10年ぶりに再会した幼馴染と、10年間一緒にいる幼馴染との青春ラブコメ

桜庭かなめ

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最終章

第34話『恒例となったお願い』

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 8月11日、木曜日。
 今日は山の日で祝日だ。朝からよく晴れているし、今日みたいな日に山に登ったらさぞかし気持ちいいのだろう。標高の高い山であれば山頂は涼しいだろうし。
 そんな自然の感じが溢れる祝日なのだが、

「麻丘君。申し訳ないけど、また質問していいかしら」
「ああ、いいぞ。どんな問題だ?」

「愛実ちゃん。この問題が分からなくて。教えてもらってもいいですか?」
「いいよ」

 俺は愛実の家で愛実、あおい、海老名さんと夏休みの課題を片付けるための勉強会をしている。といっても、実際に課題を片付けているのはあおいと海老名さんだけで、俺と愛実は既に課題を全て終わっており先生役になっている。ラノベを読んでおり、あおいと海老名さんから質問があった際に教えているのだ。
 あおいは俺と愛実と一緒に課題をするときもあった。ただ、バイトのある日は疲れていたり、バイト後にアニメや漫画、ラノベを楽しんだりしていたらしい。なので、英語などの課題が少し残っているとのこと。
 海老名さんは夏休みが始まってから大半の日に陸上部の練習があり、合宿に参加したり、インターハイにマネージャーとして帯同したりもしていた。そのため、練習後などに得意科目から少しずつ課題を片付けていたらしい。そのため、今は数学Bや化学といった苦手科目中心に課題が残っている状況とのこと。陸上部は今日から15日までお盆休みのため、休みの間に一気に片付けたいと思っているのだそうだ。
 この勉強会は女子3人のグループトークで、海老名さんが「一緒に課題しない?」と誘ったのがきっかけ。
 ただ、海老名さんが残している課題は理系科目が多いことや、先生役は1人よりも2人の方が心強いという理由で、あおいと愛実から先生役として勉強会に参加してくれないかとお願いされたのだ。今日は特にバイトなどの予定は入っていなかったので、彼女達のお願いを快諾した。
 課題が終わっているから、あおいと海老名さんの質問に答えるのは復習するいい機会だ。時折質問を受けるけど、ラノベを読むのもできている。なので、俺としては結構充実した時間を過ごせている。
 そんな充実した時間を2時間ほど過ごしたとき、
 ――プルルッ、プルルッ。
 ローテーブルに置いてあるスマホが鳴る。ただ、この鳴り方からして、複数のスマホが鳴っていると思われる。
 俺は自分のスマホを手に取ると……LIMEで佐藤先生からグループトークに新着メッセージが送信されたと通知が。その通知をさっそくタップすると、俺、あおい、愛実、佐藤先生のグループトークが開き、

『みんな。今週の土曜日の予定はどうなっているかな? 予定次第では、君達にお願いしたいことがあるんだ』

 という佐藤先生のメッセージが表示された。
 この時期に先生からお願いされることが何なのかはだいたい予想がつく。俺と同じことを考えているのか、あおいも愛実も自分のスマホを見ながら笑っている。海老名さんも愛実のスマホを見て笑顔を浮かべている。

「お願いというのは、きっとコアマでの同人誌の代理購入ですよね、きっと」
「私もそう思った。オリティアの帰りに、コアマに参加するだろうって樹理先生は言っていたし」
「先生ならあり得そう。あたしも去年のコアマで代理購入したわ」
「3人も同じことを思ったか」

 3人が言った「コアマ」というのは、コミックアニメマーケットという同人誌即売会の略称だ。ゴールデンウィークに行った同人誌即売会・オリティアと同じ会場で開催される。
 コアマは明日から日曜日まで開催される。2日目の土曜日に、この4人で行こうかという話をしていた。きっと、佐藤先生はそれを見越して、メッセージで『予定次第では』という文言を使っているのだろう。

『涼我君、愛実ちゃん、理沙ちゃんと一緒に、コアマに一般参加する予定ですよ!』

 と、あおいがメッセージを送る。

『おおっ、それは素晴らしい予定だね! 実はコアマ関連で君達にお願いしたいことがあるんだよ。午後、みんなのところへ相談しに行っていいかな?』

 というメッセージが佐藤先生から届いた。
 午後もここで勉強会をする予定だ。

「私は樹理先生が来るのはかまいませんが……みなさんはどうですか?」
「俺はいいぞ。同人イベントの前には恒例のことだし」
「私もかまわないよ。代理購入なら協力するつもり」
「そうね、愛実。あたしも来てかまわないわ。樹理先生に会えるのは嬉しいし」

