61 / 236
第3章
第3話『3人で課題をやろう』
しおりを挟む
家に帰ってからも多少の疲れは残ったけど、特に体が痛むことはなかった。
ただ、運動をした後なので、両脚のストレッチはしっかりと行なった。それもあって、時間が経っても両脚に痛みが出てくることはなかった。
今日のことをしっかりと覚えておいて、今後もたまに早朝のジョギングをしていきたい。
「リョウ君。問4が分からないの。教えてくれるかな」
「いいぞ」
「愛実ちゃんの後に、私に問3について教えていただけますか? ここでも詰まってしまって……」
「分かった。ちょっと待っていてくれ」
お昼過ぎ。
俺はあおいと一緒に愛実の家にお邪魔して、授業で出された課題を3人で取り組んでいる。数学Ⅱと数学B、コミュニケーション英語Ⅱ、古典と様々な科目で課題が出ている。それぞれの課題はそこまで多くないけど、4科目もあると結構な量だ。
あおいも愛実も数学Bがあまり得意ではないので、まずは数学B。俺はもう終わったけど、2人はベクトルが難しいそうで、今のように俺に質問してくることが多い。特にあおい。
「それで、答えはこう表せるんだ」
「なるほどね。理解できたよ。ありがとう、リョウ君」
「いえいえ。力になれて良かった」
「リョウ君が教えてくれたコツで、この後の問題も解いてみるよ」
「ああ。同じようにすれば解けるよ。頑張れ」
「だから、これが答えになるんだよ」
「なるほど。そういうことですか」
「ベクトルの問題は、まずは図を描いてみると分かりやすくなるよ」
「分かりました。ありがとうございます、涼我君!」
「いえいえ」
といった感じで、愛実にもあおいにも数学Bを教えている。2人とも真剣に取り組んでいるし、お礼を言ってくれるので気分がいい。あと、理解を深めることに繋がるので、2人に質問されることは俺にとってもいい勉強になっている。
中学の頃から、課題に取り組んだり試験勉強をしたりする際、幼馴染や友達からの質問に答えることが多かった。それが、これまでの定期試験や成績でいい結果が続いている理由の一つじゃないかと思っている。
「涼我君。ちょっといいですか?」
「うん? 次の問題も分からない?」
「いいえ。涼我君のアドバイス通りに図を描いたら解けましたので。合っているかどうか確認してほしくて」
「分かった。……うん、合ってるよ」
「良かったですっ」
えへへっ、とあおいはニッコリと笑ってくれる。その笑顔がとても可愛くて。ちょっとキュンとなった。
「リョウ君。私の方も確認してくれるかな? 合っているか不安で」
「ああ。……よし、合ってる」
「良かった。リョウ君がコツを教えてくれたおかげだよ」
愛実もまた、ニッコリと嬉しそうな笑顔を俺に向けてくれて。勉強中にこういったことは何度もあったけど、今の愛実の笑顔は本当に可愛くて。またキュンとなる。
キュン2連発で体が少し熱くなったので、愛実が淹れてくれたアイスコーヒーで一口飲んだ。コーヒーの冷たさが心地いい。
今のように教えた人の成長を感じられることもあるから、勉強を教えるのはいいなって思える。
それからも、時々来る2人からの数学Bの質問に答えながら、俺は数学Ⅱの課題を勧めていった。
「……よし、私も数学Bが終わりました!」
「お疲れ様、あおいちゃん」
「お疲れ様、あおい」
「ありがとうございます。数Bが終わりましたし、一旦休憩にしませんか? ちょっと疲れました……」
「それがいいね。リョウ君はどう?」
「切りがいいもんな。ちょっと休憩するか」
あおいも愛実も難しいと思っていた数学Bの課題を終わらせられたんだ。2人とも悩んでいるときもあったし、ここで休憩した方がいいだろう。
休憩に入ったので、愛実がキッチンからチョコレートマシュマロを持ってきてくれた。俺達はさっそくマシュマロをいただくことに。
「うん、美味しいな」
「美味しいですっ! 疲れた脳が癒やされますぅ」
「課題をやった後の甘いものってたまらないよね」
美味しい美味しい、とあおいと愛実はチョコレートマシュマロを間髪に入れずに3粒食べる。そんなに頭が疲れていたのか。それとも、美味しくて一気に食べちゃったのか。
理由はどうであれ、マシュマロを美味しそうに食べている2人を見ると微笑ましい気持ちになる。俺はマシュマロを食べるよりも、2人の笑顔を見る方が勉強の疲れも取れていくよ。
「……そうだ。愛実、あおい。実は早朝に久しぶりにジョギングをしたよ」
