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第1章
第19話『縮まぬ距離』
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あれから何度か紅白戦をしたけれど、俺のいる白チームは1度も勝利どころか得点すら挙げることができなかった。それは、渚の飽くなき得点への執念と、香奈さんをはじめとするチームメイトとの見事な連携プレーの賜物だった。
俺も何度かボールは奪えたんだけど、渚か香奈さんにすぐに取られてしまった。素人の俺でも、あの2人の凄さが嫌でも身に染みて分かった。
午前11時20分。
地獄のような紅白戦を終えて、休憩時間に入る。
身体的にも精神的にもかなり疲れたな。今、彩花が来て何かしようとしても抵抗は一切できないと思う。
「完全に俺の失態だな……」
渚を守るためにここにいるのに、俺がこんな風になっちゃダメだろう。渚の気持ちをちゃんと考えなければいけないと今一度思う。
俺は体育館の端に、壁に寄りかかるようにして座る。
「ほら、飲みなよ」
そう言ったのは渚だった。渚は俺に水筒を渡してきた。
「ありがとう」
俺は渚から水筒を受け取り、中に入っているスポーツドリンクをゴクゴクと飲む。冷たくていいなぁ。
「……ごめんね、直人」
気づけば、渚は俺の隣に座り、俺のことを見ながらそう言っていた。その言葉通り、渚は申し訳なさそうな表情をしている。
「直人がただ困っているだけなんだって分かっていたのに、直人から離れてっていう一言が言えなかった。でも、直人が他の女の子とくっついているのを見ているだけで気持ちが締め付けられて。……って、似たようなこと、昨日も言ったね」
「……そうだな」
「2人きりのときみたいに、他の人がいても素直に気持ちを言えたらどれだけ楽なのかなって思う。堂々と直人にくっつけるあの子達が羨ましかったのかも」
確かに、渚は俺と2人きりだとある程度素直になれるけれど、第三者がいると頬を赤くして悶えてしまう。
あの状況を変えるために必死に考えた末、渚は俺と香奈さんのメンバーチェンジを命じたんだ。俺と取り囲んだ女子達が同じチームになってしまえば、俺をマークする必要はなくなり自然と離れていくから。
「……ごめん、渚」
俺は渚の頭を優しく撫でた。
「謝る必要なんてないよ。でも、今度同じようなことになったら、すぐに私を頼ってくれると嬉しいな」
「そうだな。もう、完封負け続きの紅白戦に参加するのは勘弁してほしいし」
「あれは素人相手に本気を出しすぎただけよ!」
いや、あれは明らかに、俺や俺を取り囲んでいた4人の女子達に対する怒りがあった気がするぞ。1戦だけならともかく、全試合完封勝ちって普通はできないだろ。
「な、何よ! 直人が逃げなかったのも悪いんだからね。完全に待ち構えていた感じだったし……」
「4人一斉に来られたから、ちょっと腰が引けてしまいまして……」
「まったく、情けないんだから」
疲れているからか、情けないという言葉はかなり応えるな。もちろん、情けないっていう自覚もあるけれど。
渚は俺に渡していた自分の水筒を取ってスポーツドリンクを飲む。飲む勢いや体から出る汗の量からして、相当喉が渇いていたんだろう。
「ふぅ、冷たくて美味しい」
「そういえば、渚は平気なのか? 何の気もなしに俺にその水筒を飲ませてくれたけど」
「……あっ」
スポーツドリンクを飲んでせっかく爽やかな表情になったのに、渚は再び頬を赤くしてしまう。言わなければ良かったな。
「直人は気にしないの?」
「あんまり気にしないな。妹が勝手に俺の飲み物を飲むことがあるんだよ。飲まされることもあったから。地元に幼なじみの子がいるんだけど、小学生くらいまでは普通にこういうことをしていたから」
それで女性の飲み物でも、相手さえいいって言えば抵抗なく飲むようになった。まあ、さっきの場合は体を動かしたから喉が渇いていたのもあったけど。
「直人は気にしないんだ……」
「ああ。でも、ごめんね。渡してくれたけど、飲んでいいのか俺から確認すれば良かったな」
