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第41話 上の空
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ゼミが終わるとすぐに憂太を引っ張って研究室を出た。
わくわくする気持ちを抑えるのに必死で、今日は先輩の卒論の手伝いどころか、先生の話でさえ頭に入ってこなかった。
「(家に着いたらまず何しよう。憂太に高校の時の制服着せる?いや、昔のアルバム見返す方が先か…うーむ)」
これまでの憂太を知るための順序が決められない。
「ねえ、湊!おーい」
「はいっ?」
「どこ行くの?スーパーこっちでしょ?ほんと、湊…上の空すぎる」
考えが読まれていたのかと思うくらいジトっとした目で憂太がこっちを見ている。
「すみません…」
ほんの少し反省して、通り過ぎた道を戻った。
スーパーでキムチ鍋の食材と、酎ハイを数缶、ポテトチップスにチーズ鱈…追加で買い出しに行かなくて済むように多めに買った。
「重た…湊これ、そっちの袋に入る?」
「入る入る、押し込めば」
「破れそう」
「大丈夫!袋破れたら中身抱えて歩く。持てない分は憂太が持つし」
「え、やだよ。」
もう今日はこんな会話でさえ楽しい。
早く鍋を食べながら写真や卒業文集を見て、恥ずかしがりながら怒る好きな人を眺めたい。
わくわくする気持ちを抑えるのに必死で、今日は先輩の卒論の手伝いどころか、先生の話でさえ頭に入ってこなかった。
「(家に着いたらまず何しよう。憂太に高校の時の制服着せる?いや、昔のアルバム見返す方が先か…うーむ)」
これまでの憂太を知るための順序が決められない。
「ねえ、湊!おーい」
「はいっ?」
「どこ行くの?スーパーこっちでしょ?ほんと、湊…上の空すぎる」
考えが読まれていたのかと思うくらいジトっとした目で憂太がこっちを見ている。
「すみません…」
ほんの少し反省して、通り過ぎた道を戻った。
スーパーでキムチ鍋の食材と、酎ハイを数缶、ポテトチップスにチーズ鱈…追加で買い出しに行かなくて済むように多めに買った。
「重た…湊これ、そっちの袋に入る?」
「入る入る、押し込めば」
「破れそう」
「大丈夫!袋破れたら中身抱えて歩く。持てない分は憂太が持つし」
「え、やだよ。」
もう今日はこんな会話でさえ楽しい。
早く鍋を食べながら写真や卒業文集を見て、恥ずかしがりながら怒る好きな人を眺めたい。
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