もし、体も女の子だったら……女の子と一緒に、こういう風に洋服を買いに来ることがあったのかな。
「お客様、そちらの商品は最近、ワンピースの中では一番人気なんですよ」
「へえ、そうなんですか!」
「試着されてみますか?」
「はい!」
周りを見渡してみると、レジの近くに試着室がいくつかある。白いワンピース姿の伊織がどんな感じなのか見てみたいな。
「お客様も着てみますか? お客様は背が高いですから、こちらのサイズであれば着ることができると思いますよ」
店員さんはさっき伊織が手に取ったものと同じワンピースを僕に渡してくれる。見てみるとLLサイズだけど、レディースのサイズだから着ることができるかどうか。
「って、着られるかどうかが問題じゃなくて、すみませんが僕は男なんですよ。ですから、こういう服はちょっと……」
「そうだったんですか! 失礼しました! お客様はスラッとしていて、とても綺麗な顔立ちをしていらっしゃいますから、てっきり女性かと……」
顔も美しいとはよく言われるけれど、童顔にも思われているのかなぁ。こうして実際に女性と間違われちゃったくらいだし。
といっても、小さい頃は母親の友人の娘さんのお下がりで、レディースの服をたまに着せられていた。そのときはとても楽しかったな。そんな幼き日の僕の姿を収めた写真をアルバムに貼ってあったと思う。
「ねえ、千尋。せっかくだから着てみようよ。店員さんが似合いそうだって言ってくれたんだから、変な感じにはならないと思うよ。それに、実は私も……千尋ってレディースの服が似合いそうだなって思っていたの」
以前から、女の子の服には興味はあったしいい機会だ。
「……分かったよ。でも、サイズ的に大丈夫だったらね」
「うん! じゃあ、試着室が2つ空いているからさっそく着てみようよ!」
「分かった」
僕は伊織とは別の試着室に入る。
さて、このLLサイズの白いワンピースを着られるかどうか。さっそく試してみることにしよう。
「これで……いいかな」
LLサイズということもあって、問題なく着ることができた。ただ、スカートの丈がちょっと短めなのが気になるけれど。ううっ、脚がスースーする。
「これが、僕なんだ……」
久しぶりにレディースの服を着たからか、もし僕が女性だったらこうだったのかなと、鏡に映った自分の姿を見ながら思った。今だけ、体も女性になったような気がして、気付けば楽しそうな笑みを浮かべていた。
「千尋、大丈夫? 着られそう?」
「うん、サイズ的には問題なく着られたよ。伊織の方は?」
「私も大丈夫。じゃあ、一旦、試着室を出てみようか」
「わ、分かった」
急に緊張してきた。このワンピース姿を見た伊織にどう思われるかな。さっき、随分と期待していただけに不安だ。しかも、伊織だけじゃなくて他のお客さんや店員さんにも見られるだろうし。
試着室のカーテンを開けると、そこには僕と同じワンピースを着た伊織が立っていた。
「どう……かな?」
「凄く可愛いよ! 千尋!」
大喜びの伊織に手を引かれて試着室の外に出てしまう。
「お客様、お似合いですよ! 特に彼女さん……じゃなくて彼氏さんの方!」
「ありがとうございます」
僕にワンピースを勧めてくれた店員さんに褒められてしまったので、素直にお礼を言っちゃったけれど、そこは僕の彼女である伊織の方が似合っていると言ってほしかったな。
「伊織、とても似合っているよ。可愛いね」
「ありがとう! でも、千尋可愛い。腕も脚も綺麗だし……」
伊織、ワンピース姿の僕を見てうっとりとしているな。伊織からはかっこいいとか、美しいよりも可愛いって言葉を一番多く言われているような気がする。でも、伊織から可愛いって言われるのは嫌じゃない。むしろ、好き……かも。
「あの、すみません! 彼とのペアルックツーショットをスマホで撮ってくれませんか?」
「分かりました! もしよければ、彼氏さん……このカチューシャを付けませんか?」
と、店員さんはリボン付きのピンクのカチューシャを渡してくる。これで少しでも女の子らしく見えるんだったら付けることにするか。
「こんな感じかな?」
「うんうん! より女の子らしくなったよ!」
「……ありがとう」
女の子らしくなったか。
伊織と一緒に、店員さんにツーショット写真を撮影してもらう。ピースしたり、手を繋いだり、顔を寄せ合ったり、僕は後ろから抱きしめたりなど色々なパターンで。