「いいよ、別に。私から渡しただけだし。……でも、そっか。直人としちゃったんだ、間接キス……えへへっ」
渚、凄く嬉しそうに微笑んでいる。さっきは鬼の形相とも言える恐い表情をしていたのに。人って何気ないことでここまで表情を変えることができるのか。
そういえば、よく考えたら渚と間接キスをしたになるのか。渚から普通に水筒を受け取って飲んだから、そんな感覚は全くなかった。
「間接キスを見越して水筒を渡したんじゃないのか?」
「……そんなことないよ。直人が疲れていそうだったからだって」
まあ、間接キスをしたことは自分が飲むまで気付いてなさそうだったから、純粋に疲れていた俺に水筒を渡したんだろう。
「何か、結構元気出てきたかも」
「そいつは良かった。あと、彩花とは間接キスはしたことないな」
「……へえ、そうなんだ。何だか嬉しい」
彩花よりも一歩先に進むことができたと思っているからか、渚はかなり嬉しそうな表情をしている。
「もうすぐ休憩が終わるけど、直人はゆっくり休んでて」
「そうさせてくれ。中学卒業以来、激しい運動なんてしてないからクタクタで……」
「私が散々付き合わせちゃったからね。本当にごめん」
「いや、俺が悪いのもあったし、気にしなくていいよ。俺はここで休んでるからそろそろ行ってこい」
「うん、分かった」
お決まりのハイタッチをして渚は香奈さん達の所に行った。
さっきよりは疲れがなくなっていたけれど、渚のお言葉に甘えて少しの間ここで休むことにしようか。
渚と話したせいかまた喉が渇いてきた。俺のすぐ側に渚の水筒が置かれているけど、勝手に飲むわけにはいかない。
「近くの水飲み場まで行くか」
確か、第1体育館の側に冷水機があったはずだ。未だに体が熱いし、冷たい水でも飲んでクールダウンしよう。
ゆっくりと立ち上がって、体育館の入り口の方を見た瞬間だった。
「直人、先輩……」
制服姿の彩花が真顔で俺の方を見ていた。
「彩花!」
渚達に気付かせるために、俺は出せる限りの大きな声で叫ぶ。
すると、彩花は俺に気付かれてしまったからなのか、それとも俺の叫びが恐かったのか、俺が叫ぶとすぐに逃げ出した。
「ど、どうしたの! 直人!」
「彩花がさっきまで入り口にいたんだ! 俺はあいつを追いかける! 渚は香奈さんと一緒にここにいてくれ!」
「分かった!」
渚のことは香奈さんに任せ、俺はすぐに彩花の後を追いかける。
第1体育館の外を出ると、時々、俺の方に振り向きながら逃げる彩花がいた。
「待ってくれ! 彩花!」
俺がそう叫んでも、彩花は走るペースを落とそうとはしない。むしろ、速くなってきているようにも思える。彩花は昨日、風邪を引いて休んでいるのによく走れるな。
彩花はただ普通に逃げてはダメだと思ったのか、真っ直ぐ走るのではなく教室棟などの建物の角での右折や左折を何度も繰り返した。俺もその動きに何とか付いていく。
そのまま2、3分が経ち、彩花は校門の方に向かって走っている。このまま校門を出て外へ逃げようという作戦か。
「そうはさせな――」
彩花を捕まえるために更に走る速度を上げようとした瞬間だった。
「うっ!」
突然、猛烈な吐き気が襲ってきたのだ。
考えてみれば、さっきまで俺は渚と紅白戦を何回もしたんだ。その時点で体力がかなり消耗している。その上、渚のスポーツドリンクを結構飲んで。そこから何分も彩花を全力疾走で追いかけたら吐き気を催してしまうのは当たり前か。
俺はその場で立ち止まり、嘔吐をしないためにも深呼吸をする。
彩花はそんな俺を無表情で確認した後、校門を出て姿を眩ましてしまった。
「くそっ……」
俺の体力がもう少しあれば彩花に手を伸ばせたのに。これは完全に俺の失態だ。疲れていて頭もあまり働かなかったから、彩花の背中を必死に追いかけることしかできなかった。あと、途中から彩花の走るペースが速くなったと思ったけど、それは間違いで実際は俺の走るペースが遅くなったんだ。
「何が目的だったんだ……」
渚に危害を加えるためだったのか? 気持ちがまとまって俺に話しに来たのか? しかし、それなら俺に見つけられた途端に逃げるか?
「ルピナスの花のことを訊きたかったんだけどな……」
ここに来た理由を訊くこともそうだけど、それよりも俺が彩花を追いかけた理由はルピナスの花を贈った意味を訊くためだった。今でも分かっていないので、本人に訊ければ一番良かったんだけど。
しょうがない。第1体育館に戻ることにしよう。
俺も何度かボールは奪えたんだけど、渚か香奈さんにすぐに取られてしまった。素人の俺でも、あの2人の凄さが嫌でも身に染みて分かった。
午前11時20分。
地獄のような紅白戦を終えて、休憩時間に入る。
身体的にも精神的にもかなり疲れたな。今、彩花が来て何かしようとしても抵抗は一切できないと思う。
「完全に俺の失態だな……」
渚を守るためにここにいるのに、俺がこんな風になっちゃダメだろう。渚の気持ちをちゃんと考えなければいけないと今一度思う。
俺は体育館の端に、壁に寄りかかるようにして座る。
「ほら、飲みなよ」
そう言ったのは渚だった。渚は俺に水筒を渡してきた。
「ありがとう」
俺は渚から水筒を受け取り、中に入っているスポーツドリンクをゴクゴクと飲む。冷たくていいなぁ。
「……ごめんね、直人」
気づけば、渚は俺の隣に座り、俺のことを見ながらそう言っていた。その言葉通り、渚は申し訳なさそうな表情をしている。
「直人がただ困っているだけなんだって分かっていたのに、直人から離れてっていう一言が言えなかった。でも、直人が他の女の子とくっついているのを見ているだけで気持ちが締め付けられて。……って、似たようなこと、昨日も言ったね」
「……そうだな」
「2人きりのときみたいに、他の人がいても素直に気持ちを言えたらどれだけ楽なのかなって思う。堂々と直人にくっつけるあの子達が羨ましかったのかも」
確かに、渚は俺と2人きりだとある程度素直になれるけれど、第三者がいると頬を赤くして悶えてしまう。
あの状況を変えるために必死に考えた末、渚は俺と香奈さんのメンバーチェンジを命じたんだ。俺と取り囲んだ女子達が同じチームになってしまえば、俺をマークする必要はなくなり自然と離れていくから。
「……ごめん、渚」
俺は渚の頭を優しく撫でた。
「謝る必要なんてないよ。でも、今度同じようなことになったら、すぐに私を頼ってくれると嬉しいな」
「そうだな。もう、完封負け続きの紅白戦に参加するのは勘弁してほしいし」
「あれは素人相手に本気を出しすぎただけよ!」
いや、あれは明らかに、俺や俺を取り囲んでいた4人の女子達に対する怒りがあった気がするぞ。1戦だけならともかく、全試合完封勝ちって普通はできないだろ。
「な、何よ! 直人が逃げなかったのも悪いんだからね。完全に待ち構えていた感じだったし……」
「4人一斉に来られたから、ちょっと腰が引けてしまいまして……」
「まったく、情けないんだから」
疲れているからか、情けないという言葉はかなり応えるな。もちろん、情けないっていう自覚もあるけれど。
渚は俺に渡していた自分の水筒を取ってスポーツドリンクを飲む。飲む勢いや体から出る汗の量からして、相当喉が渇いていたんだろう。
「ふぅ、冷たくて美味しい」
「そういえば、渚は平気なのか? 何の気もなしに俺にその水筒を飲ませてくれたけど」
「……あっ」
スポーツドリンクを飲んでせっかく爽やかな表情になったのに、渚は再び頬を赤くしてしまう。言わなければ良かったな。
「直人は気にしないの?」
「あんまり気にしないな。妹が勝手に俺の飲み物を飲むことがあるんだよ。飲まされることもあったから。地元に幼なじみの子がいるんだけど、小学生くらいまでは普通にこういうことをしていたから」
それで女性の飲み物でも、相手さえいいって言えば抵抗なく飲むようになった。まあ、さっきの場合は体を動かしたから喉が渇いていたのもあったけど。
「直人は気にしないんだ……」
「ああ。でも、ごめんね。渡してくれたけど、飲んでいいのか俺から確認すれば良かったな」
「いいよ、別に。私から渡しただけだし。……でも、そっか。直人としちゃったんだ、間接キス……えへへっ」
渚、凄く嬉しそうに微笑んでいる。さっきは鬼の形相とも言える恐い表情をしていたのに。人って何気ないことでここまで表情を変えることができるのか。
そういえば、よく考えたら渚と間接キスをしたになるのか。渚から普通に水筒を受け取って飲んだから、そんな感覚は全くなかった。
「間接キスを見越して水筒を渡したんじゃないのか?」
「……そんなことないよ。直人が疲れていそうだったからだって」
まあ、間接キスをしたことは自分が飲むまで気付いてなさそうだったから、純粋に疲れていた俺に水筒を渡したんだろう。
「何か、結構元気出てきたかも」
「そいつは良かった。あと、彩花とは間接キスはしたことないな」
「……へえ、そうなんだ。何だか嬉しい」
彩花よりも一歩先に進むことができたと思っているからか、渚はかなり嬉しそうな表情をしている。
「もうすぐ休憩が終わるけど、直人はゆっくり休んでて」
「そうさせてくれ。中学卒業以来、激しい運動なんてしてないからクタクタで……」
「私が散々付き合わせちゃったからね。本当にごめん」
「いや、俺が悪いのもあったし、気にしなくていいよ。俺はここで休んでるからそろそろ行ってこい」
「うん、分かった」
お決まりのハイタッチをして渚は香奈さん達の所に行った。
さっきよりは疲れがなくなっていたけれど、渚のお言葉に甘えて少しの間ここで休むことにしようか。
渚と話したせいかまた喉が渇いてきた。俺のすぐ側に渚の水筒が置かれているけど、勝手に飲むわけにはいかない。
「近くの水飲み場まで行くか」
確か、第1体育館の側に冷水機があったはずだ。未だに体が熱いし、冷たい水でも飲んでクールダウンしよう。
ゆっくりと立ち上がって、体育館の入り口の方を見た瞬間だった。
「直人、先輩……」
制服姿の彩花が真顔で俺の方を見ていた。
「彩花!」
渚達に気付かせるために、俺は出せる限りの大きな声で叫ぶ。
すると、彩花は俺に気付かれてしまったからなのか、それとも俺の叫びが恐かったのか、俺が叫ぶとすぐに逃げ出した。
「ど、どうしたの! 直人!」
「彩花がさっきまで入り口にいたんだ! 俺はあいつを追いかける! 渚は香奈さんと一緒にここにいてくれ!」
「分かった!」
渚のことは香奈さんに任せ、俺はすぐに彩花の後を追いかける。
第1体育館の外を出ると、時々、俺の方に振り向きながら逃げる彩花がいた。
「待ってくれ! 彩花!」
俺がそう叫んでも、彩花は走るペースを落とそうとはしない。むしろ、速くなってきているようにも思える。彩花は昨日、風邪を引いて休んでいるのによく走れるな。
彩花はただ普通に逃げてはダメだと思ったのか、真っ直ぐ走るのではなく教室棟などの建物の角での右折や左折を何度も繰り返した。俺もその動きに何とか付いていく。
そのまま2、3分が経ち、彩花は校門の方に向かって走っている。このまま校門を出て外へ逃げようという作戦か。
「そうはさせな――」
彩花を捕まえるために更に走る速度を上げようとした瞬間だった。
「うっ!」
突然、猛烈な吐き気が襲ってきたのだ。
考えてみれば、さっきまで俺は渚と紅白戦を何回もしたんだ。その時点で体力がかなり消耗している。その上、渚のスポーツドリンクを結構飲んで。そこから何分も彩花を全力疾走で追いかけたら吐き気を催してしまうのは当たり前か。
俺はその場で立ち止まり、嘔吐をしないためにも深呼吸をする。
彩花はそんな俺を無表情で確認した後、校門を出て姿を眩ましてしまった。
「くそっ……」
俺の体力がもう少しあれば彩花に手を伸ばせたのに。これは完全に俺の失態だ。疲れていて頭もあまり働かなかったから、彩花の背中を必死に追いかけることしかできなかった。あと、途中から彩花の走るペースが速くなったと思ったけど、それは間違いで実際は俺の走るペースが遅くなったんだ。
「何が目的だったんだ……」
渚に危害を加えるためだったのか? 気持ちがまとまって俺に話しに来たのか? しかし、それなら俺に見つけられた途端に逃げるか?
「ルピナスの花のことを訊きたかったんだけどな……」
ここに来た理由を訊くこともそうだけど、それよりも俺が彩花を追いかけた理由はルピナスの花を贈った意味を訊くためだった。今でも分かっていないので、本人に訊ければ一番良かったんだけど。
しょうがない。第1体育館に戻ることにしよう。
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