ジョギングについては両親にしか伝えていなかったので、あおいと愛実にも3年ぶりにジョギングしたことを報告する。
あおいと愛実は俺のことを見ながら口角を上げる。
「そうなんだね、リョウ君」
「久しぶり……ということは、事故に遭ってからは初めてですか?」
「ああ、そうだ。小学校の高学年頃から事故に遭うまでは、休日中心に早朝にジョギングをするのが日課だったよ。事故に遭ってからは初めてだから3年ぶりになるな」
「そうだったんですね。久しぶりのジョギングはどうでしたか?」
「とても楽しくて気持ち良かったよ。前よりもゆっくりジョギングして、家から多摩川沿いの道まではウォーキングだったのもあってか、脚に痛みは感じなかった」
「それは良かったですね」
「良かったね」
あおいも愛実も優しげな笑顔でそう言ってくれる。
「ジョギングなら、今の俺でも楽しんでいけると思う。これからはまた、休日中心に早朝のジョギングを習慣にしていこうと思ってる」
「そっか。自分のペースで走り始めたんだね。ジョギングがまた習慣になって嬉しいよ」
愛実は言葉通りの嬉しそうな笑顔になり、俺のことを見つめながら言ってくれた。きっと、ジョギングという形でも、俺がまた走り始めたことが嬉しいのだろう。今の愛実の笑顔を見ると、俺も嬉しい気持ちになっていく。
あと、自分のペースで走り始めた……か。以前よりも遅いスピードでも今朝のジョギングは気持ち良かったので、愛実の言ったその言葉がとても心地良く感じられた。
「それにしても、ジョギングですか。中学の部活の練習や朝練でやりましたね。朝はそこまで強くないですから、早朝に自主的にジョギングしたことはあまりないですね。まあ、朝早く起きられないのはリアルタイムで深夜アニメを観るのも一因ですが」
「ふふっ。私も普段は走らないけど……ダ、ダイエットのためにリョウ君と一緒にジョギングしたり、ウォーキングしたりしたことは何度かあったな。効果覿面なの」
「今朝、川沿いの歩道をジョギングしているときに、愛実と一緒にジョギングしたときのことを思い出したよ」
「……そっか」
頬をほのかに紅潮させながら、愛実は「ふふっ」と笑った。
「もしかしたら、今後もまたダイエット目的で、リョウ君と一緒にジョギングしたいって言うかもしれない。油断するとすぐに太っちゃうから」
「私も……あるかどうかは分かりませんが、早く起きられたときはご一緒に」
「ああ。ジョギングしたくなったら、いつでも俺に言ってくれ」
昔、愛実と一緒にジョギングやウォーキングをするのは楽しかった。きっと、今の愛実やあおいとも一緒にするのも楽しそうだ。いつかのお楽しみにしておこう。
「よし、じゃあそろそろ課題を再開するか」
「そうだね、リョウ君」
「頑張りましょう!」
マシュマロを食べたり、ジョギング関連の雑談をしたりしたからか、愛実もあおいもやる気になっている。10分ほどだったけど、いい休憩になったようだ。
まだ、終わっていない課題は3教科分ある。気合いを入れて頑張ろう。
ただ、運動をした後なので、両脚のストレッチはしっかりと行なった。それもあって、時間が経っても両脚に痛みが出てくることはなかった。
今日のことをしっかりと覚えておいて、今後もたまに早朝のジョギングをしていきたい。
「リョウ君。問4が分からないの。教えてくれるかな」
「いいぞ」
「愛実ちゃんの後に、私に問3について教えていただけますか? ここでも詰まってしまって……」
「分かった。ちょっと待っていてくれ」
お昼過ぎ。
俺はあおいと一緒に愛実の家にお邪魔して、授業で出された課題を3人で取り組んでいる。数学Ⅱと数学B、コミュニケーション英語Ⅱ、古典と様々な科目で課題が出ている。それぞれの課題はそこまで多くないけど、4科目もあると結構な量だ。
あおいも愛実も数学Bがあまり得意ではないので、まずは数学B。俺はもう終わったけど、2人はベクトルが難しいそうで、今のように俺に質問してくることが多い。特にあおい。
「それで、答えはこう表せるんだ」
「なるほどね。理解できたよ。ありがとう、リョウ君」
「いえいえ。力になれて良かった」
「リョウ君が教えてくれたコツで、この後の問題も解いてみるよ」
「ああ。同じようにすれば解けるよ。頑張れ」
「だから、これが答えになるんだよ」
「なるほど。そういうことですか」
「ベクトルの問題は、まずは図を描いてみると分かりやすくなるよ」
「分かりました。ありがとうございます、涼我君!」
「いえいえ」
といった感じで、愛実にもあおいにも数学Bを教えている。2人とも真剣に取り組んでいるし、お礼を言ってくれるので気分がいい。あと、理解を深めることに繋がるので、2人に質問されることは俺にとってもいい勉強になっている。
中学の頃から、課題に取り組んだり試験勉強をしたりする際、幼馴染や友達からの質問に答えることが多かった。それが、これまでの定期試験や成績でいい結果が続いている理由の一つじゃないかと思っている。
「涼我君。ちょっといいですか?」
「うん? 次の問題も分からない?」
「いいえ。涼我君のアドバイス通りに図を描いたら解けましたので。合っているかどうか確認してほしくて」
「分かった。……うん、合ってるよ」
「良かったですっ」
えへへっ、とあおいはニッコリと笑ってくれる。その笑顔がとても可愛くて。ちょっとキュンとなった。
「リョウ君。私の方も確認してくれるかな? 合っているか不安で」
「ああ。……よし、合ってる」
「良かった。リョウ君がコツを教えてくれたおかげだよ」
愛実もまた、ニッコリと嬉しそうな笑顔を俺に向けてくれて。勉強中にこういったことは何度もあったけど、今の愛実の笑顔は本当に可愛くて。またキュンとなる。
キュン2連発で体が少し熱くなったので、愛実が淹れてくれたアイスコーヒーで一口飲んだ。コーヒーの冷たさが心地いい。
今のように教えた人の成長を感じられることもあるから、勉強を教えるのはいいなって思える。
それからも、時々来る2人からの数学Bの質問に答えながら、俺は数学Ⅱの課題を勧めていった。
「……よし、私も数学Bが終わりました!」
「お疲れ様、あおいちゃん」
「お疲れ様、あおい」
「ありがとうございます。数Bが終わりましたし、一旦休憩にしませんか? ちょっと疲れました……」
「それがいいね。リョウ君はどう?」
「切りがいいもんな。ちょっと休憩するか」
あおいも愛実も難しいと思っていた数学Bの課題を終わらせられたんだ。2人とも悩んでいるときもあったし、ここで休憩した方がいいだろう。
休憩に入ったので、愛実がキッチンからチョコレートマシュマロを持ってきてくれた。俺達はさっそくマシュマロをいただくことに。
「うん、美味しいな」
「美味しいですっ! 疲れた脳が癒やされますぅ」
「課題をやった後の甘いものってたまらないよね」
美味しい美味しい、とあおいと愛実はチョコレートマシュマロを間髪に入れずに3粒食べる。そんなに頭が疲れていたのか。それとも、美味しくて一気に食べちゃったのか。
理由はどうであれ、マシュマロを美味しそうに食べている2人を見ると微笑ましい気持ちになる。俺はマシュマロを食べるよりも、2人の笑顔を見る方が勉強の疲れも取れていくよ。
「……そうだ。愛実、あおい。実は早朝に久しぶりにジョギングをしたよ」
ジョギングについては両親にしか伝えていなかったので、あおいと愛実にも3年ぶりにジョギングしたことを報告する。
あおいと愛実は俺のことを見ながら口角を上げる。
「そうなんだね、リョウ君」
「久しぶり……ということは、事故に遭ってからは初めてですか?」
「ああ、そうだ。小学校の高学年頃から事故に遭うまでは、休日中心に早朝にジョギングをするのが日課だったよ。事故に遭ってからは初めてだから3年ぶりになるな」
「そうだったんですね。久しぶりのジョギングはどうでしたか?」
「とても楽しくて気持ち良かったよ。前よりもゆっくりジョギングして、家から多摩川沿いの道まではウォーキングだったのもあってか、脚に痛みは感じなかった」
「それは良かったですね」
「良かったね」
あおいも愛実も優しげな笑顔でそう言ってくれる。
「ジョギングなら、今の俺でも楽しんでいけると思う。これからはまた、休日中心に早朝のジョギングを習慣にしていこうと思ってる」
「そっか。自分のペースで走り始めたんだね。ジョギングがまた習慣になって嬉しいよ」
愛実は言葉通りの嬉しそうな笑顔になり、俺のことを見つめながら言ってくれた。きっと、ジョギングという形でも、俺がまた走り始めたことが嬉しいのだろう。今の愛実の笑顔を見ると、俺も嬉しい気持ちになっていく。
あと、自分のペースで走り始めた……か。以前よりも遅いスピードでも今朝のジョギングは気持ち良かったので、愛実の言ったその言葉がとても心地良く感じられた。
「それにしても、ジョギングですか。中学の部活の練習や朝練でやりましたね。朝はそこまで強くないですから、早朝に自主的にジョギングしたことはあまりないですね。まあ、朝早く起きられないのはリアルタイムで深夜アニメを観るのも一因ですが」
「ふふっ。私も普段は走らないけど……ダ、ダイエットのためにリョウ君と一緒にジョギングしたり、ウォーキングしたりしたことは何度かあったな。効果覿面なの」
「今朝、川沿いの歩道をジョギングしているときに、愛実と一緒にジョギングしたときのことを思い出したよ」
「……そっか」
頬をほのかに紅潮させながら、愛実は「ふふっ」と笑った。
「もしかしたら、今後もまたダイエット目的で、リョウ君と一緒にジョギングしたいって言うかもしれない。油断するとすぐに太っちゃうから」
「私も……あるかどうかは分かりませんが、早く起きられたときはご一緒に」
「ああ。ジョギングしたくなったら、いつでも俺に言ってくれ」
昔、愛実と一緒にジョギングやウォーキングをするのは楽しかった。きっと、今の愛実やあおいとも一緒にするのも楽しそうだ。いつかのお楽しみにしておこう。
「よし、じゃあそろそろ課題を再開するか」
「そうだね、リョウ君」
「頑張りましょう!」
マシュマロを食べたり、ジョギング関連の雑談をしたりしたからか、愛実もあおいもやる気になっている。10分ほどだったけど、いい休憩になったようだ。
まだ、終わっていない課題は3教科分ある。気合いを入れて頑張ろう。
0
お気に入りに追加
61
あなたにおすすめの小説
サクラブストーリー
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の速水大輝には、桜井文香という同い年の幼馴染の女の子がいる。美人でクールなので、高校では人気のある生徒だ。幼稚園のときからよく遊んだり、お互いの家に泊まったりする仲。大輝は小学生のときからずっと文香に好意を抱いている。
しかし、中学2年生のときに友人からかわれた際に放った言葉で文香を傷つけ、彼女とは疎遠になってしまう。高校生になった今、挨拶したり、軽く話したりするようになったが、かつてのような関係には戻れていなかった。
桜も咲く1年生の修了式の日、大輝は文香が親の転勤を理由に、翌日に自分の家に引っ越してくることを知る。そのことに驚く大輝だが、同居をきっかけに文香と仲直りし、恋人として付き合えるように頑張ろうと決意する。大好物を作ってくれたり、バイトから帰るとおかえりと言ってくれたりと、同居生活を送る中で文香との距離を少しずつ縮めていく。甘くて温かな春の同居&学園青春ラブストーリー。
※特別編7-球技大会と夏休みの始まり編-が完結しました!(2024.5.30)
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。
愉快な無表情クール系幼馴染にがんばって告白したら、強烈な一撃をもらった話
みずがめ
恋愛
俺には赤城美穂という幼馴染がいる。
彼女は無口無表情で愛想がない……というのが周りの奴らの印象だ。本当は悪戯好きで愉快な性格をしていて、そして何より繊細な女の子なのだと俺は知っている。
そんな美穂は成長していく度に美人になっていった。思春期を迎えた男子から告白されることが多くなり、俺は人知れず焦っていた。
告白しよう。そう決意した俺が行動を開始し、その結果が出るまで。これはそんなお話。
※他サイトでも掲載しています。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2024.8.29)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
陰キャ幼馴染に振られた負けヒロインは俺がいる限り絶対に勝つ!
みずがめ
恋愛
杉藤千夏はツンデレ少女である。
そんな彼女は誤解から好意を抱いていた幼馴染に軽蔑されてしまう。その場面を偶然目撃した佐野将隆は絶好のチャンスだと立ち上がった。
千夏に好意を寄せていた将隆だったが、彼女には生まれた頃から幼馴染の男子がいた。半ば諦めていたのに突然転がり込んできた好機。それを逃すことなく、将隆は千夏の弱った心に容赦なくつけ込んでいくのであった。
徐々に解されていく千夏の心。いつしか彼女は将隆なしではいられなくなっていく…。口うるさいツンデレ女子が優しい美少女幼馴染だと気づいても、今さらもう遅い!
※他サイトにも投稿しています。
※表紙絵イラストはおしつじさん、ロゴはあっきコタロウさんに作っていただきました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる