10 / 82
第10話 恋愛相談
しおりを挟む
「で、急にどしたん?」
「あ、ごめんね。せっかくのお昼ご飯だったのに邪魔しちゃって」
「いいよ、大丈夫!この辺りのカフェでも行く?」
「いや、あんまり人が多くない方が良くて…」
「んーじゃあ、近くの公園とか?」
「…うん」
大学の外は強い日差しが降り注いでいて、歩くだけでも汗ばんでくる。
コンビニで冷たい飲み物を買って公園に向かった。
「さっきお友達と一緒だったのに、ほんと急にごめんね」
「大丈夫だって!とりあえず座るのこのベンチで大丈夫?」
公園の中にある唯一の日陰に座った。
「で、将人となんかあった?」
「うん…なんかね…」
俯きながら話し始める。
どうやら彼氏である将人と上手くいってないらしい。
しかも、バイト先の後輩と浮気してるかもしれないときた。
「だから最近、将人と会うと不安になって別れた方が良いのかなって考えちゃって…」
「浮気か…結衣の思い違いって可能性は?」
「その子とずっとLINEしてるくせに、私が怪しんでるだけだって。バイト先の子とは何もないしか言わない」
結衣の細く小さな肩が震えている。
「私と遊んでるときにも通知来て返事してるんだよ?なんでそんな姿見なきゃいけないの?もうほんといや」
「うん。それは…たしかに見るのは辛いな」
結衣の状況を自分に置き換えて考えてみようと思った瞬間、なぜか憂太の顔が頭によぎった。
練習の恋人だったとしても、憂太が誰か別の女の子と親しげに連絡を取り合っている姿を想像すると寂しい気持ちになった。
「どうしたらいいんだろうな。一緒に考えるよ」
とうとう結衣の目に溜まっていた大粒の涙が頬をつたう。
「と、とりあえずこれ…」
泣きだす結衣にタオルを差し出す。
「…ありがとう」
差し出した手に結衣の手が重なる。
「え…」
「別の人といる方が幸せになれるのかな…」
結衣は脚を湊に少しくっつけて、湊の胸元に寄りかかる。
「あ、ごめんね。せっかくのお昼ご飯だったのに邪魔しちゃって」
「いいよ、大丈夫!この辺りのカフェでも行く?」
「いや、あんまり人が多くない方が良くて…」
「んーじゃあ、近くの公園とか?」
「…うん」
大学の外は強い日差しが降り注いでいて、歩くだけでも汗ばんでくる。
コンビニで冷たい飲み物を買って公園に向かった。
「さっきお友達と一緒だったのに、ほんと急にごめんね」
「大丈夫だって!とりあえず座るのこのベンチで大丈夫?」
公園の中にある唯一の日陰に座った。
「で、将人となんかあった?」
「うん…なんかね…」
俯きながら話し始める。
どうやら彼氏である将人と上手くいってないらしい。
しかも、バイト先の後輩と浮気してるかもしれないときた。
「だから最近、将人と会うと不安になって別れた方が良いのかなって考えちゃって…」
「浮気か…結衣の思い違いって可能性は?」
「その子とずっとLINEしてるくせに、私が怪しんでるだけだって。バイト先の子とは何もないしか言わない」
結衣の細く小さな肩が震えている。
「私と遊んでるときにも通知来て返事してるんだよ?なんでそんな姿見なきゃいけないの?もうほんといや」
「うん。それは…たしかに見るのは辛いな」
結衣の状況を自分に置き換えて考えてみようと思った瞬間、なぜか憂太の顔が頭によぎった。
練習の恋人だったとしても、憂太が誰か別の女の子と親しげに連絡を取り合っている姿を想像すると寂しい気持ちになった。
「どうしたらいいんだろうな。一緒に考えるよ」
とうとう結衣の目に溜まっていた大粒の涙が頬をつたう。
「と、とりあえずこれ…」
泣きだす結衣にタオルを差し出す。
「…ありがとう」
差し出した手に結衣の手が重なる。
「え…」
「別の人といる方が幸せになれるのかな…」
結衣は脚を湊に少しくっつけて、湊の胸元に寄りかかる。
1
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
禁断の寮生活〜真面目な大学生×体育会系大学生の秘密〜
藤咲レン
BL
■あらすじ
異性はもちろん同性との経験も無いユウスケは、寮の隣部屋に入居した年下サッカー部のシュンに一目惚れ。それ以降、自分の欲求が抑えきれずに、やってはイケナイコトを何度も重ねてしまう。しかし、ある時、それがシュンにバレてしまい、真面目一筋のユウスケの生活は一変する・・・。
■登場人物
大城戸ユウスケ:20歳。日本でも学力が上位の大学の法学部に通う。2回生。ゲイで童貞。高校の頃にノンケのことを好きになり、それ以降は恋をしないように決めている。自身はスポーツが苦手、けどサカユニフェチ。奥手。
藤ヶ谷シュン:18歳。体育会サッカー部に所属する。ユウスケとは同じ寮で隣の部屋。ノンケ。家の事情で大学の寮に入ることができず、寮費の安い自治体の寮で生活している。
【完結】女装ロリィタ、職場バレしました
若目
BL
ふわふわ揺れるリボン、フリル、レース。
キラキラ輝くビジューやパール。
かぼちゃの馬車やガラスの靴、白馬の王子様に毒リンゴ、ハートの女王やトランプの兵隊。
ケーキにマカロン、アイシングクッキーにキャンディ。
蔦薔薇に囲まれたお城や猫脚の家具、花かんむりにピンクのドレス。
ロココにヴィクトリアン、アールデコ……
身長180センチ体重80キロの伊伏光史郎は、そのたくましい見かけとは裏腹に、子どもの頃から「女の子らしくてかわいいもの」が大好きな25歳。
少女趣味が高じて、今となってはロリィタファッションにのめり込み、週末になると大好きなロリィタ服を着て出かけるのが習慣となっていた。
ある日、お気に入りのロリィタ服を着て友人と出かけていたところ、職場の同僚の小山直也と出くわし、声をかけられた。
自分とは体格も性格もまるっきり違う小山を苦手としている光史郎は困惑するが……
小柄な陽キャ男子×大柄な女装男子のBLです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる