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特別編
第1話『2人はヤツもダメだった。』
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「ふああっ……」
あおいが寝始めてから30分ちょっと。
あおいは大きなあくびをすると、愛実の胸から顔を離した。ゆっくりと上半身を起こすと右手で両目を擦る。
「よく眠りました……」
おっ、あおいの口調が敬語に戻った。どうやら、寝ている間にアルコールが抜けたようだ。
「それは良かったね。おはよう、あおいちゃん」
「おはよう、あおい」
「2人ともおはようございます」
「体調は大丈夫か? ラムレーズンサンドのアルコールで結構酔っ払っていたから」
「大丈夫ですよ。愛実ちゃんの胸が気持ちいいのもあって、ぐっすりと眠れましたから」
いつもの明るい笑顔でそう言うと、あおいは「う~んっ」と声を上げながら体を伸ばす。そのことで、あおいの笑顔はスッキリとしたように見えて。この様子なら体調は大丈夫そうだな。
「元気なら良かった」
「良かったよ。あと、胸が気持ちいいって思ってもらえて嬉しいよ」
「いえいえ。お二人は大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。アイスティーを飲んだから、体の熱さもすぐになくなった」
「私も大丈夫だよ。ベッドで横になってゆっくりしていたからね」
「それなら良かったです」
「ふふっ。敬語が崩れたし、私の胸に顔を埋めて寝たいって言っていたから、酔っ払ったあおいちゃんは凄く可愛かったよ」
「可愛かったよな。酔っ払ったあおいは初めて見たから新鮮だった」
「そ、そう言ってもらえて何よりです。ありがとうございます。さっきも言いましたが、敬語で話しているつもりでも、タメ口になっちゃうんですよね。小さい頃はタメ口だったからでしょうか」
あははっ、とあおいは照れくさそうに笑っている。どうやら、あおいは酔っ払っている間の記憶が残るタイプのようだ。
普段は敬語で話す人がタメ口になると、いつもよりも柔らかくて可愛い印象になるよな。まあ、あおいは普段から敬語で明るく話しているし、俺もタメ口時代の幼稚園のあおいを知っているけど。それでも、酔っ払ってタメ口になるあおいは可愛いと思った。
あおいと愛実はベッドから降りて、アイスティーを飲む。2人につられて俺もアイスティーを飲むと……残り少なく一口で飲み終えてしまった。
「……俺、キッチンに行ってアイスコーヒーを淹れてくるよ。2人はどうする?」
「私もアイスコーヒーをお願いしようかな。あと一口くらいだし。ブラックでお願いします」
「私もアイスティーが残り少ないので、コーヒーをお願いしましょうかね。ガムシロップを入れてくださると嬉しいです」
「分かった。愛実はブラックで、あおいはガムシロップ入りだな」
その後、愛実とあおいは残りのアイスティーを飲みきり、俺に空のマグカップを渡してきた。
俺はマグカップを乗せたトレーを持って部屋を出て、1階のキッチンに向かった。
マグカップを洗って、俺が3人分のアイスコーヒーを作っていると、母さんがキッチンにやってきた。
「あら、涼我」
「みんなの分のアイスコーヒーを作りに来た。あと、贈り物のラムレーズンサンド美味しかったよ。2人も美味しいって言ってた。アイスティーにも合ったし。ありがとう」
「いえいえ。口に合ったみたいで良かったわ。私もお父さんと食べたけど、美味しかったわよね。あと、あのラムレーズンはお酒が効いていたけど、大丈夫だった?」
「俺はちょっと体が熱くなった程度だった。2人も酔っ払っていたけど、今はもう元に戻ってる」
「それなら良かった」
ほっと胸を撫で下ろす母さん。自分宛ての贈り物だし、自分が俺達に渡したものでもあるから、お酒で気分が悪くなっていないかどうか心配だったのだろう。
「このことも友達に伝えておくわ」
「ああ。喜んでいたことも伝えてほしい」
「分かったわ。友達も喜ぶと思う」
母さんはニッコリと笑ってそう言った。
さてと、3人分のアイスコーヒーを作り終わったし、そろそろ部屋に戻るか。そう思ってマグカップを乗せたトレーを持ったときだった。
『きゃああっ!』
2階から愛実とあおいの悲鳴が聞こえてきた。
「な、何かあったのかしら」
「きっと虫が出たんじゃないか。前にも同じようなことがあったから」
あれは確か、夏休み初日のことだったか。あのときは俺の部屋にゴキブリが出たんだよな。
もうすぐ秋になるとはいえ、今も昼を中心に暑い日が多い。きっと、今回も何か虫が出た可能性は高い。
虫、という言葉を言ったからか、母さんの顔色がちょっと悪くなる。母さんはあまり虫耐性がないからなぁ。
「そ、そうなの。2人のためにも早く戻ってあげなさい」
「ああ」
俺は2階にある俺の部屋に急いで戻る。マグカップに入っているアイスコーヒーがこぼれないように気をつけて。
部屋に戻ると、愛実とあおいは俺のベッドの上に乗り、身を寄せ合って震えていた。そんな2人の顔色は悪い。この光景も以前ゴキブリと出たときと重なる。
「どうした、愛実、あおい」
「ク、クモが出たの! 私の家側の窓の方に……」
「しかもかなり大きいんですっ!」
愛実とあおいはそう言うと、愛実の家側にある窓の方を指さす。そちらの方を見てみると……2人の言う通り、窓の近くに大きなクモがいる。足を含めて10センチはありそうだ。
「結構大きなクモだな。これを見て、2人はさっき声を上げたんだな」
「うん。このサイズのクモはなかなか見ないからビックリしちゃって」
「私もです。怖いので愛実ちゃんと身を寄り添わせています」
「そうだったのか」
急にあの大きさのクモと出くわしたら、ビックリして大きな声を上げてしまうのも無理はないか。
「リョウ君。あのクモを外に出してくれない? 小さいクモなら何とか自分でできるけど、あの大きさは怖くてダメだよ」
「私もダメです! 小さくてもかなり頑張らないと退治はできませんっ!」
2人は怖がった様子で俺に懇願してくる。
愛実は昔に比べれば多少は虫に強くなったけど、このサイズのクモは怖くて何もできないか。あおいは先日のゴキブリも怖がっていたけど、クモもダメか。虫耐性は小さい頃からさほど変わっていないようだ。
「分かった。俺が何とかするから、2人はそのままベッドにいて」
「分かった!」
「お願いしますっ!」
恋人や幼馴染のために、2人の恐怖の根源である大きなクモを外に出そう。
俺はマグカップを乗せたトレーをローテーブルに置き、勉強机に置いてあるボックスティッシュから1枚ティッシュを取り出す。それを右手の上に乗せる。
クモが逃げてしまわないように、俺はクモにそっと近づく。……ここまで来れば、手を伸ばして捕まえられそうか。
「……それっ」
ティッシュを乗せた右手をクモに向けて伸ばす。
空気の流れを感じ取ったのかクモが動き出すけど、逃げられるより前に右手でクモを捕らえた。
「よし、捕まえた」
ティッシュ越しに何とも言えない感触が。大きなクモなので足の動く様子が見える。必死に抵抗しているんだろう。
すぐ近くに窓があるけど、それは愛実の家側。こちら側から離したら、愛実の家に入ってしまうかもしれない。なので、道路側にある窓を開けて、クモを放り投げた。結構強く投げたので道路まで飛んでしまったけど……歩いている人は全然いないので大丈夫だろう。
「これで大丈夫だな」
『おおっ』
愛実とあおいは声を合わせてそう言うと、パチパチと俺に向かって拍手を送ってくれる。嫌なクモが部屋にいなくなったからか、2人はかなり嬉しそうだ。
「涼我君、ありがとうございます!」
「ありがとう! さすがはリョウ君!」
「愛実ちゃんの言う通りですね! あの大きなクモを目の前にしても落ち着いていて、鮮やかな身のこなしで。素晴らしいですっ! 愛実ちゃんはとてもいい人と恋人になりましたね!」
「ふふっ。ありがとう、あおいちゃん」
「虫退治でそこまで褒めてくれるなんて。しかもいい彼氏だって。もちろん、言ってくれるのは嬉しいけど」
「重要だと思いますよ! 自分が怖いと思っている存在を、落ち着いて対処してくれる。そんな頼もしい人が恋人だなんて安心できるじゃないですか!」
「あおいちゃんの言う通りだね。リョウ君、とても頼もしくてかっこよかったよ!」
あおいと愛実はニッコリとした笑顔でそう言ってくれる。2人から頼もしいって言われると嬉しい気持ちになるな。愛実はかっこいいとも言ってくれたからキュンとなって。
「これからも俺がいるときに虫が出たら、すぐに退治するからな。もちろん、愛実の家で虫が出て、それが怖かったらすぐに俺に連絡してくれ」
「ありがとう、リョウ君。あおいちゃんも、リョウ君に虫退治してほしいときには遠慮なく言っていいからね」
「それは嬉しいですね! 是非、そのときには涼我君を頼らせてください」
「ああ。あおいもそういうときは遠慮なく連絡してくれ」
「はいっ。心強いですね」
あおいはいつもの明るい笑顔で返事した。
愛実とあおいが虫で怖いと思ったときには、恋人や幼馴染としてすぐに退治しよう。
それからは俺の作ったアイスコーヒーを飲みながら、クリスのアニメを観る。クリスは3人とも好きだし、これまでに何度も観ているからとても楽しい時間になったのであった。
あおいが寝始めてから30分ちょっと。
あおいは大きなあくびをすると、愛実の胸から顔を離した。ゆっくりと上半身を起こすと右手で両目を擦る。
「よく眠りました……」
おっ、あおいの口調が敬語に戻った。どうやら、寝ている間にアルコールが抜けたようだ。
「それは良かったね。おはよう、あおいちゃん」
「おはよう、あおい」
「2人ともおはようございます」
「体調は大丈夫か? ラムレーズンサンドのアルコールで結構酔っ払っていたから」
「大丈夫ですよ。愛実ちゃんの胸が気持ちいいのもあって、ぐっすりと眠れましたから」
いつもの明るい笑顔でそう言うと、あおいは「う~んっ」と声を上げながら体を伸ばす。そのことで、あおいの笑顔はスッキリとしたように見えて。この様子なら体調は大丈夫そうだな。
「元気なら良かった」
「良かったよ。あと、胸が気持ちいいって思ってもらえて嬉しいよ」
「いえいえ。お二人は大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。アイスティーを飲んだから、体の熱さもすぐになくなった」
「私も大丈夫だよ。ベッドで横になってゆっくりしていたからね」
「それなら良かったです」
「ふふっ。敬語が崩れたし、私の胸に顔を埋めて寝たいって言っていたから、酔っ払ったあおいちゃんは凄く可愛かったよ」
「可愛かったよな。酔っ払ったあおいは初めて見たから新鮮だった」
「そ、そう言ってもらえて何よりです。ありがとうございます。さっきも言いましたが、敬語で話しているつもりでも、タメ口になっちゃうんですよね。小さい頃はタメ口だったからでしょうか」
あははっ、とあおいは照れくさそうに笑っている。どうやら、あおいは酔っ払っている間の記憶が残るタイプのようだ。
普段は敬語で話す人がタメ口になると、いつもよりも柔らかくて可愛い印象になるよな。まあ、あおいは普段から敬語で明るく話しているし、俺もタメ口時代の幼稚園のあおいを知っているけど。それでも、酔っ払ってタメ口になるあおいは可愛いと思った。
あおいと愛実はベッドから降りて、アイスティーを飲む。2人につられて俺もアイスティーを飲むと……残り少なく一口で飲み終えてしまった。
「……俺、キッチンに行ってアイスコーヒーを淹れてくるよ。2人はどうする?」
「私もアイスコーヒーをお願いしようかな。あと一口くらいだし。ブラックでお願いします」
「私もアイスティーが残り少ないので、コーヒーをお願いしましょうかね。ガムシロップを入れてくださると嬉しいです」
「分かった。愛実はブラックで、あおいはガムシロップ入りだな」
その後、愛実とあおいは残りのアイスティーを飲みきり、俺に空のマグカップを渡してきた。
俺はマグカップを乗せたトレーを持って部屋を出て、1階のキッチンに向かった。
マグカップを洗って、俺が3人分のアイスコーヒーを作っていると、母さんがキッチンにやってきた。
「あら、涼我」
「みんなの分のアイスコーヒーを作りに来た。あと、贈り物のラムレーズンサンド美味しかったよ。2人も美味しいって言ってた。アイスティーにも合ったし。ありがとう」
「いえいえ。口に合ったみたいで良かったわ。私もお父さんと食べたけど、美味しかったわよね。あと、あのラムレーズンはお酒が効いていたけど、大丈夫だった?」
「俺はちょっと体が熱くなった程度だった。2人も酔っ払っていたけど、今はもう元に戻ってる」
「それなら良かった」
ほっと胸を撫で下ろす母さん。自分宛ての贈り物だし、自分が俺達に渡したものでもあるから、お酒で気分が悪くなっていないかどうか心配だったのだろう。
「このことも友達に伝えておくわ」
「ああ。喜んでいたことも伝えてほしい」
「分かったわ。友達も喜ぶと思う」
母さんはニッコリと笑ってそう言った。
さてと、3人分のアイスコーヒーを作り終わったし、そろそろ部屋に戻るか。そう思ってマグカップを乗せたトレーを持ったときだった。
『きゃああっ!』
2階から愛実とあおいの悲鳴が聞こえてきた。
「な、何かあったのかしら」
「きっと虫が出たんじゃないか。前にも同じようなことがあったから」
あれは確か、夏休み初日のことだったか。あのときは俺の部屋にゴキブリが出たんだよな。
もうすぐ秋になるとはいえ、今も昼を中心に暑い日が多い。きっと、今回も何か虫が出た可能性は高い。
虫、という言葉を言ったからか、母さんの顔色がちょっと悪くなる。母さんはあまり虫耐性がないからなぁ。
「そ、そうなの。2人のためにも早く戻ってあげなさい」
「ああ」
俺は2階にある俺の部屋に急いで戻る。マグカップに入っているアイスコーヒーがこぼれないように気をつけて。
部屋に戻ると、愛実とあおいは俺のベッドの上に乗り、身を寄せ合って震えていた。そんな2人の顔色は悪い。この光景も以前ゴキブリと出たときと重なる。
「どうした、愛実、あおい」
「ク、クモが出たの! 私の家側の窓の方に……」
「しかもかなり大きいんですっ!」
愛実とあおいはそう言うと、愛実の家側にある窓の方を指さす。そちらの方を見てみると……2人の言う通り、窓の近くに大きなクモがいる。足を含めて10センチはありそうだ。
「結構大きなクモだな。これを見て、2人はさっき声を上げたんだな」
「うん。このサイズのクモはなかなか見ないからビックリしちゃって」
「私もです。怖いので愛実ちゃんと身を寄り添わせています」
「そうだったのか」
急にあの大きさのクモと出くわしたら、ビックリして大きな声を上げてしまうのも無理はないか。
「リョウ君。あのクモを外に出してくれない? 小さいクモなら何とか自分でできるけど、あの大きさは怖くてダメだよ」
「私もダメです! 小さくてもかなり頑張らないと退治はできませんっ!」
2人は怖がった様子で俺に懇願してくる。
愛実は昔に比べれば多少は虫に強くなったけど、このサイズのクモは怖くて何もできないか。あおいは先日のゴキブリも怖がっていたけど、クモもダメか。虫耐性は小さい頃からさほど変わっていないようだ。
「分かった。俺が何とかするから、2人はそのままベッドにいて」
「分かった!」
「お願いしますっ!」
恋人や幼馴染のために、2人の恐怖の根源である大きなクモを外に出そう。
俺はマグカップを乗せたトレーをローテーブルに置き、勉強机に置いてあるボックスティッシュから1枚ティッシュを取り出す。それを右手の上に乗せる。
クモが逃げてしまわないように、俺はクモにそっと近づく。……ここまで来れば、手を伸ばして捕まえられそうか。
「……それっ」
ティッシュを乗せた右手をクモに向けて伸ばす。
空気の流れを感じ取ったのかクモが動き出すけど、逃げられるより前に右手でクモを捕らえた。
「よし、捕まえた」
ティッシュ越しに何とも言えない感触が。大きなクモなので足の動く様子が見える。必死に抵抗しているんだろう。
すぐ近くに窓があるけど、それは愛実の家側。こちら側から離したら、愛実の家に入ってしまうかもしれない。なので、道路側にある窓を開けて、クモを放り投げた。結構強く投げたので道路まで飛んでしまったけど……歩いている人は全然いないので大丈夫だろう。
「これで大丈夫だな」
『おおっ』
愛実とあおいは声を合わせてそう言うと、パチパチと俺に向かって拍手を送ってくれる。嫌なクモが部屋にいなくなったからか、2人はかなり嬉しそうだ。
「涼我君、ありがとうございます!」
「ありがとう! さすがはリョウ君!」
「愛実ちゃんの言う通りですね! あの大きなクモを目の前にしても落ち着いていて、鮮やかな身のこなしで。素晴らしいですっ! 愛実ちゃんはとてもいい人と恋人になりましたね!」
「ふふっ。ありがとう、あおいちゃん」
「虫退治でそこまで褒めてくれるなんて。しかもいい彼氏だって。もちろん、言ってくれるのは嬉しいけど」
「重要だと思いますよ! 自分が怖いと思っている存在を、落ち着いて対処してくれる。そんな頼もしい人が恋人だなんて安心できるじゃないですか!」
「あおいちゃんの言う通りだね。リョウ君、とても頼もしくてかっこよかったよ!」
あおいと愛実はニッコリとした笑顔でそう言ってくれる。2人から頼もしいって言われると嬉しい気持ちになるな。愛実はかっこいいとも言ってくれたからキュンとなって。
「これからも俺がいるときに虫が出たら、すぐに退治するからな。もちろん、愛実の家で虫が出て、それが怖かったらすぐに俺に連絡してくれ」
「ありがとう、リョウ君。あおいちゃんも、リョウ君に虫退治してほしいときには遠慮なく言っていいからね」
「それは嬉しいですね! 是非、そのときには涼我君を頼らせてください」
「ああ。あおいもそういうときは遠慮なく連絡してくれ」
「はいっ。心強いですね」
あおいはいつもの明るい笑顔で返事した。
愛実とあおいが虫で怖いと思ったときには、恋人や幼馴染としてすぐに退治しよう。
それからは俺の作ったアイスコーヒーを飲みながら、クリスのアニメを観る。クリスは3人とも好きだし、これまでに何度も観ているからとても楽しい時間になったのであった。
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