 4人全員が佐藤先生が来ることを賛成した。なので、あおいが、

『いいですよ! 今日は愛実ちゃんの家に集まっていますので、愛実ちゃんの家に来てください』

 と返信を送った。
 このグループトーク画面を見ているのか、あおいがメッセージを送ってから10秒も経たないうちに『ありがとう!』と返信が届く。佐藤先生の喜んでいる顔が容易に頭に浮かぶ。
 その後のメッセージで、午後2時頃に佐藤先生が愛実の家に来ることになったのであった。



「やあやあやあ、みんなこんにちは」

 午後2時。
 約束の時間ピッタリに佐藤先生が愛実の家にやってきた。今が一番暑い時間帯だからか、先生はジーンズパンツにVネックのノースリーブのリブニット姿と露出度がやや多めな服装だ。
 これまで、俺達4人でローテーブルを囲むようにして座っていた。ただ、佐藤先生が来たので、愛実が座っていたクッションに先生が座り、愛実は勉強机の椅子に座ることに。
 愛実は佐藤先生のために冷たいアイスコーヒーを淹れてきた。
 佐藤先生は愛実からマグカップを受け取ると、さっそく一口飲む。

「美味しいよ、愛実ちゃん。ありがとう」
「いえいえ」

 愛実はそう言うと、俺の近くまで動かした勉強机の椅子に腰を下ろす。
 佐藤先生はコーヒーをもう一口飲むと、真剣な表情になる。

「……では、さっそく本題に入ろう。コアマのサークルチェックをしていたら、2日目の土曜日に参加するお目当てのサークルがとても多くてね。だから、涼我君達に同人誌の代理購入をお願いしたくてここに来たんだ。もし、当日の予定に余裕があったら、代理購入してくれませんか?」

 お願いします、と佐藤先生は俺達に向かって頭を下げる。
 やっぱり、お願いしたことは同人誌の代理購入だったか。頭を下げている佐藤先生を見ていると、3ヶ月前、オリティアで同人誌の代理購入を頼んできたときのことを思い出す。今回も佐藤先生に力を貸そう。

「いいですよ、佐藤先生」
「去年の夏のコアマから代理購入していましたからね。今回も協力しますよ、樹理先生」
「あたしもいいですよ」
「オリティアのときのように、私のお目当てのサークルと一緒であれば、先生の分も一緒に買いますよ!」

 俺が最初に引き受けると、愛実と海老名さんとあおいは笑顔で同人誌の代理購入をしていいと伝える。

「みんなありがとう」

 お礼を言って、佐藤先生はゆっくりと顔を上げる。先生の顔には嬉しそうな笑みが浮かんでいて。そんな先生はとても可愛くて、いつになく幼い印象を受ける。大きな同人イベントでは先生の同人誌の代理購入は恒例になっているけど、引き受けてもらえると嬉しい気持ちになるのだろう。俺も先生のこの笑顔のために頑張ろうと思えるのだ。

「2日目はエロい意味で成人向けの同人誌も、一般向け同人誌も買いたいものがいっぱいあってね。成人向けは自分で買わないといけないから、君達には一般向け同人誌を頒布するサークルをお願いするよ」

 この中で成人向け同人誌を買える年齢なのは佐藤先生だからな。
 あと、今の言い方だと……将来、成人向けを買える年齢になったら、俺達にそういった同人誌を代理購入してほしいって頼んできそうだなぁ。

「午前中にメッセージを送ったグループトークに理沙ちゃんを招待して、買ってほしいサークルリストを送るよ」

 その後、佐藤先生によって、俺、あおい、愛実、先生のLIMEのグループトークに海老名さんがメンバーに加わった。
 佐藤先生は俺達に代理購入してほしいサークル名と、そのサークルの配置番号をメッセージで送ってくる。オリティアのときと同じで7つか。その中のいくつかは、オリティアで俺達が代理購入したサークルがあった。だからか、あおいは「おおっ」と声を漏らす。

「オリティアで代理購入した『赤色くらぶ』と『ジーエルブロッサム』がありますね。コアマでも、この2つのサークルが出す新刊同人誌を買う予定ですよ!」
「おぉ、そうかい! じゃあ、今回もこの2つのサークルはあおいちゃんが私の分も一緒に代理購入をお願いします」
「お任せください!」

 とても元気良くそう言うと、あおいはそれなりにある胸を張った。オリティアでは2つのサークルについて新刊同人誌を買えたのもあり、あおいから頼りになるオーラが出ている。

「あおいちゃんが2つ担当するから、残りは5つか。リョウ君、一緒に代理購入しない? オリティアでは別行動だったし、コアマでは一緒に廻りたいな」
「わ、私も涼我君と一緒に廻りたいですっ! それに、オリティアでは大丈夫でしたが、コアマでは並んでいる間に購入制限がかかるかもしれませんし。一緒に廻ってほしいです」

 愛実もあおいも俺と一緒にコアマの会場を廻りたいか。それもあって、愛実とあおいは真剣な表情で見つめ合っている。漫画やアニメなら、2人の視線がバチバチとぶつかっているような光景だ。

「愛実ちゃんとあおいちゃんのこういう光景を見るのは初めてだよ」
「ですね。まあ、2人とも麻丘君が好きですから、一緒に廻りたがるのは当然の流れかと」

 俺自身も2人が争う光景を見るのは初めてだ。基本的には3人一緒にいるときは平和な雰囲気だから。

「麻丘君、どうする?」
「そうだな……ジャンケンがいいかな。で、勝った方が俺と一緒に廻ると」
「公平性があっていいわね。愛実とあおいはどうかしら?」
「私はジャンケンに賛成ですよ。愛実ちゃんはどうでしょう?」
「私もジャンケンでかまわないよ」
「分かりました。負けても恨みっこなしです」
「そうだね」

 あおいと愛実は頷き合う。
 あおいも愛実も両手を組み、腕を捻って、手と手の間を覗いている。確か、勝ち筋が見えるんだっけ。ジャンケンをする前にこのポーズをやる人を見るの久しぶりだな。2人とも、勝って俺とコアマで廻りたい気持ちがひしひしと伝わってくる。

「では、涼我君とのコアマを賭けて勝負ですよ! 愛実ちゃん!」
「うんっ!」
『じゃーんけん!』

 ぽんっ! と言ったタイミングで、あおいと愛実はそれぞれ右手を出す。
 あおいはグーで、愛実はパーだ。なので、

「勝者、愛実!」
「やったっ!」
「……負けてしまいました」

 勝者が愛実であると海老名さんが言うと、愛実は喜び、あおいはがっかりとした様子。はあああっ……と深いため息をついている。

「リョウ君、当日は一緒に廻ろうね!」
「分かった。よろしくな」
「うんっ」

 愛実は嬉しそうに返事をして、小さく頷いた。コアマでは愛実と2人で廻るのか。同人イベントで愛実と2人きりで廻るのはいつ以来だろう? 今年初かもしれない。

「じゃあ、あおいはあたしと一緒に廻りましょう? 大手サークルだと購入制限がかかるかもしれないし。あたしが一緒にいると安心できるでしょ?」
「そうですね。……理沙ちゃんとは初めて一緒に同人イベントに行きますし、理沙ちゃんと廻るのが楽しみになってきました!」
「ふふっ、良かったわ」

 ジャンケンをする前ほどではないけど、あおいの顔には明るい笑みが戻る。良かった。
 今のあおいの笑顔を見てか、海老名さんは嬉しそうだ。

「みんな、当日はよろしくお願いします。もちろん、当日の入場料や交通費、飲食代とかは全て私が出すからね」

 佐藤先生は落ち着いた笑顔でそう言った。入場料や交通費などが浮くのはとても有り難い。諸々の費用を合わせたら結構かさむからな。

「そういえば、今日は君達4人で午前中からここに一緒にいるんだってね。アニメや映画をたくさん観ているのかい?」
「いいえ。夏休みの課題をやっているんです。課題が残っているのは理沙ちゃんとあおいちゃんだけなので、リョウ君と私が先生役で」
「なるほどね。終わらせた愛実ちゃんと涼我君も偉いし、ちゃんと取り組むあおいちゃんと理沙ちゃんも偉いね。生物や化学はもちろん、数学や英語なら私が教えてあげよう」
「ありがとうございます、樹理先生!」
「ありがとうございます。あたし、残っている科目は理系が多いので、樹理先生もいると心強いです」
「ふふっ、そうかいそうかいそうかい」

 女子高生2人にお礼を言われて、佐藤先生は凄く嬉しそうだ。
 その後は現役教師の佐藤先生も先生役として加わり、勉強会が再開する。
 あおいと海老名さんは佐藤先生に質問することが多くて。質問に答える先生の話を聞くと、質問の内容はもちろん、教え方の勉強にもなる。先生は普段の授業でも教え方が上手だからなぁ。さすがは現役の先生だ。
 佐藤先生の存在もあり、あおいは課題が全て終わり、海老名さんも理系科目の課題の大半を終わらせることができたのであった。
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