「ありがとうございました~」
「いえいえ、こちらこそありがとうございます。とても素敵なお客様にお越しいただけたので……」
店員さんは頬を赤らめて僕の方をチラチラと見ている。それだけ、僕のワンピース服姿が気に入ったのかな。
「後で千尋に写真送るね」
「うん、ありがとう。でも、この写真は他の人にはあまり見せないでね。恥ずかしいから。瀬戸さんとかならもちろんいいけれど」
「ふふっ、分かったよ」
レディースの服を着られて嬉しいけれど、こんなにも注目されるとは思っていなくて。それが気恥ずかしくて。
「伊織ちゃん、素敵な女の子と一緒に買い物に来たんだね」
この声、最近になってよく聞く声だ。
声の主の方に振り向いてみると、そこには私服姿の天宮先生がいたのであった。
今日も快晴で、涼しい風が穏やかに吹いている。まさにデート日和と言えそうだ。
「今日は晴れて良かったね、千尋」
「うん。日差しが温かくて、風は涼しくて。とても気持ちいいね。あと、伊織のワンピース服姿、よく似合ってるよ。可愛いね」
「ありがとう。千尋のジャケット姿も似合ってる。凄くかっこいいよ」
「ありがとう」
今、僕は伊織と手を繋いで、白花駅の方に向かって歩いている。こうしていると、本当に伊織と付き合うことになったんだなと思う。
昨日の夜、伊織と付き合うと報告のメッセージを緒方に送ったら、
『神岡を末永く幸せにしてやれよ。俺にできることならサポートするからさ』
という返信をもらった。これじゃまるで僕が伊織と結婚したみたいじゃないか。
また、瀬戸さんからも、
『伊織を幸せにしてね。そうしないと許さないんだから』
とメッセージが来た。伊織から恋愛相談を受け、告白しろとアドバイスしたからだろう。そのとき、瀬戸さんなりに真摯に考えたんだと思う。伊織と向き合って、幸せになれるといいな。
クラス委員2人が祝福のメッセージをくれたので、学校でも問題なく伊織と一緒にいられるだろう。
「どうしたの? 考え事?」
「……こうして休日に歩いていると、伊織と恋人になったんだなって」
「そうだね。どう? 私のことはちょっとずつ好きになってきているかな?」
「直球で訊くんだね。まあ……ちょっとずつ」
「ふふっ、良かった」
直球で訊いてきたので、直球な返事をしたけれど、伊織が嬉しそうにしているので安心した。
そんなことを話していると、僕と伊織は白花駅前のショッピングモールにあっという間に到着する。
「遠くから見たことはあったけれど、実際に来るとこんなにも広いんだね!」
「一通りのお店は揃ってる。ここで全ての買い物を済ませるっていう人もいるくらいだ。僕が小学生のときにできたんだ。服や文房具はもちろん本屋、CDショップ、アニメ専門ショップもあるから僕も定期的に来ているよ」
「そうなんだ。じゃあ、何か買いたいものがあったときは、とりあえずここに来ればいいんだね」
「そうだね。大抵のものは買えるよ」
僕も何か物を買うときは、このショッピングモールで済ませるようになっちゃったな。食事をするときは、ショッピングモールの中にあるのはもちろん、周辺の飲食店にも行くことがあるけれど。
「この中を歩いてみようよ。どんなお店があるのか知りたいから」
「うん、僕もそうしたいなって思ってた。行こうか」
僕は伊織と一緒にショッピングモール内を散策し始める。
緒方とはよく来るし、中学生のときは女子の友人とも何度か来たことはある。ただ、恋人と一緒だとまるで初めて来た場所のように思えてくる。
今日は土曜日ということもあってか、家族連れや僕らのような学生カップルも結構いるな。
「ねえ、千尋。あそこの洋服屋さんを見てみたいんだけど」
「うん、いいよ。行ってみよう」
伊織が見てみたいお店は若い女性にとても人気の洋服ブランド。リーズナブルな価格設定なので、学生からの支持も厚いのだとか。
体が男性である僕は一度も入ったことはないけれど、こうして近くで見てみると、レディースの服も何かいいなと思う。
お店の中に入ってみると、レディースの洋服ブランドだけあってお客さんはほぼ女性。店員らしき方も綺麗で可愛らしい女性ばかりだ。
「うわぁ、色々あるなぁ」
「たくさんあるね」
伊織が特に注目しているのはワンピース。今もワンピースを着ているし好みなのかな?
「これなんてシンプルで私好みかも」
伊織は白を基調としたワンピースを手に取る。
もし、体も女の子だったら……女の子と一緒に、こういう風に洋服を買いに来ることがあったのかな。
「お客様、そちらの商品は最近、ワンピースの中では一番人気なんですよ」
「へえ、そうなんですか!」
「試着されてみますか?」
「はい!」
周りを見渡してみると、レジの近くに試着室がいくつかある。白いワンピース姿の伊織がどんな感じなのか見てみたいな。
「お客様も着てみますか? お客様は背が高いですから、こちらのサイズであれば着ることができると思いますよ」
店員さんはさっき伊織が手に取ったものと同じワンピースを僕に渡してくれる。見てみるとLLサイズだけど、レディースのサイズだから着ることができるかどうか。
「って、着られるかどうかが問題じゃなくて、すみませんが僕は男なんですよ。ですから、こういう服はちょっと……」
「そうだったんですか! 失礼しました! お客様はスラッとしていて、とても綺麗な顔立ちをしていらっしゃいますから、てっきり女性かと……」
顔も美しいとはよく言われるけれど、童顔にも思われているのかなぁ。こうして実際に女性と間違われちゃったくらいだし。
といっても、小さい頃は母親の友人の娘さんのお下がりで、レディースの服をたまに着せられていた。そのときはとても楽しかったな。そんな幼き日の僕の姿を収めた写真をアルバムに貼ってあったと思う。
「ねえ、千尋。せっかくだから着てみようよ。店員さんが似合いそうだって言ってくれたんだから、変な感じにはならないと思うよ。それに、実は私も……千尋ってレディースの服が似合いそうだなって思っていたの」
以前から、女の子の服には興味はあったしいい機会だ。
「……分かったよ。でも、サイズ的に大丈夫だったらね」
「うん! じゃあ、試着室が2つ空いているからさっそく着てみようよ!」
「分かった」
僕は伊織とは別の試着室に入る。
さて、このLLサイズの白いワンピースを着られるかどうか。さっそく試してみることにしよう。
「これで……いいかな」
LLサイズということもあって、問題なく着ることができた。ただ、スカートの丈がちょっと短めなのが気になるけれど。ううっ、脚がスースーする。
「これが、僕なんだ……」
久しぶりにレディースの服を着たからか、もし僕が女性だったらこうだったのかなと、鏡に映った自分の姿を見ながら思った。今だけ、体も女性になったような気がして、気付けば楽しそうな笑みを浮かべていた。
「千尋、大丈夫? 着られそう?」
「うん、サイズ的には問題なく着られたよ。伊織の方は?」
「私も大丈夫。じゃあ、一旦、試着室を出てみようか」
「わ、分かった」
急に緊張してきた。このワンピース姿を見た伊織にどう思われるかな。さっき、随分と期待していただけに不安だ。しかも、伊織だけじゃなくて他のお客さんや店員さんにも見られるだろうし。
試着室のカーテンを開けると、そこには僕と同じワンピースを着た伊織が立っていた。
「どう……かな?」
「凄く可愛いよ! 千尋!」
大喜びの伊織に手を引かれて試着室の外に出てしまう。
「お客様、お似合いですよ! 特に彼女さん……じゃなくて彼氏さんの方!」
「ありがとうございます」
僕にワンピースを勧めてくれた店員さんに褒められてしまったので、素直にお礼を言っちゃったけれど、そこは僕の彼女である伊織の方が似合っていると言ってほしかったな。
「伊織、とても似合っているよ。可愛いね」
「ありがとう! でも、千尋可愛い。腕も脚も綺麗だし……」
伊織、ワンピース姿の僕を見てうっとりとしているな。伊織からはかっこいいとか、美しいよりも可愛いって言葉を一番多く言われているような気がする。でも、伊織から可愛いって言われるのは嫌じゃない。むしろ、好き……かも。
「あの、すみません! 彼とのペアルックツーショットをスマホで撮ってくれませんか?」
「分かりました! もしよければ、彼氏さん……このカチューシャを付けませんか?」
と、店員さんはリボン付きのピンクのカチューシャを渡してくる。これで少しでも女の子らしく見えるんだったら付けることにするか。
「こんな感じかな?」
「うんうん! より女の子らしくなったよ!」
「……ありがとう」
女の子らしくなったか。
伊織と一緒に、店員さんにツーショット写真を撮影してもらう。ピースしたり、手を繋いだり、顔を寄せ合ったり、僕は後ろから抱きしめたりなど色々なパターンで。
「ありがとうございました~」
「いえいえ、こちらこそありがとうございます。とても素敵なお客様にお越しいただけたので……」
店員さんは頬を赤らめて僕の方をチラチラと見ている。それだけ、僕のワンピース服姿が気に入ったのかな。
「後で千尋に写真送るね」
「うん、ありがとう。でも、この写真は他の人にはあまり見せないでね。恥ずかしいから。瀬戸さんとかならもちろんいいけれど」
「ふふっ、分かったよ」
レディースの服を着られて嬉しいけれど、こんなにも注目されるとは思っていなくて。それが気恥ずかしくて。
「伊織ちゃん、素敵な女の子と一緒に買い物に来たんだね」
この声、最近になってよく聞く声だ。
声の主の方に振り向いてみると、そこには私服姿の天宮先生がいたのであった。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説


マッサージ
えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。
背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。
僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
クールな生徒会長のオンとオフが違いすぎるっ!?
ブレイブ
恋愛
政治家、資産家の子供だけが通える高校。上流高校がある。上流高校の一年生にして生徒会長。神童燐は普段は冷静に動き、正確な指示を出すが、家族と、恋人、新の前では
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる