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第21話 気にいらない理由
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これまで同世代の人から「あなただけのために」なんて言われたことはなかったからか、花火大会という非日常的な雰囲気だからか、憂太への気持ちを勘違いしそうになる。
「ふふっ。憂太、俺のこと大好きじゃん。それなら、お前のそんなかっこいい姿を彼女である俺の許可を取らずに公衆の面々に晒すのはだめだな」
「えぇぇ、なに…その意味不明な命令」
さっきまで申し訳なさそうな顔をしていた憂太の顔がキョトンとしている。
「意味不明じゃない、俺は今日の憂太も好きだけど、いつもの憂太も好きだから、いつものモサモサ髪に戻してやる」
「えー」
「えーじゃない!」
渋っている憂太の頭をわしゃわしゃと両手で撫でて崩してやった。
「もー、せっかくセットしたのに」
「ふっふっふ。これで憂太のイケメンは封印されたな」
「もー誰かに会っていじられても知らないからね、変な男連れてるって言われても」
「いいんだよ、別に。…俺の彼氏なんだろ」
女の子たちの視線を集めていた憂太が羨ましかったのではなく、俺の憂太が女の子たちから熱っぽい視線を向けられるのが気に食わなかったのだとわかった。
「ふふっ。憂太、俺のこと大好きじゃん。それなら、お前のそんなかっこいい姿を彼女である俺の許可を取らずに公衆の面々に晒すのはだめだな」
「えぇぇ、なに…その意味不明な命令」
さっきまで申し訳なさそうな顔をしていた憂太の顔がキョトンとしている。
「意味不明じゃない、俺は今日の憂太も好きだけど、いつもの憂太も好きだから、いつものモサモサ髪に戻してやる」
「えー」
「えーじゃない!」
渋っている憂太の頭をわしゃわしゃと両手で撫でて崩してやった。
「もー、せっかくセットしたのに」
「ふっふっふ。これで憂太のイケメンは封印されたな」
「もー誰かに会っていじられても知らないからね、変な男連れてるって言われても」
「いいんだよ、別に。…俺の彼氏なんだろ」
女の子たちの視線を集めていた憂太が羨ましかったのではなく、俺の憂太が女の子たちから熱っぽい視線を向けられるのが気に食わなかったのだとわかった。
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